PIVKA-II

出典: meddic

protein induced by vitamin K absence or antagonist-II
γ-カルボキシル化異常プロトロンビン des-γ-carboxy prothrombin
ビタミンKワルファリン肝細胞癌

概念

  • プロトロンビン(第II因子)のγ-カルボキシル化がビタミンK欠乏などにより障害されて生じる異常プロトロンビン。
  • ビタミンK依存的にF II, VII, IX, X, Protein C, Protein SのGlu残基がGla(γ-カルボキシグルタミン酸)に変換され、補酵素としてCa2+を利用してリン脂質に結合し、セリンプロテアーゼとしての活性を持つようになる、はずである。ビタミンK非存在下ではこれらの蛋白質はGlu残基のまま、つまり活性を持たないまま末梢血に出現する。これらはそれぞれPIKVA-II,VII,IX,X,PC,PSなどと呼ばれるが、このうちPIVKA-IIがマーカーとして用いられている。


意義

  • 肝細胞癌:直径2cm以下の微小肝細胞癌での陽性率は25-30%


UpToDate Contents

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英文文献

  • Protein induced by vitamin K absence or antagonist-II production is a strong predictive marker for extrahepatic metastases in early hepatocellular carcinoma: a prospective evaluation.
  • Bae HM, Lee JH, Yoon JH, Kim YJ, Heo DS, Lee HS.SourceDepartment of Internal Medicine, Seoul National University College of Medicine, Seoul, South Korea. yoonjh@snu.ac.kr.
  • BMC cancer.BMC Cancer.2011 Oct 10;11:435.
  • ABSTRACT:BACKGROUND: Clinicians often experience extrahepatic metastases associated with hepatocellular carcinoma (HCC), even if no evidence of intrahepatic recurrence after treatment is observed. We investigated the pretreatment predictors of extrahepatic metastases in HCC patients.METHODS: Patient
  • PMID 21985636
  • Tumor marker levels before and after curative treatment of hepatocellular carcinoma as predictors of patient survival.
  • Nanashima A, Taura N, Abo T, Ichikawa T, Sakamoto I, Nagayasu T, Nakao K.SourceDivision of Surgical Oncology and Department of Surgery, Nagasaki University Hospital, 1-7-1 Sakamoto, Nagasaki, 8528501, Japan. a-nanasm@nagasaki-u.ac.jp
  • Digestive diseases and sciences.Dig Dis Sci.2011 Oct;56(10):3086-100. Epub 2011 Jun 25.
  • BACKGROUND: α-fetoprotein (AFP) is used as a marker for hepatocellular carcinoma (HCC), which is influenced by hepatitis. Protein-induced vitamin K absence or antagonist II (PIVKA-II) is a sensitive diagnostic marker. Changes in these markers after treatment may reflect curability and predict outco
  • PMID 21706206
  • Hepatocellular carcinoma presenting with multiple bone and soft tissue metastases and atypical cytomorphological features-A rare case report.
  • Rastogi A, Bihari C, Jain D, Gupta NL, Sarin SK.SourceDepartment of Pathology, Institute of Liver and Biliary sciences (ILBS), New Delhi, India. drarchanarastogi@gmail.com.
  • Diagnostic cytopathology.Diagn Cytopathol.2011 Sep 30. doi: 10.1002/dc.21838. [Epub ahead of print]
  • Hepatocellular carcinoma (HCC) with atypical cytomorphological features and presenting with bone and soft tissue metastasis is very rare. We report a 65-year-old male patient of HCC who presented with bone and soft tissue metastases and was clinically and radiologically suspected to have a soft tiss
  • PMID 21965139

