代謝性アルカローシス

出典: meddic

metabolic alkalosis
アルカローシス酸塩基平衡異常

酸塩基平衡異常とその代償 SP.660

  HCO3- pCO2
呼吸性アシドーシス
呼吸性アルカローシス
代謝性アシドーシス
代謝性アルカローシス


原因

  • 低カリウム性代謝性アルカローシス:H+とCl-の喪失:嘔吐、利尿薬など
  • 嘔吐
  • 細胞内からH+が供給され、K+が細胞内に移動しカリウムが低下する。H+の減少は遠位尿細管におけるHCO3-の排泄を抑制し代謝性アシドーシスが完成する。
  • 塩素欠乏は腎臓におけるHCO3-再吸収を刺激(ICU.489)
アニオンギャップ(AG=[Na+] - [HCO3-] - [Cl-])を保つようにHCO3-が増加したと考えればよいのか。

原因による分類

ICU.493
  • 塩素反応性:尿中塩素<15mEq/L
  • 1. 胃酸の喪失 → H+, Cl-の喪失
  • 2. 利尿薬 → 多くの利尿剤でCl-を喪失(see. 利尿薬)
  • 3. 循環血液量不足
  • 4. 高二酸化炭素症に対する腎性の代償:CO2↑ → 腎で代償的にHCO3-排泄↓ → (おそらく)HCO3-の代替としてCl-が排泄
  • 塩素抵抗性:尿中塩素>25mEq/L
  • 1. ミネラルコルチコイド過剰:尿細管でNa+再吸収、K+排泄亢進。体内では代償的に細胞外へのK+放出、細胞内へのH+取り込みが起こる → 代謝性アルカローシス
  • 2. カリウム欠乏


YN.D-155
  • 腎からのH+喪失、重炭酸再吸収の亢進:糖質コルチコイド鉱質コルチコイド投与、アルドステロン症、クッシング症候群、腎血管性高血圧、バーター症候群、ギテルマン症候群
  • 細胞内へのH+移動:
  • 消化管からのH+喪失:嘔吐、胃管による消化液吸引、慢性下痢、先天性塩類漏出症
  • NaCl喪失に伴う細胞外液の喪失
  • その他


水・電解質と酸塩基平衡 改訂第2版 p.163
  • I. H+の喪失
  • 1. 消化管からの喪失
胃液への排出(嘔吐、胃液吸引)
  • 2. 尿中への喪失
鉱質コルチコイド過剰
利尿薬
多量のカルベニシリンなどのペニシリン誘導体等よ
高カルシウム血症
  • 3. H+の細胞内への移行
低カリウム血症
  • II. HCO3-の投与
大量の輸液(大量のクエン酸摂取による)
NaHCO3の投与
ミルク・アルカリ症候群
  • III. contraction alkalosis


出典不明
  • 腎でのH+再吸収低下(硫酸イオン、高カルシウム血症、副甲状腺機能低下症、ペニシリン)


症例

  • 16歳女性、神経過食症であり、自己誘発性嘔吐を制御できなかった。この女性で予想されるK, HCO3-の状態は?

国試


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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/12/08 05:12:54」(JST)

