- 英
- gland
- ラ
- glandula
- 関
- 腺細胞、分泌
WordNet
- any of various organs that synthesize substances needed by the body and release it through ducts or directly into the bloodstream (同)secretory organ, secretor, secreter
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- (生物体内の)腺(せん)
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2013/08/30 09:36:25」(JST)
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腺(せん、英: gland、羅: glandula)は、動物の体の器官のうち分泌活動を行う細胞の集まり。
目次
- 1 構造
- 2 言葉
- 3 人体における腺
- 3.1 外分泌腺
- 3.2 内分泌腺
- 3.3 外分泌・内分泌の両方を行う臓器
- 4 関連項目
構造[編集]
腺として基本的な構造を持つものは汗腺などの外分泌腺で、他の器官で生成された分泌物を一時ためておく腔所(腺腔とも 英語:glandular lumen)とそれを囲む腺細胞という細胞、及び腔所につながる導管(道管とも 英語:duct)からなる。 道管がないものを内分泌腺という。
腺構造とはまったく違うものであるが、精巣などの細胞を排出する器官も腺として考えることもあり、それらは細胞生成腺と呼ばれる。リンパ節および口蓋扁桃をそれぞれ「リンパ腺」、「扁桃腺」と呼ぶこともある(解剖学用語ではなく、あくまで一般的な名詞として)が、その通称もこの細胞生成腺という考え方に基づくものであり、これらの器官は分泌を行っているわけではない。
解剖学用語としての○○腺という名前のほとんどは外分泌腺に対してつけられている。比較的少ない内分泌腺の例としては甲状腺が(副甲状腺については、上皮小体という用語が解剖学の教科書などでは用いられている)挙げられる。解剖学における「腺」の定義は上記のとおりであるため、「細胞生成腺」には○○腺という名は(解剖学用語としては)つかないはずだが、胸腺は分泌器官ではない。
一方、分泌が主な機能でありながら○○腺という名がつかない器官としては、下垂体(内分泌)、膵臓(外・内分泌)が挙げられる。
腺胃は腺と名がついているが、構造や役割、仕組みなどもまったく違う器官である。
言葉[編集]
こういった器官の総称に「腺」という漢字を造字(古来からある漢字ではない)したのは日本人の宇田川榛斎である。
人体における腺[編集]
外分泌腺 [編集]
- 涙腺・・・涙を分泌。
- 耳下腺・顎下腺・舌下腺・・・唾液腺と総称し、その名のとおり唾液を分泌する。
- 肝臓・・・胆汁を分泌する。ただし、糖・脂質・アミノ酸の代謝など、分泌以外の役割が非常に大きい臓器であり、外分泌器官としての機能は肝臓の機能のごく一部に過ぎない。
- 噴門腺・幽門腺・胃腺・・・胃粘膜に存在。噴門腺および幽門線は主に粘液を、胃腺は胃液を分泌する。
- 腸陰窩・・・小腸・大腸の粘膜に存在する、腸液を分泌する腺。導管はないが、分泌する先が上皮の外側であるため、外分泌扱い。
- 前立腺・・・男性のみに存在。精液の一部を分泌。
- カウパー腺・・・男性生殖器に存在する外分泌腺。
- スキーン腺・・・女性生殖器に存在する外分泌腺で、男性の前立腺に相当。
- バルトリン腺・・・女性生殖器に存在する外分泌腺。男性のカウパー腺に相当。
- 汗腺・・・汗を分泌する外分泌腺。独立しているエクリン腺と毛孔に接続するアポクリン腺がある。
- 皮脂腺・・・皮脂を分泌する。毛孔に接続している。
内分泌腺 [編集]
- 下垂体・・・前葉では副腎皮質刺激ホルモン、甲状腺刺激ホルモンなどのペプチドホルモンを分泌し、他の内分泌腺および性腺の機能を制御している。成長ホルモンのみは例外的に、標的となる内分泌器官を持たない。後葉には視床下部で産生されたバソプレシン、オキシトシンが下垂体茎を通って運搬され、後葉から血中に分泌される。
- 甲状腺・・・甲状腺ホルモンおよびカルシトニンを分泌し、エネルギー代謝とカルシウム代謝を制御する。
- 上皮小体・・・上皮小体ホルモン(パラトルモン)を分泌し、カルシウム代謝の制御を行う。
- 副腎・・・外側の副腎皮質では副腎皮質ステロイド(コルチゾール、アルドステロンなど)を、内側の副腎髄質ではカテコールアミンであるアドレナリンなどを分泌する。
- 性腺・・・精巣(男性)、卵巣(女性)は、生殖細胞を分泌するのみならず、性ホルモンを内分泌する。
その他、胃粘膜や腸管上皮からも多くのペプチドホルモンが分泌され、血管内皮細胞は一酸化窒素(内皮細胞由来弛緩因子:Endotherium-derived relaxing factor=EDRF)を産生するなど、局所的な内分泌を行う組織は多数存在する。
