- 48歳の女性。1か月前から続く腹部膨満のため入院した。腹部超音波検査で多量の腹水が疑われ、腹腔穿刺を行ったが、検体を採取できなかった。腹腔鏡検査で腹腔内に大量め粘液貯留が認められた。原発臓器として考えられるのはどれか。
- a. (1)(2)
- b. (1)(5)
- c. (2)(3)
- d. (3)(4)
- e. (4)(5)
[正答]
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★リンクテーブル★
[★]
- 64歳の男性。突然、腹痛と嘔吐とが出現し、増強してきたため来院した。腹痛は持続性である。8年前。胃癌のため幽門側胃切除術を受けている。顔面は蒼白である。腸雑音は消失し、腹部に筋性防御を認める。血液所見:赤面球382万、Hb11.6g/dl、Ht34%、白血球16,000,血清生化学所見:尿素窒素30mg/dl、LDH1,000単位(基準176~353)、CK230単位(基準10~40)。腹部エックス線単純写真を以下に示す。治療として適切なのはどれか。
- a. 抗コリン薬投与
- b. 緩下薬投与
- c. 高圧浣腸
- d. 内視鏡的整復
- e. 開腹手術
[正答]
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[★]
- 60歳の女性。1週前から上腹部痛が出現したため来院した。腹部は平坦であるが、心窩部に圧痛を認める。血清生化学所見:総ビリルビン1.4mg/dl、AST65単位、ALT75単位、アルカリホスファターゼ1,250単位(基準260以下)、γ-GTP450単位(基準8~50)。CA19-9 265U/ml(基準37以下)。ERCP写真を以下に示す。考えられるのはどれか。
[正答]
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[★]
- 英
- peritoneal pseudomyxoma
- ラ
- pseudomyxoma peritonei
- 関
- 粘液性ないしゼラチン様物質を産生する腫瘍が腹膜播種した結果、腹腔内にブドウ様の嚢胞や腫瘤、粘液が充満した状態。(SSUR.472)
- 中年の女性に多い
- 病因:
- (1)卵巣の粘液嚢胞、虫垂の粘液瘤などの破裂、(2)粘液産生癌の腹膜播種、(3)良性粘液の右方の腹膜面での異所性発育。(SSUR.472)
- 大腸・虫垂の粘液癌、卵巣の粘液嚢胞腺癌・粘液嚢胞腺腫の穿孔により生じうる(YN.A-115)
- 予後:不良(ゼリー状の腹水は腹腔穿刺によって吸引できないため、開腹手術となるが、繰り返し貯留して次第に腸管の通過障害をきたし衰弱していく)
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