第XIII因子

出典: meddic

factor XIII, F XIII
フィブリン安定化因子, fibrin-stabilizing factor, fibrin stabilizing factor, FSF血漿トランスグルタミナーゼ, plasma transglutaminase血液凝固第XIII因子凝固第XIII因子
フィブロガミンP
血液凝固因子
  • トロンビンにより活性化され、フィブリン線維を架橋してフィブリン網を安定化させる血液凝固因子の一つ。

臨床関連

低下




UpToDate Contents

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和文文献

  • 術後の創部からの異常出血:第XIII因子との関連について (第109回成医会第三支部例会)
  • P1-9-19 Polysurgery後の婦人科疾患術後に発生した難治性消化管腟瘻に対し,血液凝固第XIII因子製剤(フィブロガミン)を投与し有効であった1例(Group11 感染症・その他・症例,一般演題,第63回日本産科婦人科学会学術講演会)
  • 沼 文隆,平林 啓,中川 達史,後 賢,伊藤 淳,中田 雅彦,伊東 武久
  • 日本産科婦人科學會雜誌 63(2), 493, 2011-02-01
  • NAID 110008508907
  • その他の先天性凝固因子欠損症の診断と治療
  • 長江 千愛,瀧 正志
  • 日本血栓止血学会誌 = The Journal of Japanese Society on Thrombosis and Hemostasis 21(3), 297-300, 2010-06-01
  • … 血友病類縁疾患は凝固因子抗原量と活性の関係から,Type 1(凝固因子欠乏症)と,Type 2(凝固因子異常症)の二つに分類される.(2) わが国における血友病類縁疾患は先天性フィブリノゲン欠乏症と第XIII因子欠乏症,第VII因子欠乏症が多い.(3) 血友病類縁疾患の診断は,病歴や家族歴,出血症状や部位,凝固スクリーニング検査と各種凝固因子の定量や活性値を測定して行う.(4) 血友病類縁疾患の臨床症状は欠 …
  • NAID 10026400440

関連リンク

臨床的意義 第XIII因子はフィブリン安定因子とも呼ばれ,血液凝固の最終段階で作用 する因子である。その主な作用として止血凝固系の最終段階でフィブリン間のクロス リンクを促進し,安定化フィブリン塊を保ち,過剰な線溶現象を防ぎ,止血の完了維持と 創傷 ...
凝固因子はこの二次止血に関っています。 この凝固因子は12種類あり、それぞれ凝固 第I因子から第XIII因子まであります。そのうち第VI因子は欠番になっています。だから 12種類でXIII(13)まで番号がつけられているわけです。先天性血液凝固異常症はこれら ...
血友病類縁疾患は凝固因子抗原量と活性の関係から,Type 1(凝固因子欠乏症)と, Type 2(凝固因子異常症)の二つに分類される.(2) わが国における血友病類縁疾患は 先天性フィブリノゲン欠乏症と第XIII因子欠乏症,第VII因子欠乏症が多い.(3) 血友病 ...

関連画像

スキームにでてくる凝固因子 凝固第XIII因子活性の低下」血液凝固第XIII因子製剤の臨床(4

添付文書

薬効分類名

  • 血漿分画製剤
      (生体組織接着剤)

販売名

  • ボルヒール組織接着用(0.5mL)

組成

  • 本剤は、フィブリノゲン凍結乾燥粉末、フィブリノゲン溶解液、トロンビン凍結乾燥粉末、トロンビン溶解液から構成される。0.5mL製剤中に下記の成分、分量を含有する。

バイアル1(フィブリノゲン凍結乾燥粉末)

  • 有効成分:
    人フィブリノゲン:40mg
    人血液凝固第XIII因子:37.5単位注1)

    添加物:
    人血清アルブミン、グリシン、D-マンニトール、クエン酸ナトリウム水和物、塩化ナトリウム

バイアル2(フィブリノゲン溶解液)

  • 有効成分:
    局外規アプロチニン液:500KIE注2)/0.5mL

    添加物:
    塩化ナトリウム

バイアル3(トロンビン凍結乾燥粉末)

  • 有効成分:
    日本薬局方トロンビン:125単位

    添加物:
    クエン酸ナトリウム水和物、塩化ナトリウム

バイアル4(トロンビン溶解液)

