- 英
- quinoline
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/11/05 23:38:37」(JST)
[Wiki ja表示]
キノリン |
|
一般情報 |
IUPAC名 |
キノリン(許容慣用名)
ベンゾ[b]ピリジン(系統名) |
別名 |
1-アザナフタレン、1-ベンズアジン |
分子式 |
C9H7N |
分子量 |
129.16 g/mol |
形状 |
無色油状 |
CAS登録番号 |
[91-22-5] |
SMILES |
C1(N=CC=C2)=C2C=CC=C1 |
性質 |
密度と相 |
1.09 g/cm3, |
融点 |
-15 °C |
沸点 |
238 °C |
pKb |
9.5 |
屈折率 |
1.62683 (20℃) |
キノリン (quinoline) は分子式 C9H7N、分子量 129.16 の複素環式芳香族化合物の一種である。その構造を、1-アザナフタレン、1-ベンズアジン、ベンゾ[b]ピリジンと表すこともできる。無色で吸湿性の油状物質で、強い臭いをもつ。
水にはわずかしか溶けないが、多くの有機溶媒に容易に溶ける。光が当たる場所で長期保存すると、キノリンは黄色に、さらに褐色へと変色する。
キノリンは色素、高分子、農薬の製造において、合成中間体として用いられる。保存剤、消毒剤、溶媒としても利用される。
キノリンは有毒である。キノリンの蒸気に短時間さらされると、鼻、眼、喉に炎症を生じ、めまいと吐き気を催す。長期間さらされた場合の影響ははっきりと知られてはいないが、肝臓の損傷との関係が疑われている。
毒物及び劇物取締法により劇物に指定されている[1]。
消防法による第4類危険物 第3石油類に該当する[2]。
存在と合成法
キノリンは、コールタールの中に発見され、そこから1834年にF. ランゲによる最初の抽出が行われた。
キノリンは以下に示す手法で合成できる。
- Combes 合成
- アニリンと 1,3-ジケトンから生じるイミンを酸で環化させる。
- Conrad-Limpach 合成
- アニリンとβ-ケトエステルを用いる。
- Doebner-Miller 反応
- アニリンとα,β-不飽和カルボニル化合物を用いる。
- Friedländer 合成
- 2-アミノベンズアルデヒドとアセトアルデヒドを用いる。
- Skraup 合成
- ニトロベンゼンと硫酸のもとに、グリセロールとアニリンに硫酸鉄(II)を作用させる[3]。詳細はスクラウプのキノリン合成を参照。
- Povarov 合成
- アニリン、ベンズアルデヒドと活性アルケンを用いる。
- Camps 合成
- o-(アシルアミノ)アセトフェノンを塩基により環化させる。
- Knorr 合成
- β-ケトアニリドから酸のもとで (1H)-キノリン-2-オンを得る。
- Gould-Jacobs 反応
- アニリンとエトキシメチレンマロン酸エステルとの縮合環化。
参考文献
- ^ 毒物及び劇物指定令 昭和四十年一月四日 政令第二号 第二条 二十二の四
- ^ 法規情報 (東京化成工業株式会社)
- ^ Clarke, H. T.; Davis, A. W. Org. Synth., Coll. Vol. 1, p.478 (1941); Vol. 2, p.79 (1922). オンライン版
関連項目
単純芳香環 |
|
単環 |
五員環 |
フラン - ピロール - イミダゾール - チオフェン - ホスホール - ピラゾール - オキサゾール - イソオキサゾール - チアゾール
|
|
六員環 |
ベンゼン - ピリジン - ピラジン - ピリミジン - ピリダジン - トリアジン - テトラジン
|
|
|
二環 |
五員環+六員環 |
ベンゾフラン - イソベンゾフラン - インドール - イソインドール - ベンゾチオフェン - ベンゾ(c)チオフェン - ベンゾホスホール - ベンゾイミダゾール - プリン - インダゾール - ベンゾオキサゾール - ベンゾイソオキサゾール - ベンゾチアゾール
|
|
六員環+六員環 |
ナフタレン - キノリン - イソキノリン - キノキサリン - キナゾリン - シンノリン
|
|
|
アルカロイド |
|
インドール |
5-MeO-DMT | ジメチルトリプタミン | ハルマラアルカロイド | プシロシン | プシロシビン | レセルピン | セロトニン | トリプタミン | ヨヒンビン | シロシビン
|
|
フェネチルアミン |
アンフェタミン | カチノン | エフェドリン | メスカリン | メタンフェタミン | フェネチルアミン | チラミン
|
|
プリン |
カフェイン | テオブロミン | テオフィリン
|
|
ピリジン |
コニイン
|
|
ピロリジン |
ニコチン
|
|
キノリン |
キニーネ
|
|
イソキノリン |
