エチドロン酸
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Japanese Journal
- 軟部組織巨大石灰化に対してエチドロネート長期投与が奏功するも, 病的骨折をきたした2透析例
- 青木 明子,安田 雅子,田中 純子,内田 啓子,田中 好子,新田 孝作,秋葉 隆
- 日本透析医学会雑誌 = Journal of Japanese Society for Dialysis Therapy 42(2), 165-171, 2009-02-28
- … 血液透析患者の巨大な軟部組織石灰化病変に対しエチドロン酸二ナトリウム(EHDP)(ダイドロネル®)の高用量長期投与が奏功した2症例について以前報告した1) .しかし,その後に2症例とも病的骨折をきたしたので再度報告する.症例1は61歳,女性,1993年血液透析導入.1997年頃より両肩,恥骨前部に疼痛出現し,同部位に硬い腫瘤を触知.また,抗生剤に反応しない炎症反応の上昇があり,X線にて疼痛部位に一致 …
- NAID 10024930380
- エチドロン酸二ナトリウム投与における骨代謝マーカーと骨塩量の変化について
- 有住 裕一,田島 直也,帖佐 悦男,黒木 浩史,後藤 啓輔,栗原 典近
- 整形外科と災害外科 50(4), 1104-1106, 2001-09-25
- NAID 10010029100
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- 成分(一般名) : エチドロン酸二ナトリウム 製品例 : ダイドロネル錠200 ・・その他(ジェネリック) & 薬価 区分 : 他の代謝性医薬/骨粗鬆症治療薬(ビスホスホネート)/骨代謝改善剤
- さらに、エチドロン酸二ナトリウムというものがありまして、これはラット実験 の結果、 経口毒性の致死量は5mgとありますが、ビスフォスフォネートという 物質の誘導体の一つとされ、 このビスフォスフォネート(ピロリン酸の類似 ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ダイドロネル錠200
組成
有効成分(1錠中)
添加物
- 結晶セルロース、部分アルファー化デンプン、ステアリン酸マグネシウム
禁忌
- 重篤な腎障害のある患者〔排泄が阻害されるおそれがある。〕
- 骨軟化症の患者〔骨軟化症が悪化するおそれがある。〕
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人〔「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照〕
- 小児〔「小児等への投与」の項参照〕
- 本剤に対し過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
- ○骨粗鬆症
- 本剤の吸収をよくするため、服薬前後2時間は食物の摂取を避けること。
通常、成人には、エチドロン酸二ナトリウムとして200mgを1日1回、食間に経口投与する。投与期間は2週間とする。再投与までの期間は10〜12週間として、これを1クールとして周期的間歇投与を行う。
なお、重症の場合(骨塩量の減少の程度が強い患者あるいは骨粗鬆症による安静時自発痛および日常生活の運動時痛が非常に強い患者)には400mgを1日1回、食間に経口投与することができる。投与期間は2週間とする。再投与までの期間は10〜12週間として、これを1クールとして周期的間歇投与を行う。
なお、年齢、症状により適宜増減できるが、1日400mgを超えないこと。
- ○下記状態における初期及び進行期の異所性骨化の抑制
脊髄損傷後、股関節形成術後
- 本剤の吸収をよくするため、服薬前後2時間は食物の摂取を避けること。
通常、成人には、エチドロン酸二ナトリウムとして800〜1000mgを1日1回、食間に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
- ○骨ページェット病
- 本剤の吸収をよくするため、服薬前後2時間は食物の摂取を避けること。
通常、成人には、エチドロン酸二ナトリウムとして200mgを1日1回、食間に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減できるが、1日1000mgを超えないこと。
○骨粗鬆症の場合
- 本剤の適用にあたっては、日本骨代謝学会の診断基準等を参考に骨粗鬆症と確定診断された患者を対象とすること。
○骨ページェット病の場合
- 本剤の適用にあたっては、日本骨粗鬆症学会の「骨Paget病の診断と治療ガイドライン」等を参考に骨ページェット病と確定診断された患者を対象とすること。
