インドシアニングリーン試験
WordNet
- the 9th letter of the Roman alphabet (同)i
 
PrepTutorEJDIC
- 『私は』私が
 
- iodineの化学記号
 
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- 肝評価におけるICG試験, 血清総ビリルビン値の限界と新たな肝評価法の提唱(消化器外科領域における肝不全の病態と対策-基礎と臨床, 第60回日本消化器外科学会総会)
 
- 工藤 篤,伴 大輔,中村 典明,野口 典男,川村 徹,寺本 研一,高松 督,有井 滋樹
 
- 日本消化器外科学会雑誌 38(7), 934, 2005-07-01
 
- NAID 110004031459
 
- 肝臓のクリアランス試験-Indocyanine green (ICG) 試験
 
Related Links
- ICGはインドシアニングリーンの略で、肝機能検査に用いる暗緑色の色素のことです。  この色素を腕の静脈に注射し、色素がどのように排出されるかを調べることによって、  肝臓の解毒機能をチェックするのがICG試験です。
 
- ICG, indocyanine green 臨床的意義 インドシアニン・グリーン(ICG)試験は肝機能や  肝予備能を知るための検査として広く行われている色素負荷試験である。循環血漿量に  比例した一定量のICGを経静脈的に投与すると、ICGは血中のリポ蛋白に結合して肝に ...
 
Related Pictures


★リンクテーブル★
  [★]
- 次の文を読み、25~27の問いに答えよ。
 
- 78歳の男性。急にぼんやりしたり、うとうとするようになり妻と一緒に来院した。
 
- 現病歴 :これまで比較的元気で身のまわりのことは、ほとんど自分で行っていた。2日前から急にぼんやりしたり、うとうとすることが多くなった。日常の行動や着衣の状態がだらしなくなり、呼びかけには応じるが反応が鈍くなった。今朝、下着に黒色の便が付着しているのに妻が気付いた。2、3日前から胃の調子が悪いと言っていた。食欲はなく、2日前までは焼酎を毎日1合飲んでいた。排便の状態は不明である。数年前から外出時にころぶことがあった。
 
- 既往歴 : 40歳代からアルコール性肝障害を指摘されている。約5年前に十二指腸潰瘍に罹患した。
 
- 現症 : 意識は傾眠傾向で、表情に乏しく動作は緩慢である。起立・歩行はできる。身長164cm、体重62kg。体温36.4℃。呼吸数14/分。脈拍84/分、整。血圧122/74mmHg。瞳孔は左右同大、対光反射は正常。前頭部に打撲痕がある。項部硬直はない。胸部に心雑音なく、ラ音を聴取しない。腹部は平坦で、腸雑音が減弱している。圧痛と抵抗とを認めない。肝を心窩部に2cm触知する。下肢に浮腫を認めない。両手指に振戦がある。上下肢の腱反射はやや減弱しているが病的反射はない。直腸指診で指先に黒色便の付着を認める。
 
- 検査所見 : 尿所見:蛋白(-)、糖(-)。
 
- 血液所見:赤血球379万、Hb9.8g/dl、Ht31%、白血球4,200、血小板9万、プロトロンビン時間54%(基準80~120)。
 
- 血清生化学所見:総蛋白6.0g/dl、アルブミン3.2g/dl、γ-グロブリン24.7%、尿素窒素35mg/dl、クレアチニン1。2mg/dl、総コレステロール166mg/dl、トリグリセライド80mg/dl、総ビリルビン2.3mg/dl、AST74単位、ALT62単位、γ-GTP96単位(基準8~50)、Na141mEq/l、K4.5mEq/l。免疫学所見:HBs抗原陰性、HCV抗体陰性。
 
