スルファメトキサゾール、トリメトプリム
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- 中外製薬株式会社のバクトラミン配合錠(化学療法剤)、一般名トリメトプリム( Trimethoprim) スルファメトキサゾール(Sulfamethoxazole) の効果と副作用、写真、 保管方法等を掲載。
- この薬の作用と効果について. 細菌に必要な葉酸の生合成を阻害する成分と、葉酸の 活性化を阻害する成分の2つの有効成分を配合することにより、相乗的に抗菌作用を 示します。 通常、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、複雑性膀胱炎、腎盂腎炎、感染 性 ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
バクトラミン配合錠
組成
成分(1錠中)
有効成分・含有量
- トリメトプリム 80mg
日局スルファメトキサゾール 400mg
成分(1錠中)
添加物
- カルメロースカルシウム、ヒドロキシプロピルセルロース、トウモロコシデンプン、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ポリオキシル40
禁忌
- 本剤の成分又はサルファ剤に対し過敏症の既往歴のある患者
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
- 低出生体重児、新生児(「小児等への投与」の項参照)
- グルコース-6-リン酸脱水素酵素(G-6-PD)欠乏患者[溶血を起こすおそれがある。]
効能または効果
一般感染症
適応菌種
- ○スルファメトキサゾール/トリメトプリムに感性の腸球菌属、大腸菌、赤痢菌、チフス菌、パラチフス菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア・レットゲリ、インフルエンザ菌
適応症
- ○肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、複雑性膀胱炎、腎盂腎炎、感染性腸炎、腸チフス、パラチフス
ニューモシスチス肺炎の治療及び発症抑制
適応菌種
適応症
- ○ニューモシスチス肺炎、ニューモシスチス肺炎の発症抑制
- 他剤耐性菌による上記適応症において、他剤が無効又は使用できない場合に投与すること。
- ニューモシスチス肺炎の発症抑制は、ニューモシスチス肺炎の発症リスクを有する患者(免疫抑制剤が投与されている患者、免疫抑制状態の患者、ニューモシスチス肺炎の既往歴がある患者等)を対象とすること。
一般感染症
- 通常、成人には1日量4錠(顆粒の場合は4g)を2回に分割し、経口投与する。
ただし、年齢、症状に応じて適宜増減する。
ニューモシスチス肺炎の治療及び発症抑制
治療に用いる場合
- 通常、成人には1日量9〜12錠(顆粒の場合は9〜12g)を3〜4回に分割し、経口投与する。
通常、小児にはトリメトプリムとして1日量15〜20mg/kgを3〜4回に分割し、経口投与する。
ただし、年齢、症状に応じて適宜増減する。
発症抑制に用いる場合
- 通常、成人には1日1回1〜2錠(顆粒の場合は1〜2g)を連日又は週3日経口投与する。
通常、小児にはトリメトプリムとして1日量4〜8mg/kgを2回に分割し、連日又は週3日経口投与する。
- 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
- ニューモシスチス肺炎における小児の用法・用量については、国内外の各種ガイドライン等、最新の情報を参考にして投与すること。
- 腎障害のある患者には、下記を目安に投与量を調節し、慎重に投与すること。(「慎重投与」、【薬物動態】の項参照)
クレアチニン・クリアランス値を指標とした用量調節の目安
クレアチニン・クリアランス値(mL/分):>30
クレアチニン・クリアランス値(mL/分):15〜30
クレアチニン・クリアランス値(mL/分):<15
慎重投与
- 肝障害のある患者[肝障害を悪化させることがある。]
- 腎障害のある患者[血中濃度が持続するので、減量等を考慮すること(<用法・用量に関連する使用上の注意>、【薬物動態】の項参照)。]
- 高齢者(「高齢者への投与」の項参照)
- 葉酸欠乏又は代謝異常のある患者(既往に胃の摘出術を受けている患者、他の葉酸代謝拮抗剤を投与されている患者、分娩後、先天性葉酸代謝異常症等)[葉酸欠乏を悪化させ、巨赤芽球性貧血を起こすことがある。]
重大な副作用
- 次のような副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
再生不良性貧血、溶血性貧血、巨赤芽球性貧血、メトヘモグロビン血症、汎血球減少、無顆粒球症、血小板減少症
(以上頻度不明)
アナフィラキシー様症状(頻度不明)、ショック(0.01%)
