- 英
- elementary electric charge
Wikipedia preview
出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2016/06/27 21:14:37」(JST)
[Wiki ja表示]
電気素量
elementary charge |
記号 |
e |
値 |
6981160217662079999♠1.6021766208(98)×10−19 C[1]
6990480320450000000♠4.80320450(11)×10−10 esu[2] |
相対標準不確かさ |
6.1×10−9 |
テンプレートを表示 |
電気素量 (でんきそりょう、英: elementary charge)は、電気量の単位となる物理定数である。陽子あるいは陽電子1個の電荷に等しく、電子の電荷の符号を変えた量に等しい。素電荷(そでんか)、電荷素量とも呼ばれる。一般に記号 e で表される。
原子核物理学や化学では粒子の電荷を表すために用いられる。現在ではクォークの発見により、素電荷の1/3を単位とする粒子も存在するが、クォークの閉じ込めにより単独で取り出すことはできず、素電荷が電気量の最小単位である。 素粒子物理学では、電磁相互作用のゲージ結合定数であり、相互作用の大きさを表す指標である。
SIにおける電気素量の値は
e =6981160217662079999♠1.6021766208(98)×10−19 C
である[1]。SIとは異なる構成のガウス単位系(単位: esu)での値は
e =6990480320450000000♠4.80320450(11)×10−10 esu
である[2]。
目次
- 1 電気素量の計測実験
- 2 電磁気学の単位
- 3 量子電気力学における電気素量
- 4 脚注
- 5 参考文献
- 6 外部リンク
電気素量の計測実験
- 1897年 ジョン・タウンゼントの実験
- 電気分解によって生じる帯電した気体イオンの量と帯電量を測定し、電荷を算出した。
- 1898年 J.J. トムソンの実験
- 水蒸気をイオン化して、電流と水蒸気の質量から求めた。
- 1903年 ジョン・タウンゼントとH.A. ウィルソンの実験
- 水蒸気のイオンの電界中の落下速度から求めた。
- 1909年 ミリカンの油滴実験
- 油滴を使ったウィルソン実験を改良し、多くの誤差要因を排除した。当時の計測値は 6981159200000000000♠1.592×10−19 クーロンだったとされる。
電磁気学の単位
電磁気学の単位系は、何らかの幾何学的な配位において作用する電磁気的な力の大きさによって定義されており、電気素量との理論的な関係はない。 なお、1mol の電子の電気量は電気分解の法則で知られる 1Fd であり、電気素量にアボガドロ数 NA mol をかけたものである。
1 Fd = (NA mol) e =(7023602214085700000♠6.022140857×1023) × (6981160217662079999♠1.6021766208×10−19 C) = 7004964853328900000♠96485.33289 C
量子電気力学における電気素量
量子電気力学においては、ある時空点で電子が光子を放出したり吸収したりする確率振幅(英語版)の大きさが電気素量に対応する。ファインマン・ダイアグラムを用いることでその事がより明らかになる。
脚注
- ^ a b 2014年CODATA推奨値
- ^ a b Particle Data Group
参考文献
- R. A. ミリカン (1913). “On the Elementary Electrical Charge and the Avogadro Constant”. Phys. Rev. 2: pp.109-143. doi:10.1103/PhysRev.2.109.
- R. A. ミリカン (1911). “The Isolation of an Ion, a Precision Measurement of Its Charge, and the Correction of Stokes's Low”. Phys. Rev. (Series I) 32 (4): pp.349-397. doi:10.1103/PhysRevSeriesI.32.349.
- 西条敏美 『物理定数とは何か-自然を支配する普遍数のふしぎ』 講談社〈ブルーバックス〉、1996年10月。ISBN 4-06-257144-7。
外部リンク
- “CODATA Value: elementary charge” (英語). NIST. 2015年6月27日閲覧。
- “2014 Review of Particle Physics (PDF)” (英語). Particle Data Group. 2015年2月13日閲覧。
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典『電気素量』 - コトバンク
UpToDate Contents
全文を閲覧するには購読必要です。 To read the full text you will need to subscribe.
Japanese Journal
- 電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 115(83), 43-47, 2015-06-12
- NAID 40020522869
- 論文中の言語情報と科学的不正へ至る心理変化との関係
- 理工学総合研究所研究報告 = Annual reports by Research Institute for Science and Technology (24), 59-65, 2012-02
- NAID 120005737224
Related Links
- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 - 電気素量の用語解説 - 素電荷ともいう。電気量の量子を表わす普遍定数。記号は e 。原子定数の1種。値を次に示す。 すべての電気量は e の整数倍 (正または負) である。電子,陽子など荷電 ...
- 電気素量 (でんきそりょう、英: elementary charge )は、電気量の単位となる物理定数である。陽子あるいは陽電子1個の電荷に等しく、電子の電荷の符号を変えた量に等しい。素電荷(そでんか)、電荷素量とも呼ばれる。一般に記号 e で ...
Related Pictures
★リンクテーブル★
[★]
- 英
- amount、volume、content、quantity
- 関
- 巻、含有量、含量、体積、達する、容積、内容物、内容、ボリューム
[★]
- 英
- electricity、electro、electric
- 関
- エレクトロ、電気的