- 英
- Geneva Oath, Geneva Medical Oath
- 関
- ジュネーブ、スイス、医の倫理
- 1948年ジュネーブで開催された第2回世界医師会総会において採択された。
- ヒポクラテスの誓いをもとに、現代に即して作られた医の倫理に関する規定。
- 1. 全生涯を人道のために捧げる
- 2. 人道的立場にのっとり、医を実践する。(道徳的・良識的配慮)
- 3. 受胎の時から人命を最大限に尊重する。(人命の尊重)
- 4. 患者の健康を第一に考慮する。
- 5. 患者の秘密を厳守する。(守秘義務)
- 6. 患者に対して差別・偏見をしない。(患者の非差別)
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2014/04/23 20:12:44」(JST)
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ジュネーブ宣言(ジュネーブせんげん)とは、1948年の第2回世界医師会総会で規定された医の倫理に関する規定であり、ヒポクラテスの誓いの倫理的精神を現代化・公式化したものである。1968年、1984年、1994年、2005年、そして2006年の改定を経て、現在の版に至る。
現在のジュネーブ宣言の主だった内容は、
- 全生涯を人道のために捧げる
- 人道的立場にのっとり、医を実践する。(道徳的・良識的配慮)
- 人命を最大限に尊重する。(人命の尊重)
- 患者の健康を第一に考慮する。
- 患者の秘密を厳守する。(守秘義務)
- 患者に対して差別・偏見をしない。(患者の非差別)
といったことが定められている。初版にあった受胎後の生命の尊重に冠する記載は、現在の版では削除されている。まだ、ターミナルケアなどの概念ができる前の規定なのでQOLといった概念は登場していない。多くの国で国家資格である医師の届出義務をみるとこういった考え方が生かされていることがうかがえる。例えば、麻薬中毒の患者が来たとしても医師にそれを警察に届出する義務は全くない。麻薬を手にしている犯罪者であっても治療を行うという姿勢のあらわれである。
ジュネーブ宣言全文
以下に、2006年5月、ディボンヌ・レ・バンにおける第173回理事会で編集上修正された版の直訳を示す。
医療専門職の一員としての任を得るにあたり、
- 私は、人類への貢献に自らの人生を捧げることを厳粛に誓う。
- 私は、私の恩師たちへ、彼らが当然受くべき尊敬と感謝の念を捧げる。
- 私は、良心と尊厳とをもって、自らの職務を実践する。
- 私の患者の健康を、私の第一の関心事項とする。
- 私は、たとえ患者が亡くなった後であろうと、信頼され打ち明けられた秘密を尊重する。
- 私は、全身全霊をかけて、医療専門職の名誉と高貴なる伝統を堅持する。
- 私の同僚たちを、私の兄弟姉妹とする。
- 私は、年齢、疾患や障害、信条、民族的起源、性別、国籍、所属政治団体、人種、性的指向、社会的地位、その他いかなる他の要因の斟酌であっても、私の職務と私の患者との間に干渉することを許さない。
- 私は、人命を最大限尊重し続ける。
- 私は、たとえ脅迫の下であっても、人権や市民の自由を侵害するために私の医学的知識を使用しない。
- 私は、自由意思のもと私の名誉をかけて、厳粛にこれらのことを誓約する。
関連項目
- ヒポクラテスの誓い
- ジュネーヴ
- ニュルンベルク綱領
- インフォームド・コンセント
- ヘルシンキ宣言
- ベルモント・レポート
外部リンク
- WMA Declaration of Geneva - 世界医師会
- ジュネーブ宣言 - 日本医師会
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 子どもの権利論の系譜と展開-E・ケイとJ・コルチャックを焦点として-
- 乙訓 稔
- 実践女子大学生活科学部紀要 46, 61-71, 2009-03-01
- Today, the topics of the child's right are talked about commonly, but respect for the child which is laid at the base of the child's right only became talked about in the time of Jean-Jacques Rousseau …
- NAID 110007471034
- ヘルシンキ宣言 ヒトを対象とする医学研究の倫理的原則
- [記載なし]
- 医科器械学 75(2), 79-82, 2005-02-01
- 学会誌への投稿については, ヘルシンキ宣言などの諸倫理規定に準拠していることが求められており, 論文の審査もこの方針で行われています. そこで, このWMA(世界医師会)によるヘルシンキ宣言を掲載しますのでご利用下さい. なお, 日本語訳は日本医師会によるものです. また原文については日本医師会のホームぺージに掲載されています. (http://www. med. or. jp/wma/helsi …
- NAID 20006601139
- 今,医療に求められる「医の心」 (特集 今,医療に求められるもの)
Related Links
- 1948年9月、スイス、ジュネーブにおける第2回wma総会で採択: 1968年8月、オーストラリア、シドニーにおける第22回wma総会で修正
- ジュネーブ宣言一九四八年、一九六九年修正 「医療の専門家として許可されるに当たり、私は、人類に奉仕するために生涯 ...
- ジュネーブ宣言とは?goo Wikipedia (ウィキペディア) 。出典:Wikipedia(ウィキペディア)フリー百科事典。
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★リンクテーブル★
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- 英
- medical ethics
- 関
年代
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概要
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B.C. 5-4
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ヒポクラテスの誓い
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医師の心構え。パターナリズム。患者を傷つけない、差別しない、秘密を守る。
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1947年
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ニュルンベルク綱領
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医学的研究のための被験者の意思と自由を保護するガイドライン
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1948年
|
ジュネーブ宣言
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ヒポクラテスの誓いをもとに、現代に即して作られた医の倫理に関する規定。
|
1949年
|
医の倫理に関する国際規定
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ジュネーブ宣言の主旨を踏襲し、医師の一般的な義務、病人に対する医師の義務、医師相互の義務を定めた
|
1964年
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ヘルシンキ宣言
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ニュルンベルク綱領をもとに、被験者の人権尊重など医学研究における規定を宣言したもの。インフォームドコンセント
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1968年
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シドニー宣言
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死亡判定に関する宣言。国際医師総会で採択された宣言。臓器移植におけるドナーの死の判定を規定
|
1981年
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リスボン宣言
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患者の権利に関する宣言。医師を選ぶ権利、自由に医師の医療を受ける権利、十分な説明後の治療受入または拒否権、守秘期待権、尊厳死の権利、精神的・道徳的慰安受入または拒否権をもつ
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