ミノサイクリン
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ミノトーワ錠50
組成
1錠中の有効成分:
- 日局 ミノサイクリン塩酸塩・・・・・50mg(力価)
添加物:
- トウモロコシデンプン、ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロース、ステアリン酸Mg、ヒプロメロース、マクロゴール、タルク、酸化チタン、黄色三二酸化鉄
禁忌
テトラサイクリン系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
適応菌種
- ミノサイクリンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、淋菌、炭疽菌、大腸菌、赤痢菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、緑膿菌、梅毒トレポネーマ、リケッチア属(オリエンチア・ツツガムシ)、クラミジア属、肺炎マイコプラズマ(マイコプラズマ・ニューモニエ)
適応症
- 表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、乳腺炎、骨髄炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎を含む)、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、精巣上体炎(副睾丸炎)、尿道炎、淋菌感染症、梅毒、腹膜炎、感染性腸炎、外陰炎、細菌性膣炎、子宮内感染、涙嚢炎、麦粒腫、外耳炎、中耳炎、副鼻腔炎、化膿性唾液腺炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、上顎洞炎、顎炎、炭疽、つつが虫病、オウム病
- 胎児に一過性の骨発育不全、歯牙の着色・エナメル質形成不全を起こすことがある。また、動物実験(ラット)で胎児毒性が認められているので、妊婦又は妊娠している可能性のある女性には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
- 小児(特に歯牙形成期にある8歳未満の小児)に投与した場合、歯牙の着色・エナメル質形成不全、また、一過性の骨発育不全を起こすことがあるので、他の薬剤が使用できないか、無効の場合にのみ適用を考慮すること。
- 通常成人は初回投与量をミノサイクリンとして、100〜200mg(力価)とし、以後12時間ごとあるいは24時間ごとにミノサイクリンとして100mg(力価)を経口投与する。
なお、患者の年齢、体重、症状などに応じて適宜増減する。
- 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
- 炭疽の発症及び進展抑制には、類薬であるドキシサイクリンについて米国疾病管理センター(CDC)が、60日間の投与を推奨している。
慎重投与
肝障害のある患者
腎障害のある患者
食道通過障害のある患者
経口摂取の不良な患者又は非経口栄養の患者、全身状態の悪い患者
- [ ビタミンK欠乏症状があらわれることがあるので観察を十分に行うこと。]
高齢者
重大な副作用
ショック、アナフィラキシー様症状:
(頻度不明)
- ショック、アナフィラキシー様症状を起こすことがあるので、観察を十分に行い、不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗、全身潮紅、呼吸困難、血管浮腫(顔面浮腫、喉頭浮腫等)、意識障害等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
全身性紅斑性狼瘡(SLE)様症状の増悪:
(頻度不明)
- 全身性紅斑性狼瘡(SLE)様症状の増悪があらわれることがあるので、このような症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
※※中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)、剥脱性皮膚炎:
(頻度不明)
- 中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、剥脱性皮膚炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、発熱、紅斑、そう痒感、眼充血、口内炎等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
※※薬剤性過敏症症候群:
(頻度不明)
- 初期症状として発疹、発熱がみられ、さらにリンパ節腫脹、肝機能障害等の臓器障害、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等を伴う遅発性の重篤な過敏症状があらわれることがあるので、観察を十分に行い、このような症状があらわれた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、ヒトヘルペスウイルス6(HHV-6)等のウイルスの再活性化を伴うことが多く、投与中止後も発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
血液障害:
(頻度不明)
- 汎血球減少、無顆粒球症、顆粒球減少、白血球減少、血小板減少、貧血があらわれることがあり、また、注射用製剤で溶血性貧血があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
重篤な肝機能障害:
(頻度不明)
- 肝不全等の重篤な肝機能障害があらわれることがあるので、特に投与初期は観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。(投与開始1週間以内に出現することがある)
急性腎不全、間質性腎炎:
(頻度不明)
- 急性腎不全、間質性腎炎があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
呼吸困難、間質性肺炎、PIE症候群:
(頻度不明)
- 間質性肺炎、PIE症候群があらわれることがあるので、観察を十分に行い、発熱、咳嗽、労作時息切れ、呼吸困難等の異常が認められた場合には速やかに胸部X線検査等を実施し、間質性肺炎、PIE症候群が疑われる場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
膵炎:
(頻度不明)
- 膵炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
痙攣、意識障害等の精神神経障害:
(頻度不明)
- 痙攣、意識障害等の精神神経障害があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
出血性腸炎、偽膜性大腸炎:
(頻度不明)
- 出血性腸炎、偽膜性大腸炎等の重篤な腸炎があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
薬効薬理
- ※※抗菌スペクトルは他のテトラサイクリンと同様にグラム陽性・陰性菌、リケッチア、クラミジア等広範囲であり、抗菌力はドキシサイクリンと同様にテトラサイクリン等に比べて1〜4倍強い。ドキシサイクリンと同様に他の抗生物質が無効なアシネトバクターやステノトロホモナス・マルトフィリア等にも有効であり、テトラサイクリン耐性のブドウ球菌、レンサ球菌、大腸菌のうちで、感受性を示す株も多い。
作用機序は、細菌のたん白合成系の阻害でaminoacyl tRNAがmRNA・リボソーム複合物と結合するのを妨げる。動物のリボソーム80S には作用せず、細菌のリボソーム70Sに特異的に作用する5)。
有効成分に関する理化学的知見
- 黄色の結晶性の粉末である。N,N-ジメチルホルムアミドに溶けやすく、メタノールにやや溶けやすく、水にやや溶けにくく、エタノール(95)に溶けにくい。
★リンクテーブル★
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- 英
- minocycline, MNC, MINO
- ラ
- minocyclinum
- 化
- 塩酸ミノサイクリン minocycline hydrochloride ミノサイクリン塩酸塩
- 商
- クーペラシン、ナミマイシン、ペリオクリン、ペリオフィール、ミノトーワ、ミノペン、ミノマイシン
- 関
- 主としてグラム陽性・陰性菌,リケッチア,クラミジアに作用するもの、歯科用抗生物質製剤
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