  • 有効成分:
    日本薬局方塩化カルシウム水和物:2.95mg/0.5mL
  • 本剤の有効成分である人フィブリノゲン、人血液凝固第XIII因子、日本薬局方トロンビン及び添加物である人血清アルブミンは、ヒトの血液(採血国:日本、採血方法:献血)を原材料としている。また、局外規アプロチニン液はウシの肺を原材料としている。日本薬局方トロンビンは製造工程でブタの腸粘膜由来成分(ヘパリンナトリウム)を使用している。

注1)

  • 正常人血漿1mL中に含まれる血液凝固第XIII因子活性を1単位とした時の値。

注2)

  • pH8、室温2時間でカリジノゲナーゼ2単位の効力を半減させる量を1KIE(カリジノゲナーゼ不活性化物質単位)とした時の値。

禁忌

(次の患者には適用しないこと)

  • 本剤の成分又は牛肺を原料とする製剤(アプロチニン等)に対し過敏症の既往歴のある患者
  • 下記の薬剤による治療を受けている患者 〔「相互作用」の項参照〕
    凝固促進剤(蛇毒製剤)、抗線溶剤、アプロチニン製剤


効能または効果

組織の接着・閉鎖

  • (ただし、縫合あるいは接合した組織から血液、体液または体内ガスの漏出をきたし、他に適切な処置法のない場合に限る。)
  • フィブリノゲン凍結乾燥粉末(バイアル1)をフィブリノゲン溶解液(バイアル2)全量で溶解し、A液とする。
    トロンビン凍結乾燥粉末(バイアル3)をトロンビン溶解液(バイアル4)全量で溶解し、B液とする。溶解した両液の等容量を接着・閉鎖部位に重層又は混合して適用する。
    通常、10cmあたりA液B液各々1mLを適用する。
    なお、接着・閉鎖部位の状態、大きさなどに応じて適宜増減する。

慎重投与

(次の患者には慎重に適用すること)

重篤な肝障害、汎発性血管内凝固症候群(DIC)が考えられる病態を有する患者

  • 〔血管内への流入により、血栓の形成あるいはDIC状態を悪化させるおそれがある。〕

溶血性・失血性貧血の患者

  • 〔ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない。感染した場合には、発熱と急激な貧血を伴う重篤な全身症状を起こすことがある。〕

免疫不全患者・免疫抑制状態の患者

  • 〔ヒトパルボウイルスB19の感染を起こす可能性を否定できない。感染した場合には、持続性の貧血を起こすことがある。〕


重大な副作用

ショック

  • ショック(0.1%未満)を起こすことがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。

薬効薬理

  • フィブリノゲンはトロンビンの作用により可溶性フィブリンとなる。さらに、カルシウムイオンの存在下で、血液凝固第XIII因子はトロンビンにより活性化され、フィブリンを尿素不溶性の安定化フィブリン塊とし、組織の接着・閉鎖が行われる。この安定化フィブリン塊内で、線維芽細胞が増殖し、膠原線維や肉芽基質成分が産生され、組織修復を経て、治癒に至る。8)


★リンクテーブル★
国試過去問100F038」「105I002
リンク元血液凝固因子」「ヘノッホ・シェーンライン紫斑病」「フィブリノゲン」「ボルヒール」「フィブリン
拡張検索フィブリノゲン加第XIII因子」「ヒト血液凝固第XIII因子・トロンビン合剤
関連記事」「因子

100F038」

  [★]

  • 5歳の男児。半年前から鼻出血を繰り返すため来院した。他部位に出血傾向は認めない。体温36.6℃。脈拍88/分、整。眼瞼結膜と眼球結膜とに異常はない。心雑音はなく、呼吸音に異常を認めない。腹部は平坦で、肝・脾を触れない。血液所見:赤血球380万、Hb10.4g/dl、白血球8,000、血小板15万、出血時間10分(基準7分以下)、プロトロンビン時間12秒(基準10~14)、APTT56.4秒(基準対照32.2)、血小板粘着能に軽度の低下がみられる。
  • 止血療法に最も適しているのはどれか
[正答]


※国試ナビ4※ 100F037]←[国試_100]→[100F039

105I002」

  [★]

[正答]


※国試ナビ4※ 105I001]←[国試_105]→[105I003

血液凝固因子」

  [★]

coagulation factor (Z), clotting factor, blood coagulation factor, blood coagulation factors
ビタミンK



血液凝固因子

  • PT.261
名称 同義語 分子量

(kDa)

血漿中濃度

(μg/ml)

半減期

(day)

