- 85歳の男性。左側腹部に突然痛みが始まり、救急外来を受診した。
- 心房細動を指摘されていたが放置していた。腹痛のため表情は苦悶状である。体温37.0℃。呼吸数20/分。脈拍88/分、不整。血圧160/94mmHg。左側腹部の強い痛みを訴えるが腹部は平坦、軟である。
- 血液所見:赤血球411万、Hb12.5g/dl、Ht36%、白血球21,200、血小板16万、FDP16μg/ml(基準10以下)。
- 血清生化学所見:尿素窒素24mg/dl、クレアチニン1.5mg/dl、AST160単位(基準35以下)、ALT101単位(基準40以下)、LDH1,932単位(基準176~353)、アミラーゼ73単位(基準37~160)、CK20単位(基準10~40)。腹部造影CTを以下に示す。
- 腹痛の原因はどれか。
[正答]
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[★]
- 23歳の女性。全身の皮疹を主訴に来院した。気管支炎のため3日前からペニシリン系抗菌薬を内服したところ、昨日から軽い掻痒を伴う発疹が全身に出現し持続している。数年前に抗菌薬の内服で薬疹が出たことがある。体温37.5℃。圧迫により退色する粟粒大の紅斑を全身性に認める。血液所見:赤血球390万、Hb12.3g/dl、白血球8,600(好酸球12%)。血清生化学所見:AST96単位(基準40以下)、ALT103単位(基準35以下)。CRP3.5mg/dl(基準0.3以下)。
- a. 服用中の抗菌薬を中止する。
- b. 抗ヒスタミン薬を投与する。
- c. 副腎皮質ステロイド薬を経口投与する。
- d. 肝庇護薬を投与する。
- e. 他のペニシリン系抗菌薬に変更する。
[正答]
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- 30歳の男性。腹痛を主訴として来院した。10か月前から、廃車となった自動車の蓄電池電極板を精錬する工場の現場で働いている。最近、全身倦怠、頭痛、食欲不振、ロ中の金属様の味、便秘および嘔吐が起こるようになった。腹痛は疝痛性で、顔面の皮膚は蒼白である。身長168cm、体重65kg。血圧138/86mmHg。尿所見:蛋白(-)、糖(-)。血液所見:赤血球358万、Hb9.8g/dl、白血球4,500。
[正答]
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