- 同
- メタンチオール methanethiol
- 関
- メルカプタン臭
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- CH3SH
- チオールの一種
- 腐ったキャベツのにおいがする無色の気体。
- 天然:ある種の種実類やチーズなど
- 人体:血液、脳、およびその他の組織中、糞、口臭や屁の悪臭の成分
参考
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%83%81%E3%82%AA%E3%83%BC%E3%83%AB
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2015/01/13 20:31:34」(JST)
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| メタンチオール |
| |
| IUPAC名 |
メタンチオール |
| 別名 |
メチルメルカプタン |
| 分子式 |
CH4S |
| 分子量 |
48.11 |
| CAS登録番号 |
[74-93-1] |
| 形状 |
無色気体 |
| 密度と相 |
0.9600 g/cm3, 気体 |
| 融点 |
−123 °C |
| 沸点 |
5.95 °C |
| SMILES |
CS |
| 出典 |
HSDB |
メタンチオール (methanethiol) は化学式 CH3SH で表されるチオールの一種である。メチルメルカプタン (methyl mercaptan) とも呼ばれる。腐ったたまねぎのにおいがする無色の気体である。天然にはある種の種実類やチーズなどにも含まれ、ヒトや動物の血液、脳、およびその他の組織中にも存在する。動物の糞から放出される。また、口臭や屁の悪臭の成分のひとつである。
目次
- 1 発生源
- 2 用途
- 3 サンクトペテルブルクでの事件
- 4 参考文献
- 5 関連項目
発生源
メタンチオールは沼などで有機化合物が腐敗することによって生じ、コールタールや原油、および一部地域の天然ガス中にも含まれる。
海の表層水でジメチルスルホニオプロピオナート (DMSP) が藻類によって代謝される際の一次生成物である。メタンチオールの海水中の存在量 (0.3nM) は硫酸イオン (28mM) よりもはるかに低いが、海洋バクテリア類が蛋白質の製造に使う硫黄は、主にDMSPを分解してメタンチオールとして取り込んでいるものとされている。好気条件および嫌気条件において、バクテリアはメタンチオールのジメチルスルフィド (DMS) への変換も行う。しかしながら海洋表層水に存在するDMSは、大部分が他の経路によって生成したものである。DMSとメタンチオールは、共に嫌気条件の沈降物中での微生物によるメタン生成経路で利用される。
メチオニンから乳酸菌やGeotrichum candidumなどの一部の酵母、キノコなどにより生成される。嗅覚閾値は0.02ppbと強く、チーズではごく微量のメタンチオールが香りを特徴づけるのに重要な役割を果たす。ジメチルジスルフィド、ジメチルトリスルフィド、S-メチルチオ酢酸などに容易に代謝されるが、これらの代謝生成物もチーズの香りとして重要である[1]。
用途
プラスチック工業や殺虫剤の原料、ジェット燃料への添加剤として製造される。パルプの製造過程では木材の腐敗生成物として発生する。チオール類はごく少量でも非常に強い悪臭を示すため、無臭のガスに添加してそれらが漏れたことを感知しやすくする付臭剤に使われる。
サンクトペテルブルクでの事件
2005年12月26日、ロシアはサンクトペテルブルクの小売商店マキシドム (Maksidom) において、メタンチオールとおぼしきガスがまかれるという事件が起こった[2]。商店には「クリスマスの間営業を妨害する」という内容の脅迫状が届けられた。同じチェーンの店でも、タイマーでガスを放出するよう設定されたガラス製の容器が発見された。
参考文献
- ^ 井上重治 『微生物と香り ミクロの世界のアロマの力』 フレグランスジャーナル社、2002年8月1日、109頁。ISBN 4-89479-057-2。
- ^ "Gas Sickens 78 in Russia", FOXNews.com, 2005-12-26. 2007年2月22日アクセス。
関連項目
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- GC-MSによる芋焼酎揮発性硫黄化合物の測定とガス臭物質の特定
- 松原 英隆,今村 弥生
- 日本醸造協会誌 = Journal of the Brewing Society of Japan 106(7), 493-501, 2011-07-15
- NAID 10029399264
- 柿タンニン(パンシル^[○!R])のメルカプトエタノールに対するin vitroでの消臭効果について
- 笹本 実,鈴木 奈央,渡辺 猛,力丸 哲也,鬼塚 得也,永井 淳,森 智昌,加藤 熈,坂上 竜資
- 日本歯科保存学雑誌 54(2), 97-102, 2011-04-30
- … !R]」(以下,パンシルと略す)を用いて,in vitroにおける口臭抑制剤の効果を検定する手法を開発した.メルカプトエタノールから揮発したガスを分離したガスクロマトグラフの波形グラフからは,硫化水素,メチルメルカプタン,メルカプトエタノールが検出された.メルカプトエタノールに由来して発生した気体内の硫黄化合物の総量は,蒸留水に混和するパンシルの濃度が増加するに従って減少し,パンシル4%水溶液群では蒸留 …
- NAID 110008752224
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★リンクテーブル★
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- 英
- methionine, Met, M
- 関
- アデノシルメチオニン、アミノ酸
概念
-CH2-CH2-S-CH3
分解
臨床関連
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メチルメルカプタン
[★]
メチルメルカプタン