ケタミン
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Japanese Journal
- 数種類の薬剤によるジャワマングース(Herpestes javanicus)の化学的不動化(外科学)
- 石橋 治,西島 拓,角田 かおり,山下 勝弘,須藤 健二,小倉 剛,砂川 勝徳,仲田 正
- Japanese journal of zoo and wildlife medicine 14(2), 115-118, 2009-09
- … ペントバルビタールナトリウムは不動化に要する投与量に個体差(24.6?66.7mg/kg)があり,塩酸メデトミジン(Med)は投与量(0.1mg/kg,0.5mg/kg,1.5mg/kg)に対して不動化が不確実であり,また,塩酸ケタミン(Ket)は70mg/kgでは不動化に至らなかった。 …
- NAID 110007465856
- 事例報告 公衆衛生獣医師領域における塩酸ケタミンの麻薬指定に伴う代替薬品の検討
Related Links
- ケタミン(Ketamine)はフェンサイクリジン系麻酔薬のひとつで、第一三共株式会社から 塩酸塩としてケタラールRの名で販売されている医薬品。解離性麻酔薬(大脳皮質などを 抑制し、大脳辺縁系に選択的作用を示す)のひとつ。静注用・筋注用として提供され ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ケタラール静注用50mg
組成
有効成分
- 1アンプル中
ケタミン塩酸塩(日局) 57.7mg/5mL
(ケタミンとして50mg/5mL)
添加物
- ベンゼトニウム塩化物0.5mg、等張化剤、pH調節剤
効能または効果
- 手術、検査および処置時の全身麻酔および吸入麻酔の導入
- 通常、ケタミンとして、初回体重1kg当り1?2mgを静脈内に緩徐(1分間以上)に投与し、必要に応じて、初回量と同量又は半量を追加投与する。
麻酔方法
- 本剤の用法・用量は患者の感受性、全身状態、手術々式、麻酔方法等に応じてきめるが、一般に行われている方法を示すと次のとおりである。
手術の少なくとも6時間前から絶飲絶食とし、アトロピン硫酸塩水和物等の前投薬を行い、次いで本剤の1回量を緩徐に静注する。麻酔の維持には、本剤の追加投与を行うが、手術の時間が長くなる場合には点滴静注法が用いられる。投与速度は最初30分間が0.1mg/kg/分、それ以後は0.05mg/kg/分を一応の基準として、必要に応じ若干これを増減し、手術終了の30分前に投与を中止する1, 2)。なお、手術の種類によっては、吸入麻酔剤に切り替える。また必要によりスキサメトニウム塩化物水和物等の筋弛緩剤を併用する。
作用発現及び持続
- 健康成人に通常用量を静注した場合、30秒?1分で手術可能な麻酔状態が得られ、作用は5?10分前後持続する3)。
慎重投与
- 急性・慢性アルコール中毒の患者[一般にアルコール中毒患者は麻酔がかかりにくい。]
- β-遮断剤を使用中の患者[β-遮断剤が本剤の二次的な血圧下降作用を増強するおそれがある。また、一般にβ-遮断剤を使用中の患者は高血圧症の場合が多いので、本剤の一過性の血圧上昇作用に注意すること。]
重大な副作用
急性心不全
0.1%未満
- 急性心不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、適切な処置を行うこと。
呼吸抑制(2.27%)、無呼吸(頻度不明)、舌根沈下(頻度不明)
- 過量投与した場合及び静注速度が速い場合には呼吸抑制、無呼吸又は舌根沈下が起こることがあるので、静脈内投与に際しては、1分以上時間をかけて緩徐に注射すること。
なお、観察を十分に行い、呼吸抑制の症状があらわれた場合には、補助呼吸を行うなど適切な処置を行うこと。
痙攣
0.59%
- 痙攣(喉頭痙攣、声門痙攣又は全身痙攣等)が起こることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には筋弛緩剤を投与の上、気管内挿管のもとに調節呼吸を行うなど、適切な処置を行うこと。
覚醒時反応
頻度不明
- ア)本剤の投与をうけた患者の15%前後に覚醒時反応が起こるとされている。その症状としては、夢のような状態、幻覚あるいは興奮、錯乱状態等で、通常数時間で回復するが、まれに24時間以内に再びあらわれることがある。
イ)覚醒時反応を防ぐには、回復期の早期に患者に話しかけたりするような不必要な刺激は避けること。また、完全に覚醒するまで患者のバイタルサインを監視するなど、全身状態の観察を十分に行うこと。