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和文文献

  • 酸塩基平衡--代謝性アルカローシス 維持透析患者への経腸栄養療法では製剤の電解質組成に注意が必要である (特集 内科治療ピットフォール) -- (腎臓)
  • 半固型経腸栄養剤の投与により高度の代謝性アルカローシスと高カリウム血症を呈した維持血液透析患者の1例
  • 花村 菊乃,柴垣 有吾,木戸 亮,里中 弘志,土井 研人,花房 規男,野入 英世,藤田 敏郎
  • 日本透析医学会雑誌 = Journal of Japanese Society for Dialysis Therapy 43(2), 215-219, 2010-02-28
  • 症例は4年前より軽度腎機能障害を認めていた72歳,男性.07年7月精巣上体炎に伴う感染後糸球体腎炎により血液透析導入となった.透析導入後,解離性大動脈瘤の破裂に対し緊急手術が施行され,維持透析に移行した.術後の経口摂取不能に対しリーナレン®,K-4S®による経腸栄養を開始.11月に胃瘻造設し,誤嚥防止のため経腸栄養剤を半固型製剤であるメディエフ®プッシュケアに変更した …
  • NAID 10026316486
  • 腹膜透析患者における代謝性アルカローシスの関連因子の検討 (看護セッション 私たちはこうしている) -- (合併症(その他))
  • 新沢 真紀,寺西 順哉,杉浦 寿央
  • 腹膜透析 2010, 582-585, 2010
  • NAID 40017387694
  • Hyponatremic hypertensive syndrome を伴い, 入院時正常血圧であった腎血管性高血圧の3歳女児
  • 田中 百合子,大戸 佑二,土屋 貴義,富田 祐造,吉野 篤範,塩津 麻美,幡谷 浩史,大木 寛生,西村 玄,本田 雅敬,永井 敏郎
  • 日本小児腎臓病学会雑誌 = Japanese journal of pediatric nephrology 22(2), 201-206, 2009-11-15
  •  Hyponatremic hypertensive syndrome (HHS) は片側腎虚血によって起こり,著明な高血圧と,低Na血症,低K血症,代謝性アルカローシス,蛋白尿,多飲多尿などをきたす病態である。患側では腎虚血によるレニン−アンジオテンシン系の亢進が,健側では過負荷による圧利尿が起こることで生じる。 入院時,高血圧を呈さず,それ以外のHHSの検査所見と症状のみが見られた腎血管性高血 …
  • NAID 10026412016

関連リンク

代謝性アルカローシスは一次性のHCO3 -の増加で,代償性のPco2増加を伴う場合と 伴わない場合とがあり,pHは高値またはほぼ基準範囲内である。一般的な原因は, 遷延性の嘔吐,循環血液量減少,利尿薬の使用,および低カリウム血症である。
代謝性アルカローシスは、体から放出される酸の量が多すぎるか、入ってくる塩基の量 が多すぎると起こります。たとえば、 ... まれに、重曹(重炭酸ナトリウム)などの物質から 多量の塩基を摂取した場合に、代謝性アルカローシスが生じることがあります。さらに、 ...
代謝性アシドーシスの呼吸性代償: ΔpCO2=1~1.3×ΔHCO3 MAX:pCO2=15mmHg; 代謝性アルカローシスの呼吸性代償: ΔpCO2=0.6~0.7×ΔHCO3 MAX:pCO2= 60mmHg; 呼吸性アシドーシスの代謝性代償: 急性 ...

関連画像

imageまとめの図 性アシドーシス(による酸血症


★リンクテーブル★
国試過去問098C028」「106B059」「106A043」「100F041」「103G050」「104D019」「101F046」「103A016」「108D017」「100G093」「082C007」「082A062」「094A046
リンク元バーター症候群」「100Cases 30」「代謝性アシドーシス」「低カリウム血症」「酸塩基平衡異常
関連記事アルカローシス」「代謝」「代謝性」「

098C028」

  [★]

  • 次の文を読み、28~30の問いに答えよ。
  • 68歳の男性。呼吸困難を訴えて来院した。
  • 現病歴 : 4年前に慢性閉塞性肺疾患の診断を受け、定期的に診察を受けている。1週前に上気道炎に罹患し、その後呼吸困難が増悪した。
  • 既往歴 : 特記すべきことはない。
  • 生活歴:喫煙歴は40本/日を20歳から40年間。
  • 現症 : 意識は清明。身長168cm、体重58kg。呼吸数24/分。脈拍120/分、整。血圧130/90mmHg。両側頚静脈の怒張を認める。胸部の聴診でⅡ音の亢進を認め、両肺に軽度のwheezesを聴取する。腹部では肝を右肋骨弓下に6cm触知する。下肢に浮腫を認める。神経学的所見に異常はない。
  • 検査所見 : 血液所見:赤血球460万、Hb 15.0g/dl、Ht44%、白血球12,500、血小板42万。血清生化学所見:血糖170mg/dl、Na138mEq/l、K3.5mEq/l、Cl 110mEq/l。動脈血ガス分析(自発呼吸、room air):pH 7.36、PaO2 54Torr、PaCO2 72Torr、BE+11mEq/l。
  • 治療経過 : 経鼻酸素5l/分を開始し、静脈路を確保して利尿薬を投与した。30分後に意識レベルが低下してきた。
  • この患者の意識レベル低下の原因はどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 098C027]←[国試_098]→[098C029

