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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』「2017/10/22 09:06:56」(JST)

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ブタクロール（英: Butachlor）は、酸アミド系除草剤の一種である^[1]。

用途

アメリカのモンサント社が開発した除草剤で、水田のノビエ、マツバイ、ホタルイなどに適用される。日本では1973年5月15日に農薬登録を受けたが1997年2月9日に一度登録を失効した。その後1998年12月22日に新たな製剤が登録された。商品名に「マーシェット」などがある。^[4]。原体輸入量は、平成20農薬年度（平成19年10月～平成20年9月）143トン、平成21農薬年度174トン、平成22農薬年度127トンであった^[1]。作用機序は、超長鎖脂肪酸の合成阻害によるものである^[1]。

製造

クロロアセチルクロリドとアゾメチンを、2,6-ジエチルアニリンとホルムアルデヒドと反応させ、n-ブタノールで処理することにより得られる^[5]^[6]。

脚注

^ ^a ^b ^c ^d 物質に関する基本的事項 (PDF) （環境省）
^ ^a ^b 水産動植物の被害防止に係る農薬登録保留基準の設定に関する資料 (PDF) （環境省）
^ ^a ^b Merck Index, 11th Edition, 1498
^ 『農薬毒性の事典改訂版』
^ HSDB：ブタクロール（de:TOXicology Data NETwork）（英語）
^ Thomas A. Unger: Pesticide Synthesis Handbook. William Andrew, 1996, ISBN 0-81551401-8, S. 14 (ブタクロール, p. 14, - Google ブックス).

参考文献

植村振作・河村宏・辻万千子・冨田重行・前田静夫著『農薬毒性の事典改訂版』三省堂、2002年、168-169頁。ISBN 978-4385356044。

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Japanese Journal

C303 田面水中および水田土壌でのブタクロールとピラゾスルフロンエチルの分解性と土壌吸着性の温度依存について(代謝,分解,動態,一般講演要旨)

玉正訓,ホアンチュトラン,渡邊裕純,ダンクオックテユエット,ブランジェジュリアン,石原悟,岩船敬,北村恭朗
講演要旨集 (38), 138, 2013-03-14
NAID 110009761986

新たに分離したAspergillus nigerによる除草剤チオベンカーブ・ブタクロール・モリネートの分解

Torra-Reventos Merce,矢嶋征雄,山中茂 [他]
日本農薬学会誌 29(3), 214-216, 2004
チオベンカーブ（S-4-chlorobenzyl diehylhiocarbamae）は水田雑草に使われているチオカーバメート除草剤である。チオベンカーブの分解菌の検索を行い、一株を単離しAs-pergillus niger van ieghemと同定された。本株の液体培養におけるチオベンカーブ分解の最適条件はpH 5.5および30℃であった。本菌株は除草剤モリネートおよび除草剤ブタクロールの分解 …
NAID 40006545587

砂壌土水田における土壌処理型除草剤の水稲に及ぼす形態的影響解明と適正使用に関する研究

藤田究
香川県農業試験場研究報告 (53), 1-66, 2000-12
香川県では砂壌土水田が多く，中でも下層に礫を持つ土壌統が多く，透水性が大きいため，除草剤による薬害が発生しやすい土壌条件にある。これに加えて除草剤散布後の気象条件等が重なって実際に現場で薬害の発生がしばしば問題となっている。本研究は，除草剤の薬害が発生しやすい砂壌土水田において薬害回避面から見た適正使用法の確立を目的として，その基礎になると考えられる水稲に及ぼす形態的影響について検討したものである …
NAID 40000431703

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★リンクテーブル★

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関連記事	「クロール」「ブタ」

「アニリン系除草剤中毒」

ブタクロール
	IUPAC名 N-(ブトキシメチル)-2-クロロ-2',6'-ジエチルアセトアニリド
識別情報
CAS登録番号	23184-66-9
PubChem	31677
ChemSpider	29376
UNII	94NU90OO5K
EINECS	245-477-8
KEGG	C10931
ChEMBL	CHEMBL1399036
	SMILES ClCC(=O)N(c1c(cccc1CC)CC)COCCCC;
	InChI InChI=1S/C17H26ClNO2/c1-4-7-11-21-13-19(16(20)12-18)17-14(5-2)9-8-10-15(17)6-3/h8-10H,4-7,11-13H2,1-3H3;
特性
化学式	C17H26ClNO2
モル質量	311.85 g mol−1
外観	無色の液体
密度	1.0695 g/cm3
融点	-5℃; -25℃
沸点	156℃
水への溶解度	20 mg/L (20 °C)
危険性
Rフレーズ	R22 R50/53
Sフレーズ	S60 S61
引火点	100 °C (212 °F; 373 K)
半数致死量 LD50	1740 mg/kg (ラット、経口)
	特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。