サイトメガロウイルス肺炎

出典: meddic

cytomegalovirus pneumonitis, cytomegalovirus pneumonia
サイトメガロウイルス日和見感染症

病原体

病因

  • サイトメガロウイルスはあらゆる部位で潜伏感染しているが、免疫が低下した状態(臓器移植のための免疫抑制投与、悪性腫瘍、エイズ)で活性化する。

症状

間質性肺炎様症状
  • 発熱、咳嗽、労作時息切れ、呼吸困難

治療

検査

  • 胸部X線写真:びまん状すりガラス陰影、びまん性間質性陰影
  • 胸部CT:
[show details]
  • 気管支肺胞洗浄液
核内封入体(ウイルス封入体、owl's eye)
[show details]


  • 血清からのウイルス分離、PCR法によりウイルスゲノムの検出、ウイルス抗体の検出、組織からのウイルス封入体の検出

国試



UpToDate Contents

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和文文献

  • HIV感染症と呼吸器ウイルス感染 (特集 HIV感染症と呼吸器疾患)
  • サイトメガロウイルス肺炎 (特集 呼吸器感染症2010--新たな脅威と必要な新知識) -- (免疫抑制状態のときに注意するべき呼吸器感染症)
  • 佐藤 哲夫,上田 竜大,岡村 樹里 [他]
  • 内科 104(5), 849-852, 2009-11
  • NAID 40016874004

関連リンク

サイトメガロウイルス性肺炎。サイトメガロウイルス性肺炎とはどんな病気か サイト メガロウイルス(CMV)はヘルペスウイルス属に属し、日本人成人の80~90%はすでに 幼少時から思春期にかけて感染し、ほとんどの人が不顕性(ふけんせい) gooヘルスケア ...
家庭医学館 サイトメガロウイルス肺炎の用語解説 - [どんな病気か] サイトメガロ ウイルスというウイルスの感染が原因でおこる肺炎です。 お産や、母乳を授乳するときに 、母親からもらうなどして、おとなの90%以上は、サイトメガロウイルスをもっています。

関連画像

 サイトメガロウイルス, d. 肺炎ウイルス性肺炎(巨細胞封入体 サイトメガロウイルス肺炎検索ウイルス性肺炎(巨細胞封入体 スクリーンショット 2013-11-12 17 イメージ


★リンクテーブル★
先読み日和見感染症
国試過去問105D037」「097A014」「107E046」「095G058」「098D013
関連記事肺炎」「サイトメガロウイルス」「ウイルス」「」「メガ

日和見感染症」

  [★]

opportunistic
opportunistic infection
日和見感染



AIDSにおけるCD4様生細胞数と日和見感染症発症の関連 (also see NDE.446)

  感染症名 CD4陽性細胞数(/ul)
AIDS診断を規定しない日和見感染症 帯状疱疹 641
Kaposi肉腫 588
アメーバ性肝膿瘍 360
肺結核 217
    200
AIDSに伴う日和見感染症 クリプトコッカス髄膜炎 198
カンジダ食道炎 158
カリニ肺炎 154
トキソプラズマ脳症 133
悪性リンパ腫 90
CMV網膜炎 58
非定型抗酸菌症 54
AIDS脳症 24



105D037」

  [★]

  • 53歳の女性。 3日前からの発熱を主訴に来院した。 2週前から空咳と労作時の息切れとを自覚していた。 6か月前から関節リウマチの診断で抗リウマチ薬副腎皮質ステロイドとを服用し、症状は安定している。胸部エックス線写真で異常を指摘されたことはない。意識は清明。体温38.4℃。呼吸数24/分。脈拍96/分、整。血圧122/78mmHg。両側肺野にfine cracklesを聴取する。白血球8,600(桿状核好中球2%、分葉核好中球74%、好酸球3%、単球5%、リンパ球16%)。LD 450IU/l(基準176-353)。免疫学所見:CRP 11.8mg/dl、β-D-グルカン 6pg/ml(基準10以下)。動脈血ガス分析(自発呼吸、room air):pH 7.40、PaC02 35Torr、PaO2 76Torr、HCO3- 20.9mEq/l。受診時の胸部エックス線写真で両側肺野にびまん性すりガラス陰影を認める。胸部単純CT(別冊No.12)を別に示す。気管支肺胞洗浄液の細胞診にて核内封入体を認める。
  • 治療方針として適切なのはどれか。



