- 会話域 - 50 cm ~ 1.5 m。日常の会話が行われる距離である。 このゾーンに入ると会話することが強制的であるような距離圧力を受ける。すなわち会話なしではいられない。もし会話がないときは何らかの「居ること」の理由を必要とする。
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/07/25 16:27:40」(JST)
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対人距離(たいじんきょり、interpersonal distance)とは、人間がもっている他人との距離に関する意識のことをいう。
目次
- 1 ホールの定義
- 2 西出和彦の定義
- 3 参考文献
- 4 関連項目
ホールの定義
エドワード・ホール[1] は動物と人間との観察にもとづいて人間がつぎのような対人距離に関する意識をもっていると主張している。
- 密接距離(intimate distance)
- 15〜45cm。愛撫、格闘、慰め、保護の意識をもつ距離。
- 個人的距離(personal space)
- 45cm〜1.2m。相手の気持ちを察しながら、個人的関心や関係を話し合うことができる距離。
- 社会的距離(social distance)
- 1.2〜3.6m。秘書や応接係が客と応対する距離、あるいは、人前でも自分の仕事に集中できる距離。
- 公衆距離(public distance)
- 3.6m以上。公演会の場合など、公衆との間にとる距離。
各距離はさらに近接層と遠隔層とにわけられ、あわせて8通りの分類がなされている。 具体的な距離範囲は民族や動物の種類などによってことなるが、距離が4通りまたは8通りに分類できることは共通しているという。
西出和彦の定義
西出[2]は対人距離をつぎのように分類している(松原ら[3]から引用)。
- 排他域
- 50cm 以下。絶対的に他人を入れたくない範囲で、会話などはこんなに近づいては行わない。
- 会話域
- 50cm〜1.5m。日常の会話が行われる距離である。 このゾーンに入ると会話することが強制的であるような距離圧力を受ける。すなわち会話なしではいられない。もし会話がないときは何らかの「居ること」の理由を必要とする。
- 近接域
- 1.5〜3m。普通、会話をするためにこのゾーンに入るが、会話をしないでこのゾーンに居続けることも不可能ではない。距離圧力としては微妙なゾーンであり、しばらく会話なしでいると居心地が悪くなる距離である。
- 相互認識域
- 3〜20m。このゾーンでは、知り合いであるかどうかが分かり、相手の顔の表情も分かる。普通、挨拶が発生する距離である。特に、3〜7mの距離では、知り合いを無視することはできない。
参考文献
- ^ Hall, E. T., "The Hidden Dimension", Doubleday & Company, 1966. 邦訳:ホール, E. T.(日高 敏隆、佐藤信行 訳), "かくれた次元", みすず書房, 1970.
- ^ 西出 和彦, "人と人との間の距離", 人間の心理・生態からの建築計画(1), 建築と実務, No. 5, pp. 95--99, 1985.
- ^ 松原 孝志, 臼杵 正郎, 杉山 公造, 西本 一志, "言い訳オブジェクトとサイバー囲炉裏:共有インフォーマル空間におけるコミュニケーションを触発するメディアの提案", 情報処理学会論文誌 Vol. 44, No. 12, pp. 3174--3187, 2003.
関連項目
Japanese Journal
- 聴力検診における高齢者の聴力の実態 : 金沢市聴力検診事業より (2000年-2005年)
- 安田 健二,古川 仭
- 日本耳鼻咽喉科學會會報 112(2), 73-81, 2009-02-20
- … 複数回受診者3,247人の聴力変化を検討したところ (平均6年間の観察期間), 高音障害型の聴力を呈する受診者における2.1%に, また高音障害型の聴力を呈しない受診者においては10.5%に会話域での15dB以上の聴力レベルの低下を認めた. …
- NAID 10026279188
- 瀬尾 徹,足達 亜貴子,曽根 美恵子,野出 美知子,深澤 啓二郎,阪上 雅史
- 日本耳鼻咽喉科學會會報 104(12), 1135-1142, 2001-12-20
- … 術後の会話域聴力が10dB以上改善したものは10例 (67%) あった. …
- NAID 10008095256
- 実験による対人距離からみた心理的領域の平面方向の拡がりに関する考察
- 橋本 都子,西出 和彦,高橋 公子,高橋 鷹志
- 日本建築学会計画系論文集 (485), 135-142, 1996-07-30
- This study is to examine structural dimensions from the viewpoint of interpersonal distance. Two experiments were executed in order to understand a scale of the psychological territory in a horizontal …
- NAID 110004654376
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- 縦軸は20dBから50dBまで、横軸は250Hzから4000HZまで。この雲を[会話域]と呼んでいます。つまり、この範囲の音が聞こえれば「何を話しているかは判る」ことになっています。 我々難聴者の聞こえのグラフは、この「会話域」より ...
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- 56歳の男性。耳鳴りを主訴に来院した。30年以上大型貨物船の機関員として勤務していた。結核と中耳炎との既往はない。脈拍76/分、整。血圧134/86mmHg。鼓膜は左右とも異常を認めず眼振はない。神経学的にも異常はない。血液所見、血清生化学所見および心電図に異常はない。オージオグラムを以下に示す。
- 考えられるのはどれか。
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