106B059」

  [★]

  • 次の文を読み、 58-60の問いに答えよ。
  • 78歳の男性。意識障害のため家族に伴われて来院した。
  • 現病歴:3日前から発熱と黄色痰を伴う咳とが続いていたが、病院に行くのを嫌がっていた。いつもの時間に起きてこないため家族が部屋に様子をみに行ったところ、呼びかけに対する反応が悪い患者を発見し、家族が乗用車で救急外来に連れてきた。
  • 既往歴: 43歳から高血圧症で内服加療中。 55歳から糖尿病で内服加療中。
  • 生活歴 :長男家族と同居。
  • 現 症:意識レベルはJCSⅡ-10。体温39.0℃。心拍数118/分、整。血圧84/42mmHg。呼吸数28/分。 SpO2 90%(room air)。四肢末梢の皮膚は温かく、軽度の発赤を認める。刺激に対する上下肢の動きは良好である。左の背部下方にcoarse cracklesを聴取する。
  • 検査所見:血液生化学所見: Na144mEq/l、 K4.5mEq/l、 Cl108mEq/l。動脈血ガス分析(自発呼吸、 room air) : pH7.21、 PaCO2 26Torr、 PaO2 60Torr、 HCO3-10mEq/l。
  • この患者の酸塩基平衡状態の診断として正しいのはどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 106B058]←[国試_106]→[106B060

106A043」

  [★]

  • 42歳の女性。 1か月前からの全身倦怠感高血圧とを主訴に来院した。 36歳時にうつ病との診断で抗不安薬抗うつ薬とを処方され、継続して服用していた。 1年前からめまいがあり、友人の勧めで様々なサプリメント漢方薬を服用していたという。 3か月前の健康診断では、血圧124/74mmHg、尿蛋白(-)、尿潜血(-)、クレアチニン0.8mg/dlであった。
  • 身長158cm、体重52kg。体温36.2℃。脈拍96/分、整。血圧162/102mmHg。呼吸数16/分。眼瞼結膜は蒼白である。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟である。下腿に浮腫を認めない。
  • 尿所見:蛋白2+、潜血3+。血液所見:赤血球241万、 Hb7.0g/dl、 Ht21%、白血球7,000、血小板21万。血液生化学所見:総蛋白6.2g/dl、アルブミン2.9g/dl、尿素窒素46mg/dl、クレアチニン6.9mg/dl、尿酸6.1mg/dl、 Na135mEq/l、 K4.5mEq/l、 Cl102mEq/l。 CRP0.5mg/dl。腎生検PAS染色標本(別冊No. 17)を別に示す。
  • この患者の検査所見として考えられるのはどれか。



[正答]


※国試ナビ4※ 106A042]←[国試_106]→[106A044

100F041」

  [★]

  • 48歳の女性。2か月前から両手のしびれが持続するため来院した。尿所見:
  • pH7.6。血清生化学所見:Na145mEq/l、K2.7mEq/l、Cl115mEq/l。動脈血
  • ガス分析(自発呼吸、room air):pH7.35、PaO2 98Torr、PaCO2 33Torr、HCO3- 18mEq/l。
  • 基礎にある酸塩基平衡障害はどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 100F040]←[国試_100]→[100F042

103G050」

  [★]