和文文献

  • Tumor Marker Levels Before and After Curative Treatment of Hepatocellular Carcinoma as Predictors of Patient Survival.
  • Nanashima Atsushi,Taura Naota,Abo Takafumi,Ichikawa Tatsuki,Sakamoto Ichiro,Nagayasu Takeshi,Nakao Kazuhiko
  • Digestive Diseases and Sciences 56(10), 3086-3100, 2011-10
  • … Protein-induced vitamin K absence or antagonist II (PIVKA-II) is a sensitive diagnostic marker. … METHODS: We conducted an analysis of prognosis in 470 HCC patients who received curative treatments, and examined the relationship between changes in AFP and PIVKA-II levels after 1 month of treatment in 156 patients. …
  • NAID 120003307686
  • 肝細胞癌との鑑別に苦慮した脈絡膜悪性黒色腫肝転移の1例
  • 在津 潤一,石川 剛,播磨 陽平,土屋 昌子,高見 太郎,山口 裕樹,内田 耕一,寺井 崇二,山崎 隆弘,坂井田 功
  • 肝臓 52(7), 468-476, 2011-07-25
  • … 抗体はいずれも陰性であり,腹部超音波検査・CT検査・MRI検査・血管造影検査で肝両葉に多血性腫瘤が多数認められた.悪性黒色腫に特異的な腫瘍マーカーである5-S-cysteinyldopaが異常高値を呈したがPIVKA IIも著明に上昇していたため画像・血液検査所見からは悪性黒色腫肝転移と肝細胞癌の鑑別には至らなかった.超音波下肝腫瘍生検にて悪性黒色腫の確定診断を得た上で同病変に対してシスプラチン …
  • NAID 10029285858
  • 肝細胞癌を発症したHCV陽性の小児がん経験者の1例
  • 天野 功二,山田 哲,坂西 康志,伊藤 剛
  • 小児がん : 小児悪性腫瘍研究会記録 48(2), 130-134, 2011-06-25
  • 肝細胞癌を発症した44歳の小児がん経験者を報告する.1970年代前半,8歳の時に急性リンパ性白血病を発症し,治療中に親族や知人から複数回の輸血を受けた.200X年4月に胸部異常陰影にて当院を紹介され,精査の結果HCV陽性の肝細胞癌と診断された.化学療法が開始されたが,病状の急激な悪化のため診断後約1か月で死亡した.小児がん経験者の肝細胞癌発症が今後増える可能性があり,早急に長期フォローアップ体制を …
  • NAID 110008711334

関連リンク

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関連画像

エイテストPIVKA-II or antagonist-II (PIVKA-II) in serumして 知られる pivka ii も 変換 Žled Postojna-Prestranek-Pivka (2)pivka iiPlitvice Waterfalls The Beautiful fall in Lumipulse® G PIVKA-II (Protein Induced


★リンクテーブル★
先読みワルファリン」「ビタミンK
国試過去問104E058」「096I029」「099A026」「099F040」「095D030」「100B039」「108B017」「094B042」「088A054
リンク元肝細胞癌」「腫瘍マーカー」「肝機能検査
関連記事I」「II」「PIVKA

ワルファリン」

  [★]

warfarin
warfarinum kalium
アレファリンワーファリンワーリンワルファリンKワルファリンカリウム
ワルファリンカリウム warfarin potassium
ビタミンK血液凝固因子
血液凝固阻止剤

構造

  • クマリン誘導体

作用機序

ワーファリン錠0.5mg/ワーファリン錠1mg/ワーファリン錠5mg
  • 本薬は、ビタミンK作用に拮抗し肝臓におけるビタミンK依存性血液凝固因子(プロトロンビン、第VII、第IX、及び第X因子)の生合成を抑制して抗凝血効果及び抗血栓効果を発揮する。
  • また、本薬によって血中に遊離するPIVKA(Protein induced by Vitamin K absence or antagonist:プロトロンビン前駆体)が増加することにより抗凝血作用及び血栓形成抑制作用を持つ。23)

薬理作用

動態

適応

ワーファリン錠0.5mg/ワーファリン錠1mg/ワーファリン錠5mg
  • 血栓塞栓症(静脈血栓症、心筋梗塞症、肺塞栓症、脳塞栓症、緩徐に進行する脳血栓症等)の治療及び予防

注意

禁忌

  • 出血時、出血の可能性、術後、肝障害、腎障害、過敏症及びその既往歴、妊婦又は妊娠の可能性(催奇形性)

