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- 集団
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2017/08/12 01:03:52」(JST)
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メンタルヘルス関連の自助グループ(じじょグループ、Self Help Group)とは、なんらかの障害・困難や問題、悩みを抱えた人が同様な問題を抱えている個人や家族と共に当事者同士の自発的なつながりで結びついた集団[1][2]。その問題の専門家の手にグループの運営を委ねず、あくまで当事者たちが独立しているというのが特徴的である[3][1]。
その役割は、このかかわりの中で自ずから問題への取り組みの姿勢や理解の仕方の上で、自己変容的な成長が期待されること、また彼らを取り巻く地域社会との関わり方、受け入れられ方にも変化が出てくることなどがある。こうした取り組みは、1930年代にアメリカのアルコホーリク(アルコール依存症者)の間でうまれ[1]、その後、摂食障害や、麻薬、覚せい剤、仕事、ギャンブル、買い物、恋愛、食事などのさまざまな嗜癖に悩む当事者たちの間の自助組織が、さまざまなかたちで形成されてきた[2]。
目次
- 1 主要な特徴
- 2 グループ例
- 3 自助グループが登場する作品
- 4 脚注
- 5 関連項目
主要な特徴
- 体験の共有、分かち合い[1]
- 「治療者 - 被治療者(医師と患者)」の関係ではなく、「仲間」[1]
- 自分の抱える問題や悩みをしっかりと直視すること
- 強制ではなく、自発的な参加
- 相互支援と相互扶助
- 互いに対等であること
こうした組織は、当初はアルコール依存症の当事者の集まりからスタートしたが[1]、現在ではギャンブル、ドメスティックバイオレンス、薬物など各種依存症者の会をはじめ、糖尿病やがん患者などの患者会や、さまざまな障害の当事者やがんで乳房を切除した女性の会、不登校や学習障害などの問題を抱えた子をもつ親の会、セクシュアルマイノリティや特定のライフスタイルを共有する人たちの会など、さまざまな広がりを見せている。
グループの中では、互いに実名を伏せて、匿名で関わりあうことが多いことから、匿名グループ(Anonymous)という言い方もされる。
グループ例
「[[::en:List of twelve-step groups|:en:List of twelve-step groups]]」も参照
- メンタルヘルス
- アルコホーリクス・アノニマス(AA)/ アラノン
- 断酒会
- ナルコティクス・アノニマス(NA)/ ナラノン(Nar-Anon)
- オーバーイターズ・アノニマス(OA) / NABA (ナバ)- 摂食障害
- ギャンブラーズ・アノニマス(GA)/ ギャマノン
- イモーションズ・アノニマス(EA)
- デターズ・アノニマス (DA、債務者)
- 共依存アノニマス(CoDA)
- オンラインゲーマー・アノニマス(OLGA)
自助グループが登場する作品
- Dr.HOUSE
- ナース・ジャッキー
- ファイト・クラブ (映画)
- エレメンタリー ホームズ&ワトソン in NY
脚注
- ^ a b c d e f 信田さよ子 『アディクションアプローチ : もうひとつの家族援助論』 医学書院、1999年6月、61-66頁。ISBN 4260330020。
- ^ a b “e-health 自助グループ”. 厚生労働省. 2014年12月1日閲覧。
- ^ “Self-help group”. Psychology Dictionary. 2014年12月1日閲覧。
関連項目
- セルフヘルプ
- ピアサポート
- エンカウンターグループ
- 依存症 / 薬物依存症
- 脱医療化 - 医療社会学
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- ケイパビリティ・アプローチで捉える女性障害者の自助グループ(SHG)の役割と意義 : バングラデシュの事例から (特集 アジアの女性障害者 : 複合差別と権利擁護)
- 性嗜癖と他の嗜癖性疾患との比較 (特集 行動嗜癖とその近縁疾患 : どこまで嗜癖と言えるのか)
- ギャンブル障害(依存症)からの回復 : 自助グループから見えてくるもの (特集 行動嗜癖とその近縁疾患 : どこまで嗜癖と言えるのか)
Related Links
- 自助グループ 自助グループ(self-help group)とは、何かしらの問題や悩みを抱えた人が、同じような問題を抱えている人とつながり、運営している集団のことです。英語をそのままカタカナ書きにして「セルフヘルプ・グループ」とも ...
- 知恵蔵2015 - 自助グループの用語解説 - 心身障害、慢性疾病、アルコール依存症、被虐待体験など、何らかの生活課題や問題を抱えた人や家族(当事者)たちが、相互に支え合い、その問題などを乗り越えようとする小集団。全国組織に ...
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★リンクテーブル★
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- 次の文を読み、49、50の問いに答えよ。
- 51歳の男性。手指のふるえを主訴に来院した。
- 現病歴 : 3年前に肝機能異常を指摘され、1か月間の禁酒でAST、ALT、γ-GTPが著明に改善した。その2か月後から再度常用飲酒が始まり、最近、手のふるえ、食欲不振および不眠を認めるようになった。アルコールによる肝障害を自分で理解しつつも、周囲から指摘されるのを拒み、飲酒問題を語ろうとしない。
- 既往歴 : 特記すべきことはない。
- 現症 : 身長170cm、体重68kg。脈拍72/分、整。血圧120/70mmHg。安静時に両手指の細かなふるえがみられる。腹部はやや膨隆し、肝を右肋骨弓下に4cm触知する。
- 検査所見 : 尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球450万、Hb14.7g/dl、Ht44%、白血球7,200、血小板12万。血清生化学所見:空腹時血糖110mg/dl、AST130単位(基準40以下)、ALT75単位(基準35以下)、ALP280単位(基準8~50)、コリンエステラーゼ410単位(基準400~800)。
[正答]
※国試ナビ4※ [097F049]←[国試_097]→[097G001]
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- 52歳の男性。大量飲酒を主訴に妻に伴われて来院した。23歳から飲酒を始め、10年前からは日本酒1升を毎日飲酒していた。この半年間は朝から飲酒し、食事量が減少し、仕事も休みがちになった。健康診断で肝機能障害を指摘されている。意識は清明で、静穏である。このままではいけないと説明したが、本人は「酒を飲まないと眠れない。酒はやめようと思えばやめられる」と述べている。
- 対応として適切なのはどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [107H029]←[国試_107]→[107H031]
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- 英
- group
- 関
- 群、集団、分類、群れ、基、グループ化