- 英
- practice guideline、clinical practice guideline、clinical guideline
- 関
- 治療ガイドライン、臨床ガイドライン
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/10/20 16:24:41」(JST)
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診療ガイドライン(しんりょうガイドライン、英 Medical guideline)とは、医療現場において適切な診断と治療を補助することを目的として、病気の予防・診断・治療・予後予測など診療の根拠や手順についての最新の情報を専門家の手で分かりやすくまとめた指針である。ガイドライン、ガイド、指針とも呼ばれる。
目次
- 1 利用方法
- 2 変遷
- 3 エビデンスの分類
- 4 評価
- 5 日本
- 6 高齢者医療において
- 7 関連項目
- 8 脚注
- 9 参考文献
- 10 外部リンク
利用方法
根拠に基づく医療(EBM)を通じて診断・治療方針を決定する際には最新の医学研究の成果を知っておく必要があるが、医療従事者が全ての疾患について常に最新の知見を身に付けておくことは容易ではない。定期的に更新される診療ガイドラインがあれば、医療従事者間あるいは医療従事者・患者間でその内容に沿って診療方針を検討することができる。EBMが効率化できるだけでなく、同じ情報を全員がいつでも共有できるために医療の透明化も期待される。
一般には手順書として強制力を持つことは無く、患者の病状や治療環境など諸事情を総合的に検討した結果、ガイドラインの推奨を外れた診療を行うことも珍しくない。
変遷
古くから専門家のコンセンサスによる「手引書」は多数作成されてきたが、1990年代以降のEBMの普及に伴って最新の臨床研究に根拠を置くガイドラインが国内・海外共に増加しつつある。下記の外部リンクの様にそれらをまとめて検索・参照できるようなウェブサイトも整備されつつある。
類似する分野の職能団体によるガイドライン林立に対する批判もある[1]
エビデンスの分類
近年に作成されたガイドラインが取り上げる知見は、その有効性に応じて、また根拠となる臨床研究のデザインに応じて、二元的に分類表示されることが多い。
-
- A 強く勧められる
- B 勧められる
- C 勧められるだけの根拠が明確でない
- D 行わないよう勧められる
有効性による分類のことを、グレードとも呼ぶ。
-
- I a 系統的レビュー・メタアナリシス
- I b ランダム化比較試験
- II a 非ランダム化比較試験
- II b その他の準実験的研究
- III 非実験的記述的研究 (比較研究、相関研究、症例対照研究など)
- IV 専門科委員会や権威者の意見
研究デザインによる分類のことを、エビデンスレベルやレベルとも呼ぶ。若い番号ほど科学的根拠が強いとされる。
評価
診療ガイドラインの質などの評価には、世界的にAGREE(Appraisal of Guidelines for Research and Evaluation)チェックリストが使用されている。6領域23項目を4段階評価する。外部サイトの診療ガイドラインの活用とポイント(pdf)が参照になる。
日本
日本においては、厚生省による検討会が実施された。
- 1996年の第1期の「医療技術評価のあり方に関する検討会」では、各国の医療技術評価(health technology assessment:HTA)が紹介された。
- 1998年の第2期の「医療技術評価推進検討会」では、診療ガイドラインの作成の推奨と、優先される疾患が検討された。
- 1999年4月より、診療ガイドラインを2年で作成する計画が、5つの診療ガイドラインで開始され、2000年には12つの診療ガイドラインが作成された。
そして、国立公衆衛生院にEBMセンターを設置し、ガイドラインやコクランライブラリーの翻訳を掲載するという計画が決まった。しかし、日本医師会からの要望で自民党が反対し、EBMと透明性のあるガイドラインの公開の理解を広めるプロセスが加わり、計画は3年遅れ、最終的に2004年に日本医療機能評価機構にMinds(Medical Information Network Distribution System)ができ、ガイドラインが収録された。
高齢者医療において
高齢者を対象とした診療ガイドラインは十分に確立されておらず、若年者を対象とする診療ガイドラインを適用しても良好な結果が得られないことがあり、加齢に伴う生理的な変化にも配慮する必要がある[3]。
関連項目
- 根拠に基づく医療(EBM)
- 臨床情報工学
- 日本医療機能評価機構
脚注
- ^ Qaseem A, Forland F, Macbeth F, Ollenschläger G, Phillips S, van der Wees P (April 2012). "Guidelines International Network: toward international standards for clinical practice guidelines". Ann. Intern. Med. 156 (7): 525–31. doi:10.7326/0003-4819-156-7-201204030-00009. PMID 22473437. 。
- ^ 日本老年医学会(編集); 全国老人保健施設協会、日本慢性期医療協会、厚生労働科学研究費補助金(長寿科学総合研究事業)高齢者に対する適切な医療提供に関する研究(H22-長寿-指定-009)研究班 (2013) (pdf). 高齢者に対する適切な医療提供の指針 (Report). http://www.jpn-geriat-soc.or.jp/proposal/pdf/geriatric_care_GL.pdf.
