ゲンタマイシン、ベタメタゾン
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ベトノバールG軟膏0.12%
組成
※※成分・含量(1g中)
- 日局ベタメタゾン吉草酸エステル 1.2mg
日局ゲンタマイシン硫酸塩 1mg(力価)
基剤
添加物
禁忌
(次の場合には使用しないこと)
- ゲンタマイシン耐性菌又は非感性菌による皮膚感染症のある患者
- 真菌・スピロヘータ・ウイルス皮膚感染症、皮膚結核及び動物性皮膚疾患(疥癬、けじらみ等)[感染を悪化させるおそれがある]
- 本剤の成分に対して過敏症の既往歴のある患者
- 鼓膜に穿孔のある湿疹性外耳道炎[穿孔部位の治癒が遅れるおそれがある。また、感染のおそれがある]
- 潰瘍(ベーチェット病は除く)、第2度深在性以上の熱傷・凍傷[皮膚の再生が抑制され、治癒が著しく遅れるおそれがある]
- ストレプトマイシン、カナマイシン、ゲンタマイシン、フラジオマイシン等のアミノグリコシド系抗生物質又はバシトラシンに対し過敏症の既往歴のある患者
効能または効果
適応菌種
====適応症==== *・湿潤、びらん、結痂を伴うか、又は二次感染を併発している次の疾患:
- 湿疹・皮膚炎群(進行性指掌角皮症、脂漏性皮膚炎を含む)、乾癬、掌蹠膿疱症
- ・外傷・熱傷及び手術創等の二次感染
- 通常1日1〜数回適量を塗布する。なお、症状により適宜増減する。
重大な副作用
(ベタメタゾン吉草酸エステルによる)
- 眼瞼皮膚への使用に際しては、眼圧亢進、緑内障を起こすことがあるので注意すること。大量又は長期にわたる広範囲の使用、密封法(ODT)により緑内障、後のう白内障等の症状があらわれることがある。
薬効薬理
局所抗炎症作用2)3)
- ベタメタゾン吉草酸エステルはMcKenzieらの方法による健康成人皮膚における血管収縮試験(皮膚蒼白度を指標)においてフルオシノロンアセトニドの約3.6倍の血管収縮作用を示した。
試験管内抗菌作用4)
- ゲンタマイシン硫酸塩はブドウ球菌、連鎖球菌等のグラム陽性菌及び緑膿菌、変形菌、大腸菌等のグラム陰性菌に対して強い抗菌力を示す。なお、嫌気性菌に対してはほとんど耐性である。
全身への影響
- ベタメタゾン吉草酸エステルのラットにおける胸腺萎縮作用はフルオシノロンアセトニドよりも低いことが認められている。5)また、肝グリコーゲン沈着作用(ラット、皮下注)は低く、ナトリウム貯留作用(ラット、皮下注)、男性・女性ホルモン作用(マウス、皮下注)はほとんど認められていない。
※※生物学的同等性試験6)
====Carrageenin足浮腫法
==
- SD系雄性ラット( 1 群12匹)を用いたCarrageenin足浮腫法で、Carrageenin誘発足浮腫抑制効果を検討した結果、ベトノバールG軟膏0.12%と標準製剤(軟膏)間、またベトノバールGクリーム0.12%と標準製剤(クリーム)間に有意差は認められなかった。
====Croton油誘発耳浮腫抑制作用
==
- SD系雄性ラット( 1 群10匹)を用いたCroton油誘発耳浮腫モデルにおいて、浮腫抑制作用を検討した結果、ベトノバールG軟膏0.12%と標準製剤(軟膏)間、またベトノバールGクリーム0.12%と標準製剤(クリーム)間に有意差は認められなかった。
====抗菌効果
==
- チャールスリバーの雄性ラットに実験的熱傷を作成し、緑膿菌を感染させた後、ベトノバールG軟膏0.12%及び標準製剤(軟膏)を塗布し抗菌効果について検討した結果、両製剤間に有意差は認められなかった。また、ベトノバールGクリーム0.12%と標準製剤(クリーム)の両製剤間にも有意差は認められなかった。
有効成分に関する理化学的知見
ベタメタゾン吉草酸エステル
一般名
- ベタメタゾン吉草酸エステル(Betamethasone Valerate)
化学名
- 9-Fluoro-11β,17,21-trihydroxy-16β-methylpregna-1,4-diene-3,20-dione 17-pentanoate
分子式
分子量
性状
- 本品は白色の結晶性の粉末で、においはない。
本品はクロロホルムに溶けやすく、エタノール(95)にやや溶けやすく、メタノールにやや溶けにくく、ジエチルエーテルに溶けにくく、水にほとんど溶けない。
融点
分配係数(log P)
ゲンタマイシン硫酸塩
一般名
- ゲンタマイシン硫酸塩(Gentamicin Sulfate)
略号
化学名
(6R)-2-Amino-2,3,4,6-tetradeoxy-6-methylamino-6-methyl-α-D-erythro-hexopyranosyl-(1→4)-[3-deoxy-4-C-methyl-3-methylamino-β-L-arabinopyranosyl-(1→6)]-2-deoxy-D-streptamine sulfate
ゲンタマイシンC2 硫酸塩
(6R)-2,6-Diamino-2,3,4,6-tetradeoxy-6-methyl-α-D-erythro-hexopyranosyl-(1 → 4)-[3-deoxy-4-C-methyl-3-methylamino-β-L-arabinopyranosyl-(1 → 6)]-2-deoxy-D-streptamine sulfate
ゲンタマイシンC1a 硫酸塩
2,6-Diamino-2,3,4,6-tetradeoxy-α-D- erythro-hexopyranosyl-(1→4)-[3-deoxy-4-C-methyl-3-methylamino-β-L-arabinopyranosyl-(1→6)]-2-deoxy-D-streptamine sulfate
分子式
C1=C21H43N5O7・xH2SO4
C2=C20H41N5O7・xH2SO4
C1a=C19H39N5O7・xH2SO4
分子量
C1=477.60 C2=463.57 C1a=449.54* =CH3 R2=NHCH3
ゲンタマイシンC2硫酸塩:R1=CH3 R2=NH2
ゲンタマイシンC1a硫酸塩:R1=H R2=NH2
(ゲンタマイシン硫酸塩は、ゲンタマイシンC1、C2及びC1aの混合物の硫酸塩である。)
性状
- 本品は白色〜淡黄白色の粉末である。
本品は水に極めて溶けやすく、エタノール(99.5)にほとんど溶けない。
吸湿性である。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- gentamicin, GM
- 化
- 硫酸ゲンタマイシン gentamicin sulfate ゲンタマイシン硫酸塩
- 商
- エルタシン、ルイネシン、ゲルナート、ゲンタシン。(点眼液)ゲンタロール、リフタマイシン。ルリクール、リンデロン、リダスロン、ベトノバール、デルモゾール、デキサン(ベタメタゾン、ゲンタマイシン)
- 関
- 抗菌薬
-
[★]
ベタメタゾン吉草酸エステル、ゲンタマイシン硫酸塩
- 関
- 鎮痛,鎮痒,収歛,消炎剤