- (初期症状:不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗、浮腫等)
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(0.004%)
薬剤性過敏症症候群1)
(頻度不明)
- 初期症状として発疹、発熱がみられ、さらに肝機能障害、リンパ節腫脹、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
急性膵炎
(頻度不明)
偽膜性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎
(頻度不明)
- (腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止するなど適切な処置を行うこと。)
重度の肝障害
(頻度不明)
急性腎不全、間質性腎炎
(以上頻度不明)
無菌性髄膜炎、末梢神経炎
(以上頻度不明)
間質性肺炎、PIE症候群
(以上頻度不明)
- (発熱、咳嗽、呼吸困難、胸部X線異常、好酸球増多等)
低血糖発作
(頻度不明)
高カリウム血症、低ナトリウム血症
(以上頻度不明)
- これらの電解質異常があらわれることがある。異常が認められた場合には投与を中止し、電解質補正等の適切な処置を行うこと。特に本剤を高用量で投与する場合(ニューモシスチス肺炎の治療)は、十分に注意すること。
横紋筋融解症
(頻度不明)
- 筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビン上昇等を特徴とする横紋筋融解症があらわれることがある。これに伴い急激に腎機能が悪化し、急性腎不全等の重篤な症状にいたることがある。
薬効薬理
試験管内抗菌作用8-10)
- 緑膿菌を除くグラム陽性菌・陰性菌のほとんどに抗菌力を示す。グラム陽性菌、グラム陰性菌(大腸菌、クレブシェラ、エンテロバクター、プロテウス、インフルエンザ菌、赤痢菌、チフス菌)の臨床分離株に感受性を示す。
作用機序8-10)
- 本剤の配合2成分は細菌の葉酸代謝経路の連続した2ヵ所をそれぞれ阻害する。すなわち、スルファメトキサゾールはパラアミノ安息香酸と競合してジヒドロ葉酸の合成を阻害し、トリメトプリムはジヒドロ葉酸からテトラヒドロ葉酸への還元過程を阻害する。この結果、本剤は成分単独で作用させた場合に比べて、相乗的な抗菌作用の増大が認められる。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- トリメトプリム(Trimethoprim)(JAN)
略 名
化学名
- 2,4-Diamino-5-(3,4,5-trimethoxybenzyl)-pyrimidine
分子式
分子量
性 状
- 白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはなく、味は苦い。
酢酸(100)に溶けやすく、希酢酸、メタノール又はクロロホルムにやや溶けにくく、エタノール(95)又はアセトンに溶けにくく、水に極めて溶けにくく、ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
融 点
一般名
- スルファメトキサゾール(Sulfamethoxazole)(JAN)
略 名
化学名
- 4-Amino-N-(5-methylisoxazol-3-yl)benzenesulfonamide
分子式
分子量
性 状
- 白色の結晶又は結晶性の粉末で、においはなく、味はわずかに苦い。N,N-ジメチルホルムアミドに極めて溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくく、ジエチルエーテルに溶けにくく、水に極めて溶けにくい。水酸化ナトリウム試液に溶ける。光によって徐々に着色する。
融 点
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- sulfamethoxazole, SMX
- 同
- スルフイソメゾール sulfisomezole, Gantanol
- 商
- ダイフェン配合、バクタ配合、バクトラミン、バクトラミン配合
- 関
- 葉酸、スルホンアミド系抗菌薬
-
[★]
- 英
- trimethoprim, TMP
- ラ
- trimethoprimum
- 商
- ダイフェン配合、バクタ配合、バクトラミン、バクトラミン配合、Proloprim, Trimpex
- 関
- 葉酸。ST合剤
[★]
- 英
- compound、combination、mixture、compound
- 関
- 化合物、組み合わせ、混合、混合物、コンパウンド、複方、併用、化合、合併、コンビネーション、組合せ
[★]
スルファメトキサゾール、トリメトプリム
[★]
- 英
- lamin
- 関
- 核ラミン