- 英
- sterilization
- 関
- 消毒、殺菌
WordNet
- the act of making an organism barren or infertile (unable to reproduce) (同)sterilisation
- the procedure of making some object free of live bacteria or other microorganisms (usually by heat or chemical means) (同)sterilisation
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/08/07 19:21:32」(JST)
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滅菌(めっきん、英語: sterilization)とは、増殖性を持つあらゆる微生物(主に細菌類)を完全に殺滅又は除去する状態を実現するための作用・操作をいう[1][2]。滅菌に関する国際規格であるISO 11139においては、ある物について微生物が存在しない状態にする検証された工程であるとしている。
目次
- 1 概要
- 2 種類
- 2.1 加熱によるもの
- 2.2 電磁波によるもの
- 2.3 化学作用によるもの
- 2.4 分離除去によるもの
- 3 滅菌条件の設定方法
- 4 脚注
- 5 関連項目
- 6 参考文献
概要
微生物を完全に殺滅・除去された状態を「無菌(状態)」というが、現実には完全な無菌を保証することは困難である[3]ため、通常、「滅菌」とは微生物が生育できる可能性を限りなくゼロに近づける行為をさして使用される。医療機器の滅菌等においては、滅菌後の医療機器に微生物等が存在する確率を示す指標として「無菌性保証水準(Sterility Assurance level:SAL)」を用い、10-6以下を達成することで無菌性を保証しているとする[4]。
主に医療分野や細胞レベル以下を扱う実験生物学で重視される。ただし、医療現場では消毒のために増殖能力を喪失させる不活化が主目的であるのに対し、分子生物学や生物工学などではDNAやRNAなどの分子構造までも破壊し尽くすことが求められる。
類似・関連する概念として、殺菌、消毒、洗浄がある。医療機関における再使用可能な鉗子その他の医療機器の滅菌や、医療機器の製造工程における滅菌にあたって、滅菌の効果を的確に得るためには、十分に洗浄を行う等してあらかじめ付着している微生物の数(バイオバーデン)を減少させておくことが重要である。
種類
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加熱によるもの
- 火炎滅菌
- 菌を直接、火で焼く方法。アルコールランプ・ガスバーナーを使って行うことが一般的である。滅菌する部位が小さいもの、例えば白金線、白金耳、試験管口の滅菌に使われる。
- 乾熱滅菌
- ガス式または電気式の機械である。乾燥させたまま160~180℃くらいの熱で滅菌を行う。ガラスや金属製品などの滅菌に幅広く使用されている。
- 蒸気滅菌
- オートクレーブが用いられる。培地、包帯、ガーゼなどに対して用いられる。医療機関における器材の再使用のための蒸気滅菌の第一選択は高圧蒸気滅菌が推奨される。短時間で滅菌でき、有毒な化学物質等を用いず、設備も放射線滅菌やエチレンオキサイドガス滅菌等の方法に比べ簡易である。他方、高温高圧に耐えられない材質のものには適用できない。また、流動パラフィンのような水分活性の低いものは、蒸気滅菌は適していない。
電磁波によるもの
- 電離放射線による滅菌
- ガンマ線滅菌は、医療機器の製造工程において、エチレンオキサイドガス滅菌等とともにしばしば選択される方法である。透過力が強く人畜にも危害が及ぶため、ヒトが作業する場所で同時に滅菌を実施することはできない。他方で、ガス滅菌と異なり密閉(包装)されたものに対しても適用可能であり、処理済みの物品の滅菌状態の維持が容易である(すなわち、密閉後に滅菌してしまえば開封するまで滅菌状態が維持されると言う事である)こと、また、設備さえ整えてしまえば作業自体も線源の周辺に一定時間置いておくだけであるため非常に容易であることが利点である。
- 高周波による滅菌
- 高周波(通常2450±50MHz程度)を直接照射し、発生する熱により行う滅菌で液体・培地等の滅菌に適している。
化学作用によるもの
- ガス滅菌
- 一般的に使われるのが酸化エチレンガス(エチレンオキサイドガス/EOG)である。アルキル化によって死滅させる。オートクレーブが使用できないプラスチック製品に適応がある。低温であるので、高温高湿に弱い素材のものにも適用できる。また、筒状や、複雑な形状である医療機器についてもEOGが浸透するため、適用しやすい。一方、毒性が強く残留ガスが人体等に悪影響を及ぼす可能性があること(このため、ISO 10993-7等において残留ガスの限度値が設定されている)、対象物の材質との化学反応によって二次化合物が生成されてしまう可能性がある。
