化膿性脊椎炎

出典: meddic

pyogenic spondylitis (SOR), vertebral osteomyelitis, infectious spondylitis
spondylitis osteomyelitica



疫学

  • 中・高年齢者に多い。
  • 易感染性免疫宿主(糖尿病など)の症例が増加してきている。

病原体

  • 黄色ブドウ球菌がほとんど。グラム陰性桿菌、MRSAもありうる。(黄色ブドウ球菌と大腸菌が多い。易感染性宿主やMRSAやその他弱毒菌が真菌が病原体となりうる。(SOR.201))
  • 好発部位は胸椎・腰椎(下位胸椎から腰仙椎部)。頚椎は希
  • 腰椎発生例(約60%) (SOR.199)

病態&病態生理

  • 骨盤や腹部の感染病巣の細菌が椎骨静脈叢を通じて椎体終板に達して発症
  • 椎体軟骨終板の静脈に発生した病巣が椎体全体に広がり膿瘍を形成する。この膿瘍や圧潰した骨片の脊柱管への突出、圧迫により神経障害をきたすことがある。X線上は椎体軟骨終板の破壊により椎間板の栄養が断たれ、椎間板が圧潰するため椎間腔の狭小化をきたす。さらに椎体の破壊・圧潰・後弯変形をきたす。(CBT QB vol2 p.578)

病型と症状

  • 急性:発熱、激痛
  • 亜急性:急性より穏やか
  • 慢性:慢性疼痛

症状

  • 持続的な安静痛、体動により増強

検査

  • 初期にはX線では異常は見られない。発症後2-3週間で、椎間板腔狭小化、椎体終板の骨破壊
  • 早期診断にはMRIが有効。T1で低信号、T2で高信号

単純X線検査

  • 発症3-4週:椎間腔狭小、椎体辺縁の不整化。骨破壊
  • 発症3-5ヶ月:骨棘形成、骨硬化像

鑑別診断

  • 結核性脊椎炎:X線像で骨破壊部に腐骨が見られる。造影MRIで辺縁増強効果。
  • 癌の脊椎転移:椎弓根部が不鮮明


UpToDate Contents

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和文文献

  • 診療 骨折後脊椎に生じた化膿性脊椎炎のCT・MRI初期所見 (特集 骨軟部・頭頸部 最新情報2012)
  • 堀 郁子,飴谷 資樹,謝花 正信 [他]
  • 臨床放射線 57(13), 1829-1835, 2012-12-00
  • NAID 40019528032
  • 敗血症,感染性心内膜炎,化膿性脊椎炎を合併した前立腺膿瘍の1例
  • 松本 穣,重村 克巳,山道 深 [他],中野 雄造,三宅 秀明,田中 一志,荒川 創一,藤澤 正人
  • 泌尿器科紀要 = Acta urologica Japonica 58(10), 565-568, 2012-10-00
  • A 65-year-old man with diabetes mellitus (DM) presented with an indwelling urethral catheter placed for urinary retention by his previous doctor. Thereafter, he had fever, vomiting and general fatigue …
  • NAID 40019492194
  • 化膿性脊椎炎に対する経皮的病巣掻爬ドレナージの経験
  • 佐田 潔,朝長 匡,飯岡 隆,諸岡 聡
  • 整形外科と災害外科 61(4), 674-678, 2012-09-25
  • NAID 10031013628

関連リンク

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★リンクテーブル★
国試過去問099G046」「105A034」「101H030」「096H070
リンク元骨髄炎」「髓核内裂
関連記事脊椎炎」「化膿」「化膿性」「」「膿性

099G046」

  [★]

  • 60歳の男性。持続する腰痛のため来院した。数年前から時々腰痛を自覚していた。平成16年2月にゴルフの後に腰痛が出現し、近医で薬物療法と理学療法とを受けたが腰痛は軽減せず、5月からは左下肢痛も加わり増悪傾向を示したため、紹介され7月に来院した。身長165cm、体重55㎏。体温36.9℃。下部腰椎に叩打痛を伴う運動痛がある。左殿部から左大腿部への放散痛はあるが歩行は可能である。Lasegueテスト両側陰性。左L4、L5およびS1神経根領域に感覚鈍麻と軽度の筋力低下とを認める。血液所見:赤血球390万、Hb11.3g/dl、Ht36%、白血球7,600。血清生化学所見:総蛋白7.0g/dl、アルブミン3.5g/dl、アルカリホスファターゼ346単位(基準260以下)、Na143mEq/l、K4.3mEq/l、Cl102mEq/l、Ca11.0mg/dl、P3.0mg/dl、CRP0.9mg/dl。5月と7月との腰椎エックス線単純写真正面像を以下に示す。最も考えられるのはどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 099G045]←[国試_099]→[099G047

