- 英
- aconitine
- 関
- 附子
参考
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%B3%E3%83%8B%E3%83%81%E3%83%B3
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(+)-アコニチン |
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IUPAC名
(1α,3α,6α,14α,16β)-8-(acetyloxy)-20-ethyl-3,13,15-trihydroxy-1,6,16-trimethoxy-4-(methoxymethyl)aconitan-14-yl benzoate
|
識別情報 |
CAS登録番号 |
302-27-2 |
PubChem |
245005 |
日化辞番号 |
J9.871J |
RTECS番号 |
AR5960000 |
- SMILES=COC[C@]12CN(C)[C@@H]3[C@H]4[C@H](OC)C1 [C@@]3([C@H](C[C@H]2O)OC)[C@@H]5C[C@]6 (O)[C@@H](OC)[C@H](O)[C@@]4(OC(C)=O) [C@H]5C6OC(=O)c7ccccc7
|
特性 |
化学式 |
C34H47NO11 |
モル質量 |
645.74 g mol−1 |
外観 |
無色透明の結晶 |
融点 |
204 ºC
|
危険性 |
EU分類 |
T+ Xi |
Rフレーズ |
R26/28 R36/37/38 |
Sフレーズ |
S24 S45 S36 S26 |
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 |
アコニチン (英: aconitine) は、トリカブト(Aconitum)に含まれる毒成分。猛毒で毒薬(アコニチンを含む生薬は劇薬)扱い。
アコニットアルカロイドの一種で[1]、TTX感受性ナトリウムイオンチャネルの活性化による脱分極を引き起こし、嘔吐・痙攣・呼吸困難・心臓発作を引き起こす[2]。不整脈状態を引き起こす試薬としても用いられる。以前は解熱剤や鎮痛剤として使用されていた。治療可能域の狭さのため適切な用量を計算するのは困難であるが、現在も生薬の成分として限定的に使用される[3]。
トリカブトに含まれるアルカロイドとして古くから知られていたが、1831年にヨウシュトリカブトAconitum napellusから単離され[4]、平面構造は1950年代に[5]、絶対立体配置は1972年に決定された[6][7]。
クロロホルムやベンゼンに溶けやすく、水、石油エーテルには溶けにくい[1]。大型の結晶を作りやすい。古来、アイヌなどにより狩猟用の毒矢の毒として使われてきた[1]。適量を使用すれば漢方薬となり、強心剤として使われる。
目次
- 1 毒性
- 2 文化
- 3 脚注
- 4 参考文献
- 5 関連項目
- 6 外部リンク
毒性
マウスのLD50は0.166 mg/kg (点滴静脈注射)、0.328 mg/kg (腹腔内注射)[8]、 ラットでは 5.97 mg/kg(経口投与)、経口致死量は成人の場合1.5 - 6mg/kgと推定されている[9]。
食べると嘔吐や下痢・呼吸困難などから死に至ることもある。経皮吸収・経粘膜吸収され、経口から摂取後数分で死亡する即効性がある。
解毒剤や特効薬はないため[10]、治療には催吐や胃洗浄が行われる。テトロドトキシンなど、アコニチンとは逆にナトリウムチャネルを阻害する化合物はアコニチンの作用を抑制するが、それ自身も毒であるため、いずれにせよ死に至る[11]。
文化
アコニチンはオスカー・ワイルドの1891年の小説『アーサー卿の犯罪 Lord Arthur Savile's Crime』に登場する。
脚注
- ^ a b c 今関和泉 『化学大辞典』1、化学大辞典編集委員会(編)、共立、1981年10月、縮刷版第26版、48頁。
- ^ Wang, S.Y.; Wang, G. K. (February 2003). “Voltage-gated sodium channels as primary targets of diverse lipid-soluble neurotoxins”. Cell. Signal. 15 (2): 151–9. doi:10.1016/S0898-6568(02)00085-2. PMID 12464386.
- ^ Chan TY (April 2009). “Aconite poisoning”. Clin. Toxicol. (Phila) 47 (4): 279–85. doi:10.1080/15563650902904407. PMID 19514874.
- ^ Geiger, P. L.; Hesse, O. (1832). “Fortgesetzte Versuche über die verschiedenen blaublühenden Aconiten”. Annalen der Pharmacie 4 (1): 66-74. doi:10.1002/jlac.18320040106.
- ^ Wiesner, K.; Götza, M.; Simmonsa, D. L.; Fowlera, L. R.; Bachelorb, F. W.; Brownb, R. F. C.; Büchib, G. (1959). “The structure of aconitine”. Tetrahedron Lett. 1 (2): 15-24. doi:10.1016/S0040-4039(01)82712-X.