副作用

重大な副作用

ワーファリン錠0.5mg/ワーファリン錠1mg/ワーファリン錠5mg
  • 1. 出 血
  • (頻度不明)脳出血等の臓器内出血、粘膜出血、皮下出血等を生じることがある。このような場合には、本剤の減量又は休薬、あるいはビタミンK製剤投与、新鮮凍結血漿の輸注等の適切な処置を行うこと。また、同時に血液凝固能検査(トロンボテスト等)を行うことが望ましい。
  • 2. 皮膚壊死
  • (頻度不明)本剤投与開始による早期にプロテインC活性の急速な低下が原因で、一過性の過凝固状態となることがある。その結果、微小血栓を生じ皮膚壊死に至る可能性がある。投与前にプロテインC活性を確認することが望ましい。
  • 3. 肝機能障害、黄疸
  • (頻度不明)AST(GOT)、ALT(GPT)、Al‐Pの上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、本剤を減量又は休薬するなど、適切な処置を行うこと。

その他の副作用

ワーファリン錠0.5mg/ワーファリン錠1mg/ワーファリン錠5mg
  • 1. 過敏症
  • (頻度不明)

発疹、紅斑、蕁麻疹、皮膚炎、発熱

  • 2. 肝 臓
  • (頻度不明)AST(GOT)、ALT(GPT)の上昇等
  • 3. 消化器
  • (頻度不明)悪心・嘔吐、下痢
  • 4. 皮 膚
  • (頻度不明)脱毛
  • 5. その他
  • (頻度不明)抗甲状腺作用

相互作用

  • クマリン誘導体は血漿蛋白質と結合しうるので、薬効が増強されるおそれあり。
  • バルビツール酸系薬で、作用減弱
  • アスピリン+ワルファリンは使用しない(相互作用がありのため?) ⇔ アスピリン+ヘパリンならよい。

添付文書

  • ワーファリン錠0.5mg/ワーファリン錠1mg/ワーファリン錠5mg
[display]http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/3332001F1024_1_19/3332001F1024_1_19?view=body

ヘパリンとワルファリンの比較

[display]http://kusuri-jouhou.com/pharmacology/myocardial-infarction.html
より
also see YN.G-96
  ワルファリン ヘパリン
投与方法 経口可能 注射のみ
in vitro 有効 有効
in vivo 有効 無効
その他 遅行性(12~36時間有する) ヘパリナーゼ(肝臓)で分解
持続性(2~5日有効)  




ビタミンK」

  [★]

vitamin K, VK
ビタミン、(薬剤として存在)フィトナジオン(=ビタミンK1)
  • 図:SPC.360
  • 脂溶性ビタミン
  • 止血薬

種類

生理作用

  • ビタミンKはγ-glutamyl carboxylase(多分、Ca2+を補酵素として用いる酵素の総称で、γ-carboxyglutamate residueを有する)に必要である。
  • 血液凝固に必要な因子の肝臓における生合成を促進 (SPC.360)
  • 促進というより、凝固因子のグルタミン酸をγ-カルボキシグルタミン酸(Gla)に変換しないとセリンプロテアーゼとしての酵素活性を発揮できないということ?
  • 代謝系を介するので、作用の発現は遅い
  • bone Gla proteinやmatrix Gla proteinといった骨の石灰化に関与する蛋白質の補酵素として働いており、またビタミンK1(phylloquinone)やビタミンK2は骨粗鬆症の治療薬として臨床試験が進められている(参考1)。


体内産生

  • 低栄養or肝障害の存在するとき腸内細菌を死滅させるような広域抗生剤の使用 → ビタミンK欠乏症

吸収

  • 胆汁により吸収が媒介される

適応

  • クマリン誘導体による低プロトロンビン血症による出血

==禁忌

臨床関連

特発性乳児ビタミンK欠乏性出血症(乳児ビタミンK欠乏性出血症)
新生児メレナ
閉塞性黄疸、膵臓疾患、小腸疾患(例えばクローン病)、下痢、抗菌薬の長期連用
  • ビタミンKに依存している血液凝固因子の血中半減期は、以下の通りなので、PTでビタミンK欠乏症のスクリーニングが行われるらしい
半減期(hr):F II(50-80) > F X(25-60) > F IX](24) >F VII(6)

参考

  • 1. [charged] ビタミンKの概要 - uptodate [1]




104E058」

  [★]

  • 55歳の男性。2か月前からの全身疲労感、湿性咳嗽息切れ及び顔面のむくみを主訴に来院した。既往歴に特記すべきことはない。身長158cm、体重46kg。呼吸数18/分。脈拍72/分、整。血圧144/88mmHg。心音に異常を認めない。両側背部にfine cracklesを聴取する。腹部に異常を認めない。入院時の胸部エックス線写真(別冊No.14A)と経気管支肺生検組織のH-E染色標本(別冊No.14B)とを別に示す。
  • この患者で異常が予測される腫瘍マーカーはどれか。




