微小変化群

出典: meddic

minimal change disease
微少変化群、微小糸球体変化 minor glomerularabnormalityリポイドネフローゼ lipoid nephrosis
微小変化型ネフローゼ症候群 minimal change nephrotic syndrome, MCNS
一次性ネフローゼ症候群原発性ネフローゼ症候群


概念

  • 光学顕微鏡で糸球体に変化が認められないが電子顕微鏡で異常が認められる。
  • 小児に多い。
  • 小児のネフローゼ症候群の約80%を微小変化群がしめる。
  • 成人のネフローゼ症候群の約20%を微小変化群がしめる。

疫学

  • 小児に多い(2-6歳)。蛋白尿で発見(学校検尿で)

治療

  • ステロイドによく反応するが、再発も多い

予後

  • 予後は良好→消失(治療する必要もなし) ← ????
  • 小児例
  • 90%の症例でステロイドに反応して寛解。寛解例の2/3で再発し、いくらかはステロイド依存状態となる。25年後に5%の例で慢性腎不全となる。この群の殆どの人が巣状分節状糸球体硬化症をともなうネフローゼ症候群を呈している。(BPT.550)
  • 成人例
  • ステロイド療法に反応するが、治療への反応は小児例より遅く、また再発しやすい。(BPT.550)

病理

  • 光学顕微鏡、蛍光で異常な変化(-)、電子顕微鏡で観察できる(+)
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/03/16 20:01:54」(JST)

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和文文献

  • 海外論文紹介 : Mycophenolate mofetil versus cyclosporine for remission maintenance in nephrotic syndrome
  • 岡田 満
  • 日本小児腎臓病学会雑誌 23(1), 56-57, 2010
  • …  小児での組織学的には微小変化群の頻回再発型ネフローゼ症候群 (FRNS) において, ミコフェノール酸モフェチル (MMF) とシクロスポリン (CsA) との効果を多施設無作為対照試験にて比較検討した。 …
  • NAID 130000422949
  • アデノウイルス感染症により肉眼的血尿を呈した膜性腎症の1例
  • 松倉 裕喜
  • 日本小児腎臓病学会雑誌 = Japanese journal of pediatric nephrology 21(2), 91-94, 2008-11-15
  • … 光顕上は微小変化群を呈し,蛍光抗体法で糸球体係蹄壁に沿ってび漫性,顆粒状にIgGとC3の沈着を認めたため,膜性腎症と診断した。 …
  • NAID 10025170269
  • 微小変化型ネフローゼ症候群を合併した木村氏病の1例
  • 須賀 健一,関口 隆憲,岡村 和美,阪田 美穂,高橋 朋子,幸山 洋子,大原 克明
  • 日本小児科学会雑誌 112(10), 1567-1572, 2008-10-01
  • NAID 10024842136

関連リンク

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★リンクテーブル★
先読みMCNS
国試過去問105I057」「104E068」「101G036」「096D036」「079A077
リンク元ネフローゼ症候群」「慢性糸球体腎炎」「MCD」「lipoid nephrosis」「微小変化型ネフローゼ症候群
関連記事変化」「」「微小

MCNS」

  [★] 微小変化型ネフローゼ症候群 minimal change nephrotic syndrome


105I057」

  [★]

  • 20歳の女性。全身浮腫を主訴に来院した。3日前から顔面と下腿とに浮腫が出現し、急速に増悪してきた。現在までに体重が6kg増加した。身長156cm、体重60kg。体温35.6℃。脈拍72/分、整。血圧110/76mmHg。全身浮腫が高度である。尿所見:蛋白4+、糖(-)、潜血(-)。血液生化学所見:総蛋白 5.0g/dl、アルブミン 2.2g/dl、総コレステロール 320mg/dl、尿素窒素 40mg/dl、クレアチニン 1.8mg/dl、尿酸 8.0mg/dl、Na 138mEq/l、K 4.4mEq/l、Cl 100mEq/l。腎生検のPAS染色標本(別冊No.14)を別に示す。
  • この患者の尿所見として考えにくいのはどれか。



[正答]


※国試ナビ4※ 105I056]←[国試_105]→[105I058

104E068」

  [★]

  • 次の文を読み、67-69の問いに答えよ。
  • 58歳の男性。体重増加下肢浮腫とを主訴に来院した。
  • 現病歴: 3年前から降圧薬の投与を受けていた。3か月前から尿の泡立ちに気付き、1か月前から下肢の浮腫と3kgの体重増加とを認めている。
  • 既往歴: 特記すべきことはない。
  • 生活歴: 喫煙歴はない。飲酒は機会飲酒。
  • 家族歴: 父に高血圧がある。
  • 現症:  意識は清明。身長167cm、体重72kg。体温36.4℃。脈拍68/分、整。血圧146/90mmHg。心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は平坦、軟で、肝・脾・腎を触知しない。前脛骨部に圧痕を伴う浮腫を認める。
  • 検査所見: 尿所見:蛋白(4+)、糖(-)、尿潜血(1+)。24時間尿蛋白4.2g/day.尿赤血球5-10/HPF、尿沈渣(超生体染色)の写真(別冊No.16A)を別に示す。血液所見:赤血球 420万、Hb l2.4g/dl、Ht 38%。血液生化学所見:血糖 98mg/dl、HbA1c 5.2、総蛋白 5.0g/dl、アルブミン 2.4g/dl、尿素窒素 18mg/dl、クレアチニン 1.0mg/dl、尿酸 6.2mg/dl、総コレステロール 325mg/dl、Na l42mEq/l、K 3.6mEq/l、Cl 108mEq/l、Ca 8.4mg/dL、P 2.7mg/dl。腎生検のH-E染色標本(別冊No.16B)、蛍光抗体基底膜(緑)とIgG(赤)染色標本(別冊No.16C)及び電子顕微鏡写真(別冊No.16D)を別に示す。
  • 診断はどれか。



