出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/02/11 08:37:25」(JST)
蹄(ひづめ)(英語 : Hoof, 複数形 : Hooves)は哺乳動物が四肢端に持つ角質の器官。爪の一種である。
扁爪や鉤爪と比べると厚くて大きく、固い。指先を幅広く被って前に突き出している。この爪を持つものは指も柔軟ではなく、先端の爪で体を支えるようになっていて、指の腹は地面に着かないものも多い。
扁爪が指先の保護器官、鉤爪がひっかけるための器官であるのに対し、蹄は歩行の補助器官として使われる。すなわち、土を蹴るのに使われる器官なのである。これを持つ群では、進化の傾向として蹄のみが地面について体を支え、残りの指やかかとは高く地面から離れる。また指などの簡略化がすすみ、骨数や指数の減少を起こす。その結果として地面を速く走ることに優れるが、指を使った細かい操作などはできなくなっている。
蹄を持つ現生哺乳類は以下の通り。これらをまとめたものとして有蹄類という語もある。
蹄底が楔形に入り込んでいるところを「蹄支」(ていし, Bar)といいその屈折部を「蹄支角」(ていしかく, Seat of corn)という。「蹄壁」(ていへき, Wall)は「蹄尖」(ていせん, Toe)、「蹄側」(ていそく, Quarter)、「蹄踵」(ていしょう, Heel)の三部に区分している。蹄壁の平均的な厚さは成馬の蹄では前面の蹄尖部で約10ミリメートルともっとも厚く、蹄側、蹄踵の厚さの比率が前肢の蹄で4 : 3 : 2、後肢で3 : 2.5 : 2である。高さは、前肢で3 : 2 : 1、後肢で2 : 1.5 : 1で、蹄尖から蹄踵に向かってしだいに低くなっている。硬さは、蹄尖でもっとも硬く、蹄側で中間、蹄踵でやや柔らかく、しなやかな感じがする。蹄壁の下縁が地面に接するところが、「蹄負面」(ていふめん)である。蹄冠の後ろにある左右二個の球状の隆起を「蹄球」(ていきゅう, Bulb)といい、楔形の角質部を「蹄叉」(ていさ, Frog)、蹄叉の中央の溝を「蹄叉中溝」(ていさちゅうこう, Central sulcus, Median furrow)、蹄叉と蹄支との間の深い溝を「蹄叉側溝」(ていさそっこう, Collateral sulcus, Lateral furrow)という。蹄の下面で、蹄叉の両面を占めるやや凹んだところが「蹄底」(ていてい, Sole)である。蹄底はお椀をひっくり返したようにいくらか凹んでいる。そのため、平らで固い道路を歩くときにパカパカという音が出るのである。蹄を裏返して蹄底を見てみると、蹄の外べりから8~10ミリメートル程度内側に入ったところ(ここまでを蹄負面という)で、蹄底の周囲を一周する2ミリメートル程度の黄白色の線がみえる。これが無知覚部と知覚部とを結合している「白線」(はくせん, White line)である。この部分より内側に釘を打ち込んだりすると強い痛みをともなう。
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