- 英
- budesonide
- 商
- シムビコート、パルミコート、ブデソン、Rhinocort
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/08/14 01:08:46」(JST)
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ブデソニド
|
IUPAC命名法による物質名 |
IUPAC名
16,17-(butylidenebis(oxy))-11,21-dihydroxy-, (11-β,16-α)-pregna-1,4-diene-3,20-dione
|
臨床データ |
胎児危険度分類 |
|
法的規制 |
- UK: 処方箋のみ (POM)
- US: ℞-only
|
投与方法 |
Oral, Nasal, tracheal, rectal |
薬物動態データ |
生物学的利用能 |
100% (but large first pass effect) |
血漿タンパク結合 |
85-90% |
代謝 |
Hepatic CYP3A4 |
半減期 |
2.0-3.6 hours |
排泄 |
尿中および胆汁排泄 |
識別 |
CAS番号
(MeSH) |
51333-22-3 |
ATCコード |
A07EA06 D07AC09 , R01AD05
, R03BA02 |
PubChem |
CID: 40000 |
DrugBank |
APRD00442 |
ChemSpider |
36566 |
化学的データ |
化学式 |
C25H34O6 |
分子量 |
430.534 g/mol |
SMILES
-
O=C(CO)[C@]25O[C@@H](O[C@@H]5C[C@H]1[C@H]4[C@H]([C@@H](O)C[C@@]12C)[C@]/3(/C=C\C(=O)\C=C\3CC4)C)CCC
|
ブデソニド(英:Budesonide)は、糖質コルチコイドであり、気管支喘息にステロイドとして用いられている医薬品である。商品名はパルミコート®でありアストラゼネカ社より製造販売されている。合剤としてブデソニド・ホルモテロールであるシムビコート®タービュヘイラー®が発売されている。
目次
- 1 薬理
- 2 禁忌
- 3 副作用
- 4 効能・効果
- 5 用法・用量
- 6 脚注
薬理
ブデソニドは内服薬として用いると初回通過効果のため、多くは代謝を受ける。(日本では未承認)
しかし吸入薬として用いれば、初回通過効果を受けないため、その効果を十分に発揮できる。ステロイド吸入薬の中では最も安全性が高く、妊婦にも用いることができる[1]。吸入ステロイドの内、ブデソニドだけが米国食品医薬品局(Food and Drug Administration; FDA)の胎児危険度分類-Bである。(その他の吸入ステロイド薬は胎児危険度分類-C)
禁忌
下記の患者には禁忌である[2]。
- 有効な抗菌剤の存在しない感染症、深在性真菌症の患者
- 製剤成分に対して過敏症(接触性皮膚炎を含む)の既往歴のある患者
- 結核性疾患の患者(原則禁忌)
副作用
小児の治験では3.3%に副作用が認められた。(成人のデータは未公開)
主な副作用は嗄声、咽喉頭疼痛、咳嗽、口腔カンジダ症、咽喉刺激感、悪心である。
効能・効果
気管支喘息
用法・用量
成人には、1回100~400µgを1日2回吸入投与する。1日の最高量は1,600µg迄とする。
小児には、1回100~200µgを1日2回吸入投与する。1日の最高量は800µg迄とする。経過良好な場合は100µgを1日1回迄減量出来る。
脚注
- ^ Norjavaara E,et al.Normal pregnancy outcomes in a population-based study including 2,968 pregnant women exposed to budesonide.J Allergy Clin Immunol.2003; 111(4): 736-42.
- ^ “パルミコート100µgタービュヘイラー112吸入/200µg56吸入/200µg112吸入 添付文書” (2015年7月). 2016年6月28日閲覧。
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- クローン病の治療 (特集 炎症性腸疾患(IBD)の内科的治療,最近の話題から) -- (ステロイド製剤のラインナップ充実によるIBD治療のこれから)
- 潰瘍性大腸炎の治療 (特集 炎症性腸疾患(IBD)の内科的治療,最近の話題から) -- (ステロイド製剤のラインナップ充実によるIBD治療のこれから)
- 軽症から中等症の気管支喘息患者におけるブデソニド/ホルモテロール合剤発作時頓用療法の従来療法に対する非劣性試験 : 無作為化比較試験のネットワークメタ解析
- 昭和学士会雑誌 = Journal of the Showa University Society 76(6), 760-767, 2016-12
- NAID 40021234199
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
レクタブル2mg注腸フォーム14回
組成
成分・含量
添加物
- プロピレングリコール、セトステアリルアルコール・ポリソルベート60混合ワックス、ポリオキシエチレン(10)ステアリルエーテル、セタノール、クエン酸水和物、エデト酸ナトリウム水和物、液化石油ガス
禁忌
効能または効果
- 本剤が腸内で到達する範囲は概ねS状結腸部までであり、直腸部及びS状結腸部の病変に対して使用すること。
(「薬物動態」の項参照)
- 通常、成人には1回あたり1プッシュ(ブデソニドとして2mg)、1日2回直腸内に噴射する。
- 本剤投与中は患者の病態を十分観察し、投与開始6週間を目安に本剤の必要性を検討し、漫然と投与を継続しないこと。(「臨床成績」の項参照)
慎重投与
薬効薬理
作用機序
- ブデソニドは、高いグルココルチコイド受容体親和性を有していた12)。またin vitro での炎症モデルの試験系において、ブデソニドは抗炎症作用を示した13)。
実験的腸炎に対する抗炎症作用
- 酢酸により誘発したラット大腸炎モデルにおいて、ブデソニドの結腸内投与により統計学的に有意な抗炎症作用が認められた14)。
局所投与による全身への影響
- 各種動物炎症モデルにおいて、ブデソニドの抗炎症作用と望ましくない全身性作用(胸腺の萎縮作用)を、局所投与により検討した。ブデソニドの局所投与により、明らかな抗炎症効果を示す投与量でも望ましくない全身への影響はほとんど認められず、認められた場合でも、他のコルチコステロイドと比較して高い治療係数(局所の抗炎症作用/望ましくない全身性作用の比)を示した15)。
有効成分に関する理化学的知見
分子式
分子量
性状
- ブデソニドは白色〜微黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。メタノールにやや溶けやすく、アセトニトリル又はエタノール(95)にやや溶けにくく、水にほとんど溶けない。
融点
★リンクテーブル★
[★]
商品名
ビレーズトリエアロスフィア
会社名
アストラゼネカ
成分
薬効分類
第6の1
薬効
慢性閉塞性肺疾患(慢性気管支炎、肺気腫)の諸症状の緩解(吸入ステロイド剤、長時間作用性吸入抗コリン剤及び長時間作用性吸入β2刺激剤の併用が必要な場合)を効能・効果とする新有効成分含有医薬品及び新医療用配合剤
[★]
商品名
会社名
成分
薬効分類
薬効
- 軽症から中等症の活動期クローン病を効能・効果とする新投与経路医薬品
[★]
商品名
会社名
成分
薬効分類
薬効
- 潰瘍性大腸炎(重症を除く) を効能・効果とする新投与経路医薬品
[★]
ブデソニド、ホルモテロールフマル酸塩水和物
[★]
ブデソニド、ホルモテロール