- 英
- rilmazafone
- 化
- 塩酸リルマザホン rilmazafone hydrochloride
- 商
- リスミー
- 関
- ベンゾジアゼピン系
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/09/01 14:06:00」(JST)
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リルマザホン
|
IUPAC命名法による物質名 |
IUPAC名
5-([(2-アミノアセチル)アミノ]メチル)-1-[4-クロロ-2-(2-クロロベンゾイル)フェニル] -N,N-ジメチル-1,2,4-トリアゾール-3-カルボキサミド
|
臨床データ |
投与方法 |
経口 |
薬物動態データ |
半減期 |
10.5時間 |
排泄 |
ほとんどが尿 |
識別 |
CAS番号
(MeSH) |
99593-25-6 |
PubChem |
CID: 5069 |
KEGG |
D08481 |
化学的データ |
化学式 |
C21H20Cl2N6O3 |
分子量 |
475.328 |
リルマザホン (rilmazafone) は、ベンゾジアゼピン系のプロドラッグである睡眠導入剤のひとつである。日本では塩野義製薬が開発し、1989年から商品名リスミーで発売されている。短-中時間作用型。
薬事法における習慣性医薬品である。
目次
- 1 適応と薬理
- 2 使用上の注意
- 3 副作用
- 4 出典
適応と薬理
適応は、不眠症と麻酔前投薬である。
リルマザホンは、ベンゾジアゼピン系のプロドラッグであるため、リルマザホン自体でなく、リルマザホンの体内での代謝物M-1、M-2、M-A、M-3が作用を発揮する。
平均約3時間で最高血中濃度に達し、そこから10.5時間持続する。睡眠薬としては短~中期作用型なので、単純に寝つきが悪いだけではなく、夜中に起きてしまって眠れないようなケースにも処方される。
使用上の注意
就寝直前に使用させ、そうでない場合には服用させないという注意書きがある。
以下に当てはまる場合、注意を要する。
- 呼吸器官に異常があり、呼吸機能が高度に低下している
- 高齢者
以下は投与してはいけない禁忌である。
- 急性狭隅角緑内障を持っている患者
- 重症筋無力症のある患者
副作用
倦怠感、頭痛、集中力低下、吐き気、ふらつき、脱力感など。
以下は、添付文書の上では、ごく稀に起きる可能性のある、重度の副作用である。
- 肝機能障害
- 呼吸抑制
- 呼吸機能が大きく低下している患者の場合、呼吸抑制が原因で炭酸ガスナルコーシス(CO2ナルコーシス)を起こし、意識を失い、必要な処置をしなければ死亡するケースもある。
- 不整脈のような循環器系の異常
- 発疹を伴う過敏症
- 薬物依存
出典
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
リスミー錠1mg
組成
成分・含量(1錠中):
添加物:
- D-マンニトール,トウモロコシデンプン,結晶セルロース,含水二酸化ケイ素,ステアリン酸マグネシウム
禁忌
本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
急性狭隅角緑内障の患者[眼圧を上昇させるおそれがある。]
重症筋無力症の患者[重症筋無力症の症状を悪化させるおそれがある。]
効能または効果
不眠症
麻酔前投薬
不眠症
- 通常,成人にはリルマザホン塩酸塩水和物として1回1〜2mgを就寝前に経口投与する。
なお,年齢,疾患,症状により適宜増減するが,高齢者には1回2mgまでとする。
麻酔前投薬
- 通常,成人にはリルマザホン塩酸塩水和物として1回2mgを就寝前又は手術前に経口投与する。
なお,年齢,疾患,症状により適宜増減するが,高齢者には1回2mgまでとする。
