- 76歳の男性。右鼠径部の膨隆のために来院した。右鼠径靭帯より頭側の鼠径部に4×4cmの半球状の腫瘤を認める。この腫瘤は仰臥位で腹筋を弛緩させることにより消失する。右陰嚢の腫大はない。この疾患で正しいのはどれか。
- a. 肥満が誘因となる。
- b. 神経症状を伴う。
- c. 嵌頓しやすい。
- d. 膨隆の内側で下腹壁動脈を触れる。
- e. 悪性腫瘍を合併しやすい。
[正答]
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★リンクテーブル★
[★]
- 72歳の女性。夕食6時間後に突然上腹部痛をきたして救急車で来院した。夕食に豚肉を食べた。手術の既往はない。意識は清明。身長156cm、体重60㎏。体温37.2℃。脈拍96/分、整。血圧148/66mmHg。顔面は苦悶状。右季肋部に圧痛を認めるが、腹腹刺激症状はみられない。血液所見:赤血球384万、Hb11.8g/dl、Ht37%、白血球11,000、血小板17万。血清生化学所見:アルブミン4.2g/dl、総ビリルビン2.1mg/dl、AST 80単位(基準40以下)、ALT 120単位(基準35以下)、アルカリホスファターゼ480単位(基準260以下)、アミラーゼ120単位(基準37~160)。CRP 5.4mg/dl(基準0.3以下)。適切な治療薬はどれか。
[正答]
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[★]
- 5か月の男児。突然悲鳴をあげるように激しく泣くことを繰り返し、顔面蒼白になったので来院した。3日前から風邪気味であった。本日昼ころから機嫌が悪くなり、嘔吐がみられた。体重7,960g。腹部は軽度膨隆している。右上腹部に小児手拳大の腫瘤を触れ、右下腹部は空虚である。浣腸でイチゴゼリー様血便を認める。注腸造影写真を以下に示す。
- a. やせた児に多い。
- b. 結腸が回腸に嵌入して起こる。
- c. 90%に器質的疾患を伴う。
- d. Ramstedt手術を行う。
- e. 注腸造影は治療手段になる。
[正答]
※国試ナビ4※ [097A029]←[国試_097]→[097A031]
[★]
- 英
- direct inguinal hernia
- 同
- (国試)内鼡径ヘルニア 内鼠径ヘルニア internal inguinal hernia
- 関
- 鼡径ヘルニア、鼡径三角 ヘッセルバッハ三角
[show details]
概念
- 内鼡径輪から鼡径管後壁のヘッセルバッハ三角に相当する部位に直接ヘルニア嚢が脱出する物(SSUR.484)
- ヘルニア門:鼡径三角(内側を腹直筋により、外側を下腹壁動脈により、下方を鼠径靭帯により囲まれた三角形の部分)から腹腔内容物が外部に突出した病態
疫学
- 鼡径ヘルニアの1%程度? (YN.A-107)
- 老人、肥満、男性、立位など腹圧のかかる職業
病態
国試