- 英
- tenofovir alafenamide fumarate
- 商
- オデフシィ配合、ゲンボイヤ配合、シムツーザ配合、デシコビ配合、ビクタルビ配合、ベムリディ
- 関
- テノホビル
UpToDate Contents
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- 5. 妊娠時の抗レトロウイルス剤の安全性および用量safety and dosing of antiretroviral medications in pregnancy [show details]
…settings . There is not enough clinical experience with the newer tenofovir formulation, tenofovir alafenamide, to routinely recommend its initiation during pregnancy. Concerns have been raised regarding …
Japanese Journal
- 話題のくすり テノホビルアラフェナミドフマル酸塩錠
- 泉 並木
- 日本病院薬剤師会雑誌 = Journal of Japanese Society of Hospital Pharmacists 54(1), 89-93, 2018-01
- NAID 40021440232
Related Links
- テノホビル アラフェナミドフマル酸塩(TAF)は,核酸アナログであるテノホビル(TFV)のプロドラッグであり,従来のテノホビル ジソプロキシルフマル酸塩(TDF)に比し,肝臓に効率よく取り込まれる TAFの第3相臨床試験では,有効性においてTDFに対する非劣性が証明され,TDFと比較して腎 ...
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- 2017年2月15日、抗ウイルス薬テノホビルアラフェナミドフマル酸塩(商品名ベムリディ錠25mg)が薬価収載と同時に発売された。本薬は、2016年12月19 ...
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
シムツーザ配合錠
組成
有効成分(1錠中)
- ダルナビル エタノール付加物867mg(ダルナビルとして800mg)、コビシスタット150mg、エムトリシタビン200mg、テノホビル アラフェナミドフマル酸塩11.2mg(テノホビル アラフェナミドとして10mg)
添加物
- 二酸化ケイ素、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、結晶セルロース、マクロゴール4000、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、酸化チタン、タルク、黄色三二酸化鉄
禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- リファンピシン、フェノバルビタール、フェニトイン、ホスフェニトイン、カルバマゼピン、セイヨウオトギリソウ(St. John’s Wort:セント・ジョーンズ・ワート)含有食品、トリアゾラム、ミダゾラム、ピモジド、シンバスタチン、エルゴタミン、ジヒドロエルゴタミン、エルゴメトリン、メチルエルゴメトリン、バルデナフィル、シルデナフィル(レバチオ)、タダラフィル(アドシルカ)、ブロナンセリン、アゼルニジピン、アスナプレビル、ロミタピド、グラゾプレビル、リバーロキサバン、チカグレロルを投与中の患者[「相互作用」の項参照]
- 腎機能あるいは肝機能障害患者で、コルヒチンを投与中の患者[「相互作用」の項参照]
- 低出生体重児、新生児、乳児、3歳未満の幼児[「小児等への投与」、「その他の注意」の項参照]
効能または効果
- 以下のいずれかのHIV-1感染患者に使用すること。
- 抗HIV薬の治療経験がない患者
- 本剤への切り替え前に、抗HIV薬による治療が6ヵ月間以上変更なく継続され、ウイルス学的抑制(HIV-1 RNA量が50copies/mL未満)が得られており、ダルナビルに対する耐性関連変異を持たず、本剤への切り替えが適切と判断される患者
- 本剤による治療にあたっては、患者の治療歴及び可能な場合には薬剤耐性検査(遺伝子型解析あるいは表現型解析)を参考にすること。(「臨床成績」、「薬効薬理」の項参照)
- 通常、成人及び12歳以上かつ体重40kg以上の小児には、1回1錠(ダルナビルとして800mg、コビシスタットとして150mg、エムトリシタビンとして200mg及びテノホビル アラフェナミドとして10mgを含有)を1日1回食事中又は食直後に経口投与する。