  • 55歳の男性。交通事故で両下肢を挟まれ、3時間後に救出され搬入された。両下肢のしびれを訴える。体温37.0℃。呼吸数24/分。脈拍88/分、整。血圧108/76mmHg。褐色尿を認める。
  • みられるのはどれか。2つ選べ。
  • a. 血清クレアチンキナーゼ CK 上昇
  • b. 血清カリウム上昇
  • c. 血清カルシウム上昇
  • d. 血清総ビリルビン低下
  • e. 代謝性アルカローシス
[正答]
※国試ナビ4※ 103G049]←[国試_103]→[103G051

104D019」

  [★]

[正答]


※国試ナビ4※ 104D018]←[国試_104]→[104D020

101F046」

  [★]

  • 病態と酸塩基平衡障害の組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
[正答]


※国試ナビ4※ 101F045]←[国試_101]→[101F047

103A016」

  [★]

  • 組合せで正しいのはどれか。2つ選べ。
[正答]
※国試ナビ4※ 103A015]←[国試_103]→[103A017

108D017」

  [★]


[正答]


※国試ナビ4※ 108D016]←[国試_108]→[108D018

100G093」

  [★]

  • 淡水での溺水でみられないのはどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 100G092]←[国試_100]→[100G094

082C007」

  [★]

  • 適切な組み合わせ。3つ。

082A062」

  [★]

  • (1) 21-hydroxylase欠損症が多い
  • (2) 代謝性アルカローシスを示す
  • (3) 骨成熟遅延を示す
  • (4) ACTHの過剰分泌を認める
  • (5) 女児では外性器の男性化を認める
  • a. (1)(2)(3)
  • b. (1)(2)(5)
  • c. (1)(4)(5)
  • d. (2)(3)(4)
  • e. (3)(4)(5)

094A046」

  [★]

  • 代謝性アルカローシスをきたすのはどれか?

バーター症候群」

  [★]

Bartter syndrome, Bartter's syndrome
Bartter症候群
ギテルマン症候群 Gitelman症候群

概念

  • 常染色体劣性遺伝 AR
  • RAA系の亢進 にもかかわらず 正常血圧、浮腫の欠如
  • 低カリウム血症、代謝性アルカローシス
  • 傍糸球体細胞の過形成
  • 多飲、多尿 ← アルドステロンのエスケープ現象(尿濃縮脳の障害)。これにより血圧上昇がキャンセル?
  • ヘンレループ太い上行脚にあるループ利尿薬の標的輸送体の機能異常 → 常にフロセミドが効いた状態と考えてみる

病因

  • 遺伝子異常
  • 1つは、NKCC2をコードしているSLC12A1の遺伝子異常

原因遺伝子

  Location Phenotype Phenotype Gene/Locus Gene/Locus
MIM number     MIM number  
1 15q21.1 [[1]] Bartter syndrome, type 1 601678 [[2]] SLC12A1 600839 [[3]]
2 11q24.3 [[4]] Bartter syndrome, type 2 241200 [[5]] KCNJ1 600359 [[6]]
3 1p36.13 [[7]] Bartter syndrome, type 3 607364 [[8]] CLCNKB 602023 [[9]]
4A 1p36.13 [[10]] Bartter syndrome, type 4, digenic 602522 [[11]] CLCNKB
1p32.3 [[12]] Bartter syndrome, type 4a BSND 606412 [[13]]
Sensorineural deafness with mild renal dysfunction
4B 1p36.13 [[14]] Bartter syndrome, type 4b, digenic 613090 [[15]] CLCNKA 602024 [[16]]

病態

uptodate.1
  • 尿希釈能低下:ヘンレループ上行脚と遠位曲尿細管の療法は尿希釈に重要な部位であり(ADHの作用がない条件下で、水の移動なしにNaClを再吸収できるので)、本疾患では尿希釈能の低下をきたす。
  • 尿濃縮能低下:尿濃縮にはループヘンレの正常な働きととADHが必要 → 本疾患では尿濃縮能の低下をきたす ⇔ ギテルマン症候群ではnot substantially impaired