不眠症には,就寝の直前に服用させること。また,服用して就寝した後,睡眠途中において一時的に起床して仕事等をする可能性があるときは服用させないこと。
慎重投与
衰弱者[作用が強くあらわれる。]
高齢者[「高齢者への投与」の項参照]
心障害のある患者[心障害が悪化するおそれがある。]
肝障害,腎障害のある患者[肝障害,腎障害のある患者では一般に排泄が遅延する傾向があるので,薬物の体内蓄積による副作用の発現に注意すること。特に,腎不全患者では少量から投与を開始することが望ましい。(「薬物動態」の項参照)]
脳に器質的障害のある患者[作用が強くあらわれる。]
重大な副作用
呼吸抑制(0.1%未満),炭酸ガスナルコーシス(頻度不明):呼吸抑制があらわれることがある。また,呼吸機能が高度に低下している患者に投与した場合,炭酸ガスナルコーシスを起こすことがあるので,このような場合には気道を確保し,換気を図るなど適切な処置を行うこと。
依存性:薬物依存(0.1%未満)を生じることがあるので,観察を十分に行い慎重に投与すること。連用する場合には特に注意すること。また,大量投与又は連用中における投与量の急激な減少ないし投与の中止により,痙攣発作(0.1%未満),譫妄,振戦,不眠,不安,幻覚,妄想等の離脱症状(0.1〜5%未満)があらわれることがあるので,投与を中止する場合には,徐々に減量するなど慎重に行うこと。
刺激興奮,錯乱(頻度不明):統合失調症等の精神障害者に投与すると逆に刺激興奮,錯乱等があらわれることがある。
一過性前向性健忘,もうろう状態(頻度不明):一過性前向性健忘,また,もうろう状態があらわれることがあるので,本剤を投与する場合には少量から開始するなど,慎重に行うこと。なお,十分に覚醒しないまま,車の運転,食事等を行い,その出来事を記憶していないとの報告がある。異常が認められた場合には投与を中止すること。
薬効薬理
薬理作用
睡眠導入作用:アカゲザルの睡眠−覚醒パターンに及ぼす影響
- リルマザホン塩酸塩水和物0.3〜1mg/kgでは徐波深睡眠(SWDS)に至る時間が著しく短縮し,用量依存的にSWDSの増加と安定した持続が得られた。また,4種の代謝物の効力はM-1>M-2>M-A=M-3であった。(「薬物動態」の項参照)
筋弛緩作用:マウスの懸垂,回転棒,傾斜板試験におけるED50の比較を表2に示す。
誘発睡眠:健康成人の計量ポリグラフィー
- リルマザホン塩酸塩水和物錠の徐波睡眠量(stage3+4)はニトラゼパムより多く,本剤の誘発睡眠の用量−作用曲線は0.5〜4mgで線形性を示した。
終夜睡眠ポリグラフィー:健康成人の中期睡眠検査室試験
- リルマザホン塩酸塩水和物錠1及び2mgの経口投与で,入眠潜時の短縮,全睡眠時間の延長が認められ,反復投与しても,REM睡眠への影響は極めて少なく,投与を中止してもREM睡眠の反跳はみられなかった。
作用機序
- 後部視床下部の抑制を介して大脳辺縁系の活動を低下させることにより,鎮静−催眠作用を発揮するものと考えられる。
有効成分に関する理化学的知見
一般的名称:
- リルマザホン塩酸塩水和物(JAN)
Rilmazafone Hydrochloride Hydrate
化学名:
- 5-[(2-Aminoacetamido)methyl]-1-[4-chloro-2-(o-chlorobenzoyl)phenyl]-N,N-dimethyl-1H-s-triazole-3-carboxamide monohydrochloride dihydrate
分子式:
分子量:
化学構造式:
性状:
- 白色〜微黄白色の結晶性の粉末で,においはないか又はわずかに特異なにおいがあり,味は苦い。
メタノールに極めて溶けやすく,水にやや溶けやすく,アセトニトリル,エタノール(99.5),アセトン又はクロロホルムに溶けにくく,酢酸エチル又は無水ジエチルエーテルにほとんど溶けない。
融点:
分配係数:
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