内因系のプロ酵素 XII Hageman因子 80 29 2
  プレカリクレイン Fletcher因子 88 45  
  XI PTA 160 4 2.5
ビタミンK依存 VII proconvertin 50 0.5 0.2
凝固プロ酵素 IX Christmas因子 57 4 1
  X Stuart因子 57 8 1.5
  II プロトロンビン 70 150 3
補助因子 III 組織因子   0  
  血小板ホスホリピド        
  高分子量キニノゲン   120 70  
  V proaccelerin 330 7 1.5
  VIII 抗血友病因子     0.5
フィブリン堆積因子 I フィブリノゲン 340 2500 4.5
  XIII フィブリン安定因子 320 8 7
抑制物質 アンチトロンビンIII   58 150 2.5
  • 標準血液病学 p.217
15種類ある
凝固因子 慣用語・同義語 ビタミンK依存 血液中半減期(hr) 産生器官 染色体座乗部位
I fibrinogen   100-150 肝臓 4q26
II prothronbin 50-80 肝臓 11p141-q12
III tissue thromboplastin     体の各組織 1pter-p21
IV calcium ion     肝臓  
V labile factor/proaccelerin   24 肝臓 1q21-q25
VII stable factor/proconvertin 6 肝臓 13q34
VIII antihemophilic factor   12 細網系? xq28
IX Christmas factor 24 肝臓 xq26.3-q27.2
X Stuart factor 25-60 肝臓 13q34
XI plasma thromboplastin antecedent   40-80 肝臓 4q35
XII Hageman factor   50-70 肝臓 5q33-qter
XIII fibrin stabilizing factor   150 肝臓 6p24-p21.3
prekallikrein Fletcher factor   35 肝臓 4q35
hight molecular weight kininogen Fitzgerold factor   150 肝臓 3q26-qter
von Willebrand factor     24 血管内皮

血小板 糸球体

12pter-p12


産生部位

  • ほとんどが肝臓
  • 例外:

臨床関連


-凝固因子


ヘノッホ・シェーンライン紫斑病」

  [★]

Henoch-Schönlein purpura, Henoch-Schonlein purpura, HSP, Schonlein-Henoch purpura, Schonlein-Henoch purpura
ヘノッホ・シェンライン紫斑病Henoch-Schonlein紫斑病Henoch-Schonlein紫斑シェンライン・ヘノッホ紫斑病シェーンライン・ヘノッホ紫斑病Schonlein-Henoch紫斑病
アナフィラキシー様紫斑病 アナフィラクトイド紫斑病 アナフィラクトイド紫斑anaphylactoid purpuraアレルギー性紫斑病 アレルギー性紫斑 allergic purpura purpura allergica、アレルギー性血管炎 allergic vasculitisリウマチ性紫斑病 rheumatic purpura purpura rheumatica、ヘノッホ紫斑病
IgA腎症血管性紫斑病皮膚小血管性血管炎血管炎劇症紫斑病血小板非減少性紫斑病
[show details]


まとめ

  • 先行する上気道感染後に出現する紫斑が特徴的な血管炎である。IgAによる免疫複合体の血管壁への沈着、およびこれに次いで起こるIII型アレルギーが本態と考えられている。症状はG2AP、すなわち消化管症状、糸球体腎炎、関節痛、紫斑である。血液検査では軽度の好中球増多・好酸球増多がみられ、血液中のIgAも上昇するが、血小板、補体、IgG,IgEは変化しない

概念

  • 全身性疾患
  • 血管炎(血管性紫斑病の一つである) ← 皮膚小血管性血管炎の特殊型
  • 二次的にIgAによる免疫複合体がメサンギウムに沈着し糸球体腎炎を引き起こす

病因

  • IgA免疫複合体が血管壁に沈着。III型アレルギーの機序により、補体や好中球による組織障害
  • 1. 溶連菌感染
  • 小児では上気道炎などが先行することが多い
  • 2. 薬剤(ペニシリン、アスピリン)、食物(牛乳、卵)

疫学

  • 秋冬に多い。3-7歳に好発。乳児、成人ではまれ。

病理

症状 (PED.805, NDE.137)

  • 皮膚(purpuric rash)、消化管(abdominal pain)、関節(arthritis)、腎臓(glomerulonephritis)
HSPの症状は「GA2P」と覚えてみる?