症候および検査異常

uptodate.1
しかし、出典不明の情報では、RAA系の亢進による血圧上昇がプロスタグランジンE2による血圧低下で相殺され、血圧正常とあるが、、、どうなの?出典はYNらしい。
  • 発育遅滞、精神発達遅滞   ←  幼小児で発見されるきっかけ?
  • 低カリウム血症
  • 代謝性アルカローシス
  • 多尿、多飲 ← 尿濃縮能低下
  • 尿中カルシウム:正常~増加
  • 血清マグネシウム:正常~軽度低下
  • (時に)低リン酸血症 ←  二次性副甲状腺亢進症による

鑑別診断

IMD.1003
  カリウム 血圧 レニン アルドステロン pH その他
Bartter症候群 低カリウム血症 正常 高値 高値 代謝性アルカローシス  
原発性アルドステロン症 低カリウム血症 高血圧 低値 高値 代謝性アルカローシス  
二次アルドステロン症 低カリウム血症 高血圧 高値 高値 代謝性アルカローシス  
尿細管性アシドーシス 低カリウム血症       代謝性アシドーシス  
甲状腺機能亢進症 低カリウム血症          
Liddle症候群 低カリウム血症 高血圧 低値 低値   ACTH高値


バーター症候群とギテルマン症候群

出典不明
  バーター症候群 ギテルマン症候群
異常部位 ヘンレの太い上行脚 遠位曲尿細管
共通点病態 二次性アルドステロン症
低カリウム性アルカローシス
RAA系亢進
正常血圧
診断時年齢 6歳以下 学童~成人
成長障害 多い 無し~少ない
羊水過多 44% 0%
テタニー 少ない 多い
尿中カルシウム 正常~増加 減少
低マグネシウム血症 40% 100%
低ナトリウム血症 多い 少ない
遠位尿細管Cl再吸収 高度低下 軽度~中等度低下
多飲・多尿・脱水 中等度~高度 無~中等度

参考

uptodate

  • 1. [charged] バーター症候群およびギテルマン症候群 - uptodate [17]
  • 2. [charged] 原因不明の代謝性アルカローシスおよび低カリウム血症:嘔吐;利尿薬;ギテルマンまたはバーター症候群 - uptodate [18]

OMIM

  • 1. BARTTER SYNDROME, ANTENATAL, TYPE 1
[display]http://omim.org/entry/601678
  • 2. BARTTER SYNDROME, ANTENATAL, TYPE 2
[display]http://omim.org/entry/241200
  • 3. BARTTER SYNDROME, TYPE 3
[display]http://omim.org/entry/607364
  • 4. BARTTER SYNDROME, TYPE 4A
[display]http://omim.org/entry/602522
  • 5. BARTTER SYNDROME, TYPE 4B
[display]http://omim.org/entry/613090

国試



100Cases 30」

  [★]