- 本剤は、ダルナビル エタノール付加物、コビシスタット、エムトリシタビン及びテノホビル アラフェナミドフマル酸塩の4成分を含有する配合剤であるので、これらの成分を含有する製剤と併用しないこと。また、コビシスタットと同じ薬物動態学的増強因子であるリトナビルを含有する製剤及びテノホビル ジソプロキシルフマル酸塩を含む製剤とも併用しないこと。
- 本剤による治療は、抗HIV療法に十分な経験を持つ医師のもとで開始すること。
- 投与開始時に、クレアチニンクリアランスが30mL/min以上であることを確認すること。また、本剤投与後、クレアチニンクリアランスが30mL/min未満に低下した場合は、投与の中止を考慮すること。
慎重投与
- 肝障害のある患者[ダルナビル及びコビシスタットは主に肝臓で代謝され、肝障害患者では高い血中濃度が持続するおそれがあるため、定期的に肝機能検査を行うなど患者の状態を十分に観察し、悪化が認められた場合には休薬又は投与中止を考慮すること。]
- 慢性活動性のB型及び/又はC型肝炎患者など投与前に肝機能異常が認められる患者では、肝機能をさらに悪化させる可能性がある。[ダルナビルの外国第IIb/III相試験において、B型及び/又はC型肝炎重複感染患者では、有害事象及び臨床検査値異常のうち、肝酵素の上昇の発現頻度が非重複感染患者より高かった。]
- 軽度及び中等度肝障害患者に本剤を投与するときには本剤の用量を調整する必要はないが、重度肝障害患者には慎重に投与すること。[「薬物動態」の項参照]
- 重度の腎機能障害のある患者[エムトリシタビンの血中濃度が上昇する(「薬物動態」の項参照)。]
- 血友病患者及び著しい出血傾向を有する患者[HIVプロテアーゼ阻害剤で治療中の血友病患者において、皮膚血腫及び出血性関節症等の出血事象の増加が報告されている。]
- 高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
- スルホンアミド系薬剤に過敏症の既往歴のある患者[ダルナビルはスルホンアミド基を有するため、交叉過敏症があらわれる可能性がある。]
重大な副作用
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、多形紅斑、急性汎発性発疹性膿疱症
頻度不明
- 中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、多形紅斑、急性汎発性発疹性膿疱症があらわれたとの報告があるので、異常が認められた場合は、本剤の投与を直ちに中止し適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸
頻度不明
- AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、定期的な肝機能検査を行うなど、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
急性膵炎
0.1%
- 急性膵炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
腎不全又は重度の腎機能障害
頻度不明
- 腎機能不全、腎不全、急性腎障害、近位腎尿細管機能障害、ファンコニー症候群、急性腎尿細管壊死、腎性尿崩症又は腎炎等の重度の腎機能障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行う等、観察を十分に行い、臨床検査値に異常が認められた場合には、投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。特に腎機能障害の既往がある患者や腎毒性のある薬剤が投与されている患者では注意すること。
乳酸アシドーシス
頻度不明
- 乳酸アシドーシスがあらわれることがあるので、このような場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
薬効薬理
作用機序
ダルナビル34)〜38)
- ダルナビルはHIV-1プロテアーゼの2量体化及び酵素活性を阻害する。本剤はHIV-1感染細胞においてウイルスのコードするGag-Polポリタンパク質の切断を選択的に阻害し、その結果、感染性を有する成熟ウイルスの形成を抑制する。本剤はHIV-1プロテアーゼに強い親和性(KD4.5×10-12mol/L)を有しており、HIVプロテアーゼ阻害剤耐性関連変異の影響も受けにくかった。他の代表的な13種のヒトプロテアーゼに対する阻害作用は認められなかった。
コビシスタット