コデイン | モルヒネ
|
|
トロパン |
アトロピン | コカイン | ヒヨスチアミン | スコポラミン
|
|
テルペノイド |
アコニチン | ソラニン
|
|
ベタイン |
コリン | ムスカリン
|
|
主要な生体物質:炭水化物(アルコール、糖タンパク質、配糖体) · 脂質(エイコサノイド · 脂肪酸/脂肪酸の代謝中間体 · リン脂質 · スフィンゴ脂質 · ステロイド) · 核酸(核酸塩基 · ヌクレオチド代謝中間体) · タンパク質(タンパク質を構成するアミノ酸/アミノ酸の代謝中間体) · テトラピロール · ヘムの代謝中間体 |
|
|
この項目は、化学に関連した書きかけの項目です。この項目を加筆・訂正などしてくださる協力者を求めています(プロジェクト:化学/Portal:化学)。 |
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- 2-II-15 還元型ピロロキノリンキノン(PQQH_2)の抗酸化活性の評価(一般演題要旨,第65回大会講演要旨)
- 5. Ralstonia由来L-アスパラギン酸オキシダーゼ : キノリン酸合成酵素複合体の解析(第430回研究協議会研究発表要旨,ビタミンB研究委員会)
- 鷹觜 利公,佐藤 信也,田中 隆三
- Journal of the Japan Petroleum Institute 56(2), 61-68, 2013
- … キノリンを用いた場合,573 Kの処理においてスタッキング相互作用の一部が緩和される一方,1-メチルナフタレンでは,そうした変化は見られなかった。 …
- NAID 130003365138
Related Links
- キノリン 技術分類 4-B 金属錯体系 技術の名称 4-B-1-e キノリン 技術内容 2,6-bis(1-methylbenzimidazol-2-yl)pyridineを有する新しい錯体を合成し、色素増感型太陽電池の増感剤としての性能を確認した。フェニルシアナミドを導入すること ...
- キノリン (quinoline) は複素環式化合物に分類される、有機化合物の一種である。その構造を、1-アザナフタレン、1-ベンズアジン、ベンゾ[b]ピリジンと表すこともできる。無色で吸湿性の油状物質で、強い臭いをもつ。 水にはわずかしか ...
- 世界大百科事典 第2版 キノリンの用語解説 - ベンゼン環とピリジン環とが縮合した構造をもつ複素環芳香族化合物。縮合の位置が異なる異性体をイソキノリンという。キノリンは不快な臭気のある無色の液体で,沸点237.1 ,弱い塩基性 ...
Related Pictures
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
インジウム(111In)オキシン液
組成
- 本品は,水性の液剤で,インジウム-111をインジウム(111In)オキシキノリンの形で含む。
1バイアル(1mL)中,
インジウム(111In)オキシキノリン(検定日時において) 37MBq
8-ヒドロキシキノリン 50μg
添加物
- 4-(2-ヒドロキシエチル)-1-ピペラジンエタンスルホン酸 6mg
添加物
添加物
添加物
効能または効果
- インジウム111標識血小板シンチグラフィによる血栓形成部位の診断
- インジウム111標識白血球シンチグラフィによる炎症部位の診断
1.血栓シンチグラフィ
(1)インジウム111標識血小板の調製
- ACD-A液注)等の抗凝血剤を入れた注射器を用いて被検血液30?50mLを採血し,十分に混和した後,200?300gで10?15分間遠心分離し,上清を採取する。次いで,上清にACD-A液1/20容量を加えた後,600?1500gで10?15分間遠心分離し,血小板を分離する。血小板をACD-A液加生理食塩液(pH6.5)で洗浄した後,ACD-A液加生理食塩液(pH6.5)3?10mLに浮遊させ,本品37MBq以下を加え,37℃で1?20分間又は室温で約20分間インキュベーションした後,乏血小板血漿を加え,600?1500gで10?15分間遠心分離し,標識された血小板を分離する。標識血小板を乏血小板血漿又は乏血小板血漿及びACD-A液加生理食塩液(pH6.5)の混液に浮遊させる。
注) ACD-A液 クエン酸ナトリウム22.0g,クエン酸8.0g,ブドウ糖22.0gをとり,注射用蒸留水を加えて1000mLとする。
(2)血栓シンチグラフィ
- 通常,成人に対してインジウム111標識血小板3.7?37MBqを静注し,24時間以後に全身像又は局所像を撮像する。必要に応じ,3?6時間後の早期像を撮像する。
なお,投与量は年齢,体重により適宜増減する。
2.炎症シンチグラフィ
(1)インジウム111標識白血球の調製
