出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2017/07/18 18:44:10」(JST)
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スキル(skill) とは通常、教養や訓練を通して獲得した能力のことである。日本語では技能と呼ばれることもある。生まれ持った才能に技術をプラスして磨きあげたもの、たとえば、音楽家の作曲能力なども含む。
「スキル」とは物事を行うための能力のことである。技術的な能力を意味する「技能」と同義であるが[1]、近年は技術的な能力だけではなく、交渉力などの仕事を潤滑に進めるために必要な能力や、技術を証明するための資格、運動を行うための肉体的能力についてもスキルと呼ばれることが増え、コミュニケーションスキル、ビジネススキル、運動スキルといった言葉が使用されている。
希少価値のある特殊な知識や能力を指す場合が多く、乳幼児や障害者を対象としたような文脈では、歩行や食事などの日常動作もスキルとして論じられる場合がある。
意味は同じだが、使用状況には差がある。近年、就職、転職を支援する人材募集企業や派遣会社などではスキルという言葉をよく使用している。ビジネススキルやコミュニケーションスキルなど慣例的に「スキル」を使用する単語、技能継承や伝統技能など慣例的に「技能」を使う単語がある。
技術が職人的な技芸だけでなく、科学技術などの応用手段や知識が含まれている事に対し、スキルは主に人間行動に関する能力を指している。
ゲームの世界では特殊能力(蹴りや刀、弓矢の攻撃など以外)の事をスキルという場合がある。魔法を参照。
スポーツ科学ではスキルとは、巧みな身体運動を行うために必要な学習された身体能力のことを指す。この場合におけるスキルは、状態把握能力(視覚、聴覚、筋運動感覚、予測)、正確さ(ポジショニング=筋の選択、タイミング=出力時刻調節、グレーディング=出力強度調節)、反応開始や反応切り替えの素早さ、正確さと素早さの持続性の4要素からなるものをいう。さらに、この場合のスキルは、脳の随意運動制御能力であり、サイバネティクス的体力の随意的要素のことを指す。[2]
日本では、近年、ビジネスにおいて「スキル」という言葉がよく使われるようになってきている。たとえば、ビジネススキル、ヒューマンスキル、スキルアップという用語が使われている。ただし、「スキル」は名詞のため副詞の「アップ」は付かず、辞書によっては「スキルアップ」は和製英語であると述べている。
資格もスキルの一種であると考えられている。
組み込み技術スキルスタンダード(ETSS: embedded technology skill standard)、ITスキル標準(Information technology skill standard)、情報システムユーザースキル標準(UISS: Users' Information Systems Skill Standards))などを経済産業省の情報処理開発機構で策定している。 これらの標準では、技術ばかりではなく、仕事として実現するために必要なビシネススキル、パーソナルスキル、マネージメントスキルについても言及している。 海外では、SkillではなくCompetencyという用語で規定している文書もある[3]。ETSS策定時には、海外の資料も参考にしている。また、
その他、「熟練したさま。巧みなさま。腕の良い。上手な。」[4]を意味するスキルフル(skillfull)という用語や、スキルタイム、スキルミスマッチという用語が存在する。
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