- コビシスタットは、CYP3Aの選択的な阻害薬である。CYP3Aによる代謝によって吸収率の低下及び半減期の短縮が認められるダルナビル等のCYP3A基質に対し、CYP3Aを阻害することによって体内曝露を増加させる。
エムトリシタビン
- エムトリシタビン(FTC)は、シチジンの合成ヌクレオシド誘導体であり、細胞内酵素によりリン酸化されエムトリシタビン5’-三リン酸となる。エムトリシタビン5’-三リン酸はHIV-1 RTによりウイルスDNAへ取り込まれた後、DNA鎖伸長を停止させることによりHIV-1ウイルスの複製を阻害する。FTCはヒトHIV(HIV-1及びHIV-2)並びにB型肝炎ウイルスに対して特異的に作用する。ミトコンドリアDNAポリメラーゼγを含む哺乳類のDNAポリメラーゼに対するエムトリシタビン5’-三リン酸の阻害作用は弱く、in vitro及びin vivoにおけるミトコンドリア障害を示す結果は得られていない。
テノホビル アラフェナミド
- テノホビル アラフェナミド(TAF)は、テノホビルのホスホンアミド酸プロドラッグ(2’-デオキシアデノシン一リン酸誘導体)である。TAFは細胞内透過性を有し、血漿中の安定性が高く、カテプシンAにより加水分解を受けて細胞内で活性化される。そのため、テノホビル ジソプロキシルフマル酸塩(TDF)と比べ、TAFはリンパ球及びHIVが標的とするリンパ球以外の末梢血単核球、並びにマクロファージへより効率的に送達する。その後、細胞内でリン酸化を受け、活性代謝物のテノホビル二リン酸となる。テノホビル二リン酸は、HIV RTによりウイルスDNAに取り込まれた後、DNA鎖伸長を停止させることにより、HIVの複製を阻害する。
テノホビルはヒトHIVウイルス(HIV-1及びHIV-2)、並びにB型肝炎ウイルスに特異的に作用する。In vitro試験では、FTCとテノホビルを併用すると細胞内で完全にリン酸化される。
ミトコンドリアDNAポリメラーゼγを含む哺乳類のDNAポリメラーゼに対するテノホビル二リン酸の阻害作用は弱い。ミトコンドリアDNA分析を含む複数の評価から、in vitroでミトコンドリア障害を示す結果は得られていない。
抗ウイルス作用
ダルナビル39)〜43)
- ダルナビルはヒトT細胞株、ヒト末梢血単核球及びヒト単球/マクロファージに急性感染させたHIV-1実験室株及び臨床分離株、並びにHIV-2実験室株に対し抑制作用(EC50値:1.2〜8.5nmol/L)を示す。ダルナビルはHIV-1グループM(A、B、C、D、E、F、G)及びグループOの臨床分離株群及び初代分離株群にin vitroで抗ウイルス活性(EC50値:<0.1〜4.3nmol/L)を示す。In vitroにおけるダルナビルの抗ウイルス作用は、50%細胞毒性作用を示す濃度(87〜>100μmol/L)よりも十分に低い濃度で認められる。ダルナビルのEC50値はヒト血清存在下では中央値で5.4倍高い。ダルナビルはHIVプロテアーゼ阻害剤(アンプレナビル、ネルフィナビル及びリトナビル)と併用することにより相乗作用を示し、NRTI(アバカビル、ジダノシン、FTC、ラミブジン、サニルブジン、テノホビル及びジドブジン)、NNRTI(エトラビリン、エファビレンツ、ネビラピン及びリルピビリン)、HIVプロテアーゼ阻害剤(アタザナビル、インジナビル、ロピナビル、サキナビル及びtipranavir)及び融合阻害剤(enfuvirtide)と併用することにより相加作用を示した。ダルナビルとこれらの薬剤との併用において拮抗作用は認められなかった。
コビシスタット
- コビシスタットは、HIV-1に対する抗ウイルス活性を有さず、ダルナビル、FTC及びTAFの抗ウイルス活性に対する拮抗作用は認められなかった。
エムトリシタビン
- ヒトリンパ芽球様細胞株、MAGI-CCR5細胞株及び末梢血単核球を用いて、HIV-1の実験室株及び臨床分離株に対するFTCの抗ウイルス活性を評価した。FTCのEC50値は、0.0013〜0.64μmol/Lの範囲であった。FTCは、培養細胞系においてHIV-1のサブタイプA、B、C、D、E、F及びGに対して抗ウイルス活性を示し(EC50値:0.007〜0.075μmol/L)、HIV-2に対して株特異的な抗ウイルス活性を示した(EC50値:0.007〜1.5μmol/L)。
FTCは、NRTI(アバカビル、ジダノシン、ラミブジン、サニルブジン、テノホビル及びジドブジン)、NNRTI(エファビレンツ、ネビラピン及びリルピビリン)、プロテアーゼ阻害剤(アンプレナビル、ネルフィナビル、リトナビル及びサキナビル)、並びにインテグラーゼ阻害剤のエルビテグラビルとの2剤併用試験において、相加又は相乗効果を示した。これらの薬剤との併用では拮抗作用はみられなかった。