[正答]


※国試ナビ4※ 105D036]←[国試_105]→[105D038

097A014」

  [★]

  • 72歳の男性。発熱、咳および呼吸困難を主訴に来院し、当日入院した。
  • 来院12日前に温泉に行き、来院3日前から38℃台の発熱があり、呼吸困難、咳、淡い血痰および全身倦怠感を認めた。生来健康で、喫煙歴は20歳から1日20本。意識は清明。脈拍104/分、整。血圧110/70mmHg。
  • 血液所見:赤血球410万、Hb11.5g/dl、Ht43%、白血球14,200。動脈血ガス分析(自発呼吸、room air):pH7.43、PaO2 56Torr、PaCO2 33Torr。
  • 入院後、セフェム系抗菌薬による治療を開始したが症状が改善せず、精神症状も認められるようになった。このため入院4日目に人工呼吸器を装着し、エリスロマイシンの投与を始めた。入院7日目には肺野陰影の著明な改善を認めた。
  • 入院時の胸部エックス線写真と入院4日目のポータブル胸部エックス線写真とを以下に示す。
  • 考えられる疾患はどれか。


[正答]
※国試ナビ4※ 097A013]←[国試_097]→[097A015

107E046」

  [★]

  • 88歳の女性。発熱および呼吸困難を主訴に来院した。胸部エックス線写真と胸部単純CTとで特発性間質性肺炎の急性増悪に気道感染症の合併が疑われ、入院した。抗菌薬と副腎皮質ステロイドとの投与を受け、軽快してきた。入院後10日に、体温37℃台の発熱があり、咳嗽も増悪した。胸部エックス線写真で両側肺野の浸潤影と網状影とを認めたため抗菌薬を変更し、副腎皮質ステロイドの投与を続けたが奏効せず、呼吸不全で入院後23日に死亡した。死因や肺病変の診断を目的に病理解剖を行った。病理解剖の肺組織のH-E染色標本(別冊No.3A、B)を別に示す。
  • 診断として考えられるのはどれか。



[正答]


※国試ナビ4※ 107E045]←[国試_107]→[107E047

095G058」

  [★]

  • 38歳の男性。発熱、乾性咳嗽および呼吸困難で緊急入院した。口腔カンジダ症を認める。動脈血ガス分析(自発呼吸、room air)pH 7.41、PO2 60 Torr、PCO2 28Torr、HCO3 17mEq/lであった。誘発喀痰のGrocott染色で原虫嚢子が確認された。胸部エックス線写真では、両肺にすりガラス様陰影を認める。患者の同意を得て実施したヒト免疫不全ウイルス(HIV)抗体検査は陽性である。診断はどれか。
[正答]


※国試ナビ4※ 095G057]←[国試_095]→[095G059

098D013」

  [★]


[正答]
※国試ナビ4※ 098D012]←[国試_098]→[098D014

肺炎」

  [★]

pneumonia pneumonitis

疫学

  • 日本の肺炎の受療率は人口10万対3、死亡率は人口10万対7。死因順位は第4位である。
  • 受療率・罹患率共に高齢になるに従い急激に増加し、85歳以上の男性では死因第2位、90歳以上の男性では死因第1位となる(ガイドライン1)。
  • 死亡者の95%以上が高齢者である。
年代と病原体
乳児 RSウイルス インフルエンザウイルス 肺炎球菌 インフルエンザ菌  
小児 RSウイルス インフルエンザウイルス 肺炎球菌 クラミジア・ニューモニエ マイコプラズマ・ニューモニエ
青年期 肺炎球菌 インフルエンザ菌 マイコプラズマ・ニューモニエ    
成人 肺炎球菌 インフルエンザ菌      
高齢者 肺炎球菌 インフルエンザ菌 レジオネラ・ニューモニエ インフルエンザウイルス  