外分泌・内分泌の両方を行う臓器 [編集]
- 膵臓・・・外分泌器官としては、蛋白分解酵素であるトリプシン(正確にはその前駆体のトリプシノーゲン)をはじめとした多くの消化酵素を含む膵液を分泌する。一方、内分泌器官としては、インスリン、グルカゴンを分泌して糖代謝を制御するほか、ソマトスタチンの分泌も行う。
関連項目[編集]
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
HMG「TYK」100注用
組成
成分・含量(1アンプル中)
- ヒト下垂体性性腺刺激ホルモン
- 卵胞刺激ホルモン(FSH)として100単位
- ヒト(閉経婦人)尿由来
添加物(1アンプル中)
- パラオキシ安息香酸エチル 0.33mg
D-マンニトール 6.67mg
リン酸水素ナトリウム水和物 0.87mg
リン酸二水素ナトリウム 0.433mg
水酸化ナトリウム 適量
禁忌
- エストロゲン依存性悪性腫瘍(例えば、乳癌、子宮内膜癌)及びその疑いのある患者〔腫瘍の悪化あるいは顕性化を促すことがある。〕
- 卵巣腫瘍の患者及び多のう胞性卵巣症候群を原因としない卵巣腫大のある患者〔卵胞刺激ホルモン作用によりその症状を悪化させることがある。〕
- 妊婦又は妊娠している可能性のある婦人〔「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照〕
効能または効果
間脳性(視床下部性)無月経、下垂体性無月経の排卵誘発
- 〔本剤は女性不妊症のうち視床下部−下垂体系の不全に基因するもので、無月経、稀発月経または他の周期不順を伴うもの、すなわち尿中ゴナドトロピン分泌が正常かそれより低い症例で他の内分泌器官(副腎、甲状腺など)に異常のないものに用いられる。〕
- 本剤1アンプルを添付の溶解液1.33mLで溶解したのち、1日FSHとして75〜150単位を連続筋肉内投与し、頸管粘液量が約300mm3以上、羊歯状形成(結晶化)が第3度の所見を呈する時期を指標として(4〜20日間、通常5〜10日間)、ヒト絨毛性性腺刺激ホルモンに切り換える。
本剤の用法・用量は非常に複雑であり、使用に際しては医師の厳密な臨床検査が必要である。特に用量については症例ごとに医師により決められねばならない。
慎重投与
- 子宮筋腫のある患者〔子宮筋腫の発育を促進するおそれがある。〕
- 子宮内膜症のある患者〔症状が増悪するおそれがある。〕
- 乳癌の既往歴のある患者〔乳癌が再発するおそれがある。〕
- 乳癌家族素因が強い患者、乳房結節のある患者、乳腺症の患者又は乳房レントゲン像に異常がみられた患者〔症状が増悪するおそれがある。〕
重大な副作用
- 本剤の投与に引き続き、ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン製剤を用いた場合又は併用した場合、卵巣腫大、下腹部痛、下腹部緊迫感、腹水・胸水を伴う卵巣過剰刺激症候群があらわれることがある。これに伴い、血液濃縮、血液凝固能の亢進、呼吸困難等を併発することがあるので、直ちに投与を中止し、循環血液量の改善につとめるなど適切な処置を行うこと。
- 卵巣過剰刺激症候群に伴い、血栓症、脳梗塞を引き起こすことがある。
- 卵巣過剰刺激症候群に伴い、呼吸困難、肺水腫を引き起こすことがある。
- 卵巣過剰刺激症候群に伴い、卵巣破裂、卵巣茎捻転を引き起こすことがある。
薬効薬理
- ヒト下垂体性性腺刺激ホルモン(hMG)は卵胞刺激ホルモン(FSH)活性を有し、卵巣に作用して原始卵胞から発育卵胞を形成する。次いで黄体形成ホルモン(LH)との協力により卵胞を成熟させ、卵胞ホルモンを分泌させて排卵を誘発する(Wistarラット)。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- ヒト下垂体性性腺刺激ホルモン
(Human Menopausal Gonadotrophin)
性状
★リンクテーブル★
[★]
- 潰瘍性大腸炎患者の直腸粘膜生検組織の H-E染色標本 (別冊 No. 5)を別に示す。
- 矢印で示す所見はどれか。
[正答]
※国試ナビ4※ [108I021]←[国試_108]→[108I023]
[★]
- 英
- glandular
- 関
- 腺
[★]
- 英
- familial thyroid medullary carcinoma
- 関
- 甲状腺髄様癌、多発性内分泌腫瘍症
[★]
- 英
- chronic prostatitis-like syndrome
- 同
- 前立腺痛症 prostatodynia prostatalgia
[★]
- 英
- ceruminous glands
- 同
- 耳垢腺
- 関
- 外耳道
[★]
- 英
- thyroid disease
- 関
- 甲状腺