- 英
- oxymetazoline
- 化
- 塩酸オキシメタゾリン oxymetazoline hydrochloride
- 商
- ナシビン、Afrin, Nostrilla
- 関
- 耳鼻科用剤
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/04/24 23:46:37」(JST)
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オキシメタゾリン
|
|
IUPAC命名法による物質名 |
3-(4,5-dihydro-1H-imidazol-2-ylmethyl)- 2,4-dimethyl-6-tert-butyl-phenol
|
臨床データ |
商品名 |
Afrin, Ocuclear, Drixine |
AHFS/Drugs.com |
monograph |
胎児危険度分類 |
|
法的規制 |
- UK: 自由販売医薬品 (GSL, OTC)
- US: OTC
|
依存性 |
Moderate |
投与方法 |
経鼻(英語版) |
薬物動態データ |
代謝 |
Kidney (30%), Fecal (10%) |
半減期 |
5-6 hours |
識別 |
CAS番号 |
1491-59-4 |
ATCコード |
R01AA05
R01AB07
(combinations), S01GA04 |
PubChem |
CID: 4636 |
IUPHAR/BPS |
124 |
DrugBank |
DB00935 |
ChemSpider |
4475 |
UNII |
8VLN5B44ZY |
KEGG |
D08322 en:Template:keggcite |
ChEBI |
CHEBI:7862en:Template:ebicite |
ChEMBL |
CHEMBL762en:Template:ebicite |
化学的データ |
化学式 |
C16H24N2O |
分子量 |
260.375 g·mol−1 |
SMILES
-
Oc1c(c(c(cc1C(C)(C)C)C)CC/2=N/CCN\2)C
|
InChI
-
InChI=1S/C16H24N2O/c1-10-8-13(16(3,4)5)15(19)11(2)12(10)9-14-17-6-7-18-14/h8,19H,6-7,9H2,1-5H3,(H,17,18)
-
Key:WYWIFABBXFUGLM-UHFFFAOYSA-N
|
物理的データ |
融点 |
301.5 °C (574.7 °F) |
オキシメタゾリン(Oxymetazoline)は、選択的α1作動性・部分的α2作動性局所充血除去薬(英語版)である。1961年に開発された[1]。点鼻薬(英語版)として市販されている。
日本での発売は、商品名ナシビン点鼻で、1967年に医療用医薬品であったが、2011年4月よりスイッチOTCとして認められた。
目次
- 1 効能・効果
- 2 薬物動態
- 3 作用機序
- 4 副作用と使用上の注意
- 4.1 反跳性充血
- 4.2 塩化ベンザルコニウムの影響
- 4.3 妊婦への投与
- 4.4 過量投与
- 5 化学合成
- 6 出典
効能・効果
オキシメタゾリンは医療用としては「上気道の諸疾患の充血・鬱血」(耳鼻科用)、「表在性充血(原因療法と併用)」(眼科用)に対して承認されている[2]。一般用医薬品(OTC)としての効能・効果は「急性鼻炎、アレルギー性鼻炎又は副鼻腔炎による鼻づまり」である[3]。
有効性
血管収縮作用を有する事から、鼻血の止血に対する有効性が報告されている[4][5]。
薬物動態
イミダゾリン系薬剤はアドレナリンα作動薬であり、β受容体への作用はほとんどない。オキシメタゾリンは経口投与により速やかに吸収される。経口投与の場合は1回の投与で最大7時間効果が持続する。血中半減期は5〜8時間である。鼻腔内投与量の場合、腎臓から72時間で27〜38%、肝臓から120時間で9〜13%が排泄される[6]:17。
作用機序
オキシメタゾリンは交感神経α1受容体作動性・α2部分作動性薬剤である[7]。 血管にはα1受容体が多く発現しており、オキシメタゾリンは血管収縮作用(英語版)を発現する。加えて、局所投与は内皮のシナプス後α2受容体に作用して血管収縮作用を示す。これは、α2受容体作動薬を全身投与した場合にはシナプス前α2受容体に作用して交感神経の興奮をもたらし、血管拡張作用を示す事と対照的である[8]。血管収縮作用に基づく鼻閉の改善は、次の2つの理由による。第一に、気道内腔面積を拡大する。第二に、後毛細血管細静脈からの滲出液を減少させる[9]。オキシメタゾリンは鼻腔抵抗(Nasal Airway Resistance、NAR)を最大35.7%低減し、鼻粘膜血流量を最大50%低減する[10]。
副作用と使用上の注意
反跳性充血
反跳性充血または薬物性鼻炎(英語版)が起こる事があるので、3日を超える連用は避けるべきである[11]。それ以上連用した場合は依存性が形成される事がある。
塩化ベンザルコニウムの影響
点眼薬、点鼻薬にしばしば防腐剤として含まれる塩化ベンザルコニウムが鼻粘膜の上皮細胞を障害し薬物性鼻炎の原因になるとの研究があるが、多くの研究がベンザルコニウムが安全であると結論している[12]。
妊婦への投与
アメリカ食品医薬品局(FDA)は、オキシメタゾリンの胎児危険度分類をcategory Cとし、胎児への危険は認められないとした。単回投与は母体循環および胎児循環のいずれにも影響を与えない事が示されたが[13]、最終的な結論を出せる程のデータが揃っていないとした。日本の添付文書には、「妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。」と記載されている[2]。
過量投与
