リファンピシン
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Japanese Journal
- 薬の相互作用としくみ 核内受容体の関与する相互作用(1)核内受容体の活性化による薬物代謝酵素の誘導に注意
- 実践 Talk & Write 副作用経験がある患者の薬が増量
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- リファジンとは?リファンピシンの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べられる( おくすり110番:病気別版)
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Japan Pharmaceutical Reference
販売名
リファジンカプセル150mg
組成
有効成分
添加物
- 結晶セルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ステアリン酸ポリオキシル40、ステアリン酸マグネシウム、ショ糖脂肪酸エステル
カプセル:ゼラチン、ラウリル硫酸ナトリウム、赤色102号、黄色5号、青色1号
禁忌
- 胆道閉塞症又は重篤な肝障害のある患者[症状が悪化するおそれがある。]
- HIV感染症治療薬(インジナビル硫酸塩エタノール付加物、サキナビルメシル酸塩、ネルフィナビルメシル酸塩、ホスアンプレナビルカルシウム水和物、アタザナビル硫酸塩、デラビルジンメシル酸塩)、ボリコナゾール、プラジカンテル、タダラフィル(アドシルカ)又はテラプレビルを投与中の患者(「相互作用」の項参照)
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
〈適応菌種
〈適応症
- 肺結核及びその他の結核症、マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス(MAC)症を含む非結核性抗酸菌症、ハンセン病
[肺結核及びその他の結核症]
- 通常成人には、リファンピシンとして1回450mg(力価)〔3カプセル〕を1日1回毎日経口投与する。ただし、感性併用剤のある場合は週2日投与でもよい。
原則として朝食前空腹時投与とし、年齢、症状により適宜増減する。また、他の抗結核剤との併用が望ましい。
[MAC症を含む非結核性抗酸菌症]
- 通常成人には、リファンピシンとして1回450mg(力価)〔3カプセル〕を1日1回毎日経口投与する。原則として朝食前空腹時投与とし、年齢、症状、体重により適宜増減するが、1日最大量は600mg(力価)〔4カプセル〕を超えない。
[ハンセン病]
- 通常成人には、リファンピシンとして1回600mg(力価)〔4カプセル〕を1か月に1〜2回又は1回450mg(力価)〔3カプセル〕を1日1回毎日経口投与する。
原則として朝食前空腹時投与とし、年齢、症状により適宜増減する。また、他の抗ハンセン病剤と併用すること。
- 肺結核及びその他の結核症に対する本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
- 本剤をMAC症を含む非結核性抗酸菌症に使用する際には、投与開始時期、投与期間、併用薬等について国内外の各種学会ガイドライン1,2,3)等、最新の情報を参考にし、投与すること。
慎重投与
- 過敏症の既往歴のある患者
- 間歇投与又は投与を一時中止し、再投与する場合[このような場合にはアレルギー性の副作用があらわれやすい。]
- 副腎皮質不全のある患者[副腎(急性)クリーゼを誘発することがある。]
- 慢性甲状腺炎のある患者[甲状腺機能低下症を増悪又は顕在化させることがある。]
- 肝障害又はその既往歴のある患者[症状が悪化又は再発するおそれがある。]
重大な副作用
劇症肝炎等の重篤な肝障害
頻度不明注1)
ショック、アナフィラキシー様症状
頻度不明注1)
腎不全、間質性腎炎、ネフローゼ症候群
頻度不明注1)
溶血性貧血
頻度不明注1)
無顆粒球症、血小板減少
頻度不明注1)
偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎
頻度不明注1)
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、扁平苔癬型皮疹、天疱瘡様及び類天疱瘡様皮疹、紅皮症(剥脱性皮膚炎)
頻度不明注1)
間質性肺炎
頻度不明注1)
薬効薬理
- リファンピシンは、放線菌Streptomyces mediterranei から発見されたRifamycinの誘導体である。
抗菌力
In vitro
- 分裂静止結核菌及び分裂増殖結核菌に対して殺菌作用を示し20)、ヒト型結核菌H37Rv株に対する最小発育阻止濃度(MIC)は、Dubos液体培地では0.05μg/mL、Kirchner半流動培地では0.1〜0.25μg/mL、1%小川培地では10μg/mLである21)。
In vivo
- ヒト型結核菌黒野株によるマウス実験的結核症に対し、RFP10mg/kgの経口投与は、静脈内投与におけるSM10mg/kg、INH1mg/kg投与よりも優れた治療効果を示した21)。H37Rv株によるマウス実験的結核症に対してもRFP1mg/kg(皮下注)はSM1mg/kg(皮下注)に優る治療成績を示した22)。また空洞内結核菌に対しても作用し、早期かつ高率に培養陰性化することが認められている23)。
耐性
- 比較的高い頻度で耐性菌が出現することが認められている24)。しかし、他の抗結核薬との交叉耐性は認められていない21)。
作用機序25)
- 細菌のDNA依存性RNAポリメラーゼに作用し、RNA合成を阻害することにより抗菌作用を示すが、動物細胞のRNAポリメラーゼは阻害しない。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
略名
化学名
- (2S , 12Z , 14E , 16S , 17S , 18R , 19R , 20R , 21S , 22R , 23S , 24E )-5, 6, 9, 17, 19-Pentahydroxy-23-methoxy-2, 4, 12, 16, 18, 20, 22-heptamethyl-8-(4-methylpiperazin-1-yliminomethyl)-1, 11-dioxo-1, 2-dihydro-2, 7-(epoxypentadeca[1, 11, 13]trienimino)naphtho[2, 1-b ]furan-21-yl acetate
分子式
分子量
性状
- だいだい赤色〜赤褐色の結晶又は結晶性の粉末である。
水、アセトニトリル、メタノール又はエタノール(95)に溶けにくい。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- rifampicin, RFP, RIF
- 商
- Rifampin、リファジン、リマクタン、アプテシン
- 関
- 抗結核薬、結核、抗菌薬
分類
特徴
- 濃度依存性 ← アミノグリコシドlike
- 血漿濃度より組織内の方が高濃度に分布し、マクロファージに潜伏する結核菌に有効に作用。
薬理作用
作用機序
- 結核菌のDNA依存RNAポリメラーゼに作用し、RNA合成初期段階を阻害(参考2)
注意
副作用
- 他の抗結核菌薬と比べて特異的なものはない。
- 参考1
- 胃腸症状(悪心、嘔吐、下痢)、中枢神経系(頭痛、発熱)、皮膚(皮疹、掻痒、発赤)、血液系の異常(血小板減少症、急性溶血性貧血)
- イソニアジドなどの肝毒性を有する薬剤との同時投与により肝炎を来しやすい。
- 掻痒症も来すことがある。観血的に高用量を用いた患者にインフルエンザ様症状出現の報告がある。
- 体液(汗、唾液、涙)がオレンジ~橙赤色になる。
参考
- 1. [charged] Rifampin and other rifamycins - uptodate
- 2. リファジンカプセル150mg - 添付文書
- http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/6164001M1216_1_03/6164001M1216_1_03
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