105A034」

  [★]

  • 62歳の男性。持続する腰痛を主訴に来院した。 3か月前、ゴルフの後に腰痛が出現した。自宅近くの診療所で薬物療法と理学療法とを受けたが腰痛は軽減せず、1か月前からは左下腹痛も加わった。身長165cm、体重55kg。体温36.9℃。下部腰椎に叩打痛と運動時痛とを認める。腰椎前後屈で左殿部から左大腿部への放散痛がある。歩行は可能。 Lasegueテスト両側陰性。左L4、 L5及びSl神経根領域に感覚鈍麻と軽度の筋力低下とを認める。血液所見:赤血球 390万、 Hb 11.3g/dl、 Ht 36%、白血球 7,600、血小板 21万。血液生化学所見:総蛋白 7.0g/dl、アルブミン 3. 5g/dl、 ALP 421 IU/l(基準115-359)、Na 143mEq/l、K 4.3mEq/l、Cl 102mEq/l、Ca ll.0mg/dl、P 3.0mg/dl。CRP 0.9mg/dl。初診時の腰椎エックス線写真(別冊No.7)を別に示す。
  • この患者の腰下肢痛の原因として最も考えられるのはどれか。



[正答]


※国試ナビ4※ 105A033]←[国試_105]→[105A035

101H030」

  [★]

  • 73歳の女性。強い背部痛を主訴に来院した。背部痛は自宅で軽くしりもちをついたときに出現した。腹部の疼痛はなく、下肢の動脈拍動に異常はない。胸腰椎移行部に強い叩打痛がある。血清生化学所見:ALP280IU/l(基準260以下)、アミラーゼ150IU/l(基準37~160)、Ca9.1mg/dl、P3.5mg/dl。CRP0.5mg/dl。
  • 考えられるのはどれか。2つ選べ。
[正答]


※国試ナビ4※ 101H029]←[国試_101]→[101H031

096H070」

  [★]

  • 化膿性脊椎炎について正しいのはどれか。
  • a. 脊椎後方部に好発する。
  • b. [[小児に好発する。
  • c. 起因菌は黄色ブドウ球菌が多い。
  • d. 血行性感染は少ない。
  • e. 椎間板腔狭小化はみられない。
[正答]


※国試ナビ4※ 096H069]←[国試_096]→[096H071

骨髄炎」

  [★]

osteomyelitis
骨膜骨髄炎 periosteomyelitis
[[]]

分類

  • 急性化膿性骨髄炎:成長期における長管骨骨幹端部の血行系の解剖学的特異性に起因する血行性感染で、小児、特に男児に多い。大腿骨、脛骨、上腕骨の順に多発する。黄色ブドウ球菌。骨髄内で膿瘍を形成、さらに骨膜下に波及して骨膜下膿瘍を形成する。骨壊死をきたした壊死骨は腐骨と呼ばれる。その周囲は膿や炎症性肉芽で取り囲まれ汚溝と呼ばれる。その外側を反応性に骨形成が起こり腐骨と汚溝を取り囲む。これが骨柩となる。
  • 慢性骨髄炎
  • ブローディ膿瘍 Brodie膿瘍:急性症状を欠く慢性骨髄炎。長管骨骨幹端部。黄色ブドウ球菌。小児や青年期に好発。辺縁の骨硬化を伴う円形ないし楕円形の骨透明巣
  • ガレー硬化性骨髄炎 Garré硬化性骨髄炎:急性期を欠く慢性骨髄炎。膿瘍や腐骨の形成を欠きXP上骨硬化像を認める。皮質骨の骨肥厚により骨が紡錘状に膨隆する。下顎骨に多い。
  • 化膿性脊椎炎



髓核内裂」

  [★]

intranuclear cleft
椎間板内線条 linear striation in intervertebral discfibrous plate
  • T1強調画像で認められる髄核の中央に認められる帯状の低信号
  • 線維輪の髄核内への陥入によると考えられている。
  • 化膿性脊椎炎による椎間板への炎症波及で不明瞭化する。

脊椎炎」

  [★]

spondyl
spondylitis
脊椎カリエス
[show details]



化膿」

  [★]

purulence, suppuration
purulenta
化膿性炎 purulent inflammation


化膿性」

  [★]

purulentsuppurativepyogenicpyogenes
化膿膿性


炎」

  [★]

  • n.
  • comb form.
  • (炎症の接尾辞)itis
炎光炎症


膿性」

  [★]

purulentsuppurative
化膿化膿性




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