- この患者にICG試験を行う予定である。ICG(15分値)の結果に影響を及ぼすのはどれか。
 
[正答]
※国試ナビ4※ [099I026]←[国試_099]→[099I028]
  [★]
- 次の文を読み、35、36の問いに答えよ。
 
- 57歳の男性。黒色便を主訴に来院した。
 
- 現病歴 : 以前からC型肝炎ウイルス抗体が陽性であることを指摘されていたが放置していた。最近、飲酒量が増加した。昨日から全身倦怠感があり、タール状の黒色便を排泄した。
 
- 既往歴 : 28歳時、交通事故で輸血を受けた。
 
- 現症 : 意識は清明。身長160cm、体重52kg。体温37.0℃。脈拍96/分、整。血圧 112/70mmHg。
 
- 検査所見 : 血液所見:赤血球325万、Hb 9.4g/dl、Ht 32%、白血球8,200、血小板 6.3万。血液生化学所見:総蛋白 7.2g/dl、尿素窒素 12mg/dl、クレアチニン 0.8mg/dl、総コレステロール 196mg/dl、総ビリルビン 1.8mg/dl、AST 66IU/l、ALT 48IU/l、LD 496IU/l(基準176~353)、ALP 252IU/l(基準115~359)。CRP 0.3mg/dl。食道内視鏡写真を以下に示す。
 
[正答]
※国試ナビ4※ [103H035]←[国試_103]→[103H037]
  [★]
- 62歳の男性。全身倦怠感を主訴に来院した。18年前に慢性B型肝炎と診断されたが放置していた。意識は清明。身長170 cm、体重64 kg。脈拍72/分、整。血圧 128/66mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾を触知しない。血液所見:赤血球 426万、白血球 3,600、血小板 9.1万。血液生化学所見:アルブミン 3.6 g/dl、クレアチニン 0.8 mg/dl、総ビリルビン 1.1 mg/dl、直接ビリルビン 0.7 mg/dl、AST 32 IU/l、ALT 20 IU/l、ALP 230 IU/l(基準115~359)。HBs抗原陽性。腹部超音波写真を以下に示す。肝内に占拠性病変は認めない。
 
-  血液検査所見として考えにくいのはどれか。
 
[正答]
※国試ナビ4※ [103D034]←[国試_103]→[103D036]
  [★]
- 53歳の男性。倦怠感を主訴に来院した。10年前から肝障害を指摘されていたが放置していた。飲酒は日本酒5合/日を33年間。意識は清明。身長168cm、体重54kg。体温37.2℃。眼球結膜に黄染を認めない。前胸部にくも状血管膿を認める。下腿に浮腫を認める。右肋骨弓下に肝を5cm触知する。脾を触知しない。神経学的に異常はない。血液所見:赤血球380万、白血球2,800、血小板5万、PT 48%(基準80~120)。血液生化学所見:総蛋白5.8g/dl、アルブミン2.8g/dl、総コレステロール118mg/dl、総ビリルビン2.0mg/dl、AST156IU/l、ALT72IU/l、LDH480IU/l(基準176~353)、ALP480IU/l(基準260以下)、γ-GTP580IU/l(基準8~50)。免疫学所見:HBs抗原陰性、HCV抗体陰性。
 
- ICG試験(15分値)として予想されるのはどれか。
 
- a. 1%
 
- b. 3%
 
- c. 10%
 
- d. 30%
 
- e. 80%
 
[正答]
※国試ナビ4※ [102G052]←[国試_102]→[102G054]
  [★]
- 50歳の男性。B型慢性肝炎で通院中に、腹部超音波検査で肝に単発の占拠性病変を指摘された。血液所見:赤血球440万、Hb12.8g/dl、Ht36%、白血球3,100、血小板13万。血液生化学所見:総ビリルビン1.1mg/dl、AST49IU/l、ALT47IU/l。腹部ダイナミックCT(別冊No、12A、B、C)を別に示す。
 
- 治療方針の決定に最も有用なのはどれか。
 
[正答]
※国試ナビ4※ [104A029]←[国試_104]→[104A031]
  [★]
- 58歳の男性。食後の胸やけと夜間の胃液の逆流とを主訴に来院した。3年前から同様の症状があり、近医で制酸薬の投与を受けていたが、服薬中断で容易に症状が再発している。
 