- 過酸化水素低温プラズマ滅菌
- 過酸化水素を電磁波によりプラズマ化させ、フリーラジカル・紫外線・過酸化水素により細菌等を殺滅させる方法である。
- 化学滅菌剤
- グルタルアルデヒド製剤・オルトフタルアルデヒド製剤・次亜塩素酸製剤や過酢酸製剤にて、浸漬して滅菌を行う方法である。
分離除去によるもの
- 濾過滅菌
- 細菌よりも小さなフィルターで濾過する方法。水道水に利用されている。その他、薬品の溶液や血清など、液体の分離には有用である。ウイルスやマイコプラズマなどの微小な微生物は除けないが、一般的には滅菌として扱われる。
滅菌条件の設定方法
滅菌条件の設定には下記のような方法により、条件の設定を行なう。
- オーバーキル法
- バイオバーデン法
- ハーフサイクル法
脚注
- ^ 厚生労働省医薬食品局監視指導・麻薬対策課長通知「薬事法及び採血及び供血あつせん業取締法の一部を改正する法律の施行 に伴う医薬品、医療機器等の製造管理及び品質管理(GMP/QMS)に係る省令及び告示の制定及び改廃について」(薬食監麻第0330001号 平成17年3月30日)第4章 第4 滅菌バリデーション基準
- ^ 農林水産省 2008, 別表第2 §7(8)滅菌法
- ^ ISO 11139 では、完全に無菌にすることはできないとしている
- ^ 滅菌バリデーション基準
関連項目
- 無菌操作
- 殺菌(類似概念を含め、詳述されている)
- 消毒
- 超純水 - 滅菌水に替わるものとして利用。
- オートクレーブ - 高圧蒸気滅菌を行う機器。
- ガンマ線滅菌
- オゾン
- 滅菌技士・師
参考文献
- 日本医療機器学会医療現場における滅菌保証のガイドライン (小林寛伊ほか。2005)
- 農林水産省 (2008), 飼料及び飼料添加物の成分規格等に関する省令(昭和五十一年七月二十四日農林省令第三十五号) (平成二〇年一一月一四日農林水産省令第七二号 ed.), http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S51/S51F00601000035.html 2008年12月27日閲覧。
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- 1. 女性の避妊手術 surgical sterilization of women
- 2. 子宮鏡での避妊手術 hysteroscopic sterilization
- 3. 患者情報:女性の永久不妊法(詳細) permanent sterilization procedures for women beyond the basics
- 4. 避妊の概要 overview of contraception
- 5. 精管切除の概要 overview of vasectomy
Japanese Journal
- 知っておきたい殺菌・除菌・滅菌技術(生物工学基礎講座-バイオよもやま話-)
- 松村 吉信,中田 訓浩
- 生物工学会誌 : seibutsu-kogaku kaishi 89(12), 739-743, 2011-12-25
- NAID 110008898395
- HIV感染者に関する医療機器の滅菌・消毒法と針刺し・切創・血液曝露後の対応 (特集 誰もが知っておくべきHIV/AIDSの基礎知識)
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- 感染防止と医薬について専門的な国際情報を発信いたします ... 1 滅菌・消毒とは 「消毒と滅菌のガイドライン」 1、2) によれば、無菌とは、すべての微生物が存在しないことであり、滅菌は無菌性を達成するためのプロセス、すなわち ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
クリプトン(81mKr)ジェネレータ
組成
- * 本品は,ルビジウム-81を水酸化ルビジウム(81Rb)の形で,プラスチックカラム中に充てんした陽イオン交換樹脂に吸着させ,これに,クリプトン(81mKr)注射液及びクリプトン(81mKr)吸入用ガスを溶出させるのに必要な装置及び不必要な被曝をさけるための遮蔽装置を合わせたものである。
本品は次のものからなる。
- ・ジェネレータユニット 1個
検定日時において,185MBq又は370MBqの放射能を含む。
・供給チューブ 1個
・延長管 1個
・滅菌バイアル 1個
・18G注射針 5本
- 本品のプラスチックカラム中に5w/v%ブドウ糖注射液等の非電解質注射液を通じることによりクリプトン(81mKr)注射液を,また,加湿した酸素又は空気を通じることによりクリプトン(81mKr)吸入用ガスをそれぞれ溶出することができる。
効能または効果
・クリプトン(81mKr)注射液の静注による局所肺血流検査
・クリプトン(81mKr)吸入用ガスの吸入による局所肺換気機能検査