☆case30 無月経
症例
23歳 女性 女優
主訴無月経
現病歴:5ヶ月前からの無月経である。初経は13歳で、これまで月経周期は整であった。食欲はあると言っているが昨年から(over the pas year)体重が8kg減少した。
嗜好品:アルコール10 unit/week(缶ビール(350ml)6本弱本/週)。
既往歴:なし
社会歴現在は無職。
服用薬:なし
生活歴:一年前、彼氏と別れた。
身体所見 examination
 四肢殿部筋肉喪失身長1.7m、体重41kg、BMI 13.7(標準的:20< <24)。頬、首、前腕で毛が過剰に生えている。脈拍52/分。血圧96 /60 mmHg
検査所見 investigations
 ECG
血液生化学
 K↓, Cl↓, HCO3-↑, Cre↓, Alb(保たれているのか・・・)
問診(S)
 5ヶ月前からの無月経
 昨年から8kg体重が減少。
 無職
 1年前に彼氏と別れた
身体所見(O)
 四肢殿部筋肉喪失
 身長1.7m
 体重41kg
 BMI 13.666666666666666
 頬、首、前腕で毛が過剰に生えている。
 脈拍52/分
 血圧96/60 mmHg
検査(O)
 K↓, Cl↓, HCO3-↑, Cre
・なにをすべきか?
 ・無月経鑑別診断
 ・体重減少の原因
診断
 神経性食思不振症, anorexia nervosa, AN
要点
嘔吐 → H+,Cl-喪失
・減少した血漿量 → アルドステロン分泌亢進 → 尿細管ではナトリウム保持カリウム分泌、(本来分泌されるべき)H+の枯渇
アルカローシス(血中Cl-低値、HCO3-高値。尿:Cl-低値、K+高値)
・尿中のCl-:<10mmol/day嘔吐していることを暗示(imply vomitting)。高値利尿剤乱用
anorexia nervosaで見られる検査値もチェックしておこう
 ・LH, FSH, エストロゲン低値
key points
神経性食思不振症は若年女性の中で無月経主要原因である。
・低カリウム性代謝性アルカローシス特徴的代謝異常
神経性食思不振症利尿剤下剤濫用と結びついていることがある。
参考文献
 DIF Differential Diagnosis in Primary Care Fourth Edition版 Lippincott Williams & Wilkins
■major cases of secondary amenorrhea
 ・視床下部、下垂体の疾患:ex. 下垂体機能低下症高プロラクチン血症
 ・性腺不全:ex. 自己免疫性卵巣不全、多能性卵巣
 ・副腎不全:ex. クッシング病
 ・甲状腺疾患:ex. [甲状腺機能低下症]]、甲状腺機能亢進症
 ・重症慢性疾患:ex. 癌、慢性腎不全
アルコールunit
 1 unit = 10 ml of ethanol
 350ml アルコール5% → 350x0.05/10=1.75 unit
■glossary
buttock 
 n. 殿部、尻。船尾
interrelate 
 vi. 相互関係を持つ(有する)
 vt. 相互に関係(関連)づける
contract 
 v. 収縮する
lanugo
 n. 毳毛、うぶ毛

無月経原因 NGY.153

  原発性無月経 続発性無月経
視床下部性無月経 カルマン症候群 視床下部の機能障害
フレーリヒ症候群 神経性食欲不振症
Laurence-Moon-Biedl症候群 体重減少性無月経
プラダ・ウィリ症候群 高プロラクチン血症
  Chiari-Frommel症候群
  Argonz-del Castillo症候群
下垂体性無月経 先天性ゴナドトロピン欠損症 シーハン症候群
empty sella症候群 下垂体腺腫
  Forbes-Albright症候群
卵巣性無月経 性腺形成不全 早発卵巣機能不全
ターナー症候群 多嚢胞性卵巣症候群
  卵巣摘出
  卵巣の放射線障害
子宮性無月経 ロキタンスキー・キュスター・ハウザー症候群 アッシャーマン症候群
子宮奇形 子宮内膜炎
処女膜閉鎖 子宮摘出術後
膣性無月経 処女膜閉鎖症  
膣閉鎖症  
その他 半陰陽(先天性副腎過形成アンドロゲン不応症) Cushing症候群
  Addison病
  Basedow病
  甲状腺機能低下症
  糖尿病
生理的   妊娠産褥授乳閉経


代謝性アシドーシス」

  [★]

metabolic acidosis
アシドーシス酸塩基平衡異常

酸塩基平衡異常とその代償 SP.660

  HCO3- pCO2
呼吸性アシドーシス
呼吸性アルカローシス
代謝性アシドーシス
代謝性アルカローシス

原因

アニオンギャップによる分類

a. アニオンギャップの開大するアシドーシス 有機酸の蓄積

  • 代謝アシドーシスをきたしているとき、HCO3-によりH+を滴定するため、HCO3-が減少する。HCO3-の減少を、Cl-ではない陰イオンが増加することで生体内の電気的中性を保つような病態ではアニオンギャップが開大する。
  • (病態の形成機序としては不揮発酸が増大した結果としてHCO3-が減少しているのだが)
  • (1)腎不全時のリン酸、硫酸の増加、(2)低酸素血症時の乳酸の増加[ 乳酸アシドーシス ]、(3)ケトン体増加[ 糖尿病性ケトアシドーシス ]