- 内視鏡検査のほかに、病態診断のために行う検査はどれか。
 
[正答]
※国試ナビ4※ [100H015]←[国試_100]→[100H017]
  [★]
[正答]
※国試ナビ4※ [103E020]←[国試_103]→[103E022]
  [★]
[正答]
※国試ナビ4※ [104A009]←[国試_104]→[104A011]
  [★]
[正答]
※国試ナビ4※ [101B087]←[国試_101]→[101B089]
  [★]
[正答]
※国試ナビ4※ [100G090]←[国試_100]→[100G092]
  [★]
[正答]
※国試ナビ4※ [109I013]←[国試_109]→[109I015]
  [★]
[正答]
※国試ナビ4※ [106G013]←[国試_106]→[106G015]
  [★]
  [★]
- 英
 
- cirrhosis of liver (M), liver cirrhosis LC, cirrhosis
 
- 関
 
- 肝臓
 
定義
(アトラス肝臓病 金原出版 谷川久一、阿部弘彦 昭和62年1月30日 p.57)
- 1. 肝細胞死が原因で、びまん性の結合組織増生が肝臓全域に見られる
 
- 2. 肝実質の結節性再生と小葉構造の改築が認められるもの
 
概念
- 肝硬変はびまん性に線維化した肝病変の終末像であり、慢性肝炎とともにもっともしばしばみられる肝の病態である。臨床的には様々な程度の肝細胞機能不全状態と門脈圧亢進症による症状がみられる慢性疾患である。
 
疫学
- 人口10万人あたりの死亡率12.5人
 
- 45-59歳の男性では死亡順位第4位
 
- 西日本に多い
 
病因
病理
- 炎症による細胞の破壊と再生を繰り返す結果、再生した肝細胞と新たに形成された線維性の隔壁を有する結節が形成され(再生結節)、肝硬変となる。(BPT.647)
 
- ウイルス性肝炎の慢性化による肝硬変では、3mm以上の結節がみられる(macronodular cirrhosis)。
 
- アルコール性肝炎の慢性化による肝硬変では、平均3mmの結節がみられる(micronodular cirrhosis)。
 
病態生理
- 肝機能低下により(1)エストロゲンの肝臓における異化が低下、(2)アルブミン合成能が低下、(3)門脈圧亢進が起こる。(1)によるエストロゲンなどの血管拡張因子により血管が拡張し循環血漿量が減少する。(2)による膠質浸透圧の低下はサードスペースへの体液移動を引き起こしさらに循環血漿量を低下させる。これには(3)も相加的に作用すると思われる。循環血漿量の低下はRAA系の亢進をきたし、アルドステロンによるNa、水の貯留引き起こす。
 
- 非代償性肝硬変では、肝網内系(クッパー細胞など)の機能低下、白血球減少による易感染性を呈する。
 
症状
合併症
- 参考2
 
身体所見
[show details]
- 腹部:脾腫 ← 門脈圧と脾腫の程度は相関しない (QB.B-315)
 
検査
血算
- 
- 血小板減少が門脈圧亢進の最初の徴候(HIM.1978)
 
- 白血球減少 ← 門脈圧亢進によるうっ血性の脾腫に伴う脾機能亢進。 骨髄での産生低下も原因らしい(出典不明)
 
 
血液生化学
- 
- 総ビリルビン T-Bil:上昇
 
- アンモニア NH3:上昇
 
- Fischer比:低下
 
- 線維化マーカー (ヒアルロン酸、IV型コラ-ゲン):上昇
 
- 膠質反応(TTT,ZTT):上昇
 
- γグロブリン:上昇  ← 門脈血に含まれる細菌の抗原が肝臓をシャントしてリンパ組織に到達するためとされている(uptodate)
 
