- 英
- lyophilization、freeze-drying、lyophilize、freeze-dry、lyophilized, freezing and drying
WordNet
- preserve by rapid freezing and subsequently drying in a vacuum; "freeze-dry the strawberries"
- used of tissue or blood or serum or other biological substances; dried by freezing in a high vacuum (同)lyophilised, freeze-dried
- to dry (blood, serum, or tissue) by freezing in a high vacuum (同)lyophilise
- a method of drying food or blood plasma or pharmaceuticals or tissue without destroying their physical structure; material is frozen and then warmed in a vacuum so that the ice sublimes (同)lyophilization, lyophilisation
PrepTutorEJDIC
- 〈食物〉‘を'冷凍乾燥する
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2017/04/11 08:47:35」(JST)
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フリーズドライ(英語: freeze drying)とは、現代において多用される真空凍結乾燥技術のこと。
目次
- 1 概要
- 2 メリット・デメリット
- 3 歴史
- 4 応用
- 5 ギャラリー
- 6 脚注
- 7 関連項目
概要
フリーズドライとは、水分を含んだ食品や食品原料をマイナス30℃程度で急速に凍結し、さらに減圧して真空状態で水分を昇華させて乾燥させることである。
フリーズドライ食品は民間では保存食として活用されている。水分が除去されている分軽量なので携帯食としても有用であり、軍隊において重くかさばる缶詰に代わる携帯食として発達した[1]。
干物のような乾燥食品は古来から作られていたが、乾燥させるには下準備と長期間の乾燥工程が必要だった。そのため干物づくりに向く一部の食材など限られていた。軍隊が携帯食としての必要性から乾燥玉子や乾燥ポテトなどを開発したが、従来の乾燥技術では品質に問題があった[1]。
フリーズドライ技術によって多様な食品を乾燥状態にすることができるようになった。調理済みの料理などは、乾燥状態にすれば現地での調理の手間を省くことができるため、特に非常食や携帯食に向いている。
メリット・デメリット
- メリット
- 乾燥による収縮や亀裂などの形態の変化が少ない
- ビタミンなどの栄養成分や風味の変化が少ない
- 多孔質で水や熱湯が浸入しやすいので、復元性・溶解性が良い
- 低水分であるため軽く、輸送性が高い
- 酵素や微生物の作用が抑制され、長期保存ができる[2]
- デメリット
- 食材によっては食感や色などテクスチャーが変化する
- 他の乾燥食品技術に比べ設備投資やエネルギーコストが大きい[3]
歴史
フリーズドライに似た製法は古くからあり、有名なのが古代マヤ文明の頃から存在するチューニョというじゃがいもの保存食で、アンデス特有の昼夜の寒暖差を利用し、凍結と自然解凍、足で踏み水分を抜く作業を何度も繰り返すことで水分を抜かし乾燥状態にするものである。日本においては高野豆腐や寒天が有名である。(寒ざらし参照)
1950年代に軍用の携行食(レーション)の軽量化を目的に本格的な研究が開始される。それまでは食品を乾燥・軽量化させるためには熱風乾燥や加熱濃縮などの方法が主流で、これは元の風味や栄養素を非常に損なうものであった。日本ではさけ茶づけ(永谷園・1970年)、カップヌードル(日清食品・1971年)の具として用いられたことがきっかけで広まった。
現在ではインスタントコーヒーやカップラーメンなどのインスタント食品を始めとして、宇宙食や非常食、登山などのアウトドア用の食料、軍隊などの携行食として広く用いられている。また、熱に弱い成分を粉末化することができるため、医薬品の製造にも用いられている。
この他、奈良文化財研究所が真空凍結乾燥機を用いて東日本大震災の津波による泥などで汚れた岩手県・宮城県の古文書や史料を乾燥させた後、泥や異物を除去する作業をしている[4][5]。このように、自然災害などで水や泥の被害を受けた史料や書籍などの修復の際、修復作業や修復対象の破損を軽減する用途にも使われている。
応用
京都大学では、動物の精子をフリーズドライ保存する実験に成功した。フリーズドライの後、常温や冷蔵庫で保存した精子に受精能力があることを確認した。この方法は、液体窒素を利用しないため簡単に保存・管理ができる。常温に近い温度で保管できるため、事故や災害などから遺伝資源を守ることが可能になる[6]。
ギャラリー
脚注
- ^ a b 軍用としてのフリーズドライ 米陸軍省食品研究所のレポートの翻訳物
- ^ フリーズドライって何? コスモス食品、2014年11月24日閲覧。
- ^ 食品保存と生活研究会編著 『おもしろサイエンス:食品保存の科学』 日刊工業新聞社、2012年、p85
- ^ 真空凍結乾燥機に搬入 - 津波被害の古文書 - 奈良新聞2011年6月15日
- ^ 奈良文化財研究所で真空凍結乾燥器による被災資料の乾燥作業が始まる
