動脈管
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/04/11 13:57:02」(JST)
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動脈管(どうみゃくかん、羅: ductus arteriosus)またはボタロー管(羅: ductus Botalli)とは、胎児期において肺動脈と大動脈とを繋ぐ血管であり、胎児循環において静脈管(ductus venosus、胎盤からの静脈血を大静脈に送り込む静脈) 、卵円孔とともに重要な役割を果たす。
動脈管の閉鎖
胎児期の循環において、右心室から駆出された血液の大半は、肺動脈に入る手前の動脈管を介して大動脈弓から下行大動脈へと流入している(右左シャント)。これは胎児の肺血管抵抗が高く、一方で体血管抵抗が低いことによる。
出生直後呼吸し肺胞が膨張することで肺血管抵抗は急激に低下し、一方で体血管抵抗は上昇する。このため出生直後の動脈管は、一時的に大動脈から肺動脈へと左右シャントになる。更に動脈内酸素飽和度が上昇することで動脈管は収縮し、約12時間で機能的に閉鎖する。血管内皮の増殖による器質的な閉鎖は数日後に完了し、最終的には動脈管索という構造物のみ残される。
参考文献
- 『ラングマン人体発生学』 メディカル・サイエンス・インターナショナル、2009年、第9版第5刷、241-242頁。ISBN 4-89592-428-9。
- 『ネルソン小児科学 原著第17版』
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★リンクテーブル★
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- 英
- arterial duct
- ラ
- ductus arteriosus
- 同
- Botallo's duct Botallo duct Botallo管 ボタロ管 ボタロー管 ボタロー動脈管
- 関
- 卵円孔、胎児循環
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血行動態
- 右室(上半身由来の血液)から駆出された血液は10%程度が肺動脈へ、残りは大動脈に流入する。
閉鎖時期
- 生後1-2日/2-3日(QB.P-192)
- 生後半日で閉鎖し、器質的閉鎖は数日後である。(G10M.29)
動脈管閉鎖の原因
臨床関連
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.
[★]
- 英
- duct、tube、canal、pipe
- ラ
- ductus、vas、meatus
- 関
- 水路、チューブ、導管、道管、卵管、道