 
- 
 
- 
- 糖の処理障害により食後高血糖を来しやすく、糖尿病を発症しやすい。
 
 
- 低ナトリウム血症、血漿浸透圧低下 ← 血液中の水が間質に移動する結果、電解質も共に移動する。血液中には水が過剰となり、低ナトリウム血症、血症浸透圧低下となる。volume depletionに対してADHが主に作用するからか、あるいはH2Oが移動しやすいからなのかは不明。
 
免疫血清検査
- 多クローン性γグロブリン血症
 
- IgG:増加する傾向あり。 ← 門脈血が肝臓を通過せずにリンパ組織に流れ込む結果。著しく高値であったら自己免疫性肝炎。(参考1)
 
- IgM:高値であったら90-95%はPBCである。(参考1)
 
- 壊死、炎症が持続的に起きているから上がると解釈することもできる、みたい。
 
画像
- (US,CT, MRI,Angio,肝シンチ、上部消化管内視鏡)
 
腹腔鏡、肝生検
- 分枝鎖アミノ酸(branched chain amino acids, BCAA)と芳香族アミノ酸(aromatic amino acids; AAA)の分子比(モル比)
 
- 
- 肝臓、末梢(筋肉など)でよく代謝される
 
- ほぼ肝臓で代謝される
 
 
診断
治療
- IMD 参考2 YN.B-47
 
- 治療のゴールは、(1)肝疾患の進展を遅らせたり治癒させること、(2)他の原因による肝臓障害を予防すること、(3)合併症の予防、(4)肝移植の時期を決定することである。
 
- 方針:原疾患の治療を行い、肝硬変の進展を抑えるように食事、生活療法を行う、非代償期には合併症の治療を行う。
 
- (1)肝疾患の進展を遅らせたり治癒させる:原疾患の治療を行う(自己免疫性肝炎であればステロイドや免疫抑制薬、アルコール性肝障害であれば禁酒、ウイルス性肝炎であれば病原体に応じた治療)。
 
- (2)他の原因による肝臓障害を予防する:肝臓に障害を与えないようにする(アルコール摂取、アセトアミノフェンの過剰服用)。予防接種を受ける(肝予備能がほとんど無ければA型肝炎、B型肝炎。肺炎球菌、インフルエンザウイルスに対する予防接種も考慮される。
 
- (3)合併症の予防:肝細胞癌、静脈瘤出血、特発性細菌性腹膜炎、肝腎症候群、肝性脳症、肝肺症候群
 
- (4)肝移植の時期を決定:
 
代償期
- 食後の安静、適切な熱量(25-30kcal/kg/日)で適切な蛋白質(1.2-1.5g/kg)の食事を摂取、ビタミンB、ビタミンK補充
 
- 肝庇護薬(ウルソデオキシコール酸、グリチルリチンなど)
 
非代償期
- 
- 食塩制限(5-7g以下)。飲水制限(1L/day)(腹水貯留時)
 
- 蛋白質の補充:分枝鎖アミノ酸の多い食事、分枝鎖アミノ酸製剤の点滴。NH3が上昇するなど肝性脳症の危険があれば低蛋白食とする。
 
- 膠質浸透圧の維持:アルブミン製剤
 
- 早朝低血糖に対し、夜食を勧める(肝機能低下により糖新生↓のはず)。(出典不明)
 
- 利尿薬:抗アルドステロン薬(スピロノラクトン)、トルバプタン、フロセミド、サイアザイド  →  後2者はhypokalemiaからmetabolic alkalosisを惹起、アンモニアのNH4+ ⇔ NH3 + H+の平衡を左に移行させてアンモニアの排泄を阻害、高アンモニア血症を増悪しうる(非イオン化状態では尿細管で再吸収されやすいはず)(出典不明)。
 