ウ)覚醒時反応を予防するために、ジアゼパム、ドロペリドール等の前投薬を行うことが望ましい(「相互作用」の項参照)。
エ)興奮、錯乱状態等の激しい覚醒時反応に対する処置としては、短時間作用型又は超短時間作用型バルビツール酸系薬剤の少量投与、あるいはジアゼパム投与を行うことが望ましい(「相互作用」の項参照)。
薬効薬理
麻酔・鎮痛作用
- 動物実験(ウサギ14)・ネコ15))において、新皮質(例:連合野)、皮質下領域(例:視床)には抑制的に作用する一方、海馬等辺縁系を活性化する脳波的所見があり、ケタミンは新皮質?視床系と、辺縁系に対し解離的に作用する。
循環器系、呼吸器系等に対する作用
血圧に対する作用:
- 本剤により一過性の血圧上昇作用がみられ、投与後1?5分に最高に達するが、以後緩徐に下降し、投与前値に対する増加率は静注では平均32%である9)。また、二次的に血圧降下をきたす場合がある。
脈拍に対する作用:
- 通常の用量(1?3mg/kg)により、一過性の頻脈がみられ、1?3分で最高に達し、以後正常に復する。頻脈は初回投与の時に著明である。
頭蓋内圧に対する作用:
- 本剤の静注により、脳脊髄液圧は上昇し、1?3分で最高値に達し、15?20分で注射前値に復する16)。繰り返し投与するとその都度同じ程度に上昇する。
脳血流量に対する作用:
- 本剤の静注により、脳血流量は62%増加するが17)、脳血管の炭酸ガスに対する反応性並びに脳血流自己調節機序は温存されている。
呼吸に対する作用:
- 本剤により投与後2?3分で軽度の呼吸抑制があらわれるが一過性である。急速に高用量を静脈内投与すると呼吸抑制は強く、呼吸停止となることがある。筋の緊張が亢進するため、呼吸が不規則になることがある18)。
喘息患者にケタミン1?2mg/kgを静注した場合、発作を誘発又は増悪することはないが、気管支痙縮を軽減する作用はない19, 20)。
筋弛緩作用:
なお、急速静脈内投与により筋緊張が亢進することがある。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- ケタミン塩酸塩(Ketamine Hydrochloride)
化学名
- (2RS )-2-(2-Chlorophenyl)-2-(methylamino)cyclohexanone monohydrochloride
分子式
分子量
性状
ギ酸に極めて溶けやすく、水又はメタノールに溶けやすく、エタノール(95)又は酢酸(100)にやや溶けにくく、無水酢酸又はジエチルエーテルにほとんど溶けない。
融点
分配係数
- フラスコ振とう法による本品の水とオクタノールの分配係数log Pow(Pow=オクタノール相の濃度/水相の濃度)は1.4(pH7.0)であった。
★リンクテーブル★
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[★]
- 関
- ketamine
[★]
- 英
- ketamine
- 化
- 塩酸ケタミン ketamine hydrochloride
- 商
- ケタラール Ketalar
分類
-
概念
- 中枢神経に作用して、意識消失、鎮痛作用をもたらす
- 大脳皮質や視床を抑制する(体性知覚抑制)
- 大脳辺縁系・網様体賦活系は活性化(向精神作用)
- そのため、覚醒時に不快な夢や幻覚を伴う
- 呼吸抑制が弱い(小児検査麻酔にも筋肉内注射で使用される)
- 血圧を上昇させることから、ハイリスク患者の麻酔導入や喘息患者の麻酔導入で使用される
- カタレプシ様。目は半開き。→独特の顔貌を呈する
- ○:注射できる(筋肉注射)。呼吸抑制がない。強力な鎮痛作用
- ×:精神症状出現。唾液分泌亢進。血圧↑。心拍↑。肺動脈圧↑。脳内圧↑。
薬理作用
注意
- 頭蓋内圧が上昇するため、脳外科の手術には推奨されない
相互作用
添付文書
- ケタラール静注用50mg/ケタラール静注用200mg
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/1119400A1031_3_07/1119400A1031_3_07?view=body
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- 英
- acid
- 関
- 塩基
ブランステッド-ローリーの定義
ルイスの定義
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- 英
- hydrogen chloride
- 同
- 塩化水素
- 関