・クリプトン(81mKr)注射液の頸動脈内注入による局所脳血流検査
- 本品を図のように組み立てる。
クリプトン(81mKr)注射液の溶出には5w/v%ブドウ糖注射液等の非電解質注射液を,クリプトン(81mKr)吸入用ガスの溶出には加湿した医療用酸素又は空気を使用する。
肺機能検査
1.肺血流シンチグラム
- 持続静注法 ― 0.3〜3mL/秒の流速でクリプトン(81mKr)注射液を溶出しつつ患者の肘静脈より必要な時間投与し,肺血流シンチグラムをとる。
ボーラス静注法 ― 5〜10mLの溶出剤を急速に加圧導入して溶出するクリプトン(81mKr)注射液を患者の肘静脈より投与し,肺血流シンチグラムをとる。
2.肺換気シンチグラム
- 持続吸入法 ― 0.3〜3L/分の流速でクリプトン(81mKr)吸入用ガスを溶出しつつ患者に必要な時間吸入させ,肺換気シンチグラムをとる。
ボーラス吸入法 ― 10〜20mLの溶出剤を急速に加圧導入して溶出するクリプトン(81mKr)吸入用ガスを患者に吸入させ,肺換気シンチグラムをとる。
脳血流検査
- 7.5〜15mL/分の流速でクリプトン(81mKr)注射液を溶出しつつ患者の頸動脈より投与し,脳血流シンチグラムをとる。
薬効薬理
肺機能検査
- 静注された81mKrは右心系で混和された後,肺動脈血流にのって肺胞壁毛細血管に分布し,その大部分が肺胞内へ移行するため,肺の各部分に分布する81mKrの量はその部分への肺動脈血流量に比例し,また,この部分からの81mKrガスの消失速度はその換気状態に比例する。一方,81mKrガスを吸入させても血液中にほとんど移行しないため,局所の81mKrガスの量はその部分の呼吸状態を反映する。
脳血流検査
- 一定濃度の81mKrを頸動脈内に持続注入すると81mKrは血液−脳関門を通過して末梢脳組織に達し,局所脳血流量にほぼ比例して分布する。
有効成分に関する理化学的知見
1.放射性核種の特性(81mKrとして)
- 物理的半減期:13.10秒
主γ線エネルギー:190keV(67.6%)
2.クリプトン-81m生成曲線
3.各流速によるクリプトン-81m濃度
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- contraception、sterilization、contraceptive
- 同
- 受胎調節 conception control fertility regulation、産児制限 birth control
- 関
- 殺菌、避妊薬、不妊化、不妊法、無菌化、滅菌、滅菌法、避妊法、受胎調節、男性避妊法、家族計画
- male contraception oral contraceptives combination contraceptive formulations
各種避妊法の利点と欠点
- G9M.90
- 利点:良性乳房腫瘍、子宮体癌、卵巣癌の発生率減少、子宮内膜症の症状緩和、月経困難症、月経前症候群の改善
- 欠点:虚血性脳卒中・喫煙者における虚血性心疾患・子宮頚癌、静脈血栓塞栓症のリスク増加
- 35歳以上で1日15本以上の喫煙者には禁忌
- 欠点:月経過多、妊娠後の子宮外妊娠・感染性流産リスク上昇
各種避妊法の避妊効果
- 参考1
- 出典不明
参考
- http://www.iwate.med.or.jp/kenkouzoushin/touka/hinin.html
[★]
- 関
- bactericidal、contraception、contraceptive、disinfect、disinfection、pasteurization、sterilisation、sterilise、sterilize
[★]
- 英
- disinfection
- 関
- 滅菌、殺菌、消毒剤 消毒薬
- 病原微生物を殺菌、あるいは減弱させて感染を防ぐこと (SMB.49)
- 非病原菌は残存していても良い (SMB.49)
[★]
- 英
- bacteria elimination, bacteria removal, sterile filtration, microorganism elimination, decolonization, sterilization
- 関
- 滅菌、殺菌、消毒
[★]
- 英
- sterilization、sterilize
- 関
- 殺菌、避妊、不妊法、無菌化、滅菌、滅菌法
[★]
- 英
- sterilization、((英))sterilisation
- 関
- 殺菌、避妊、不妊化、不妊法、無菌化、滅菌、不妊手術
-sterilization
[★]
- 英
- ethylene oxide gas sterilization
- 関
- エチレンオキサイドガス
[★]
- 英
- burning sterilization
- 関
- 火炎滅菌法
[★]
シンメルブッシュ煮沸消毒器
[★]
- 英
- fungus、fungi、microbial
- 関
- 菌類、真菌、真菌類、微生物