- 腹水濃縮再注入法
 
- 肝内門脈大循環シャント、腹膜静脈短絡術
 
 
- 食道静脈瘤の治療:内視鏡的食道静脈瘤硬化術・結紮術、外科的治療
 
- 肝性脳症の治療:腹水の食事療法に準じるが、NH3再吸収につながる便秘の予防に気をつける。
 
- 肝移植
 
予後
- 死因:(1)肝性脳症、(2)静脈瘤破綻、(3)肝癌合併
 
- (1),(2)の治療が発達したことにより、(3)での死亡が増加している。
 
参考
- 1. [charged] Diagnostic approach to the patient with cirrhosis - uptodate [1]
 
- 2. [charged] Overview of the complications, prognosis, and management of cirrhosis - uptodate [2]
 
国試
  [★]
- 英
 
- bromsulphalein test, bromsulphalein excretion test
 
- 同
 
- (国)BSP試験 BSP test
 
- 関
 
- ICG試験
 
概念
- 肝機能検査の一つであり、肝の異物排泄機能検査である。
 
- 色素の血中消失率(fractional disappearance rate)と血中停滞率(retention rate)を算出する。
 
- ブロムスルファレインはショックなどの副作用があるため、インドシアニングリーンに取って代わられている。
 
- それでも、デュビン・ジョンソン症候群の診断には有用である。
 
生理、動態
- BSPは血中で血漿蛋白質と結合し、70-80%は肝臓に接種され、グルタチオン抱合を受け、胆汁中に大部分が排泄される。(LAB.1356)
 
- 約2%は腎臓から排泄され、その他は網内系で分解される。(LAB.1356)
 
- BSP試験は注射後、30分、または45分後の血中停滞率をみるのが一般的。(LAB.1356)
 
副作用・合併症
- BSPの静注時に血管痛、嘔気、胸痛、めまいなどを来すことがある。
 
- まれにショック症状をきたすことがある。
 
方法=
- 体重に応じた量のBSP液を静脈注射。30分後/45分後に対側から採血し、血清を分離。
 
判定
血中停滞率
基準値
- LAB.1356
 
- 30分値:0-5%:正常
 
- 45分値:0-2%:正常
 
- 45分値の法が用いられる。
 
LAB.1356
- 5%以上、肝障害
 
- 15%まで、軽度肝障害
 
- 15%以上、高度肝障害
 
5-15%(中等度上昇)
- 検査値の本参考
 
15%以上(高度上昇)
- 検査値の本参考
 
疾患との関連
デュビン・ジョンソン症候群
- デュビン・ジョンソン症候群の診断に有用な検査である。
 
- (おそらく)30, 45, 60, 90, 120分後の採血を行う。
 
- 45分前まではブロムスルファレインの血中濃度は低下傾向にあるが、45分以降血中濃度が再上昇していく。
 
- この所見はデュビン・ジョンソン症候群に特徴的な所見とされている
 
まとめ
|  
 | 
ICG試験
 | 
BSP試験
 | 
その他
 | 
血中消失率 (K)
 | 
15分血中停滞率 (R15)
 | 
血中停滞率 45分値
 | 
| 健常者
 | 
0.168-0.206
 | 
0-10%
 | 
正常
 | 
 
 | 
| ジルベール症候群
 | 
正常(1)
 | 
 
 | 
| デュビン・ジョンソン症候群
 | 
正常~軽度異常(2)
 | 
低下後再上昇
 | 
 
 | 
| ローター症候群
 | 
 
 | 
>70% 70-80(3)
 | 
異常値 45-50%(3)
 | 
黄疸
 | 
| ICG排泄異常症
 | 
 
 | 
>70%
 | 
 
 | 
肝機能検査正常
 | 
| 慢性肝炎
 | 
0.1-0.15
 | 
10-30%
 | 
 
 | 
 
 | 
| 肝硬変
 | 
0.077
 | 
>30%, 平均35%
 | 
 
 | 
 
 | 
|  
 | 
| 肝臓での処理
 | 
代謝されない
 | 
グルタチオン抱合
 | 
 
 | 
|  
 | 
 
 | 
 
 | 
 
 | 
 
 | 
| (1) 正常のことが多い(QB.B-267)、正常か時に中等度の異常(LAB.1358)
 | 
| (2)(QB.B-267)、正常(LAB.1358)
 | 
注意
- 肝細胞での処理がビリルビンと競合するので、血中ビリルビンが3-5mg/dlの場合、検査の意義はない。
 
