- 英
- tubulin
- 関
- チューブリン
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/07/08 18:21:50」(JST)
[Wiki ja表示]
テトラヒメナにおけるβ-チューブリンの分布。GFP標識抗β-チューブリン抗体で染色したもの。
チューブリン(tubulin)は真核生物の細胞内にあるタンパク質であり、微小管や中心体を形成している。微小管(microtubule)にあることから生物学者の毛利秀雄により命名された[1]。tubulin にすべきか tubularin にすべきか迷ったが、後者は日本人にとっては響きが悪いという意見があったためこのように命名されたとのエピソードもある。
チューブリンには分子量約5万のα-チューブリンとβ-チューブリンがあり、これらが1個ずつ結合したチューブリンダイマーが直線上に重合し、微小管のプロトフィラメントを構成する。このプロトフィラメントが管状に 11-16本程度結合したものが微小管である。チューブリンはGTP結合タンパク質であり、GTPの結合・加水分解により微小管の伸長と短縮が調節される。また中心体にはγ-チューブリンがあって微小管形成において重要な役割を演じている。
チューブリンはコルヒチンやタキソールなどのターゲットである。コルヒチンは微小管の解離を促進し、タキソールは逆に微小管を極度に安定化させて正常な細胞分裂を阻害する。
原核生物にはチューブリンと似た分子構造を持つ FtsZ が見いだされており、このタンパク質も繊維状構造をとることが知られている。FtsZ は真核生物にも存在し、一部の細胞小器官の分裂に関与している。
脚注
- ^ Mohri H (1968). “Amino-acid composition of Tubulin constituting microtubules of sperm flagella.”. Nature 217: 1053-4. PMID 4296139.
タンパク質の四次構造 |
|
全般 |
球状タンパク質 - 線維状タンパク質 - 膜タンパク質 - コイルドコイル
|
|
二量体 |
ロイシンジッパー
|
|
三量体 |
コラーゲン - ヘマグルチニン - オルニチントランスカルバミラーゼ
|
|
四量体 |
ヘモグロビン - 免疫グロブリンG - アビジン - スペクトリン
|
|
六量体 |
dnaBヘリカーゼ - ヘモシアニン - グルタミンデヒドロゲナーゼ1
|
|
八量体 |
ヌクレオソーム - ヘムエリスリン
|
|
微小繊維 |
アクチン - チューブリン - 鞭毛 - 性繊毛 - 線毛
|
|
複合体 |
転写開始前複合体 - 免疫グロブリンM - カルボキシソーム
|
|
機械 |
プロテアソーム - リボソーム - ATP合成酵素 - RNAポリメラーゼ - スプライソソーム
|
|
ウイルス |
カプシド
|
|
沈殿 |
塩析 - ホフマイスターシリーズ
|
|
分類方法 |
超遠心分離 - 分子排斥クロマトグラフィー
|
|
←三次構造
|
|
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
- 1. 肝疾患を有する患者における化学療法による肝毒性および用量調整chemotherapy hepatotoxicity and dose modification in patients with liver disease [show details]
…guidelines are not available for dose reduction in this setting. Cytotoxic drugs that act upon tubulin and microtubules require dose reduction in the setting of hepatic dysfunction. Transient abnormalities …
- 2. 駆虫薬療法anthelminthic therapies [show details]
…Benzimidazoles exert their anthelminthic effect by binding to free beta-tubulin and thus inhibiting the polymerization of tubulin and microtubule-dependent glucose uptake . Benzimidazoles should be avoided…
- 3. 抗原虫治療antiprotozoal therapies [show details]
…discussed in detail separately, as are agents with activity against helminths. Albendazole binds to tubulin and affects cytoskeletal microtubules and is a well-established therapy treatment of helminthic infections…
- 4. シデナム舞踏病sydenham chorea [show details]
…triggering a signaling cascade . These antibodies also recognize the intracellular protein tubulin . Tubulin-specific antibodies are not found in patients with ARF without SC, or in patients who have recovered …
- 5. ネフロン癆の遺伝学および病因genetics and pathogenesis of nephronophthisis [show details]
…including the primary cilia of the renal tubule where it interacts with both nephrocystin-1 and beta-tubulin, a major component of primary cilia . Defects in this gene are responsible for the infantile form …
Japanese Journal
- エリブリンに関する臨床試験 (第5土曜特集 日本のがん診療UPDATE : 連携拠点病院と最新トピックス) -- (日本から研究がはじまって承認された抗がん剤 : 開発の経緯から現状まで)
- 血小板のターンオーバーと寿命 (特集 血小板の誕生から死までの"ライフストーリー")
- DDS製品開発の最前線(28)カドサイラ(HER2陽性の手術不能または再発乳がん治療薬[抗HER2抗体チューブリン重合阻害剤複合体])の開発の経緯
- Drug delivery system : DDS : official journal of the Japan Society of Drug Delivery System 29(5), 460-467, 2014-11
- NAID 40020273109
Related Links
- デジタル大辞泉 - チューブリンの用語解説 - 微小管の主要構成たんぱく質。微小管は真核生物の細胞骨格として広く分布している。
- 微小管のほとんどの部分はGDP 結合型チューブリンであ る.細胞内では多くの微小管がマイナス端を微小管形成中 心(動物細胞では中心体)に配置し,伸長端を細胞の各所 に伸ばす.特に,移動中の細胞においては細胞の進行方向
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- gamma-tubulin
- 関
- αチューブリン、チューブリン、γ-チュブリン
[★]
- 英
- gamma-tubulin
- 関
- γチュブリン
[★]
- 英
- phosphorus P
- 関
- serum phosphorus level
分子量
- 30.973762 u (wikipedia)
- 単体で化合物としてはP4、淡黄色を帯びた半透明の固体、所謂黄リンで毒性が高い。分子量124.08。
基準値
- 血清中のリンおよびリン化合物(リン酸イオンなどとして存在)を無機リン(P)として定量した値。
- (serum)phosphorus, inorganic 2.5–4.3 mg/dL(HIM.Appendix)
- 2.5-4.5 mg/dL (QB)
代謝
- リンは経口的に摂取され、小腸から吸収され、細胞内に取り込まれる。
- 骨形成とともに骨に取り込まれる。
- 腎より排泄される。
尿細管での分泌・再吸収
- 排泄:10%
尿細管における再吸収の調節要素
臨床検査
- 無機リンとして定量される。
基準範囲
血清
- 小児:4-7mg/dL
- 閉経後女性は一般集団より0.3mg/dL高値となる
尿
測定値に影響を与える要因
臨床関連
参考
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B3