- 英
- arrhythmogenic right ventricular cardiomyopathy ARVC ARVCM
- 同
- 催不整脈性右室心筋症
- 関
- 心筋症、一次性心筋症
- 心筋症の分類の一型で、遺伝性のものに分類される。
- 日本の心筋症のガイドラインでは、原発性心筋症を肥大型心筋症、拡張型心筋症、不整脈源性右室心筋症、拡張心筋症の4型に分類している。
- 右室起源の持続性心室頻拍と突然死を主徴とし、脂肪と線維組織による右室心筋の置換により右室の収縮不全と拡張を来す心筋疾患である。
- 右室優位の心拡大と心機能低下、右室起原の重症心室性不整脈が基本的な病態となる。
- 左室は正常ないし軽度以上にとどまる。
- 心電図では伝導遅延により右側前胸部誘導(V1-3)のε波や限局性QRS幅延長(>110ms)が特徴的である。また、右室起原の右脚ブロック型の心室期外収縮の頻発や心室頻拍が見られることが多い。
- 心筋生検ではfibro-fatty changeが特徴的な所見である。心筋線維の脂肪変性と線維化を認める。
- 家族内発症がしばしばみられる。デスモソーム関連遺伝子の以上が報告されている。
- 心室頻拍と心不全の合併は予後不良とされている。
UpToDate Contents
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- 1. 不整脈原性右室心筋症の臨床症状および診断 clinical manifestations and diagnosis of arrhythmogenic right ventricular cardiomyopathy
- 2. 不整脈原性右室心筋症の治療および予後 treatment and prognosis of arrhythmogenic right ventricular cardiomyopathy
- 3. 不整脈原性右室心筋症:解剖学、組織学、病因、および遺伝学 arrhythmogenic right ventricular cardiomyopathy anatomy histology pathogenesis and genetics
- 4. 心筋症の定義および分類 definition and classification of the cardiomyopathies
- 5. 心筋症の心エコーによる認識 echocardiographic recognition of cardiomyopathies
Japanese Journal
- 症例 不整脈原性右室心筋症と初期診断された心臓サルコイドーシスの1例
- 目でみる循環器CPC 長期の経過を経て高度両心不全にて死亡した不整脈原性右室心筋症の1例
Related Links
- 概念 不整脈源性右室心筋症(arrhythmogenic right ventricular cardiomyopathy, ARVC)は,1977年、Fontaineらにより初めて報告された疾患概念である。右室心筋が 局所的に脂肪変性、線維化におちいり、右室拡大、右室壁運動異常を起こし、右室起源 の ...
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★リンクテーブル★
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不整脈原性右室心筋症 arrhythmogenic right ventricular cardiomyopathy、催不整脈性右室心筋症
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- 英
- arrhythmogenic right ventricular cardiomyopathy、ARVC
- 同
- 不整脈原性右室心筋症
[★]
- 同
- 不整脈原性右室心筋症, ARVC
[★]
- 英
- cardiac muscle (K), heart muscle, myocard cardiac muscle, myocardium
- 関
- 心筋の活動電位、横紋筋、筋肉
- 筋小胞体が発達していない
心筋の酸素消費量 (SPC.226)
- (tension-time index)=左心室内圧曲線収縮期相の面積(mmHg/s)×心拍数
- (doble product)∝(tension-time index)
- 1. 骨格筋細胞と違い心筋細胞は介在板を有しており、介在板近傍に存在するギャップ結合によって活動電位が伝播する。
- 2. ギャップジャンクションを通じて活動電位が伝播すると、心筋細胞膜上の電位依存性Na+チャネルが開き、脱分極が筋細胞全体に広がる。
- 3. 脱分極はT細管(横行管)に伝わり、T細管に存在する電位依存性のタンパク質の構造を変化させ、筋小胞体上のCa2+放出チャネルを開く。
- 4. さらに少し遅れてCa2+/Na+チャネルが長時間開口し、細胞内に多量のCa2+/Na+を取り込む。
- 5. 心筋細胞のT細管は細胞外部に開口しており、Ca2+の取り込みが容易になっている。
- 6. このようにして、細胞外と筋小胞体中のCa2+が細胞質に拡散する。
- 7. ここで、筋収縮に関わるアクチンフィラメントにトロポミオシンとトロポニンが結合し、収縮開始を妨げているが、Ca2+がトロポニンに結合すると、トロポミオシンがアクチンフィラメント上で場所を変える。
- 8. この結果、トロポミオシンが覆い隠していたアクチンフィラメントのミオシン結合部位が露出する。
- 9. ミオシンはATPの加水分解のエネルギーを使って、アクチンフィラメントに結合できる構造をとり、アクチンに結合する。
- 10. ミオシンがアクチンフィラメントで首振り運動をすることで筋収縮が起こる。
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
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- 英
- cardiomyopathy CM
- 関
心筋症比較
- HIM.1482
YN
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C-132
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C-134
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C-136
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HIM
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1481
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1484
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1485
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拡張型心筋症
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肥大型心筋症
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拘束型心筋症
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DCM
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HCM
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RCM
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胸部単純X線写真
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中等度~重度心陰影拡大
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中等度~重度心陰影拡大
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軽度心陰影拡大
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肺静脈拡張
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心電図
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ST領域、T波の異常
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ST領域、T波の異常
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低電位
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左室肥大
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伝導障害
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異常Q波
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心エコー
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左心室拡張・機能不全
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非対称性中隔肥大
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左心室壁肥厚
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収縮期僧帽弁前方運動
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収縮能:正常~軽度減少
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核医学検査
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左心室拡張・機能不全
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収縮能亢進
|
収縮能:正常~軽度減少
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血液還流異常(201Tl/Tc-MIBI)
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心カテーテル検査
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左心室拡張・機能不全
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収縮能亢進
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収縮能:正常~軽度減少
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左室・(右室)充満圧上昇
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左室・右室充満圧上昇
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左室・右室充満圧上昇
|
心拍出量減少
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左室流出路狭窄
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- 英
- arrhythmia
- 関
- 抗不整脈薬、不整脈の背景因子
分類
病因の分類
- 調律の異常(リズム)
- 心房・心室の心拍の異常(レート)
心拍での分類
- 洞房結節の自動能低下
- 房室結節のブロック
- 心拍出量↓
- 異所性自動能の亢進 + リエントリー
- 一回拍出量↓、肝血流量↓
発生機序
- 刺激生成異常
- 洞結節自動能の亢進・低下
- 洞結節以外の異常自動能
- トリガード・アクティビティ
- 興奮伝導異常
- 伝導遅延ブロック
- リエントリー
刺激生成異常
- 洞結節自動能の亢進・低下
- 洞結節以外の異常自動能
- トリガード・アクティビティ
興奮伝導異常
原因による分類
- 生理的 → Wenckebach型2度房室ブロック(交感神経の緊張による房室結節内ブロック)
- 病的
ガイドライン
- 不整脈薬物治療に関するガイドライン(2009年改訂版)
- http://www.j-circ.or.jp/guideline/pdf/JCS2009_kodama_h.pdf
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- 英
- sis, pathy