○骨粗鬆症の場合
- 本剤は骨の代謝回転を抑制し、骨形成の過程で類骨の石灰化遅延を起こすことがある。この作用は投与量と投与期間に依存しているので、用法(周期的間歇投与:2週間投与・10〜12週間休薬)及び用量を遵守するとともに、患者に用法・用量を遵守するよう指導すること。
- 400mg投与にあたっては以下の点を十分考慮すること。
- 骨塩量の減少の程度が強い患者〔例えばDXA法(QDR)で0.650g/cm2未満を目安とする〕であること。
- 骨粗鬆症による安静時自発痛および日常生活の運動時痛が非常に強い患者であること。
- 1日400mgを投与する場合は、200mg投与に比べ腹部不快感等の消化器系副作用があらわれやすいので、慎重に投与すること。
○下記状態における初期及び進行期の異所性骨化の抑制
脊髄損傷後、股関節形成術後 の場合
- 通常用量(800〜1000mg/日:15〜20mg/kg相当)の場合、投与期間は3ヵ月を超えないこと。
○骨ページェット病の場合
- 本剤は骨の代謝回転を抑制し、骨形成の過程で類骨の石灰化遅延を起こすことがある。この作用は、投与量と投与期間に依存しているので、次のことを守ること。
- 通常用量(200mg/日:2.5〜5mg/kg相当)の場合、投与期間は6ヵ月を超えないこと。
また200mg/日の投与量を超える場合、投与期間は3ヵ月を超えないこと。
- 再治療は少なくとも3ヵ月の休薬期間をおき、生化学所見、症状あるいはその他の所見で、症状の進行が明らかな場合にのみ行うこと。
慎重投与
- 腎障害のある患者〔排泄が阻害されるおそれがある。〕
- 消化性潰瘍又はその既往歴のある患者、腸炎の患者〔本剤の主な副作用は消化器系であるため、症状が悪化することがある。〕
重大な副作用
消化性潰瘍(0.1%未満)
- 観察を十分に行い、異常(胃痛、嘔吐、吐血・下血等)が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸(頻度不明)
- AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、ALP、ビリルビンの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
汎血球減少(0.1%未満)、無顆粒球症(頻度不明)
- 観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
顎骨壊死・顎骨骨髄炎(頻度不明)
- 顎骨壊死・顎骨骨髄炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
外耳道骨壊死(頻度不明)
- 外耳道骨壊死があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部の非定型骨折(頻度不明)
- 大腿骨転子下及び近位大腿骨骨幹部の非定型骨折を生じることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
骨粗鬆症
- 本剤は破骨細胞による骨吸収を抑制することにより、骨粗鬆症における骨量の減少を抑制する。また、骨吸収抑制作用に基づき、海綿骨骨梁の連続性を維持し、骨の質を保つことにより、骨強度を維持していると考えられる。
骨吸収抑制作用
- ニワトリ骨髄骨から得た破骨細胞を3H標識プロリンで標識した骨細粒共存下で培養したとき、破骨細胞の骨吸収活性を抑制する(in vitro)。3)
また、マウス頭蓋冠を用いた骨組織培養系において、副甲状腺ホルモンにより惹起される骨吸収亢進を抑制する。
骨粗鬆症モデルでの作用
卵巣摘出モデルでの作用
- 卵巣摘出成熟雌性ラットにおいて、周期的間歇投与により骨塩密度の減少を抑制する。4)
骨の力学的性質に対する作用
- 卵巣摘出成熟雌性ラットにおいて、周期的間歇投与により腰椎椎体の強度及び剛性の低下を抑制する。4)
- 卵巣摘出・坐骨神経切除併用モデル(ラット)において、連続投与では類骨の石灰化抑制を認めるが、長期の休薬期間を設定した間歇投与では、石灰化抑制を伴わずに骨塩密度の減少を抑制することが認められている。5)
骨梁の連続性に対する作用
- 卵巣摘出成熟雌性ラットにおいて、周期的間歇投与により腰椎椎体海綿骨骨梁の3次元的連続性の低下を抑制する。6)
異所性骨化
- 本剤はハイドロキシアパタイトに高い親和性7) を示し、ハイドロキシアパタイト結晶が形成される過程を抑制することにより、異所性骨化の進展を阻止すると考えられる。
ハイドロキシアパタイトに対する作用
