- 英
- ivermectin
- 商
- ストロメクトール Stromectol, Mectizan
- 関
- 疥癬
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/02/01 13:37:10」(JST)
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イベルメクチン
R = CH3: イベルメクチン B1a
R = H: イベルメクチン B1b
|
|
臨床データ |
胎児危険度分類 |
B3(AU) C(US) |
法的規制 |
? |
識別 |
ATCコード |
P02CF01 QP54AA01 QS02QA03 |
KEGG |
D00804 |
化学的データ |
化学式 |
C48H74O14 (22,23-dihydroavermectin B1a)
C47H72O14 (22,23-dihydroavermectin B1b) |
イベルメクチン(英: ivermectin)は、マクロライド類に属する腸管糞線虫症の駆虫薬の1つ。また疥癬、毛包虫症の治療薬でもある。商品名ストロメクトール。
線虫のシナプス前神経終末においてγ-アミノ酪酸(GABA)の遊離を促進することにより節後神経シナプスの刺激を遮断する。吸虫や条虫では末梢神経伝達物質としてGABAを利用しないため無効。イヌでは犬糸状虫症の予防のために使用される。犬糸状虫のミクロフィラリアが血中に存在しているイヌにイベルメクチンを投与すると、ミクロフィラリアが一度に死滅し、発熱やショックを引き起こす場合がある。したがって、イベルメクチンを予防薬として使用する際は犬糸状虫の感染の有無を検査する必要がある。
目次
- 1 医療
- 2 畜産への利用
- 3 関連項目
- 4 参考文献
|
医療
日本国内においては、健康保険適応疾患としては腸管糞線虫症、および疥癬がある。 糞線虫では2回、疥癬では1回服用できる(一般論としては、孵化していない虫卵に対しては効果がないため、2回服用が好ましい)。2回内服する場合は1~2週間空ける。
畜産への利用
- ウシの寄生虫駆除のため、イベルメクチンの投与が行われているが、牛肉に成分が残留するため、アメリカ合衆国や日本等の輸入国では許容値が設けられている。
- 2010年5月14日、アメリカ合衆国農務省食品安全検査部は、ブラジル産牛肉から、許容量以上のイベルメクチンが検出されたとして輸入を停止、リコールを行った。その後、輸入は再開されたが、再び同年9月に許容量以上のイベルメクチンが検出されたとして二度目の輸入停止措置を行っている。
関連項目
参考文献
- Donald C. Plumb著 佐藤宏ほか監訳 『プラム 動物用医薬品ハンドブック 原書第3版』 株式会社ワハ 2003年
- 伊藤勝昭ほか編集 『新獣医薬理学 第二版』 近代出版 2004年 ISBN 4874021018
UpToDate Contents
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- 1. 疥癬 scabies
- 2. 駆虫薬療法 anthelminthic therapies
- 3. アタマジラミ症 pediculosis capitis
- 4. 糞線虫症 strongyloidiasis
- 5. オンコセルカ症 onchocerciasis
Japanese Journal
- 黒毛和種牛繁殖農家におけるイベルメクチン製剤を用いた計画的駆虫による疾病発症低減化の試み
- 疥癬を見逃さないために (内科医がおさえておくべき皮膚科の基本) -- (内科医がまずおさえておくべき重要な皮膚疾患)
Related Links
- ストロメクトールとは?イベルメクチンの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べられる(おくすり110番:薬事典版) ... 概説 寄生虫を駆除するお薬です。糞線虫症(ふんせんちゅう)や疥癬(かいせん)の治療に用います。 作用 ...
- ストロメクトール(イベルメクチン)の作用機序:疥癬治療薬 ダニが皮膚に巣食うことにより、強いかゆみを生じる病気として疥癬(かいせん)が知られています。疥癬では、赤いブツブツが手のひらや指の間などにみられるように ...