- ^ Birnbaum, K. B. (1972). “Configuration of the ring A methoxyl in delphinine and aconitine from the crystal structure of a synthetic intermediate, C22H30O5N.C2HO4”. Acta Cryst. B28: 1551-1560. doi:10.1107/S0567740872004571.
- ^ Wiesner, K.; Jay, E. W. K.; Tsai, T. Y. R.; Demerson, C.; Jay, L.; Kanno, T.; Křepinský, J.; Vilím, A.; Wu, C. S. (1972). “The Synthesis of Delphinine: A Stereoselective Total Synthesis of an Optically Active Advanced Relay Compound”. Can. J. Chem. 50: 1925-1943. http://article.pubs.nrc-cnrc.gc.ca/ppv/RPViewDoc?issn=1480-3291&volume=50&issue=12&startPage=1925.
- ^ Susan Budavari, ed (1989). The Merck Index. Eleventh Edition. Rahway, N.J.: Merck & Co.. pp. p.117. ISBN 091191028X.
- ^ Ludewig, R., Regenthal, R. et al. (2007) (ドイツ語). Akute Vergiftungen und Arzneimittelüberdosierungen. Deutscher Apotheker Vlg. ISBN 3-8047-2280-6.
- ^ Roth, L., Daunderer, M. & Kormann, K. (1994). Giftpflanzen-Pflanzengifte. Nikol Verlagsges.mbH. ISBN 3-933203-31-7.
- ^ Ohno, Y.; Chiba, S.; Uchigasaki, S.; Uchima, E.; Nagamori, H.; Mizugaki, M.; Ohyama, Y.; Kimura, K.; Suzuki, Y. (June 1992). “The influence of tetrodotoxin on the toxic effects of aconitine in vivo”. Tohoku J. Exp. Med. 167 (2): 155–8. doi:10.1620/tjem.167.155. PMID 1475787. http://www.journalarchive.jst.go.jp/japanese/jnlabstract_ja.php?cdjournal=tjem1920&cdvol=167&noissue=2&startpage=155.
参考文献
- 渡邉治雄ほか5名著 『食中毒予防必携 第2版』 日本食品衛生協会 2007 ISBN 9784889250145
関連項目
外部リンク
- 岩手医科大学医学部-救急救命情報(トリカブト)
- アコニチン - 結晶美術館
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Japanese Journal
- アコニチン系アルカロイド (特集 症例・事例から学ぶ中毒診療) -- (自然毒)
- Relationship between serum aconitines level and clinical features of aconite poisoning
- TERUI Katsutoshi,藤田 友嗣,TAKEI Masao,AOKI Hidehiko,ENDO Shigeatsu
- 和漢医薬学雑誌 25(3), 67-73, 2008-07-20
- … トリカブト植物は主に根にアコニチン類(アコニテン,メサコニチン,ヒパコニチンやジョサコニチン)のような毒性の高いジエステル,ジテルペンタイプアコニチンアルカロイドを含有する非常に危険な植物である。 … アコニチン類は死に至る重篤な不整脈を生じる急性毒性の高いものとして知られている。 …
- NAID 110006839034
Related Links
- 中毒症状 口唇や舌のしびれに始まり,次第に手足のしびれ,嘔吐,腹痛,下痢,不整脈,血圧低下などをおこし,けいれん,呼吸不全(呼吸中枢麻痺)に至って死亡することもある。 致死量はアコニチン2〜6 mg 発病時期
- アコニチンは、トリカブトという植物に含まれる有毒成分。俗に植物毒最強とされます。トリカブトに「修治」と呼ばれる加熱などの特別な処理を施すと、漢方薬になります。
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 - アコニチンの用語解説 - 化学式 C34H47NO11 。トリカブトの代表的アルカロイド。柱状晶。融点 202~203 。クロロホルム,ベンゼンに可溶,エーテル,エチルアルコールにわずかに溶け,水,石油 ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
加工ブシ末
組成
- 本品は、アコニチン、メサコニチンを含むカラトリカブトならびにオクトリカブトの塊根を加工処理して毒性を減じたものである。
添加物としてトウモロコシデンプンを含有する。
効能または効果
- 鎮痛、強心、利尿
- 通常、成人1日0.5〜1.5gを他剤と配合して服用する。
慎重投与
体力の充実している患者
- 副作用があらわれやすくなり、その症状が増強されるおそれがある。
暑がりで、のぼせが強く、赤ら顔の患者
- 心悸亢進、のぼせ、舌のしびれ、悪心等があらわれるおそれがある。
★リンクテーブル★
[★]
- 日
- ぶし
- 英
- Japanese aconite daughter root, aconite tuber
- ラ
- Aconiti Tuber
[★]
- 英
- Aconitum, aconite
- 関
- アコニタム属