b. アニオンギャップの開大しない代謝性アシドーシス プロトン過剰 or HCO3-喪失

水・電解質と酸塩基平衡 改訂第2版
  • メカニズム:代謝アシドーシスでは、HCO3-によりH+を滴定されておりHCO3-が減少する。代償的にCl-が増加してアニオンジャップが正常になっている(Cl-の値に注意する)。
(不揮発性酸の過剰産生ではなく、代謝的にHCO3-の過剰喪失、H+の過剰産生、H+の排泄障害が考えられる)
  • 分類
  • HCO3-喪失
  • NH4Cl負荷などの外因性H+摂取</span>

症状

検査

  • 血液ガス:pH↓
  • 尿検査:カルシウム排泄増加 ← 遠位尿細管でのカルシウム再吸収が抑制されるため。

治療

  • 重炭酸ナトリウム投与:volume overload、イオン化カルシウムの減少によりテタニーに注意
後者は、急激にpHを上げると、アルブミンが負に帯電、イオン化カルシウムが急激に減少することでテタニーを生じる。このような場合にはグルコン酸カルシウムの投与を行う。(QB.D-354)

その他

  • 代謝性アシドーシスでは、呼吸性代償が機能していれば、PaCO2=pHの小数点以下2桁、となる。pH 7.34の代謝性アシドーシスではPaCO2 34Torrが期待されるが、34を大きく上回る場合、呼吸性代償が機能していないと判断される。(出典不明)


低カリウム血症」

  [★]

hypokalemia, hypopotassemia
低K血症
カリウム高カリウム血症電解質異常

定義

  • 血清カリウム <3.5mEq/l ⇔ 基準範囲:3.4-4.5 mEq/l (臨床検査法提要第32版)

原因

  • カリウム分布の異常
  • 周期性四肢麻痺発作時、インスリン・グルコースの投与(細胞のNa-K ATPaseを活性化するため)
  • 体内カリウム量の低下
  • 摂取低下
  • 高齢者、神経性食欲不振症
  • 喪失亢進

病因

ぽけめ
  • 細胞間シフト
  • アルカレミア、インスリン使用、カテコラミン使用、低下リウム性周期性四肢麻痺、急激な造血(VB12で治療中の巨赤芽球性貧血、AMLの急性転化)、低体温
  • 消化管からのK喪失:(Uk<25mEq/日または15mEq/L、またはTTKG<3)
  • 消化管からの喪失+代謝性アシドーシス:下痢、緩下薬乱用、絨毛腺腫
  • 嘔吐とNGTドレナージによるカリウム喪失
  • 腎性K喪失:(Uk>30mEq/日または15mEq/L、またはTTKG>7)
  • 低血圧または正常血圧
アシドーシス:DKA、RTA(近位RTA(2型)と多くの遠位RTA(1型))
アルカローシス
利尿薬、嘔吐、NGTドレナージ(続発性高アルドステロン症)
Bartter症候群(HHenleのループ機能異常:フロセミド様効果)
Gitelmann症候群(遠位曲尿細管の機能異常:サイアザイド様効果)
Mg欠乏:遠位でのK分泌亢進が原因の可能性
  • 高血圧性:ミネラルコルチコイドの過剰
原発性高アルドステロン症:Conn症候群など
続発性高アルドステロン症:腎血管性疾患、レニン分泌性腫瘍
非アルドステロン性ミネラルコルチコイド(Cushing症候群、Liddle症候群、外因性ミネラルコルチコイド、肝臓)


