リルマザホン
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リルマザホン
|
IUPAC命名法による物質名 |
5-([(2-アミノアセチル)アミノ]メチル)-1-[4-クロロ-2-(2-クロロベンゾイル)フェニル] -N,N-ジメチル-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド |
臨床データ |
胎児危険度分類 |
? |
法的規制 |
? |
投与方法 |
経口 |
薬物動態的データ |
半減期 |
10.5時間 |
排泄 |
ほとんどが尿 |
識別 |
CAS登録番号 |
99593-25-6 |
ATCコード |
? |
PubChem |
CID 5069 |
KEGG |
D08481 |
化学的データ |
化学式 |
C21H20Cl2N6O3 |
分子量 |
475.328 |
リルマザホン (rilmazafone) は睡眠導入剤の一種。短-中時間作用型。日本では塩酸塩が、商品名リスミーなどとして発売されている。
目次
- 1 効果と対象
- 2 使用上の注意
- 3 副作用
- 4 種類
|
効果と対象
睡眠薬として不眠症の患者に使用されるほか、麻酔前投薬にも使用される。
平均約3時間で最高血中濃度に達し、そこから10.5時間持続する。睡眠薬としては短~中期作用型なので、単純に寝つきが悪いだけではなく、夜中に起きてしまって眠れないようなケースにも処方される。
薬の効果としては強い方ではなく、重篤な副作用を起こしにくい安全な薬であるため、高齢者の不眠症状にすら最初から処方されることもある。
使用上の注意
以下に当てはまる場合、リルマザホンを投与する際は注意を要する。
- 呼吸器官に異常があり、呼吸機能が高度に低下している患者
- 高齢者
また、以下は投与してはいけない禁忌となるケースである。
- 急性狭隅角緑内障を持っている患者
- 重症筋無力症のある患者
副作用
倦怠感、頭痛、集中力低下、吐き気、ふらつき、脱力感など。 一般に強い副作用が発現しやすい薬ではない。
以下は、ごく稀に起きる可能性のある、重度の副作用である。
- 肝機能障害
- 呼吸抑制
- 呼吸機能が大きく低下している患者の場合、呼吸抑制が原因で炭酸ガスナルコーシス(CO2ナルコーシス)を起こし、意識を失い、必要な処置をしなければ死亡するケースもある。
- 不整脈のような循環器系の異常
- 発疹を伴う過敏症
- 薬物依存
種類
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
塩酸リルマザホン錠1「MEEK」
組成
成分・含量
添加物
- D-マンニトール、結晶セルロース、バレイショデンプン、アスパルテーム (L-フェニルアラニン化合物)、クロスポビドン、ステアリン酸マグネシウム、香料
禁忌
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 急性狭隅角緑内障の患者[眼圧を上昇させるおそれがある。]
- 重症筋無力症の患者[重症筋無力症の症状を悪化させるおそれがある。]
効能または効果
- 不眠症
- 通常、成人にはリルマザホン塩酸塩水和物として1回1〜2mgを就寝前に経口投与する。
なお、年齢、疾患、症状により適宜増減するが、高齢者には1回2mgまでとする。
- 麻酔前投薬
- 通常、成人にはリルマザホン塩酸塩水和物として1回2mgを就寝前又は手術前に経口投与する。
なお、年齢、疾患、症状により適宜増減するが、高齢者には1回2mgまでとする。
- 不眠症には、就寝の直前に服用させること。また、服用して就寝した後、睡眠途中において一時的に起床して仕事等をする可能性があるときは服用させないこと。
慎重投与
- 衰弱者[作用が強くあらわれる。]
- 高齢者 [「高齢者への投与」の項参照]
- 心障害のある患者[心障害が悪化するおそれがある。]
- 肝障害、腎障害のある患者[肝障害、腎障害のある患者では一般に排泄が遅延する傾向があるので、薬物の体内蓄積による副作用の発現に注意すること。特に、腎不全患者では少量から投与を開始することが望ましい。]
- 脳に器質的障害のある患者[作用が強くあらわれる。]
重大な副作用
呼吸抑制、炭酸ガスナルコーシス
(頻度不明)
- 呼吸抑制があらわれることがある。また、呼吸機能が高度に低下している患者に投与した場合、炭酸ガスナルコーシスを起こすことがあるので、このような場合には気道を確保し、換気を図るなど適切な処置を行うこと。
依存性
(頻度不明)
- 薬物依存を生じることがあるので、観察を十分に行い慎重に投与すること。連用する場合には特に注意すること。また、大量投与又は連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により、痙攣発作、譫妄、振戦、不眠、不安、幻覚、妄想等の離脱症状があらわれることがあるので、投与を中止する場合には、徐々に減量するなど慎重に行うこと。
刺激興奮、錯乱
(頻度不明)
- 統合失調症等の精神障害者に投与すると逆に刺激興奮、錯乱等があらわれることがある。
一過性前向性健忘、もうろう状態
(頻度不明)
- 一過性前向性健忘、また、もうろう状態があらわれることがあるので、本剤を投与する場合には少量から開始するなど、慎重に行うこと。なお、十分に覚醒しないまま、車の運転、食事等を行い、その出来事を記憶していないとの報告がある。異常が認められた場合には投与を中止すること。
有効成分に関する理化学的知見
一般名:
- リルマザホン塩酸塩水和物 (Rilmazafone Hydrochloride Hydrate)
化学名:
- 5-[(2-Aminoacetamido)methyl]-1-[4-chloro-2-(o - chlorobenzoyl)phenyl]-N ,N - dimethyl-1H - s - triazole- 3-carboxamide monohydrochloride dihydrate
分子式:
分子量:
性状:
- 白色〜微黄白色の結晶性の粉末で、においはないか又はわずかに特異なにおいがある。
メタノールに極めて溶けやすく、水にやや溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けにくく、アセトニトリル又はアセトンに溶けにくい。
★リンクテーブル★
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