- ^ 京都大学 フリーズドライ(凍結乾燥)精子で希少野生動物保護 -京都発・希少野生動物配偶子バンク-
関連項目
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Japanese Journal
- 保護物質による凍結乾燥酵素および乳酸菌の安定化 (特集 極限環境生物のストレス応答とその産業応用)
- 神鋼環境ソリューション技報 = Kobelco eco-solutions engineering reports 14(1), 32-37, 2017
- NAID 40021337194
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
タイロゲン筋注用0.9mg
組成
- 1バイアルを日局注射用水1.2mLで溶解した時の1.0mL中
有効成分:1バイアル中の含量
- ヒトチロトロピン アルファ(遺伝子組換え)注1):0.9mg
添加物:1バイアル中の含量
- D-マンニトール:29mg
塩化ナトリウム:1.9mg
リン酸二水素ナトリウム一水和物:1.1mg
リン酸水素二ナトリウム七水和物:3.0mg
- 注1)チャイニーズハムスター卵巣細胞により産生。本剤は製造工程でドナーウシ血清を使用している。また、セルバンク調製時にドナーウシ血清、ドナー仔ウシ血清及びウシ胎児血清を使用している。
禁忌
- 本剤の成分又は甲状腺刺激ホルモン製剤に対し過敏症の既往歴のある患者
- 妊婦、妊娠している可能性のある婦人及び授乳婦(「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照)
効能または効果
- 分化型甲状腺癌で甲状腺全摘又は準全摘術を施行された患者における、放射性ヨウ素シンチグラフィと血清サイログロブリン(Tg)試験の併用又はTg試験単独による診断の補助。
分化型甲状腺癌で甲状腺全摘又は準全摘術を施行された遠隔転移を認めない患者における残存甲状腺組織の放射性ヨウ素によるアブレーションの補助。
- 本剤は甲状腺全摘又は準全摘術を施行された患者以外の患者には有効性及び安全性は確立していないのでそれらの患者には投与しないこと。
- 本品1バイアルに日局注射用水1.2mLを加えて溶解し、その1mL(ヒトチロトロピン アルファ(遺伝子組換え)として0.9mg)を臀部筋肉内に24時間間隔で2回投与する。
- 放射性ヨウ素の投与は、本剤最終投与24時間後とする。スキャニングは、放射性ヨウ素投与48時間〜72時間後に行う。ただし術後アブレーションの際のスキャニングは、放射線量の減衰を考慮して適切な時期に行うこと。Tg試験を実施する時の血清検体の採取は、本剤最終投与72時間後とする。
慎重投与
- 転移癌のある甲状腺癌患者[腫瘍の増大による局所的な浮腫や出血の可能性がある。(局所的な腫瘍の拡大が患者の生死に関わる場合には、本剤の投与に先立ち、副腎皮質ステロイド剤を前もって投与することを推奨する。)]
- 心疾患を有する又は既往歴のある患者、多量の残存甲状腺組織がある患者[血清中の甲状腺ホルモン濃度が上昇することがある。また、ごく稀に甲状腺機能亢進症や心房細動を発現するとの報告がある。]
- ウシ甲状腺刺激ホルモンの投与を受けたことのある患者[過敏症状発現の可能性を上昇させるおそれがある。]
- 腎機能障害患者[放射性ヨウ素の服用量は、核医学医師によって注意深く使用すること。透析を必要とする末期腎不全患者では、本剤の排泄が遅くなり、高い血中濃度の延長をもたらす。]
- 肝機能が低下している患者[投与経験が少なく安全性が確立していない。]
薬効薬理
- 本剤は、甲状腺由来細胞へのヨウ素摂取促進作用や甲状腺ホルモン及びTg産生促進作用を示す、ヒト型甲状腺刺激ホルモンの遺伝子組換え製剤である。
ウシ甲状腺膜を用いたcAMP産生作用
- ウシ甲状腺のミクロゾーム分画を用いたin vitro試験において、本剤による用量依存的なcAMPの産生作用が認められた。
甲状腺刺激作用
- マウスに甲状腺ホルモンであるトリヨードチロニン(T3)をあらかじめ経口又は皮下投与して甲状腺機能を低下させた後、ヒトチロトロピン アルファを腹腔内に投与すると、血漿中テトラヨードチロニン(T4)が用量依存的に増加した。
また、カニクイザルにヒトチロトロピン アルファを筋肉内投与すると、用量依存的に血漿中T3及びT4の増加が認められた。
放射性ヨウ素摂取促進作用
- アカゲザルにヒトチロトロピン アルファの筋肉内投与を行い、続いて放射性ヨウ素(123I)を静脈内投与したところ、頸部への123I摂取率増加が認められた。
有効成分に関する理化学的知見
一般的名称
- ヒトチロトロピン アルファ(遺伝子組換え)
Thyrotropin human alfa(genetical recombination)
化学名
- ヒト下垂体細胞に由来するヒトTSH-cDNAの発現により、チャイニーズハムスター卵巣細胞で産生される210個のアミノ酸残基(C1039H1602N274O307S27;分子量:23,708)からなる糖たん白質(分子量:約40,000)
★リンクテーブル★
[★]
- 関
- freeze-dry、lyophilization、lyophilize、lyophilized
[★]
- 関
- freeze-dry、freeze-drying、lyophilize、lyophilized
[★]
- 英
- desiccation、drying、drought、exsiccation、dry、desiccate、arid
- 関
- 乾固、乾性、地震、除湿、乾いた、干ばつ、不毛、洪水、ハリケーン、自然災害
[★]
- 英
- freezing、freeze、frozen
- 関
- すくみ、凍る、凝った