[正答]


※国試ナビ4※ 104E057]←[国試_104]→[104E059

096I029」

  [★]

  • 65歳の女性。2か月前から全身疲労感、咳嗽、息切れ及び顔面のむくみがあり来院した。
  • 20歳時に肺結核で治療を受けたが、その後は健康であった。
  • 身長154cm、体重50kg。呼吸数16/分。脈拍72/分、整。血圧146/84mmHg。心雑音はなく、両側背部に軽度のfine crackles(捻髪音)を聴取する。腹部に異常所見はない。
  • 入院時の胸部エックス線写真、胸部造影CT及び経気管支肺生検H-E染色標本を以下に示す。
  • この患者で異常値を示す可能性の最も高いのはどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 096I028]←[国試_096]→[096I030

099A026」

  [★]

  • 62歳の男性。血便を主訴に来院した。悪心、嘔吐および腹痛はなく、排便は1行/日である。腹部は平坦、軟で、肝・肺を触知しない。血液所見:赤血球380万、Hb12.1g/dl、白血球5,800、血小板24万。血清生化学所見:総蛋白7.8g/dl、尿素窒素21mg/dl、総コレステロール198mg/dl、総ビリルビン0.8mg/dl、AST28単位、ALT22単位。注腸造影写真を以下に示す。
  • 上昇が予想されるのはどれか。
  • a. (1)(2)
  • b. (1)(5)
  • c. (2)(3)
  • d. (3)(4)
  • e. (4)(5)


[正答]
※国試ナビ4※ 099A025]←[国試_099]→[099A027

099F040」

  [★]

  • 日齢0の新生児。出生後30分ころから多呼吸を認めた。在胎32週、出生体重1,600g。体温37.3℃。呼吸数64/分。心拍数160/分、整。チアノーゼ、陥没呼吸および呼気時の呻吟を認める。外表奇形は認めない。心雑音を聴取しない。
  • この患児で重要な検査はどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 099F039]←[国試_099]→[099F041

095D030」

  [★]

  • 70歳の男性。3か月前から心窩部と背部とに鈍痛があり来院した。4か月で5kgの体重減少がある。腹部と背部との身体所見に異常を認めない。ERCPを以下に示す。
  • この疾患の診断に有用な腫瘍マーカーはどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 095D029]←[国試_095]→[095D031

100B039」

  [★]

  • 血友病の診断に有用な検査はどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 100B038]←[国試_100]→[100B040

108B017」

  [★]

  • 生後 1週以内の新生児において PIVKA-IIを測定すべき症候はどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 108B016]←[国試_108]→[108B018

094B042」

  [★]

  • (1) 肝硬変を合併することが多い
  • (2) 多中心性発癌を高率に認める
  • (3) PIVKA-IIの陽性率が高い
  • (4) CA19-9が高値を示す
  • (5) リンパ節転移を高率に認める。
  • a. (1)(2)
  • b. (1)(5)
  • c. (2)(3)
  • d. (3)(4)
  • e. (4)(5)

088A054」

  [★]

  • 血清PIVKA-IIが上昇するのは
  • a. (1)(2)(3)
  • b. (1)(2)(5)
  • c. (1)(4)(5)
  • d. (2)(3)(4)
  • e. (3)(4)(5)

肝細胞癌」

  [★]

hepatocellular carcinoma, HCC, hepatocarcinoma, liver cell carcinoma
ヘパトーム hepatoma
肝腫瘍肝癌

特徴

  • 1. 発癌の予測が可能(高危険群を取り込める)
  • 肝炎ウイルス陽性者
  • 肝硬変患者
  • 血小板10万以下
  • AFPあるいはPIVKA-II陽性患者
  • 2. 多中心性発癌、肝内転移、再発が多い
  • 外科的治癒切除を行っても、5年以内の再発率は約70%以上  ←  他の癌より高い。3年で50-60%とも
  • リンパ節転移は少なく、肝内転移が多い  ←  経門脈
  • 多中心発癌が多い
  • 3. 肝予備能の低下を伴うことが多い
  • 肝細胞癌の約70-80%に肝硬変、10%前後に慢性肝炎を合併
  HCC CCC
腫瘍マーカー AFP, PIVKA-II CEA, CA19-9
画像検査 腫瘍濃染 胆管拡張
APシャント
腫瘍血栓
転移 肝内(門脈性) リンパ行性
予後(5年生存率) 切除例 52.3% 切除例 32.6%