  [★]
- 英
 
- indocyanine green test, ICG test
 
- 同
 
- インドシアニングリーン負荷試験、インドシアニングリーン排泄試験。(国)ICG試験 ICG test、ICG負荷試験
 
- 関
 
- インドシアニングリーン、ブロムスルファレイン試験、肝予備能評価
 
[show details]
概念
- 暗緑色の色素であるインドシアニングリーンを用いた肝機能検査の一つであり、肝の異物排泄機能検査である。
 
- 色素の血中消失率(fractional disappearance rate)と血中停滞率(retention rate)(15分停滞率, R15)を算出する。
 
- 肝血流と肝細胞の色素摂取機能を反映し、肝硬変の診断や肝予備能の評価などに用いられる。
 
- 肝血流 : 肝細胞ICG摂取能力: ICGの胆汁への排泄能力 = 3 : 1 : 1 (QB.B-268)
 
- 肝外排泄がほとんどなく、肝臓の初回通過効果が大きいので、R15、KICGは有効肝血流量の良い指標となる
 
- 肝硬変の診断や肝予備能の評価などに用いられ、肝切除術の術前検査としては必須である。
 
- BSPと比べて、色素の肝外処理の比率、測定誤差、副作用が少ないなどの利点を有する(LAB.LAB.1357)
 
動態
- 血液中ではアルブミン(LAB.1357)・α1-リポ蛋白(医学事典)と結合する。
 
- ICGの90%以上が肝細胞に摂取され、抱合などの代謝を受けずに胆汁中へ排泄される。
 
判定
基準範囲
- LAB.1358
 
- 15分血中停滞率(R):0-10%
 
- 血中消失率(K):0.168-0.206
 
- 最大除去率ICG Rmax:3.18±1.62 mg/kg/分
 
10-30%(中等度上昇)
30%以上(高度上昇)
- [高頻度・可能性]肝硬変  →  80%以上では黄疸、腹水をしたきた重篤な肝不全状態が想定される
 
疾患・病態との関連
まとめ
|  
 | 
ICG試験
 | 
BSP試験
 | 
その他
 | 
血中消失率 (K)
 | 
15分血中停滞率 (R15)
 | 
血中停滞率 45分値
 | 
| 健常者
 | 
0.168-0.206
 | 
0-10%
 | 
正常
 | 
 
 | 
| ジルベール症候群
 | 
正常(1)
 | 
 
 | 
| デュビン・ジョンソン症候群
 | 
正常~軽度異常(2)
 | 
低下後再上昇
 | 
 
 | 
| ローター症候群
 | 
 
 | 
>70% 70-80(3)
 | 
異常値 45-50%(3)
 | 
黄疸
 | 
| ICG排泄異常症
 | 
 
 | 
>70%
 | 
 
 | 
肝機能検査正常
 | 
| 慢性肝炎
 | 
0.1-0.15
 | 
10-30%
 | 
 
 | 
 
 | 
| 肝硬変
 | 
0.077
 | 
>30%, 平均35%
 | 
 
 | 
 
 | 
|  
 | 
| 肝臓での処理
 | 
代謝されない
 | 
グルタチオン抱合
 | 
 
 | 
|  
 | 
 
 | 
 
 | 
 
 | 
 
 | 
| (1) 正常のことが多い(QB.B-267)、正常か時に中等度の異常(LAB.1358)
 | 
| (2)(QB.B-267)、正常(LAB.1358)
 | 
国試
  [★]
- 英
 