[正答]


※国試ナビ4※ 104E067]←[国試_104]→[104E069

101G036」

  [★]

  • 55歳の男性。下腿の浮腫を主訴に来院した。4か月前に夕方になると靴下のゴムの痕がつくことに気付いた。徐々に浮腫の程度が強くなってきた。意識は清明。体温36.6℃。脈拍72/分、整。血圧150/86mmHg。皮膚に発疹と発赤とを認めない。眼瞼に軽度の浮腫を認める。頸部と胸部とに異常はない。下腿と足背とに圧痕を残す浮腫を認める。尿所見:蛋白3+、潜血(-)、沈渣に赤血球0/1視野、脂肪円柱3/1視野。血液所見:赤血球520万、Hb16.2g/dl、Ht48%、白血球4,600。血清生化学所見:空腹時血糖96mg/dl、HbA1c5.4%(基準4.3~5.8)、総蛋白5.9g/dl、アルブミン2.2g/dl、尿素窒素22mg/dl、クレアチニン1.3mg/dl、Na135mEq/l、K4.6mEq/l。免疫学所見:抗核抗体陰性、CH50 37U/ml(基準30~40)。腎生検PAS染色標本を以下に示す。
  • 最も可能性の高い疾患はどれか。


[正答]


※国試ナビ4※ 101G035]←[国試_101]→[101G037

096D036」

  [★]

  • 16歳の男子。眼瞼浮腫全身倦怠感とを主訴に来院した。
  • これまで健康診断で異常を指摘されたことはない。2週前に上気道炎に罹患し、4日前から急に眼瞼の浮腫と全身倦怠感とが出現した。血圧148/92mmHg。眼瞼と下腿とに浮腫を認めるほかに身体所見に異常はない。尿所見:蛋白3+、糖(-)、潜血3+、沈渣に赤血球多数/1視野、赤血球円柱20~30/1視野を認める。
  • 血清生化学所見:総蛋白6.8g/dl、クレアチニン1.5mg/dl。免疫学所見:ASO 640単位(基準250以下)、抗核抗体陰性、C3 12mg/dl(基準55~112)、C4 5mg/dl(基準16~51)。腎生検組織のH-E染色標本と蛍光抗体法抗C3染色標本とを以下に示す。
  • 考えられるのはどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 096D035]←[国試_096]→[096D037

079A077」

  [★]

  • 正しいのはどれ?
  • (1) 尿蛋白1日量50mg/kgはネフローゼ症候群の診断基準に当てはまる。
  • (2) 微小変化群ネフローゼでは血清尿素窒素が上昇しやすい。
  • (3) 膜性増殖性腎炎は検尿で初めて発見されることが多い。
  • (4) 腎糸球体に半月体形成の著しいものでは副腎皮質ステロイド薬大量療法を行う。
  • (5) 紫斑病性腎炎では乏尿をみないことが多い。
  • a. (1)(2)(3)
  • b. (1)(2)(5)
  • c. (1)(4)(5)
  • d. (2)(3)(4)
  • e. (3)(4)(5)

ネフローゼ症候群」

  [★]

nephrotic syndrome, NS
ネフロージス nephrosis
腎 ネフローゼ症候群、小児ネフローゼ症候群
蛋白分画

概念

  • 高度の蛋白尿とそれに起因する低蛋白血症、浮腫および高脂血症を呈した臨床病態
  • 臨床的な概念であり、尿中に多量の血清タンパク成分を喪失するときにみられる共通の病態

病型

  • 原発性糸球体腎炎
  • 続発性ネフローゼ症候群:先行する疾患(膠原病、糖尿病など)に続発する

疫学

成人(IMD)

微小変化型ネフローゼ症候群 42%
膜性腎症 25%
びまん性増殖性糸球体腎炎 17%
巣状増殖性糸球体腎炎 12%
膜性増殖性糸球体腎炎 5%

ネフローゼ症候群の原因

  • 微小変化群:大人,約20-30%. 子供,70-80%
  • 膜性腎症:大人,約30%. 子供,5%
  • 膜増殖性糸球体腎炎:大人,5-7%

病理

  • 広範囲にわたる著明な糸球体臓側上皮細胞の障害が認められ、足突起が単純化(simplification; 足突起の突起が減少すること?))および消失している。(PRE.224)