テノホビル アラフェナミド
- リンパ芽球様細胞株、末梢血単核球、初代培養単球/マクロファージ及びCD4陽性Tリンパ球を用いて、HIV-1サブタイプBの実験室株及び臨床分離株に対するTAFの抗ウイルス活性を評価した。TAFのEC50値は、2.0〜14.7nmol/Lの範囲であった。
TAFは、培養細胞系においてサブタイプA、B、C、D、E、F及びGを含むHIV-1のすべてのグループ(M、N、O)に対して抗ウイルス活性を示し(EC50値:0.10〜12.0nmol/L)、HIV-2に対して株特異的な抗ウイルス活性を示した(EC50値:0.91〜2.63nmol/L)。
TAFは、主要なクラスの代表的な既承認抗HIV薬(NRTI、NNRTI、インテグラーゼ阻害剤及びプロテアーゼ阻害剤)との併用により相加又は相乗効果を示した。これらの薬剤との併用では拮抗作用はみられなかった。
薬剤耐性
In vitro試験
ダルナビル44)〜46)
- ダルナビル存在下で培養した野生型HIV-1から耐性ウイルスを得るために、3年以上の継代を繰り返したところ、耐性ウイルスの発現が認められた。耐性ウイルスに対してダルナビルは400nmol/Lを超える濃度で増殖抑制を示した(in vitro)。この耐性ウイルスは、ダルナビルに対しての感受性が23〜50倍低下しており、プロテアーゼ遺伝子に2〜4個のアミノ酸置換を有していた。これらのウイルスのダルナビル耐性因子とプロテアーゼ内のアミノ酸変異の関連性は認められなかった。HIVプロテアーゼ阻害剤耐性変異を有する9株のHIV-1からダルナビルの耐性株(EC50値が53〜641倍変化)をin vitroで獲得した結果、ダルナビル耐性株のプロテアーゼ内に22個のアミノ酸変異が出現し、このうちL10F、V32I、L33F、S37N、M46I、I47V、I50V、L63P、A71V及びI84Vの変異は耐性分離株の50%超に認められた。ダルナビル耐性(EC50値の比;fold change[FC]>10)となるには、これらの変異のうち最低8個のHIVプロテアーゼ阻害剤耐性関連変異が必要であり、うち2個の変異はすでにプロテアーゼ遺伝子内に存在していた。アンプレナビル、アタザナビル、インジナビル、ロピナビル、ネルフィナビル、リトナビル、サキナビルあるいはtipranavirに耐性の臨床分離株1,113株、並びに外国臨床試験C202/C213試験及びC208/C215試験解析に組み入れられた被験者のダルナビル投与開始前の分離株886株において、ダルナビルに対するFC>10(中央値)を示したのは、10個を超えるHIVプロテアーゼ阻害剤耐性関連変異を持ったサブグループのみであった。
ダルナビル耐性関連変異(V11I、V32I、L33F、I47V、I50V、I54L/M、T74P、L76V、I84V及びL89V)は、抗ウイルス剤の使用経験のある患者の臨床試験データから得られた。
エムトリシタビン
- In vitroにおいて、FTC耐性HIV-1株を得た。FTCに対する感受性の低下と、HIV-1 RTのM184V/I変異との間に関連性が認められた。
テノホビル アラフェナミド
- TAFに対する感受性が低下したHIV-1分離株では、HIV-1 RTにK65R変異が発現しており、K70E変異も一過性に認められた。K65R変異を有するHIV-1分離株はアバカビル、FTC、テノホビル及びラミブジンに対する感受性が低下した。In vitro耐性獲得試験において、長期の培養後もTAFに対する高度な耐性株は出現しなかった。
臨床試験
- プロテアーゼ阻害剤及びFTC・TDF配合剤の併用投与によりウイルス学的抑制が得られている患者を対象とした本剤の臨床試験(TMC114IFD3013試験)において、過去に治療失敗の経験がある169例のベースライン時検体を用いて遺伝子型解析を事後的に行い結果が得られた140例(本剤群98例、治療継続群42例)のうち、テノホビル耐性関連変異は4%(5/140例:本剤群4/98例、治療継続群1/42例)に認められ、K65Rの変異が4例(本剤群4例)、K70位の変異が1例(治療継続群1例)に認められた。FTC耐性関連変異は38%(53/140例:本剤群35/98例、治療継続群18/42例)に認められ、M184位の変異が49例(本剤群31例、治療継続群18例)、K65Rの変異が4例(本剤群4例)に認められた。DRV耐性関連変異は4%(6/140例:本剤群4/98例、治療継続群2/42例)に認められ、I84V 4例(本剤群4例)、L33F 1例(治療継続群1例)、T74P 1例(治療継続群1例)及びL76V 1例(本剤群1例)に認められた。テノホビル、FTC及びDRV耐性関連変異が認められたすべての患者において、投与後48週時又は治療終了時点でHIV-1 RNA量<50copies/mLを達成した。ウイルス学的リバウンドが出現したすべての患者27例のうちベースライン時の遺伝子型解析結果が得られた24例においては、いずれもテノホビル、FTC又はDRV耐性関連変異は認められなかった。