紫斑

  • ほぼ全例
  • 両側の下腿や足背を中心に、時には大腿~上肢~腹部にまで、直径数~10mm以内の浸潤をふれる点状出血・紫斑が播種状に生じる。ときに圧痛が見られる。(NDE.138)
  • 丘疹状で触知可能(palpable purpura)
[show details]
  • 写真
[display]http://graphics8.nytimes.com/images/2007/08/01/health/adam/19832.jpg
[display]http://www.umm.edu/graphics/images/en/19831.jpg
[display]http://en.wikipedia.org/wiki/Henoch%E2%80%93Sch%C3%B6nlein_purpura

血管神経性浮腫(Quinckeの浮腫)

  • 1/3の症例
  • 一過性の限局性浮腫。東部、顔面、手足、陰嚢

消化管

  • 約半数~80%
  • 腹部の疝痛様疼痛、悪心や嘔吐、吐血、下血

関節

  • 約2/3の症例
  • 足、膝、手、肘などの関節炎症状。関節の腫脹、疼痛

腎臓

  • 発症から一ヶ月以内人タンパク尿、血尿で始まる腎炎を合併。多くは顕微鏡的血尿。
  • 急性腎炎~ネフローゼ
  • 組織的にはメサンギウム増殖性腎炎を呈する。

診断

検査

  • 血算
PED.805
  • 血小板:正常~やや増加   ←   血管炎が紫斑の原因であって、血小板減少が原因ではない。
  • 凝固系
PED.805
  • 第XIII因子活性の低下。正常の65%。
  • 出血時間、凝固時間、プロトロンビン時間は正常
  • Rumpel-Leedeテスト:半数の症例で陽性
  • 免疫血清検査

治療

  • 安静、ステロイド全身投与

国試



フィブリノゲン」

  [★]

fibrinogen, Fbg Fib
凝固第I因子 第I因子 factor Iフィブリノーゲン線維素原
フィブリノゲンHT
フィブリン血液凝固因子血液凝固
  • トロンビンより分解を受け、フィブリンモノマーを生じる。
  • 肝臓で産生さて、血漿中に存在
  • 340kDa
  • 血中半減期:3-4日

機能

分解されるまでの過程

  • フィブリンやフィブリノゲンはプラスミンにより分解されフィブリン/フィブリノゲン分解産物(FDP)となり、網内系で処理される。

フィブリノゲンの量に影響を与える要素

減少

  • 産生の低下
  • 出血に対する止血による消費
  • プラスミンによる分解な

増加

  • (急性相反応性物質)炎症(感染症など)、悪性腫瘍
  • 妊娠

フィブリノゲンの解釈

低値

  • 先天性疾患(先天性の低フィブリノゲン血症、フィブリノゲン異常症、無フィブリノゲン血症)
  • 後天性疾患(重症肝臓疾患:産生低下、播種性血管内凝固(DIC):消費亢進)

高値

  • 妊娠?



ボルヒール」

  [★] 人フィブリノゲン(フィブリノゲン)、人血液凝固第XIII因子(第XIII因子)+アプロチニントロンビン塩化カルシウム水和物(塩化カルシウム)

  • 血漿分画製剤
  • 生体組織接着剤としてもちいられる。

成分 (添付文書より)

バイアル1(フィブリノゲン凍結乾燥粉末)

  • 有効成分:
  • 人フィブリノゲン:40mg
  • 人血液凝固第XIII因子:37.5単位
  • 添加物:
  • 人血清アルブミン、グリシン、D-マンニトール、クエン酸ナトリウム水和物、塩化ナトリウム

バイアル2(フィブリノゲン溶解液)

  • 有効成分:
  • 添加物:
  • 塩化ナトリウム

バイアル3(トロンビン凍結乾燥粉末)

  • 有効成分:
  • 日本薬局方トロンビン:125単位
  • 添加物:
  • クエン酸ナトリウム水和物、塩化ナトリウム

バイアル4(トロンビン溶解液)

  • 有効成分:
  • 日本薬局方塩化カルシウム水和物:2.95mg/0.5mL

添付文書

[display]http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/7990710X1039_2_02


フィブリン」

  [★]

fibrin, Fbn
線維素
フィブリノゲン血液凝固因子


  • トロンビンの作用によりフィブリノゲンより生成したフィブリンモノマーは、重合してフィブリンポリマーとなる (SP.507)
  • フィブリンポリマーは第XIIIa因子(第XIII因子の活性型)の作用により架橋結合を生じて安定なフィブリンを生じる (SP.507)


フィブリノゲン加第XIII因子」

  [★]

factor XIII with fibrinogen
ティシール、ベリプラスト、ボルヒール


ヒト血液凝固第XIII因子・トロンビン合剤」

  [★]

human blood-coagulation factor XIII/thrombin mixture


子」

  [★]

child
子供雑種小児小児用

因子」

  [★]

factor
要因要素ファクター



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