- 同
- hydroxyapatite
- 関
- 水酸化リン酸カルシウム
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/01/31 23:08:37」(JST)
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燐灰石(りんかいせき、apatite、アパタイト)は、リン酸塩鉱物のグループ名。化学組成の違いによっていくつかの種類があり、単に燐灰石といった場合はフッ素燐灰石をさすことが多い。
目次
- 1 成分・種類
- 2 産出地
- 3 性質・特徴
- 4 用途・加工法
- 5 サイド・ストーリー
- 6 脚注
- 7 参考文献
- 8 関連項目
- 9 外部リンク
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成分・種類
- フッ素燐灰石(fluorapatite、フルオロアパタイト)
- Ca5(PO4)3F。天然にもっとも多く産出する。
- 塩素燐灰石(chlorapatite)
- Ca5(PO4)3Cl。産出は少ない。
- 水酸燐灰石(hydroxylapatite、ハイドロキシアパタイト)
- Ca5(PO4)3(OH)。脊椎動物の歯や骨を構成する主成分であり、虫歯の治療や人工骨など外科医療などに利用されている。
- 炭酸フッ素燐灰石(carbonate-fluorapatite)
- Ca5(PO4,CO3)3F。
- 炭酸水酸燐灰石(carbonate-hydroxylapatite)
- Ca5(PO4,CO3)3(OH)。
産出地
天然では、火成岩・堆積岩・変成岩の各岩石の副成分をなしており、非常に広く産出される鉱物であるが、経済的に重要なものはリン鉱石の主成分をなすもので、phosphate rock(りん鉱[1])とよばれる。
産地としては、ミャンマー、スリランカ、ブラジル、マダガスカルなどが有名である。スペイン産の帯黄緑色のものは希少であり、アスパラガス・ストーン(Asparagas stone)と呼ばれる。緑色のものはモロキサイト(英語版) とも呼ばれる。
性質・特徴
化学組成は Ca5(PO4)3(F,Cl,OH)、結晶系は六方晶系。比重 3.1 - 3.2。屈折率 1.632 - 1.646。モース硬度5の基準となる標準物質である。
結晶は六角柱状、六角板状で産出される。透明~半透明のガラス光沢~亜樹脂光沢で、緑色または褐色が多いが、無色、濃青色、紫色、白色、灰色など様々な色のものが存在する。フッ素燐灰石の場合、本来は無色か白色であるが、リンとカルシウムの一部が別の元素と置き換わることにより、多彩な色に変化する。
用途・加工法
透明で大きく色の美しいものは宝石となるが、そのようなものはめったに採ることができないため、小さなものが様々なアクセサリー用に加工されている。天然に数多く産出されるため一般に値段は安いが、硬度が小さいため、宝飾品としてはあまり適さない。ただ、美しい輝きをしているため、鉱物標本としては人気が高い。
燐灰石の用途として重要なのは、化学肥料(リン酸塩)の原料である。また、産業用の化学製品の原料にもされる。
水酸燐灰石は歯科医療でのデンタルインプラントの原料、人工骨の原料としても使用されている。
サイド・ストーリー
英語の apatite は、ごまかし、策略を意味するギリシア語の apate に由来している。これは、アクアマリン・クリソタイル(英語版)・紫水晶・蛍石・電気石など他の鉱物と見間違えやすかったためと言われる[2]。
電気石の90倍のマイナスイオンを発する(科学的事実ではないが)ということで名づけられ「イオライト」(Iorite)という商品が販売されている某社の登録商標(登録番号:第4851759号)[3]であり、実際は、ブルーアパタイトである。「Iorite」で検索すると、菫青石(宝石名:アイオライト)のスペルミスに行き着くが、無関係である。
脚注
- ^ 文部省編 『学術用語集 原子力工学編』 日本原子力学会、1978年。ISBN 978-4-339-06573-2。
- ^ A.G.Werner, 1786
- ^ “商標出願・登録情報検索(詳細画面)”. 2012年7月18日閲覧。
参考文献
- 黒田吉益・諏訪兼位 『偏光顕微鏡と岩石鉱物 第2版』 共立出版、1983年、179-180頁。ISBN 4-320-04578-5。
- 松原聰 『日本の鉱物』 学習研究社〈フィールドベスト図鑑〉、2003年、138-139頁。ISBN 4-05-402013-5。
- 『理科年表 平成20年』 国立天文台編、丸善、2007年、643頁。ISBN 978-4-621-07902-7。
- 青木正博 『鉱物分類図鑑 : 見分けるポイントがわかる』 誠文堂新光社、2011年、113頁。ISBN 978-4-416-21104-5。
関連項目
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- 鉱物 - リン酸塩鉱物
- 鉱物の一覧
- 造岩鉱物
- グアノ
- 歯、歯学
外部リンク
- Apatite Group, MinDat.org, http://www.mindat.org/show.php?id=32275 2012年7月18日閲覧。 (英語)
- Apatite, WebMineral.com, http://webmineral.com/data/Apatite.shtml 2012年7月18日閲覧。 (英語)
- 福岡正人. “Apatite〔燐灰石〕グループ”. 地球資源論研究室. 広島大学大学院総合科学研究科. 2012年7月18日閲覧。
- “標本名索引-英名”. 地質標本館. 産業技術総合研究所地質調査総合センター. 2012年7月18日閲覧。
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Japanese Journal
- 鉄電解脱リン方式浄化槽から回収されたリン資源の成分分析および肥効試験
- 黒澤 建樹,島村 和彰,築井 良治
- 再生と利用 : 下水汚泥資源利用協議会誌 36(135), 110-117, 2012-04-00
- NAID 40019314312
Related Links
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★リンクテーブル★
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- 英
- hydroxyapatite HA
- 同
- ヒドロキシアパタイト
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%87%90%E7%81%B0%E7%9F%B3
- 水酸燐灰石(hydroxylapatite、ハイドロキシアパタイト)
- Ca5(PO4)3(OH)。
- 脊椎動物の歯や骨を構成する主成分であり、虫歯の治療や人工骨など外科医療などに利用されている。
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ヒドロキシアパタイト
[★]
- 英
- (国名)Thailand, (魚)sea bream
- 関
- ゴウシュウマダイ、ヨーロッパヘダイ
[★]
- 英
- hydroxy
- 関
- 水酸化、ハイドロキシ
[★]
- 英
- apatite
- 関
- 合成アパタイト
[★]
- 英
- hydro
- 関
- ハイドロ