疫学

  • 原発性肝癌のうち肝細胞癌は95%を占める
  • 男女比は3-4:1
  • 死因では男性では3位、女性では4位である。
  • 原発性肝癌の90%以上が肝炎ウイルス陽性である。
  • 原発性肝癌の解検例の84%に肝硬変を合併している。
  • 肝細胞癌の70-80%に肝硬変が認められ、10%前後に慢性肝炎の合併が見られる。
  • 肝硬変から肝癌が発生する年間発生率はB型肝炎で3%、C型肝炎で7%である。

病因

病因の90%が肝炎ウイルスである。
  • HCV(+) 75%HBV(+) 15%、HBV(+)&HCV(+) 3%、TTV(+) 1-3%、アルコール性 3-4% (YN)
  • その他

病理

  • 肝細胞類似の細胞からなる上皮性の悪性腫瘍。多くが皮膜を有する。(SSUR.595)
  • 多発性、多中心性
  • 胆汁のために肉眼的に緑色に見える
  • 壊死、出血しやすい。 → hemoperitoneum

病態

  • 肝細胞癌の非癌部は80-90%が肝硬変である。

転移

  • 血行性(経門脈性転移)が多い。リンパ行性はまれ。

症状

検査

超音波エコー

  • 腫瘍周囲の被膜により低エコー帯が認められる。
[show details]

造影CT

  • ダイナミック造影CTでは動脈相で不均一な造影効果、門脈相、平衡相になるにつれ造影効果が低下する。(RNT.209) ⇔ 肝血管腫:造影効果が持続
[show details]
  • 被膜がある腫瘍に対しては造影効果が残存。(RNT.209)

前癌病変の造影CT

SRA.479
  • 肝細胞癌は多段階発癌により発生するという説が唱えられている。
  • 腺腫様過形成(adenomatous hyperplasia AH)は肝癌とは異なる結節病変を形成するものである。
  • 多段階発癌次の順に肝細胞癌に至るという;異型腺腫様過形成 → 肝細胞癌を内包する異型腺腫様過形成 → 高分化肝癌 → 中~低分化肝細胞癌(古典的肝癌)
  • 多段階発癌の初期には門脈血の支配が多いが次第に肝動脈からの新生血管により支配されるようになる。
  • すなわち、中~低分化肝細胞癌は肝動脈で支配される多血性肝細胞癌であり、高分化肝細胞癌は肝動脈の支配が比較的少ない。
  • 造影CTにおいてもこれを反映し、高分化細胞癌では動脈相では造影効果が弱い(文献によっては乏血性で濃染しないとも)が、中~低分化細胞癌では高い造影効果が認められることになる。

MRI

  • T1:等信号  低~高信号(YN.B-50)
  • T2:高信号  ⇔ 肝血管腫のような著しい高信号は呈しない?

血管造影

  • 選択的腹腔動脈造影で腫瘍が濃染される。

経動脈性門脈造影下CT CTAP

腫瘍マーカー

  • PIVKA-II:≦2cmの陽性率は25-30%
  • AFP:≦2cmの陽性率は30%。肝細胞癌、卵黄嚢腫瘍、肝芽腫の腫瘍マーカー、炎症性肝疾患における肝再生の指標

診断

  • 病歴、身体所見、血液検査所見(肝炎ウイルスマーカー、腫瘍マーカー、肝機能検査)、画像検査に基づいて判断する。
  • 画像で確定診断される場合は組織診断を行わないように勧められている。 → 針生検に伴う重篤な合併症として,針穿刺経路播種(needle tract seeding)と出血がある。前者の発生頻度は1.6~3.4%とされている(ガイドライン1)

治療

  • 肝予備能と進行度で決まる

治療アルゴリズム

局所療法

  • エタノール注入
  • 超音波焼灼術

手術療法

  • 肝機能A,Bであって、腫瘍の数が1,2個の場合は腫瘍切除が適応となる。
  • 再発肝癌であっても肝切除が標準治療となる(ガイドライン1 CQ19 再発肝細胞癌に対する有効な治療は?)