- 2006年8月21日、腸管糞線虫症治療薬のイベルメクチン(商品名:ストロメクトール)… ... 東謙二の「“虎”の病院経営日記」 女優の死、主治医は「とんでもない医者」だった? 開業奮戦記(伊調勘三) 医師会からの医院名 ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ストロメクトール錠3mg
組成
有効成分の名称
含量: イベルメクチンとして
添加物
- 結晶セルロース、部分アルファー化デンプン、ステアリン酸マグネシウム、ブチルヒドロキシアニソール、無水クエン酸
効能または効果
- 疥癬については、確定診断された患者又はその患者と接触の機会があり、かつ疥癬の症状を呈する者に使用すること。
腸管糞線虫症
- 通常、イベルメクチンとして体重1kg当たり約200μgを2週間間隔で2回経口投与する。下記の表に患者体重毎の1回当たりの投与量を示した。本剤は水とともに服用する。
疥癬
- 通常、イベルメクチンとして体重1kg当たり約200μgを1回経口投与する。下記の表に患者体重毎の1回当たりの投与量を示した。本剤は水とともに服用する。
患者体重毎の1回当たりの投与量
体重 (kg) 3mg 錠数
15-24 1錠
25-35 2錠
36-50 3錠
51-65 4錠
66-79 5錠
≧80 約200μg/kg
- 本剤は水のみで服用すること。本剤は脂溶性物質であり、高脂肪食により血中薬物濃度が上昇するおそれがある。したがって、本剤は空腹時に投与することが望ましい。(「薬物動態」の項参照)
- 本剤による治療初期にそう痒が一過性に増悪することがある (「副作用」の項参照)。また、ヒゼンダニの死滅後もアレルギー反応として全身のそう痒が遷延することがある。特徴的な皮疹の発生や感染が認められない場合、又はそう痒が持続しても、特徴的な皮疹の発生や感染が認められない場合には、漫然と再投与しないこと。
- 重症型 (角化型疥癬等) の場合、本剤の初回投与後、1?2週間以内に検鏡を含めて効果を確認し、2回目の投与を考慮すること。
慎重投与
- ロア糸状虫による重度感染患者〔抗ミクロフィラリア薬投与後に、又は投薬とは無関係に、まれに重篤又は致命的な脳症が発症することがあり、本剤においても因果関係は確立していないが、発症することがある。(「重要な基本的注意」の項参照)〕
重大な副作用
中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)
(頻度不明)注)
- 中毒性表皮壊死症(Lyell症候群)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群) があらわれることがあるので観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
肝機能障害、黄疸
(頻度不明)注)
- 著しいAST (GOT)、ALT (GPT) の上昇等を伴う肝機能障害、黄疸があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- イベルメクチンは、広域スペクトル抗寄生虫薬であるアベルメクチン群に含まれ、独特な作用機序を持っている。イベルメクチンは、無脊椎動物の神経・筋細胞に存在するグルタミン酸作動性Cl-チャンネルに選択的かつ高い親和性を持って結合する。13)、14) これにより、Cl-に対する細胞膜の透過性が上昇して神経又は筋細胞の過分極が生じ、その結果、寄生虫が麻痺を起こし、死に至る。イベルメクチンは、特に、神経伝達物質であるγ-アミノ酪酸(GABA)によって活性化される他のリガンド作動性Cl-チャンネルとも弱いながらも相互作用するものと思われる。15)
このクラスの化合物が持つヒトでの安全域は、哺乳類ではグルタミン酸作動性Cl-チャンネルの存在が報告されていないこと、16) 哺乳類の脳の特異的な結合部位に対するイベルメクチンの親和性が線虫に比べ約100倍低いこと、17) またラット等の哺乳類ではアベルメクチン類が血液?脳関門を容易には通過することができない18)、19) という事実から確保されているものと考えられる。
有効成分に関する理化学的知見
イベルメクチンB1a
イベルメクチンB1b
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- scabies, mange?, sarcoptic mange?
- 関
- ヒゼンダニ、ノルウェー疥癬、皮膚寄生ダニ症
概念
分類
|
通常疥癬
|
角化型疥癬 ノルウェー疥癬
|
寄生数
|
1000匹以下
|
100万~200万匹
|
宿主の免疫力
|
強い
|
不定
|
感染力
|
頭部以外の全身
|
全身
|
主な症状
|
正常
|
低下している
|
かゆみ
|
弱い
|
強い
|
発症部位
|
丘疹、結節
|
角質増殖
|
診断
- 視診:体幹に散髪する掻痒の強い小丘疹をみたら指間をよく観察し、疥癬トンネルを探す(NDE.500)
- KOH法:虫体、卵の証明
治療
全身療法
局所療法
参考
- http://www.yoichi-hospital.com/kaisen.pdf
[★]
- 英
- bancroftian filariasis
- 関
- 蠕虫、Wuchereria bancrofti
症状
治療
薬物療法
[★]
- 英
- ivermectin
- 関
- イベルメクチン
[★]
人名
生理的な音の感受性を考慮した音の強さの単位
- 英
- bel
- 関
- デシベル
[★]
- 英
- cutin
- 関
- 角皮素