偶発的に過量投与してしまった時に吸収される前の薬物を除去する手順を定めておくべきである。オキシメタゾリンの解毒剤はないが、薬理学的にはフェントールアミン(英語版)等の交感神経α受容体遮断薬が有効である。高血圧クリーゼ(英語版)等の重大な過量作用が発現した時は、てんかん様発作、痙攣、不安症軽減や血圧低下の為にベンゾジアゼピン系薬物の投与を検討すべきである。小児の場合、クロニジン同様、α2受容体及びイミダゾリン受容体(英語版)への刺激作用により深刻な中枢神経抑制を引き起こす可能性がある[要出典]。
化学合成
オキシメタゾリンは6-tert-ブチル-2,4-ジメチルフェノールとクロロメチルを反応させた後にクロロ基をニトリルで置換し[14][15]、更にエチレンジアミンと反応させる事で得られる。
出典
- ^ German Patent 1,117,588
- ^ a b “ナシビン点鼻・点眼液0.05% 添付文書”. 2015年1月24日閲覧。
- ^ “持続性血管収縮成分「オキシメタゾリン塩酸塩」配合スイッチOTC点鼻薬ナシビンMスプレー新発売”. 佐藤製薬 (2011年3月). 2015年1月24日閲覧。
- ^ Katz, R.I. et al. (1990). “A comparison of cocaine, lidocaine with epinephrine, and oxymetazoline for prevention of epistaxis on nasotracheal intubation”. J Clin Anesth 2 (1): 16–20. doi:10.1016/0952-8180(90)90043-3. PMID 2310576.
- ^ Krempl, G.A. and A.D. Noorily (1995). “Use of oxymetazoline in the management of epistaxis”. Ann Otol Rhinol Laryngol 104 (9 Pt 1): 704–6. PMID 7661519.
- ^ “ナシビン点鼻・点眼液0.05% インタビューフォーム” (2012年12月). 2015年1月23日閲覧。
- ^ Westfall Thomas C, Westfall David P, "Chapter 6. Neurotransmission: The Autonomic and Somatic Motor Nervous Systems" (Chapter). Brunton LL, Lazo JS, Parker KL: Goodman & Gilman's The Pharmacological Basis of Therapeutics, 11e: http://www.accessmedicine.com/content.aspx?aID=954433.
- ^ Biaggioni Italo, Robertson David, "Chapter 9. Adrenoceptor Agonists & Sympathomimetic Drugs" (Chapter). Katzung BG: Basic & Clinical Pharmacology, 11e: http://www.accessmedicine.com/content.aspx?aID=4520412.
- ^ J. Widdicombe (1997). “Microvascular anatomy of the nose”. Allergy 52 (40 Suppl): 7–11. doi:10.1111/j.1398-9995.1997.tb04877.x. PMID 9353554.
- ^ The Journal of Laryngology & Otology, Volume 100 , Issue 03, pp 285-288
- ^ JT Ramey, E Bailen, RF Lockey (2006). “Rhinitis medicamentosa”. J Investig Allergol Clin Immunol 16 (3): 148–155. PMID 16784007.
- ^ Marple B, Roland P, Benninger M (2004). “Safety review of benzalkonium chloride used as a preservative in intranasal solutions: an overview of conflicting data and opinions”. Otolaryngol Head Neck Surg 130 (1): 131–141. doi:10.1016/j.otohns.2003.07.005. PMID 14726922.
- ^ Rayburn WF, Anderson JC, Smith CV, Appel LL, Davis SA (1990). “Uterine and fetal Doppler flow changes from a single dose of a long-acting intranasal decongestant”. Obstet Gynecol 76 (2): 180–182. PMID 2196495.
- ^ W. Fruhstorher, H. Muller-Calgan, アメリカ合衆国特許第3,147,275号 (1964)
- ^ W. Fruhstorher, H. Muller-Calgan, DE 1117588 (1961).
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Related Links
- ナシビンとは?オキシメタゾリンの効能,副作用等を説明,ジェネリックや薬価も調べられる( おくすり110番:病気別版)
- 2011年4月1日 ... 佐藤製薬は、持続性血管収縮成分のオキシメタゾリン塩酸塩を、OTC点鼻薬に初めて 配合した「ナシビンMスプレー」(第1類医薬品)を、5日に新発売する。同社が医療用 医薬品として販売している点鼻・点眼用局所血管収縮剤「ナシビン点鼻・ ...