参考文献
- 津谷喜一郎「日本のEBMの動きからのレッスン-前車の轍を踏まないために」 (pdf) 、『国立教育政策研究所紀要』第140巻、2011年3月、 45-54頁、 NAID 40018959147。
外部リンク
- Minds医療情報サービス(マインズ) 日本医療機能評価機構よる日本国内向けEBM診療ガイドラインの公開サービス。厚生労働科学研究費補助金により、次に挙げた手順に則って作成されている。
- 診療ガイドラインの作成の手順 (Minds医療情報サービス)
- NGC - National Guideline Clearinghouse (英語) 米国政府による国内外のEBM診療ガイドラインのデータベース。
- NICE - National Institute for Health and Clinical Excellence (英語)英国国立医療技術評価機構(NICE)は、NHSイングランドとウェールズで適用される診療および診療技術、医療機器に関する情報を評価し公開している。
- 診療ガイドライン 東邦大学医学メディアセンターによる診療ガイドラインの一覧・リンク集。
- 科学的根拠に基づくがん検診推進のページ (国立がんセンターがん予防・検診研究センター)
- 特定非営利活動法人 標準医療情報センター EBM診療ガイドラインを一般向けに解説。
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- 「食物アレルギー診療ガイドライン2012」のポイント
- メニエール病診療ガイドライン2011年版のポイント
Related Links
- 診療ガイドラインの疾患別リスト。東邦大学医学メディアセンターが運営。
- 診療ガイドライン・各種医療情報を医療提供者向けと一般向けに公開。
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★リンクテーブル★
[★]
[正答]
※国試ナビ4※ [106H017]←[国試_106]→[106H019]
[★]
- a. ガイドラインに従わないと医師法違反となる。
- b. 画一的な診療を提供することが目的である。
- c. 根拠に基づいた診療を中心に作成される。
- d. 医療機関ごとに定めることとされている。
- e. 患者には公開されない。
[正答]
C
- e. 有料のものが多いんだけど]] - [[真の公開じゃないよね。
※国試ナビ4※ [102C008]←[国試_102]→[102C010]
[★]
- 関
- clinical practice guideline、practice guideline
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- 英
- practice guideline、clinical practice guideline、clinical guideline
- 関
- 診療ガイドライン、臨床ガイドライン
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- 関
- clinical guideline、clinical practice guideline
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- 関
- clinical guideline、practice guideline
[★]
- 英
- clinical guideline
- 関
- 診療ガイドライン、治療ガイドライン
[★]
- 胆道癌診療ガイドライン作成出版委員会/編(07年)/ガイドライン
http://minds.jcqhc.or.jp/stc/0058/1/0058_G0000159_0003.html
- 推奨度A: 行うよう強く勧められる。
- B: 行うよう勧められる。
- C1: 高いレベルの科学的根拠はないが,行うことを考慮してもよい。有用性が期待できる可能性がある。
- C2: 十分な科学的根拠がないので,明確な推奨はできない。有用性を支持または否定する根拠が十分ではない。
- D: 行わないよう勧められる。
- エビデンスレベルレベル I システマティック・レビュー/メタアナリシス
- レベル II 一つ以上のランダム化比較試験による
- レベル III 非ランダム化比較試験による
- レベル IV 分析疫学的研究(コホート研究や症例対象研究による)
- レベル V 記述研究(症例報告やケースシリーズ)による
- レベル VI 患者データに基づかない,専門委員会や専門家個人の意見
[★]
- 英
- guideline
- http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2007_yamaguchi_d.pdf
耳鼻咽喉科
-
- 社団法人日本耳鼻咽喉科学会 嚥下障害診療ガイドライン 耳鼻咽喉科外来における対応
ガイドラインのの評価
- クラスI:有益であるとの根拠があり、適応が一般に同意されている。
- クラスIIa:有益であるとの意見が多い。
- クラスIIb:有益であるとの意見が少ない。
- クラスIII:有益でない。または有害である。
[★]
- 英
- treatment、practice、clinical practice、medical care
- 関
- 行う、開業、習慣、処置、実行、治療、練習、医療、処理、実践
[★]
- 英
- line
- 関
- 裏打ち、系統、線