ラクターゼ
Japanese Journal
- 6. 一過性脳波異常をともなったtilactase (ミルラクト) 服用後のアナフィラキシー・ショックの1例 (<ポスターワークショップ>18 薬物アレルギー)
- 荒川 洋一,佐間田 一則,斉藤 美保,中村 美樹,白石 裕比湖,山形 崇倫,桃井 真里子
- アレルギー 46(2・3), 235, 1997-03-30
- NAID 110002431569
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ミルラクト細粒50%
組成
成分・分量
- 1g中
β-ガラクトシダーゼ(ペニシリウム):0.5g(5000単位)
添加物
禁忌
効能または効果
一次性乳糖不耐症
二次性乳糖不耐症
- 単一症候性下痢症、急性消化不良症、感冒性下痢症、白色便性下痢症、慢性下痢症、未熟児・新生児の下痢
- 経管栄養食、経口流動食等摂取時の乳糖不耐により生じる下痢等の改善
- 乳児の乳糖不耐により生じる消化不良の改善には、通常、1回0.25〜0.5g〔β-ガラクトシダーゼ(ペニシリウム)として0.125〜0.25g〕を少量の水又はお湯(50℃以上にならないこと)で溶解し、哺乳時に経口投与する。
- 経管栄養食、経口流動食等摂取時の乳糖不耐により生じる下痢等の改善には、通常、摂取乳糖量10gに対して1g〔β-ガラクトシダーゼ(ペニシリウム)として0.5g〕を食餌と共に投与する。症状により増減する。
- 本剤は50℃以上では酵素力価が低下するため、溶解温度に注意すること。
慎重投与
- 本人又は両親、兄弟に蕁麻疹、気管支喘息、他の薬剤に対する過敏症、食物アレルギー等のみられる患者
重大な副作用
ショック
0.1%未満
- ショック症状、四肢冷感、顔面蒼白、チアノーゼ、下痢、腹部膨満、嘔吐等があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には、直ちに投与を中止すること。
なお、症状に応じて輸液、副腎皮質ホルモン剤の投与等適切な処置を行うこと。
薬効薬理
薬理作用
乳糖分解能試験
- 調製ミルク、市販牛乳及び母乳にそれぞれの含有乳糖量の10%量のβ-ガラクトシダーゼ(ペニシリウム)を添加し、乳糖分解率を測定した。4)(in vitro)
- 至適pH4.5における37℃120分後、調製ミルク83.2%、市販牛乳87.3%であった。
- 酸性pH域における37℃120分後、調製ミルク、牛乳及び母乳共にpH3.0では80%以上、pH6.0ではそれぞれ66.3%、63.1%、51.1%を示した。
- イヌに牛乳と牛乳中の含有乳糖量の10%量のβ-ガラクトシダーゼ(ペニシリウム)を同時に経口投与し、胃内のpH値、残存酵素活性及び乳糖分解率を測定した。投与後の胃内pHは上昇し、約6.0となり、60分後では5.0以上を示した。60分後、残存酵素活性は90%以上、乳糖分解率は50%以上を示した。4)
- マウスに10%乳糖1mLとβ-ガラクトシダーゼ(ペニシリウム)0.125g/kg、0.25g/kg、0.5g/kg、1g/kgを同時に経口投与し、投与30、45、60分後に小腸内の残存乳糖量を測定した。投与量の増加と共に明らかな残存乳糖量の減少が認められ、β-ガラクトシダーゼ(ペニシリウム)の用量作用関係が明らかであった。5)
乳糖負荷試験
- 胃切除後の成人乳糖不耐症患者17例6),7)及び生後5ヵ月から26ヵ月の乳児の乳糖不耐症患者5例2)に乳糖とβ-ガラクトシダーゼ(ペニシリウム)を同時に経口投与した乳糖負荷試験において、乳糖の分解・吸収によると考えられる血中ブドウ糖値の有意な上昇が認められた。
作用機序
- 消化管内の乳糖に作用し、乳糖のβ-D-ガラクトシド結合を加水分解してブドウ糖とガラクトースを生成する。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- β-ガラクトシダーゼ(ペニシリウム)[日局]
β-Galactosidase(Penicillium)
化学名
性状
- 白色〜微黄白色の結晶性の粉末又は粉末である。
水に混濁して溶け、エタノール(95)にほとんど溶けない。
吸湿性である。
★リンクテーブル★
[★]
商品
[★]
- 英
- β-galactosidase, beta-galactosidase, beta-gal
- 同
- β-D-galactosidase
- 商
- オリザチーム、ガランターゼ、ラクチーム、カラシミーゼ、ミルラクト
- 関
- ガラクトシダーゼ、ラクターゼ、乳糖分解酵素