- Gilbert syndrome, Gilbert's syndrome
 
- 同
 
- Gilbert症候群
 
- ジルベール病 Gilbert病 Gilbert's disease Gilbert disease
 
- グルクロニルトランスフェラーゼ欠損症II型、アリアス型高ビリルビン血症
 
- 関
 
- 黄疸、高ビリルビン血症、体質性黄疸、クリグラー・ナジャー症候群
 
- 家族性非溶血性黄疸 familial non-haemolytic hyperbilirubinemia
 
疫学
- 体質性黄疸の中で最多
 
- 発症頻度は日本では約5%ないし2-7%  8%(HIM.1930)
 
- 男女比は1.5:1~>7:1 (HIM.1930)
 
病因
- 2q37.1に座乗するUGT1A1遺伝子が関連。
 
- 翻訳産物のUDP-グルクロノシルトランスフェラーゼ(UDP-glucuronosyltransferase ,UDPGT)の活性低下による。  →  他の遺伝子が関与しているだの、クリグラー・ナジャー症候群の疾患スペクトラムの延長線にあるんじゃねえのとか所説有り。
 
遺伝
病態
- 間接ビリルビンが軽度増加するが通常無症状である。増悪因子の存在により黄疸が増悪するが、原因の除去により軽快。
 
症状
- 無症状が多い、あっても軽い黄疸。感染、ストレス、絶食、過労時に増悪するが、原因の除去により軽快。
 
検査
- 血清ビリルビン:3mg/dlないし5mg/dlであり、動揺性黄疸を呈する。
 
- 低カロリー食試験:400kcal/day , 2days -> 総?ビリルビンが2倍以上に増加
 
- 肝酵素:正常
 
- ICG試験:正常
 
- BSP試験:正常
 
=Gilberts syndromeでは以下の場合にビリルビン産生が増加して間接ビリルビンが上昇する
- 空腹、溶血、発熱性疾患(intercurrent febrile illnesses)の併発、労作、ストレス、月経
 
診断
- 肝生検組織におけるUDPGTの活性低下、低カロリー食試験で陽性、フェノバルビタール投与における黄疸の軽快など
 
治療
- 無治療でも予後は良好で、治療の必要なし。
 
- 症状が気になればフェノバルビタール
 
体質性黄疸
- IMD.875改変
 
注意
- ビリルビン-UDP-グルクロノシルトランスフェラーゼにより代謝(グルクロン酸抱合)される薬物の投与により、副作用が強く出現する ex.イリノテカン(CPT-11) (HIM.1930)
 
参考
- http://omim.org/entry/143500
 
  [★]
- 英
 
- liver function test, LFT
 
  [★]
- 英
 
- examination、test、testing、assessment、trial、exam、examine
 
- 関
 
- アセスメント、計測、検査、検定、試み、査定、試行、調べる、診断、治験、調査、テスト、判定、評価、検討、影響評価、実験デザイン、研究デザイン、データ品質、対応群、スコアリング法
 
循環器
肝臓異物排泄能
カルシウム
ビタミン
血液
- ショ糖溶血試験:(方法)等張ショ糖液に血液を加える。(検査)溶血の存在。低イオン強度では補体の赤血球に対する結合性が増し、発作性夜間血色素尿症 PNHにおいては溶血をきたす。スクリーニング検査として用いられ、確定診断のためにはハム試験を行う。
 
- ハム試験 Ham試験:(方法)洗浄赤血球に塩酸を加え、弱酸性(pH6.5-7.0)条件にする。(検査)溶血の存在。発作性夜間血色素尿症 PNHにおいては弱酸性条件で補体に対する感受性が亢進するため
 
産婦人科
内分泌
視床下部-下垂体-糖質コルチコイド
高血圧
- 立位フロセミド負荷試験:(投与)フロセミド、(検査)血漿レニン濃度:フロセミドでhypovolemicとし歩行負荷で交感神経を興奮させレニンの分泌を促す。原発性アルドステロン症の場合、レニン高値のまま無反応。
 
膵臓
膵外分泌機能
腎臓
ガストリノーマ
感染症
  [★]
  [★]
 
 
 
  [★]
インドシアニングリーン indocyanine green