Related Pictures
Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
ナシビン点鼻・点眼液0.05%
組成
販売名
成分(1mL中):有効成分・含有量
成分(1mL中):添加物
禁忌
−耳鼻科用剤−
- 本剤に対し過敏症の既往歴のある患者
- 2歳未満の幼児・乳児[全身症状が起こりやすい。]
- モノアミン酸化酵素阻害剤を投与中の患者[急激な血圧上昇を起こすおそれがある。]
−眼科用剤−
- 閉塞隅角緑内障の患者[血管収縮剤は閉塞隅角緑内障の場合には眼圧上昇のおそれがある。]
- モノアミン酸化酵素阻害剤を投与中の患者[急激な血圧上昇を起こすおそれがある。]
効能または効果
耳鼻科用
耳鼻科用
- 通常、成人1回2〜3滴を1日1〜4回点鼻する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
眼科用
眼科用
- 通常、成人1回1〜2滴を1日1〜4回点眼する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
慎重投与
−耳鼻科用剤−
- 冠動脈疾患のある患者[血管を収縮して冠動脈疾患を悪化させるおそれがある。]
- 高血圧症の患者[末梢血管を収縮して血圧を上昇させるおそれがある。]
- 甲状腺機能亢進症の患者[甲状腺機能亢進症の患者は交感神経が興奮状態にあることが多い。]
- 糖尿病の患者[肝臓のグリコーゲンを分解して血糖を上昇させる作用がある。]
−眼科用剤−
- 冠動脈疾患のある患者[血管を収縮して冠動脈疾患を悪化させるおそれがある。]
- 高血圧症の患者[末梢血管を収縮して血圧を上昇させるおそれがある。]
- 甲状腺機能亢進症の患者[甲状腺機能亢進症の患者は交感神経が興奮状態にあることが多い。]
- 糖尿病の患者[肝臓のグリコーゲンを分解して血糖を上昇させる作用がある。]
- 眼圧上昇素因のある患者[眼圧上昇のおそれがある。]
薬効薬理
薬理作用
- カエルの摘出後肢1)、ウサギの耳介血管標本1,2)、イヌの後肢血管灌流2)等の実験で、持続性の末梢血管収縮作用を有することが報告されている。
- 麻酔ラット3)及び麻酔イヌ4)の鼻腔内投与時の鼻腔内圧測定で、持続性の鼻腔内圧低下作用が認められ、鼻粘膜下の末梢血管収縮作用を有することが報告されている。
- ヒト正常粘膜にイミダゾリン液を点眼して発生した粘膜充血に対し、持続性の充血抑制効果を有することが報告されている5)。
- 慢性副鼻腔炎等の鼻閉塞を訴える患者における鼻閉の消失は投与直後から数分以内に認められ、6〜8時間持続した6)。また、各種眼疾患患者における結膜充血の改善も投与数分後よりあらわれ、4〜8時間持続した7)。
作用機序
- 本剤の鼻粘膜ならびに粘膜の充血抑制作用の機序は交感神経α受容体を特異的に直接刺激することにより生じる末梢血管収縮作用に基づく8,9)。
有効成分に関する理化学的知見
一般名
- Oxymetazoline Hydrochloride(JAN)
化学名
- 2‐[4′‐tert‐Butyl‐2′,6′‐dimethyl‐3′‐hydroxybenzyl]‐2‐imidazoline hydrochloride
分子式
分子量
性 状
- 本品は白色の結晶性の粉末で、においはなく、味は苦い。
本品は水、氷酢酸またはエタノールに溶けやすく、クロロホルムまたはエーテルにほとんど溶けない。
本品の水溶液(1→100)のpHは4.0〜6.5である。
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- phosphorus P
- 関
- serum phosphorus level
分子量
- 30.973762 u (wikipedia)
- 単体で化合物としてはP4、淡黄色を帯びた半透明の固体、所謂黄リンで毒性が高い。分子量124.08。
基準値
- 血清中のリンおよびリン化合物(リン酸イオンなどとして存在)を無機リン(P)として定量した値。
- (serum)phosphorus, inorganic 2.5–4.3 mg/dL(HIM.Appendix)
- 2.5-4.5 mg/dL (QB)
代謝
- リンは経口的に摂取され、小腸から吸収され、細胞内に取り込まれる。
- 骨形成とともに骨に取り込まれる。
- 腎より排泄される。
尿細管での分泌・再吸収
- 排泄:10%
尿細管における再吸収の調節要素
臨床検査
- 無機リンとして定量される。
基準範囲
血清
- 小児:4-7mg/dL
- 閉経後女性は一般集団より0.3mg/dL高値となる
尿
測定値に影響を与える要因
臨床関連
参考
- http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AA%E3%83%B3