抗HIV薬による治療未経験の患者を対象とした本剤の臨床試験(GS-US-299-0102試験、TMC114FD2HTX3001試験)及びTMC114IFD3013試験において、本剤が投与された1228例のうち、投与期間中にHIV-1 RNA量が400copies/mL以上等のウイルス学的リバウンド又は失敗の基準を満たし、本剤投与後の耐性検査が実施された14例では、NRTI関連耐性変異は3例に認められ、そのうちテノホビル又はFTC耐性関連変異は2例に認められ、M184I/V 2例(FTC耐性関連変異)、K65R 1例(テノホビル及びFTC耐性関連変異)が検出された。プロテアーゼ阻害剤の一次変異又はDRV耐性関連変異は認められなかった。
交叉耐性
ダルナビル45)、46)
- HIVプロテアーゼ阻害剤には交叉耐性が認められやすい。アンプレナビル、アタザナビル、インジナビル、ロピナビル、ネルフィナビル、リトナビル、サキナビル又はtipranavirに対する感受性が低下した臨床分離株3,309株の90%に対して、ダルナビルの感受性低下は10倍未満であり、ほとんどのHIVプロテアーゼ阻害剤に対して耐性を示すウイルスにダルナビルの感受性は保持されていた。作用機序の違いから、NRTI、NNRTI、融合阻害剤とダルナビルとの間に交叉耐性は生じないと考えられる。
エムトリシタビン
- FTC耐性株(M184V/I)はラミブジンに対して交叉耐性を示したが、ジダノシン、サニルブジン、テノホビル、ジドブジンに対しては感受性を維持した。サニルブジン及びジドブジンに対する感受性低下をもたらすチミジン誘導体関連変異(M41L、D67N、K70R、L210W、T215Y/F、K219Q/E)又はジダノシン関連変異(L74V)を有するウイルスは、FTCに対する感受性を維持した。NNRTI耐性と関連づけられるK103N変異又はその他の変異を有するHIV-1は、FTCに対して感受性を示した。
テノホビル アラフェナミド
- K65R、K70E変異によりアバカビル、ジダノシン、ラミブジン、FTC、テノホビルに対する感受性が低下するが、ジドブジンに対する感受性は維持される。T69S二重挿入変異、又はK65Rを含むQ151M複合変異を持ち、核酸系逆転写酵素阻害薬に多剤耐性を持つHIV-1は、TAFに対する感受性の低下を示した。K103N又はY181CのNNRTI関連変異を有するHIV-1は、TAFに対して感受性を示した。プロテアーゼ関連変異を有するHIV-1はTAFに対して感受性を示した。
有効成分に関する理化学的知見
性状
溶解性
- メタノール 189mg/mL
エタノール 69.6mg/mL
イソプロパノール 27.7mg/mL
アセトン 9.16mg/mL
アセトニトリル 2.30mg/mL
トルエン 0.14mg/mL
融点
分配係数
- Log P=1.6(1-オクタノール/pH7のリン酸塩緩衝液)
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- chronic hepatitis B
- 同
- 慢性B型肝炎
- 関
- B型肝炎ウイルス。慢性ウイルス性肝炎
[show details]
経過
治療
治療適応
- 無症候性キャリアや非活動性キャリアは治療適応ではない。
- HBV DNA≧3.3 logIU/mLかつALT31U/Lである慢性肝炎では、HBe抗原陽性・陰性に関わらず治療開始を検討する。
- またALTに関わらず、HBV DNAが陽性で線維化が進行している場合には、治療を開始する。
治療アルゴリズム
- 慢性肝炎例では、ペグインターフェロンが第一選択となる。反応しない場合には核酸アナログで治療する。
- 肝硬変例では核酸アナログで治療する。
治療薬
[★]
[★]
テノホビルアラフェナミドフマル酸塩
[★]
- 英
- tenofovir
- 化
- テノホビルジソプロキシルフマル酸塩 tenofovir disoproxil fumarate
- 商
- Viread, TDF
- ゲンボイヤ配合、コムプレラ配合、シムツーザ配合、スタリビルド配合、ツルバダ配合、デシコビ配合、ビクタルビ配合、ビリアード、ベムリディ、オデフシィ配合、テノゼット
- 関
- B型肝炎ウイルス
[★]
- 英
- building
- 関
- 建物