- 英
- jaw opening reflex
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/01/24 23:18:29」(JST)
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開口反射(かいこうはんしゃ)とは、顔面口腔領域に対する侵害刺激によって急激な開口運動が引き起こされる反射である。侵害刺激で生じる開口反射には、口腔粘膜に対して侵害的に作用する外来物を吐き出すなどの意義を持つ。また、非侵害刺激でも誘発され、咬合力の調整に役立っていると考えられている。三叉神経上核に位置する抑制性介在ニューロンによって閉口筋が抑制されて開口が起こり、開口筋が積極的に関与することはないと言われている。
咀嚼運動は随意運動に属するが、他の骨格筋による運動と同じように細かな調整は反射(不随意運動)でななされている。また、様々な外的刺激に際して生体を防御する反射機構も備わっている。開口反射は、その防御的意味の強い反射で、口腔や口腔周辺に侵害刺激が加わった場合に生じるものである。食事中に石や砂を噛んで反射的に口を開くのは、この反射である。
口腔粘膜や口腔周辺の皮膚、歯牙(歯根膜の圧受容器)に刺激が加わると、これらの情報は三叉神経第2枝(上顎神経)及び第3枝(下顎神経)を求心路として中枢に向かう。中枢では、延髄の主に三叉神経主知覚核や三叉神経脊髄路核で介在ニューロンとシナプス結合し、更に介在ニューロンは三叉神経運動核で運動ニューロンとシナプス結合する。この運動ニューロンは三叉神経支配の筋を直接動かし、口を開かせる。
関連項目
- 閉口反射(下顎張反射)
- 口腔生理学(生理学)/歯学
- 神経/筋/嚥下/口腔
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 山本 真也,福原 孝子,梶井 友佳,辻村 恭憲,井上 誠
- 日本顎口腔機能学会雑誌 = The Journal of Japanese Society of Stomatognathic Function 16(2), 140-141, 2010-02-28
- NAID 10026470605
- 摂食・嚥下障害に効果的なK-point刺激法--開口反射誘発法の形態学的根拠(第1報)
- 福原 孝子,梶井 友佳,大瀧 祥子,山本 真也,井上 誠
- 日本顎口腔機能学会雑誌 = The Journal of Japanese Society of Stomatognathic Function 16(1), 50-51, 2009-10-30
- NAID 10025983692
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★リンクテーブル★
[★]
- 英
- reflex
- 関
- 反射の一覧
反射中枢の存在レベルによる分類
構成要素からの分類
- cf.原始反射
原始反射
- 生命維持のためにする反射
- 正常な新生児において特徴的に観察される反射的行動を総称してこう呼ぶ。
原始反射の例
- 乳さがし反射: 口の片側を触られると、赤ん坊の頭がそちらのほうを向くという反射。
- 吸啜反射: 赤ん坊の口の中にものを入れると、すぐにそれを吸い始めるという反射。
- モロー反射: 赤ん坊の背中と頭を支えて仰向けにした状態で、上体を数cm上方に起こし、手で支えながら急に頭部を落下させると、両手と両足を左右対称的に外側に伸ばし、それに続いてゆっくりと抱き込むような上肢の運動が見られる反射。大きな音などで驚いたときにも見られる。
- バビンスキー反射: 足の裏の外縁をゆっくりと踵からつま先に向かってこすることにより、母趾(おやゆび)が背屈し他の4趾が開く(開扇現象)反射。
参考(読んでおく)
[反射]
[★]
- 英
- opening、aperture、open、orificial
- 関
- オープン、開口部、開放性、開く、開放、開放的
[★]
- 英
- oral reflex
- 関
- 口輪筋反射、口尖らし反射