乳糜
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/03/05 18:13:26」(JST)
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乳糜(にゅうび、英: chyle[1])とは脂肪あるいは遊離脂肪酸が乳化しリンパに混ざった乳白色の体液である。乳糜は、脂肪を多く含む食事が小腸で消化される際に形成されるもので、乳糜管と呼ばれるリンパ管に取り込まれる。静脈は浸透圧が高くアミノ酸や糖のような小さい分子のみが吸収され血液に取り込まれるのに対し、乳糜管の浸透圧は比較的低いため大きな脂肪酸分子を取り込むことができる[2][3]。
§疾患
乳糜瘻とはリンパ管から乳糜が漏れることで、漏れた乳糜は通常胸腔、腹腔にたまり[4]、乳糜胸や乳び性腹水を起こすことがある。
乳糜瘻の治療は胸管結紮による。胸管はきわめてもろく直接の修復は現実的でない。
またオクトレオチド(octreotide、ソマトスタチンの合成類似体)を皮下投与する方法もある。これは乳糜を完全に分解することにより手術を避けられる可能性がある[5]。
§関連項目
§出典
- ^ ギリシア語で「汁」を意味するchylosより。Mosby’s Medical, Nursing and Allied Health Dictionary, Fourth Edition, Mosby-Year Book Inc., 1994, p. 335
- ^ Magendie, Par F. Elementary Treatise on Human Physiology 1838年フランス語原版。1855年 Harper Brothers, New York より英訳出版
- ^ Lipid Transport and Digestion
- ^ Tessier, Deron J , MD, Chyle fistula eMedicine; Jan 10, 2008
- ^ Mincher L, Evans J, Jenner MW, Varney VA. The successful treatment of chylous effusions in malignant disease with octreotide. Clinical Oncology. 2005 Apr;17(2):118-21. [1]
§外部リンク
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 症例 大動脈縮窄症術後乳び胸にoctreotide acetateが著効した1例
- 松下 弘,華山 直二
- 胸部外科 = The Japanese journal of thoracic surgery 67(2), 149-152, 2014-02
- NAID 40019953728
- 樋口 清一,富澤 麻衣,掛川 早紀 [他]
- 日本呼吸器学会誌 = Annals of the Japanese Respiratory Society 3(1), 70-74, 2014-01-10
- NAID 40019962190
- 臨床経験 術後乳び胸治療における近赤外蛍光システムを用いたリンパ管造影の有用性
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- 07/07/10 検査報告書に「乳び」や「溶血」というコメントが付いていることがあります。 内容について教えて下さい。 弊社が発行する検査報告書の検体コメント欄に乳び(Lipemia)や溶血(Hemolysis)などが表示されることがあります。
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