メピバカイン
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Japanese Journal
- 小児歯科治療における歯科用局所麻酔剤スキャンドネスト^【○!R】臨床的評価 : 他局所麻酔剤との比較
- 後藤 早智,茂木 瑞穂,薮下 綾子,三輪 全三,高木 裕三
- 小児歯科学雑誌 50(3), 193-201, 2012-06-25
- … 歯科用局所麻酔剤スキャンドネストⓇ(3%メピバカイン塩酸塩製剤)は,血管収縮薬,防腐剤や酸化防止剤等の添加物が無配合,短時間作用型という特徴を持つことから小児歯科治療において有用であると考えられるが,小児に対しての国内での使用成績の報告は少ない。 …
- NAID 10030801692
- 古川 紗綾佳,夏秋 優,山西 清文
- 皮膚の科学 11(5), 409-412, 2012
- … 皮膚テストではリドカイン塩酸塩とメピバカイン塩酸塩が陽性,ジブカイン塩酸塩とプロカイン塩酸塩,アミノ安息香酸エチル,そして防腐剤であるメチルパラベンは陰性であったため,本症例をリドカイン塩酸塩によるアナフィラキシーと診断した。 …
- NAID 130004546910
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
0.5%塩酸メピバカイン注PB
組成
- 0.5%塩酸メピバカイン注PBは
1管5mL中に日本薬局方メピバカイン塩酸塩25mg
1管10mL中に日本薬局方メピバカイン塩酸塩50mg
を含有する。
また、添加物として等張化剤、pH調整剤を含有する。
禁忌
- [硬膜外麻酔]
- 大量出血やショック状態の患者[過度の血圧低下が起こることがある。]
- 注射部位又はその周辺に炎症のある患者[化膿性髄膜炎症状を起こすことがある。]
- 敗血症の患者 [敗血症性の髄膜炎を生じるおそれがある。]
- 本剤の成分又はアミド型局所麻酔薬に対し過敏症の既往歴のある患者
- [伝達・浸潤麻酔]
- 本剤の成分又はアミド型局所麻酔薬に対し過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
- 硬膜外麻酔、伝達麻酔、浸潤麻酔
- メピバカイン塩酸塩として、通常成人には次の用量を使用する。なお、メピバカイン塩酸塩の基準最高用量は,それぞれ1回500mg(0.5%:100mL、1%:50mL、2%:25mL)である。
ただし、年齢、麻酔領域,部位、組織、症状、体質により適宜増減する。
- 麻酔方法別の用量:メピバカイン塩酸塩として、通常成人には次記量を使用する。( )内は注射液としての用量である。
麻酔方法 |
0.5% |
1% |
2% |
硬膜外麻酔 |
50〜150mg (10〜30mL) |
100〜300mg (10〜30mL) |
200〜400mg (10〜20mL) |
伝達麻酔 |
− |
50〜200mg (5〜20mL) |
40〜400mg (2〜20mL) |
伝達麻酔 [指趾神経遮断] |
20〜40mg (4〜8mL) |
40〜80mg (4〜8mL) |
80〜160mg (4〜8mL) |
伝達麻酔 [肋間神経遮断] |
25mg (5mL) |
− |
− |
伝達麻酔 [交感神経遮断] |
25mg (5mL) |
− |
− |
浸潤麻酔 |
10〜200mg (2〜40mL) |
20〜400mg (2〜40mL) |
40〜400mg (2〜20mL) |
慎重投与
- [硬膜外麻酔]
- 中枢神経系疾患:髄膜炎、灰白脊髄炎、脊髄ろう等の患者及び脊髄・脊椎に腫瘍又は結核等のある患者[硬膜外麻酔により症状が悪化するおそれがある。]
- 血液凝固障害や抗凝血薬投与中の患者 [出血しやすく、血腫形成や脊髄への障害を起こすことがあるので、やむを得ず投与する場合は観察を十分に行うこと。]
- 脊柱に著明な変形のある患者 [脊髄や神経根の損傷のおそれがあり、また麻酔範囲の予測も困難であるので、やむを得ず投与する場合は患者の全身状態の観察を十分に行うこと。]
- 妊産婦(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
- 腹部腫瘤のある患者 [仰臥位性低血圧を起こしやすく、麻酔範囲が広がりやすい。麻酔中はさらに増悪することがあるので、投与量の減量を考慮するとともに、患者の全身状態の観察を十分に行うこと。]
- 重篤な高血圧症、心弁膜症等の心血管系に著しい障害のある患者 [血圧低下や病状の悪化が起こりやすいので、患者の全身状態の観察を十分に行うこと。]
- 高齢者(「高齢者への投与」及び「重要な基本的注意」の項参照)
- 全身状態が不良な患者 [生理機能の低下により麻酔に対する忍容性が低下していることがある。](「重要な基本的注意」の項参照)
- 心刺激伝導障害のある患者 [症状を悪化させることがある。]
- 重篤な肝機能障害又は腎機能障害のある患者[中毒症状が発現しやすくなる。]
- [伝達・浸潤麻酔]
- 高齢者(「高齢者への投与」及び「重要な基本的注意」の項参照)
- 全身状態が不良な患者 [生理機能の低下により麻酔に対する忍容性が低下していることがある。](「重要な基本的注意」の項参照)
- 心刺激伝達障害のある患者[症状を悪化させることがある。]
- 重篤な肝機能障害又は腎機能障害のある患者[中毒症状が発現しやすくなる。]
重大な副作用
- ショック(頻度不明):徐脈、不整脈、血圧低下、呼吸抑制、チアノーゼ、意識障害等を生じ、まれに心停止を来すことがある。また、まれにアナフィラキシーショックを起こしたとの報告があるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、適切な処置を行うこと。
- 意識障害、振戦、痙攣(頻度不明):意識障害、振戦、痙攣等の中毒症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。(「過量投与」の項参照)
- 異常感覚、知覚・運動障害(頻度不明):注射針又はカテーテルの留置時に神経(神経幹、神経根)に触れることにより一過性の異常感覚が発現することがある。また、神経が注射針や薬剤あるいは虚血によって障害を受けると、まれに持続的な異常感覚、疼痛、知覚障害、運動障害、硬膜外麻酔では膀胱直腸障害等の神経学的疾患があらわれることがある。
薬効薬理
- メピバカイン塩酸塩は一次感覚神経の無髄(C)神経線維、細い有髄(Aδ)神経線維のNa+チャネル内の特異的結合部位に結合してイオンの細胞内への流入を阻止し、活動電位の発生を抑制(神経伝導を遮断)することにより局所麻酔作用を発現する。その作用の強さはリドカイン塩酸塩と同等かやや強く、持続は同じかやや長い。1)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- メピバカイン塩酸塩(Mepivacaine Hydrochloride)
化学名
- (2RS)-N-(2,6-Dimethylphenyl)-1-methylpiperidine-2-carboxamide monohydrochloride
分子式
分子量
性 状
- 本品は白色の結晶又は結晶性の粉末である。水又はメタノールに溶けやすく、酢酸(100)にやや溶けやすく、エタノール(99.5)にやや溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
本品の水溶液(1→10)は旋光性を示さない。
融 点
★リンクテーブル★
[★]
- 関
- mepivacaine
[★]
- 英
- mepivacaine
- 化
- 塩酸メピバカイン
- 同
- カルボカイン carbocaine, Carbocain、カルボカイン、スキャンドネスト、パンスポリン
- 関
- 局所麻酔薬
[★]
- 英
- hydrogen chloride
- 同
- 塩化水素
- 関
[★]
- 英
- hydrochloride
- 関
- ハイドロクロライド