病態生理

検査

鑑別診断のために

  • 検査としては尿検査(Uk,UCl,Uosm),血液検査(Bosm,Mg,K),血ガス

心電図

ECGの変化は心室の再分極が遅延し、心筋細胞内のK+濃度をうまく補正できないことによる。
  • QT延長:細胞外K濃度が低い→静止膜電位が低下→再分極に時間がかかる?
  • QRS幅延長
  • T波の平低化U波出現
  • ST低下
  • 期外収縮
  • (最初に)T平坦,U出現,ST低下,QT延長 → (重度になれば)PR延長, QRS減高, QRS幅拡大 → VFリスク↑

症状

<3mEq/Lでなければ症状が出現することはほとんどない。(HIM.282)
  • 神経系:感覚鈍麻、傾眠傾向、無関心
  • 心血管系:心筋壊死、心筋線維症、、末梢血管収縮
  • 消化器:食欲不振、悪心・嘔吐、イレウス
  • 筋骨格:筋力低下、呼吸筋麻痺
impaired muscle metabolism and the blunted hyperemic response to exercise associated with profound K+ depletion increase the risk of rhabdomyolysis.(HIM.282)
  • 泌尿器:多尿、腎濃縮力低下、糸球体濾過量・腎血漿流量低下、尿細管間質性腎炎、慢性腎盂腎炎
  • 内分泌:糖忍容力低下(インスリンと共にカリウムが細胞に入っていかない、インスリン分泌能↓+インスリン抵抗性↑(HIM.282))、その他の代謝異常(負の窒素バランス、代謝性アルカローシス)

低カリウム血症による腎機能不全

uptodateより
  • 尿濃縮能の低下:impaired urinary concentrating ability:≦3.0mEq/Lの低カリウム血症が慢性的に持続すると中等度の腎機能低下が起こる。集合管におけるADHに対する反応性低下と関連づけられている(The concentrating defect is associated with decreased collecting tubule responsiveness to antidiuretic hormone)が、完全によく分かっていない。2つのことは少なくとも寄与している;アクアポリン2の発現の減少、Na-K-2Cl共輸送対の活性の低下。
  • increased ammonia production
  • increased bicarbonate reabsorption
  • altered sodium reabsorption
  • hypokalemic nephropathy

合併症

国試



酸塩基平衡異常」

  [★]

acid-base imbalance, acid-base balance disturbance, acid-base balance disorder
酸塩基平衡障害
酸塩基平衡


酸塩基平衡異常

LAB.675,1651
  pH PaCO2 HCO3- Cl- K+ 原因 症状
呼吸性アシドーシス ↑(腎代償) ↑→ 呼吸不全(上気道閉塞気管支喘息重症発作、慢性閉塞性肺疾患、肺結核後遺症(胸郭形成術後)、神経筋疾患) 表存性呼吸、脱力感、意識障害・昏睡
呼吸性アルカローシス ↓(腎代償) 過換気(過換気症候群間質性肺炎肺血栓塞栓症) 表存性呼吸、チアノーゼ、脱力感、意識障害・昏睡
代謝性アシドーシス ↑(呼吸代償) ↑→ ↑→ 消化管からのHCO3-喪失(下痢)・腎からのHCO3-喪失(低アルドステロン症)
有機酸の蓄積(乳酸アシドーシス糖尿病性ケトアシドーシス腎不全)
周期性深呼吸、脱力感、意識障害・昏睡
代謝性アルカローシス ↓(呼吸代償) 消化管からのH+の喪失(嘔吐下痢?)
腎からのH+喪失(原発性アルドステロン症低カリウム血症、利尿剤の使用)
過深呼吸、筋緊張・反射亢進、痙攣



アルカローシス」

  [★]

alkalosis
increased pH
アシドーシス


酸塩基平衡異常とその代償 SP.660

  HCO3- pCO2
呼吸性アシドーシス
呼吸性アルカローシス
代謝性アシドーシス
代謝性アルカローシス



代謝」

  [★]

metabolism
物質代謝新陳代謝
中間代謝




代謝性」

  [★]

metabolicmetabolically
代謝的メタボリック

性」

  [★]

sex, gender





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