- 英
- Graafian follicle, graafian follicle
- 同
- Graaf卵胞、成熟卵胞、三次卵胞 folliculus ovaricus tertiarius
- 関
- 卵胞、濾胞細胞
- 月経周期1-14日の間に卵胞発育が起こり(成長速度は1-2mm/day(QB.Q-15))、約2mmの卵胞は排卵時には20mm以上に増大する。(NGY.27)
- 5mm以上でエコーで描出される(QB.Q-15)
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2017/02/25 20:08:00」(JST)
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グラーフ卵胞(英:Graafian follicle)または成熟卵胞(英:mature follicle)とは、排卵前の一次卵母細胞(卵母細胞)を含む発達したかなり大きな卵胞で、最大で直径2cmにも達する。
特徴
グラーフ卵胞は卵胞液を含む大きな1つの卵胞腔を持つことが特徴である。卵胞の成熟につれて一次卵母細胞は片隅に押しやられ、卵胞腔に対して顆粒層のふくらみができる。これは卵丘と呼ばれる。卵母細胞の周りには多くの顆粒層細胞が存在しているが、このうち一番内側で卵母細胞を覆っている細胞層(1層)を放線冠といい、卵子(二次卵母細胞)とともに一緒に排卵される。 グラーフ卵胞において、顆粒層細胞は黄体形成ホルモン受容体を獲得する。これは後の黄体の発達に必要である。
排卵
一次卵母細胞は卵胞にある間、ずっと減数分裂の第一分裂前期で休止したままであるが排卵の数時間前に第一分裂を終えて二次卵母細胞(卵子)となり第一極体を形成する。そして、白膜と外卵胞膜の膠原線維が溶かされると卵子は第一極体・透明帯・放線冠をともなって卵丘から離れる。排卵後、グラーフ卵胞は収縮し黄体へと変化していく。
関連項目
参考文献
- 藤田尚男、藤田恒夫、標準組織学各論 第3版 ISBN 4-260-10053-X
- A.L.Kierszenbaum、組織細胞生物学 ISBN 978-4-524-23676-3
UpToDate Contents
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Japanese Journal
- イヌの卵巣嚢胞における免疫組織化学的検索(病理学)
- 秋原 祐子,下山 由美子,川迫 一史,小嶺 美紗,平山 和子,賀川 由美子,大町 哲夫,松田 一哉,岡本 実,廉澤 剛,谷山 弘行
- The journal of veterinary medical science 69(10), 1033-1037, 2007-10-25
- 109個のイヌ卵巣嚢胞(表面上皮下構造嚢胞57個,グラーフ卵胞嚢胞26個,卵巣網嚢胞12個,分類困難な嚢胞14個)の免疫組織化学的特徴を明らかにする目的で,嚢胞を内張りする細胞についてplacental alkaline phosphatase (PLAP), S100, inhibin α, desmin, AE1/AE3に対する免疫染色を行った.表面上皮下構造嚢胞と卵巣網嚢胞は単層立方から円柱 …
- NAID 110006418722
- 宮本 元,石橋 武彦,中野 栄
- 日本畜産学会報 57(9), 712-717, 1986
- イノブタ雌性生殖器の一般的形態を明らかにするために本観察を行なった.雄イノシシと雌ブタ(ランドレース種×ハンプシャー種)を交配させて生産した性成熟前イノブタ5頭,性成熟期イノブタ8頭および成熟イノブタ8頭を供試した.生殖器の形態を肉眼的に観察し,各部位の長さ,外径,重量を測定した.性成熟前,性成熟期および成熟イノブタにおける卵巣1個の重量は1.8,3.4および4.3gであり,一発情期に発達する1頭 …
- NAID 130000739717
Related Links
- 百科事典マイペディア - グラーフ卵胞の用語解説 - →胞状卵胞 ... 【性器】より …ついで顆粒層の細胞間にすき間ができ,それが拡大して卵胞腔となる。この状態の卵胞をグラーフ卵胞Graafian follicleとよぶ。
- グラーフ卵胞(英:Graafian follicle)または成熟卵胞(英:mature follicle)とは、排卵前の一次卵母細胞(卵母細胞)を含む発達したかなり大きな卵胞で、最大で直径2cmにも達する。
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★リンクテーブル★
[★]
グラーフ卵胞。三次卵胞
[★]
- 英
- follicle (Z), ovarian follicle
- ラ
- folliculus ovaricus, folliculus ovarii
- 同
- 卵巣濾胞
卵胞の発育
- 最初、原始卵胞はFSHに依存せずに生育していき、顆粒膜細胞層が3層になった頃(一次卵胞)にFSH受容体を発現し、FSH依存性に生育していく。
- 月経周期の初期には下垂体からのFSH分泌が増加して(月経周期参照)、ゴナドトロピン刺激とは無関係に発育してきた卵胞をさらに刺激してグラーフ卵胞へと発達させる。FSHによる刺激がない場合には卵胞は変性し閉鎖卵胞となる。(NGY.26)
- (ゴナドトロピンの刺激を受けた?)卵胞は1-2mm/dayの割合で大きくなり、5mmで超音波エコーにて描出される。
- 排卵前には約20mmとなる。