- リン酸ナトリウム、塩化カルシウム等を含む溶液にハイドロキシアパタイト結晶を添加したとき生じるリン酸カルシウム結晶の形成を抑制する。8)
組織石灰化抑制作用
- ラット新鮮骨を脱灰して得た骨基質をラット筋肉内に移植したとき発現する骨基質の石灰化を抑制する。このとき、骨芽細胞活性の指標の一つである骨基質中のアルカリフォスファターゼ活性は変化しない。9)
- ラットの後肢足蹠にFreundのアジュバントを投与したとき発現する骨周囲の異常な石灰化を抑制する。10)
また、リン酸カルシウムからハイドロキシアパタイト結晶が形成される過程を抑制する。11)
骨ページェット病
- 本剤は破骨細胞による骨吸収を抑制し、骨ページェット病の亢進した骨代謝回転を改善すると考えられる。
骨吸収抑制作用については骨粗鬆症の項参照。
- ラットにおいて45Caの動態、ハイドロキシプロリンの尿中排泄等を指標として骨代謝回転を検討した結果、低用量(4mg/kg)では骨吸収を抑制し、高用量(40mg/kg)では骨吸収の抑制と骨石灰化を抑制することが確認されている。12)
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- エチドロン酸二ナトリウム(Etidronate Disodium)
化学名
- Disodium dihydrogen
1-hydroxyethane-1,1-diyldiphosphonate
分子式
分子量
性状
- 白色の粉末である。水に溶けやすく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。0.10g を水10mLに溶かした液のpHは4.4〜5.4 である。吸湿性である。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- etidronate、etidronic acid
- 同
- エチドロネート
- 化
- エチドロン酸二ナトリウム etidronate disodium、エチドロン酸ナトリウム
- 商
- ダイドロネル
[★]
- 関
- etidronate、etidronic acid
[★]
- 英
- sodium, natrium, Na
- 関
- Na+
血液(血清)中のナトリウム (臨床検査法提要第32版)
尿中のナトリウム
- <20 mEq/l (正常と判断できる範囲)
- >40 mEq/l (腎性腎不全を示唆)
尿Na,Kと血清Naによる血清Naの予測
- 経口摂取と輸液による自由水の摂取がなければ
- 尿([Na+]+[K+]) < 血清[Na+] → 血清[Na+]上昇
- 尿([Na+]+[K+]) = 血清[Na+] → 血清[Na+]普遍
- 尿([Na+]+[K+]) > 血清[Na+] → 血清[Na+]低下
食品中の食塩量
- ほとんどの製品ラベルに記載されている、ナトリウム[g]はそのまま食塩量[g]と考えることができないので、指導する債には注意を促す。
- 分子量から考えるとNa(23), Cl(35.5)なので、ナトリウムx[g]は食塩 x /23 * (23 + 35.5)、つまり2.54 * x [g]となる。
- 例えば、小生が常食している某社のインスタントラーメンにはナトリウム2[g]との記載があるが、これは5.08gの食塩が含まれているということになる。もちろんスープは全部飲む。1日3袋食べたことがあるのだが、、、
臨床関連
[★]
- 英
- thorium、Th
- 関
- トロトラスト、232Th
概念
- 参考1
- 原子番号:90
- 元素記号:Th
- アクチノイド元素の一つ
- 銀白色の金属。
- 安定同位体は存在しない。
- 北欧神話の軍神または雷神トールにちなんで名づけられた。
同位体
- 参考1
同位体
|
NA
|
半減期
|
DM
|
DE (MeV)
|
DP
|
228Th
|
trace
|
1.9116 y
|
α
|
5.52
|
224Ra
|
229Th
|
syn
|
7340 y
|
α
|
5.168
|
225Ra
|
230Th
|
trace
|
75380 y
|
α
|
4.77
|
226Ra
|
231Th
|
trace
|
25.5 h
|
β
|
0.39
|
231Pa
|
232Th
|
100 %
|
1.405 × 1010 y
|
α
|
4.083
|
228Ra
|
234Th
|
trace
|
24.1 d
|
β
|
0.27
|
234Pa
|
参考
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%83%A0
[★]
- 英
- bird、avian
- 関
- 鳥類