ロキソプロフェン
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ロキフェン錠60mg
禁忌
消化性潰瘍のある患者
- [プロスタグランジン生合成抑制により、胃の血流量が減少し消化性潰瘍が悪化することがある。](ただし、「慎重投与」の項参照)
重篤な血液の異常のある患者
- [血小板機能障害を起こし、悪化するおそれがある。]
重篤な肝障害のある患者
- [副作用として肝障害が報告されており、悪化するおそれがある。]
重篤な腎障害のある患者
- [急性腎不全、ネフローゼ症候群等の副作用を発現することがある。]
重篤な心機能不全のある患者
- [腎のプロスタグランジン生合成抑制により浮腫、循環体液量の増加が起こり、心臓の仕事量が増加するため症状を悪化させるおそれがある。]
本剤の成分に過敏症の既往歴のある患者
アスピリン喘息(非ステロイド性消炎鎮痛剤等による喘息発作の誘発)又はその既往歴のある患者
妊娠末期の婦人
効能または効果
下記疾患並びに症状の消炎・鎮痛
- 関節リウマチ、変形性関節症、腰痛症、肩関節周囲炎、頸肩腕症候群、歯痛
手術後、外傷後並びに抜歯後の鎮痛・消炎
下記疾患の解熱・鎮痛
- 急性上気道炎(急性気管支炎を伴う急性上気道炎を含む)
効能又は効果 1・2 の場合
- 通常、成人にロキソプロフェンナトリウム(無水物として)1回60mg、1日3回経口投与する。頓用の場合は、1回60〜120mgを経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
また、空腹時の投与は避けさせることが望ましい。
効能又は効果 3 の場合
- 通常、成人にロキソプロフェンナトリウム(無水物として)1回60mgを頓用する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。ただし、原則として1日2回までとし、1日最大180mgを限度とする。
また、空腹時の投与は避けさせることが望ましい。
慎重投与
消化性潰瘍の既往歴のある患者
非ステロイド性消炎鎮痛剤の長期投与による消化性潰瘍のある患者で、本剤の長期投与が必要であり、かつミソプロストールによる治療が行われている患者
- [ミソプロストールは非ステロイド性消炎鎮痛剤により生じた消化性潰瘍を効能・効果としているが、ミソプロストールによる治療に抵抗性を示す消化性潰瘍もあるので、本剤を継続投与する場合には、十分経過を観察し、慎重に投与すること。]
血液の異常又はその既往歴のある患者
肝障害又はその既往歴のある患者
腎障害又はその既往歴のある患者
- [浮腫、蛋白尿、血清クレアチニン上昇、高カリウム血症等の副作用がおこることがある。]
心機能異常のある患者
過敏症の既往歴のある患者
気管支喘息の患者
潰瘍性大腸炎の患者
クローン病の患者
高齢者
重大な副作用
ショック、アナフィラキシー
(頻度不明)
- ショック、アナフィラキシー(血圧低下、蕁麻疹、喉頭浮腫、呼吸困難等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
無顆粒球症、溶血性貧血、白血球減少、血小板減少
(頻度不明)
- 無顆粒球症、溶血性貧血、白血球減少、血小板減少があらわれることがあるので、血液検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)
(頻度不明)
- 中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
急性腎不全、ネフローゼ症候群、間質性腎炎
(頻度不明)
- 急性腎不全、ネフローゼ症候群、間質性腎炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、急性腎不全に伴い高カリウム血症があらわれることがあるので、特に注意すること。
うっ血性心不全
(頻度不明)
- うっ血性心不全があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
間質性肺炎
(頻度不明)
- 発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等を伴う間質性肺炎があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
消化管出血
(頻度不明)
- 重篤な消化性潰瘍又は小腸、大腸からの吐血、下血、血便等の消化管出血が出現し、それに伴うショックがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、これらの症状が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
消化管穿孔
(頻度不明)
- 消化管穿孔があらわれることがあるので、心窩部痛、腹痛等が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸
(頻度不明)
- 肝機能障害(黄疸、AST(GOT)上昇、ALT(GPT)上昇、γ‐GTP上昇等)、劇症肝炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には中止するなど適切な処置を行うこと。
喘息発作
(頻度不明)
- 喘息発作等の急性呼吸障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、本剤の投与を直ちに中止し、適切な処置を行うこと。
無菌性髄膜炎
(頻度不明)
- 無菌性髄膜炎(発熱、頭痛、悪心・嘔吐、項部硬直、意識混濁等)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。(特にSLE又はMCTDの患者に発現しやすい。)
横紋筋融解症
(頻度不明)
- 横紋筋融解症があらわれることがあるので、観察を十分に行い、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。また、横紋筋融解症による急性腎不全の発症に注意すること。
薬効薬理
- ロキソプロフェンナトリウム水和物はプロドラッグであり、活性代謝物のトランスOH体が酸性非ステロイド性抗炎症薬としての作用を示す。すなわち、プロスタグランジン生合成の律速酵素であるシクロオキシゲナーゼ(COX)を阻害し、プロスタグランジンの産生を抑制することにより、抗炎症作用、解熱作用、鎮痛作用を現す。構成型COX(COX−1)と誘導型COX(COX−2)に対する選択性はない。3)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- 〔日局〕 ロキソプロフェンナトリウム水和物
(Loxoprofen Sodium Hydrate)
化学名
- Monosodium 2‐{4‐[(2‐oxocyclopentyl)methyl]phenyl}propanoate dihydrate
分子式
分子量
性 状
- 白色〜帯黄白色の結晶又は結晶性の粉末である。
水又はメタノールに極めて溶けやすく、エタノール(95)に溶けやすく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
本品の水溶液(1→20)は旋光性を示さない。
本品1.0gを新たに煮沸して冷却した水20mLに溶かした液のpHは6.5〜8.5である。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- loxoprofen
- 同
- ロキソプロフェンナトリウム loxoprofen sodium、ロキソプロフェンナトリウム水和物 loxoprofen sodium hydrate
- 商
- ウナスチン、オキミナス、オロロックス、カンファタニン、ケンタン、コバロキニン、サンロキソ、スリノフェン、ツルメリン、ノブフェン、ポナペルト、リンゲリーズ、レトラック、ロキソート、ロキソニン、ロキソプロフェン、ロキソマリン、ロキフェン、ロキプロナール、ロキペイン、ロゼオール、ロブ、ロルフェナミン
- 関
- NSAID
- プロピオン酸系非ステロイド性抗炎症薬;プロドラッグ