経カテーテル的肝動脈塞栓術 TAE/ 化学塞栓療法 transcatheter arterial chemoembolization TACE

推奨

ガイドライン1
  • TA(C)EはOkuda分類I、II、Child A、Bの進行肝細胞癌(手術不能で、かつ経皮的凝固療法の対象とならないもの)に対する治療として推奨される。
  • 化学塞栓される非癌部肝容積の非癌部全肝容積に占める割合と残肝予備能を考慮したTACEが推奨される。
  • 高ビリルビン血症のない肝細胞癌破裂症例の治療には救急TA(C)Eは有効な治療法である。

禁忌

ガイドライン1
  • 病態
  • 脈管内腫瘍塞栓(特に門脈内腫瘍塞栓)を有する症例

化学療法

  • 肝癌は抗癌剤に対する抵抗性が高い。肝癌患者は肝機能の低下が存在するため十分量の抗癌剤治療はできない。このようなこともあり、肝癌に有効な抗がん薬は少ない。

日本で使用できる薬剤

ガイドライン1
アルキル化剤 マスタード類 シクロホスファミド  
代謝拮抗薬 ピリミジン系 フルオロウラシル(5-FU) テガフール・ウラシル配合剤(UFTシタラビン
抗生物質 アントラサイクリン系 ドキソルビシン エピルビシン ミトキサントロン
その他 マイトマイシンC  
白金製剤 シスプラチン

肝移植

  • ミラノ基準(1998)
  • 肝硬変に肝細胞癌を合併する場合は、多発最大径3cm・3個まで、単発5cmまで、遠隔転移・リンパ節転移・脈管侵襲なし
  • ミラノ基準によれば、他の両性疾患と同程度の移植成績
  • 肝機能不良でミラノ基準を満たすものは肝移植を考慮。

ガイドライン

http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0018/0018_ContentsTop.html

国試




原発性肝細胞癌

primary hepatocellular carcinoma
[[]]



腫瘍マーカー」

  [★]

tumor marker
生物学的腫瘍マーカー biological tumor marker癌マーカー cancer marker、悪性腫瘍特異物質 tumor-specific antigen




肺癌の腫瘍マーカー

  陽性率(疾患があるときに陽性となる確率, 感度)  
肺癌         備考
扁平上皮癌 腺癌 小細胞癌 その他の疾患  
CYFRA21-1 57.5%* 70-80%/73.1%* 30-40% 30-40% 良性疾患:10-15%  
SCC       子宮頸癌、食道癌、皮膚癌  
CEA 40-50%   50-60%      
SLX 70%*   0.4   肝硬変  
NSE 10-30%     70-90%    
proGRP       70-90%/65.1%*   NSEより上昇率が高く、特異性に優れる
KL-6       肺腺癌、膵癌、乳癌で40-50%。間質性肺炎の補助診断  
             
無印:標準呼吸器病学 第1版 p.327。* 臨床検査学第32版 p.634

臨床応用されている腫瘍マーカー (LAB.630)

肝癌関連 AFP, AFP-L3%, PIVKA-II
膵癌ならびにその他の消化器癌 CEA, CA19-9, Dupan-2, CA50, Span-1
肺癌 CEA, sialyl Lex-i (SLX), SCC, SYFRA21-1, NSE, ProGRP
婦人科悪性腫痩
 子宮癌:SCC, CA125
 卵巣癌:CA125, AFP, CEA, CA19-9, GAT
 乳癌 :CA15-3, BCA225, CEA, NCC-ST-439
尿器科悪性腫壕
 前立腺痛:PSA(γ-Sm), PAP
 膀胱癌 :BTA, NMP22
 神経内分泌腫療 NSE
 広範な腫瘍に反応するマーカー
  TPA, BFP, IAP