- ヘパリンを入れた注射器を用いて被検血液30?50mLを採血し,必要なら6%ヒドロキシエチルデンプン等の沈殿促進剤を加えて十分に混和した後,30?60分間放置して赤血球を沈降させ,上清を採取する。次いで,上清を100?450gで5?10分間遠心分離し,白血球を分離する。白血球を生理食塩液で洗浄した後,生理食塩液3?10mLに浮遊させ,本品37MBq以下を加え,室温で10?20分間インキュベーションした後,乏血小板血漿を加え,100?450gで5?10分間遠心分離し,標識された白血球を分離する。標識白血球を生理食塩液,乏血小板血漿又はこれらの混液に浮遊させる。
(2)炎症シンチグラフィ
- 通常,成人に対してインジウム111標識白血球3.7?37MBqを静注し,24時間以後に全身像又は局所像を撮像する。必要に応じ,3?6時間後の早期像を撮像する。
なお,投与量は年齢,体重により適宜増減する。
- 注)インジウム111標識血球の調製については,国内の臨床試験において,主として以下のような方法が用いられた。
インジウム111標識血小板の調製方法の例
- (1)ACD-A液7mLを入れた注射器を用いて被検血液43mLを採血する。
(2)200gで10分間遠心分離し,上清を採取する。
(3)上清にACD-A液1/20容量を加える。
(4)640gで10分間遠心分離し,血小板を分離する。上清(乏血小板血漿)は後で用いる。
(5)血小板をACD-A液加生理食塩液(pH6.5)に浮遊させ,(4)と同様に操作する。上清は捨てる。
(6)血小板をACD-A液加生理食塩液(pH6.5)3mLに浮遊させる。
(7)本品37MBq以下を加え,室温で20分間インキュベーションする。
(8)乏血小板血漿6mLを加える。
(9)640gで10分間遠心分離し,標識された血小板を分離する。上清は捨てる。
(10)標識された血小板を乏血小板血漿5mLに浮遊させる。
インジウム111標識白血球の調製方法の例
- (1)ヘパリンを入れた注射器を用いて被検血液40mLを採血する。
(2)6%ヒドロキシエチルデンプン約1/5容量を加える。
(3)45分間放置し,上清を採取する。
(4)450gで5分間遠心分離し,白血球を分離する。このときの上清を遠心分離し,乏血小板血漿を採取し,後で用いる。
(5)白血球を生理食塩液に浮遊させ,(4)と同様に操作する。上清は捨てる。
(6)白血球を生理食塩液10mLに浮遊させる。
(7)本品37MBq以下を加え,室温で15分間インキュベーションする。
(8)乏血小板血漿5mLを加える。
(9)450gで5分間遠心分離し,標識された白血球を分離する。上清は捨てる。
(10)標識された白血球を生理食塩液及び乏血小板血漿の混液10mLに浮遊させる。
薬効薬理
- 中性かつ脂溶性の飽和錯体である111In-オキシンは,血小板又は白血球と反応させると,血球膜を透過し,インジウム111は血球内成分と結合し,解離したオキシンは血球外に排出される。4,5)
体内に再投与された111In標識血球は,それぞれの血球の動態に従い血栓形成部位又は炎症部位に集積するため,それらを陽性像として描出できる。4,5)
有効成分に関する理化学的知見
1.放射性核種の特性(111Inとして)
- 物理的半減期:2.805日
主γ線エネルギー:171keV(90.0%),245keV(94.0%)
★リンクテーブル★
[★]
キノリン
- 関
- specific agents
[★]
- 英
- PQQ cofactor
- 関
- ピロロキノリンキノン
[★]
- 英
- 1-(5-isoquinolinesulfonyl)-2-methylpiperazine
[★]
- 英
- hydroxyquinoline
- 関
- キニオホン
[★]
- 英
- 4-nitroquinoline-1-oxide、4NQO
[★]
- 英
- phosphorus P
- 関
- serum phosphorus level
分子量
- 30.973762 u (wikipedia)
- 単体で化合物としてはP4、淡黄色を帯びた半透明の固体、所謂黄リンで毒性が高い。分子量124.08。
基準値
- 血清中のリンおよびリン化合物(リン酸イオンなどとして存在)を無機リン(P)として定量した値。
- (serum)phosphorus, inorganic 2.5–4.3 mg/dL(HIM.Appendix)
- 2.5-4.5 mg/dL (QB)
代謝
- リンは経口的に摂取され、小腸から吸収され、細胞内に取り込まれる。
- 骨形成とともに骨に取り込まれる。
- 腎より排泄される。
尿細管での分泌・再吸収
- 排泄:10%
尿細管における再吸収の調節要素
臨床検査
- 無機リンとして定量される。
基準範囲
血清
- 小児:4-7mg/dL
- 閉経後女性は一般集団より0.3mg/dL高値となる
尿
測定値に影響を与える要因
臨床関連
参考
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B3