ネフローゼ症候群に関わる3つの基本的な病型

PRE.224
  • 1. 糸球体上皮細胞の障害:微小鹸化群、原発性巣状硬化症  ←  単球から放出されたサイトカインが上皮細胞の障害に関わっている
  • 2. 上皮下における免疫複合体の形成と補体の活性化により、沈着した免疫複合体の周りに基底膜マトリックスが沈着し、基底膜が肥厚する膜型病変を呈する
  • 3. 糸球体壁に影響を及ぼす蓄積病変は、ALアミロイドーシスや軽鎖蓄積病、あるいは糖尿病性腎症がある。

検査

IMD

血液検査

  • 血小板:増加

凝固系検査

  • 凝固因子の増加
  • フィブリノゲン、第I因子、第VIII因子、第X因子など → 肝臓で産生される。肝臓機能の亢進を示唆

血液生化学検査

  • アルブミン:低値
  • γ-グロブリン:低値  →  IgGが低値となる。これが易感染性と関連している。なぜこうなるかは分かっていない。 → 易感染性につながる
  • α2-グロブリン高値
  • β-グロブリン:高値
  • コレステロール:高値
  • 中性脂肪:増加(特にLDLVLDL)
  • 低カルシウム血症  ←  アルブミン低値による(アルブミン1.0 g/dlの低下により血清カルシウム0.8mg/dlの低下)。
  • フィブリノゲン:高値  →  肝機能の亢進による

α2グロブリンが高値になるメカニズム

ネフローゼの場合血中のタンパクはどんどん尿に漏出していく。そのためアルブミン、γグロブリンは割合が低下している。α2分画にはα2マクログロブリンが存在する。これは分子量が77万から82万という大きな分子であるので、ネフローゼで糸球体のサイズバリアが崩壊しているとしても尿中に排出されず残るため、相対的にα2分画が高くなる。

赤沈が亢進するメカニズム

赤沈は第1相で赤血球同士が連銭形成し、第2相で沈んでいき、第3相では沈んできた赤血球の密度が上昇して沈降速度が鈍ってくる。赤沈が亢進するには、凝集が促進されるか、沈降の抵抗が少ないかである。赤血球の膜は負に帯電しており、正に帯電しているフィブリノゲン、γグロブリンが増加すると負の電荷同士で集まり合い凝集が促進される。逆に負に帯電しているアルブミンの量が減少すると、負同士の反発が軽減し凝集が容易になる。また貧血であると第3相で密度が低くなり沈降が早くなる。以上より、ネフローゼの場合アルブミンが尿中に排泄され血清アルブミンの濃度が低下、また、β分画のフィブリノゲンが上昇しているため赤沈は亢進する。

尿検査

  • 蛋白尿
  • 顕微鏡的血尿
  • 顆粒円柱、脂肪球、卵円脂肪体

診断基準(厚生省特定疾患 ネフローゼ症候群 調査研究班)

1.と2.が 成人ネフローゼ症候群の必須条件。
また尿沈渣中多数の卵円形脂肪体、重屈折脂肪体は参考所見となる
高脂血症と浮腫は必須条件ではない。

合併症

IMD

予後

  • SI(selectivity index)=(尿中IgG/血清IgG)/(尿中Tf/血清Tf)。
  • SIが小さいほどサイズバリアーが機能しているということ。
0.2以下:high selective :プレドニゾロンに反応しやすい
0.2以上:low selective  :プレドニゾロンに反応しにくい




慢性糸球体腎炎」

  [★]

chronic glomerulonephritis CGN
慢性腎炎 chronic nephritis, 慢性腎炎症候群 chronic nephritic syndrome、慢性糸球体腎炎症候群 chronic glomerulonephritic syndrome

概念

  • 蛋白尿・血尿が1年以上持続する病態
  • 透析導入原疾患の第2位をしめる。

疫学

参考1
  • 慢性糸球体腎炎が減少し続ける理由:学校検尿・健康健診・人間ドックによる早期発見治療。治療の進歩、生活環境の清潔化、RAA系の抑制薬の登場、腎炎に関する知識の普及

原疾患

  • IgA腎症 → 約半数を占める
  • 非IgA型腎炎
  • 膜性増殖性腎炎II型
  • 硬化性糸球体腎炎

診断基準


参考

  • 1. CKD診察ガイド2009
[display]http://www.jsn.or.jp/jsn_new/iryou/kaiin/free/primers/pdf/CKDguide2009.pdf


MCD」

  [★]


lipoid nephrosis」

  [★] 微小変化群 minimal change disease

微小変化型ネフローゼ症候群」

  [★] 微小変化群 MCNS


変化」

  [★]

changealterationturnvariationshiftchangealterturn toshiftvariational
異形移行移動回転交替シフト順番転換、なる、変異変更変質変動変分変える変わる差異バリエーションターン


群」

  [★]

group
グループ集団分類群れグループ化


微小」

  [★]

microminiature
マイクロミクロ




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