日本における肺炎の年齢階級別受療率と死亡率(人口10 万対,2002 年)

ガイドライン1 2004 年「国民衛生の動向」 改変
  年齢階級 総数 15~ 25~ 35~ 45~ 55~ 65~ 75~ 85~ 90~
19 29 39 49 59 69 79 89  
受療率 外来 6 3 4 3 3 6 7 14 21 21
入院 19 2 3 2 3 7 21 86 309 489
死亡率 男性 76.4 0.5 0.5 1.5 4.6 15.2 69.2 339 2087 4317
女性 62.7 0.3 0.5 0.9 1.9 5.6 22.4 144 934 2291
総数 69.4 0.4 0.5 1.2 3.2 10.3 44.6 249 1291 2787

分類

発症の場

  • 市中肺炎:上気道のウイルス感染後に多い。

原因

病理

  • 上気道から連続的に下気道へ、あるいは、直接下気道に及んでいる。炎症は上皮に包まれた管腔内
  • 間質性肺炎は、肺の実質や間質に炎症が存在

ガイドライン

  • 1. 成人市中肺炎診療ガイドライン





サイトメガロウイルス」

  [★]

cytomegalovirus, CMV
ウイルス白血球中サイトメガロウイルスpp65抗原
  • ヒトサイトメガロウイルスについてのみ取り扱う

ウイルス学

HSV:6-8hr, VZV:約14hr, CMV:48-72hr
  • 病原性を示すのは特定の場合に限られる。

病原性を示す場合

  • 経胎盤感染:妊娠中に妊婦が初感染した場合:胎児:経胎盤感染→巨細胞封入体症
  • 新生児・乳児期:未熟児として出生して以降抗体が不十分な場合
  • 免疫不全患者:日和見感染症として再活性化して感染症を起こす。
  • 免疫抑制患者(臓器移植):間質性肺炎

感染症

疫学

  • 小児期にほとんど感染 → 近年成人の罹患率が低下しつつある。

感染経路

  • 垂直感染:母子感染(経胎盤。経産道。経母乳)
  • 水平感染:唾液、尿、精液、子宮頸管分泌液。医原性(臓器移植。輸血)。



ウイルス」

  [★]

virus
ウイルス粒子 virus particleビリオン virion
微生物学抗ウイルス薬国試に出がちなウイルス

ウイルス一覧

感染経路による分類 SMB.374

呼吸器粘膜の局所感染 ライノウイルス
アデノウイルス
コロナウイルス
RSウイルス
インフルエンザウイルス
全身感染 ムンプスウイルス
麻疹ウイルス
風疹ウイルス
ハンタウイルス
水痘・帯状疱疹ウイルス
ラッサウイルス
天然痘ウイルス

学名

目(order, -virales), 科(family, -viridae), 亜科(subfamily, -virinae), 属(genus, -virus), 種(species)

増殖過程

  • 吸着 absorption
  • 侵入 penetration
  • 脱殻 uncoating
  • ゲノムの複製 replication、遺伝子発現 transcription
  • ウイルス粒子の組み立て assembly
  • 放出 release

感染の分類

持続時間

  • 急性感染
  • 慢性感染

ゲノム

  • 一本鎖RNA(-)をゲノムとするウイルスはウイルス粒子内にRNA依存性RNA合成酵素を有する。




炎」

  [★]

  • n.
  • comb form.
  • (炎症の接尾辞)itis
炎光炎症

メガ」

  [★]

megaM
巨大メチオニンモル濃度




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