消化管悪性腫瘍マーカー

  • CEA:胎児癌性蛋白。陽性率:(50-70%)大腸癌、胆道癌、膵癌。(40-60%)肺癌。(30-40%)胃癌。良性疾患でも上昇する(胆嚢炎、胆管炎、膵炎)。
  • DU-PAN-2:2→3シアリルLec抗原を認識する抗体。陽性率:(70-80%)膵癌、(60-70%)胆道癌。Lea-b-の個体でも陽性になる。良性疾患でも上昇する(慢性肝炎、肝硬変、胆道炎症を伴う胆石症)。
  • CA19-9:Leaの基本骨格にシアル酸が結合したもの。陽性率:(80-90%)膵癌。(70-80%)胆道癌。良性疾患でも上昇する((10-40%)閉塞性黄疸、慢性肝炎、肝硬変)。日本人の約7-10%に存在するフコース転移酵素が欠如したLea-b-の個体ではCA19-9は産生されない。
  • SLX:Lexの基本骨格にシアル酸が結合したもの。陽性率:(高い)肺癌、卵巣癌。(50-60%)胆道癌、膵癌。

主な腫瘍マーカー CBT QB vol2 p.297

AFP 肝細胞癌肝芽腫、卵黄脳腫瘍
CEA 消化器系の癌、肺癌乳癌(腺癌の頻度が高く、臓器特異性は低い)
CA19-9 胆道系の癌、膵癌
CA125 卵巣癌
CA15-3 乳癌、卵巣癌
PIVKA-II 肝細胞癌
PSA 前立腺癌

組織型別に有用な腫瘍マーカー(NEWエッセンシャル産科学・婦人科学 第3版 p.236)

上皮性腫瘍
 漿液性腺癌: CA125 *1
 粘液性腺癌: CA19-9 *2, CA72-4, CEA
胚細胞腫瘍
 卵黄嚢腫瘍: AFP *3
 絨毛癌: hCG
 未分化胚細胞腫: LDH *4
 悪性転化を伴う成熟嚢胞性奇形腫(扁平上皮癌) : SCC
性索間質性腫瘍(ホルモン)
 顆粒膜細胞腫,莢膜細胞腫:工ストロゲン
 Sertoli-間質性腫瘍, Leydig細胞腫(門細胞腫) :テストステロン
*1 上皮性腫瘍中で最も有用.類内膜腺癌,明細胞腺癌でも陽性を示す.子宮内膜症,炎症,妊娠初期も軽度-中等度上昇
*2 成熟嚢胞性奇形腫で陽性を示すことがある
*3 胎芽性癌,混合性腔細胞腫療でも陽性を示す
*4 非特異的
also see →「生殖系チュートリアル症例2_プレゼン.ppt」

産婦人科において重要視される腫瘍マーカー

  • 子宮頚部扁平上皮癌から精製された蛋白質
  • 早期癌でも比較的高い陽性率を示し、経過観察にも有用である。
  • 一般に扁平上皮の存在する部位に広範な重症疾患存在すれば血中のSCCは上昇しうる
  • 皮膚表面、唾液中に大量に存在し、採血時に複数回穿刺する事などによるコンタミネーションの可能性があります。

腫瘍マーカー 臓器別

OLM.372改変

(略)


肝機能検査」

  [★]

liver function test, LFT


  • 2009/7/8 IV 消化器


AST 逸脱酵素 - 肝細胞の変性・壊死
ALT
LDH
ALP 胆管系の障害
γ-GTP
総ビリルビン ビリルビン負荷増大、ビリルビン抱合障害、胆汁の流出障害 - 黄疸
総コレステロール 肝細胞のタンパク質合成脳障害 - 浮腫、腹水
アルブミン
コリンエステラーゼ
プロトロンビン時間 肝細胞のタンパク質合成脳障害 - 出血傾向
アンモニア 解毒能低下 - 肝性脳症
ICG試験
γ-グロブリン 間葉系の反応 - 免疫反応持続、慢性炎症、自己免疫性疾患
TTT
ZTT
IgG
IgM
IgA
IgE
ANA
AMA
ヒアルロン酸 間葉系の反応 - 線維化マーカー
IV型コラーゲン7S
AFP 肝細胞の癌化
AFP-L3
PIVKA-II


I」

  [★]

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「the 9th letter of the Roman alphabet」
i

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「『私は』私が」

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「iodineの化学記号」


II」

  [★]


PIVKA」

  [★]

protein induced by vitamin K absence or antagonist





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