出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/11/16 10:53:39」(JST)
関節肢(かんせつし)とは、昆虫などの節足動物に見られる基節・腿節・脛節・跗節等と呼ばれる数個の関節化した節によって構成されている脚の構造であり、「節足動物」の名の由来となっている。そのため、時にこれを節足(せっそく)という場合もあるが、生物学的用語ではない。
それぞれの節はクチクラによって構成され、各節間が関節膜によってつなげられて一方の節が他方の節にはまり込む構造となっており、一方の関節が伸びると他方の関節が閉じられて分解しないようになっている。また、股関節は関節丘(ピポット)と呼ばれるクチクラ性の突起を支点として屈折させることが可能である。
節足動物各群に見られる付属肢は、基本的には関節のある円柱形で先が細くなった構造であるが、非常に変異が多い。これは、運動、摂食など、動物の生活に直結する部分であるため、その形態が環境や生態への適応の上で重要だからである。
付属肢の形態は、大きくはエラ状のものと歩脚状のものに分かれる。前者は偏平で遊泳などに向き、後者は棒状で体を支えるのに向く。歩脚の場合はそれぞれの節はほぼ円筒形で(偏平な場合もあるが)、関節部では、一方の端の切り口の円筒の内側に次の節(先端側)の端が入っていて、それが柔らかな皮でつながったようになっている。二つの節の端の切り口は、それが描く円弧の両端でかみ合うようにつながっている。したがって、この関節は、この一対のかみ合わせを結ぶ線に垂直な面の上での折り曲げる運動が可能である。言い換えれば、一つの関節は、普通は一つの平面上でしか動かない。したがって、歩脚にある複数の関節は、それぞれ運動する向きが異なっていて、全体でさまざまな方向に動けるようになっているのが普通である。
昆虫やクモ類では付属肢は歩脚型で、これが普通の足の形と見なされやすい。また、エビやカニの足もそれと同じ姿に見える。しかし、カニの甲羅を開くと見られる鰓は、実は歩脚の基部近くから枝分かれしたものである。つまり、カニの足には歩脚の部分の他に、枝である鰓の部分がある。
実は、甲殻類においてはこのようなことはごく当たり前に見られるものである。甲殻類の付属肢は、基本的には二つの枝を持つものと考えられ、これを二叉型付属肢と呼んでいる。実際には多くのものではどちらか一方だけが発達して、外見上は単枝状に見える。ミジンコ類では、分枝する部分よりさらに基部の側面が発達して鰓状になっている。
昆虫類や多足類では歩脚は単枝状であるが、これが甲殻類と同じく二叉型起源であるか、もともと単枝状であるかについては議論が分かれる。
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