- 英
- notifiable infectious disease、legal communicable disease、infectious diseases obligated to report
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2017/10/22 19:55:52」(JST)
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法定伝染病(ほうていでんせんびょう)とは、家畜の伝染病の発生・まん延を防止することを目的として家畜伝染病予防法で定めるものをいい、家畜伝染病予防法上は「家畜伝染病」と定義される(家畜伝染病予防法2条)。
なお、かつては伝染病予防法に定められていたヒトの感染性の疾病も「法定伝染病」と呼ばれていたが、伝染病予防法は1998年に廃止され、新たに「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律(感染症法)」が制定されたため、現在は法定伝染病といえばもっぱら家畜伝染病予防法に定められた家畜伝染病を指す。
目次
- 1 家畜伝染病予防法上の法定伝染病
- 2 旧・伝染病予防法上の法定伝染病
- 3 関連項目
家畜伝染病予防法上の法定伝染病
家畜伝染病予防法、同施行令および同施行規則では、獣医師や畜主が発見した場合に家畜保健衛生所に届け出なければならない疾病を、疾病ごとに対象となる家畜の種類を定め、監視伝染病と定める。
家畜伝染病(法定伝染病)は、このうち、家畜の伝染性疾病が拡大することによる畜主の被害を抑えるだけでなく、家畜の生産物やそれらの製品への影響など社会全体への影響も最小限にするため、発生地域の交通遮断、当該家畜のと殺義務、殺処分命令、死体の焼却等の義務、畜舎の消毒義務、などの強制力を持った強力な措置をとるべきものとして、家畜伝染病予防法で具体的に法定されている28の疾病である(家畜伝染病予防法2条1項、家畜伝染病予防法施行令1条)。
具体的な病名や対象となる家畜の種類等については「家畜伝染病予防法#家畜伝染病(法定伝染病)」を参照
なお、家畜伝染病以外の監視伝染病については「届出伝染病」と呼ばれ、家畜伝染病予防法はその具体的な疾病の指定について農林水産省令に委任しており(家畜伝染病予防法4条)、これを受けて家畜伝染病予防法施行規則で71疾病が定められている(家畜伝染病予防法施行規則2条)。
具体的な病名や対象となる家畜の種類等については「家畜伝染病予防法#届出伝染病」を参照
旧・伝染病予防法上の法定伝染病
伝染病予防法に定められていた法定伝染病は以下の11種類である(伝染病予防法1条1項)。カッコ内は現行の感染症法における類別。
- コレラ(三類)
- 赤痢(細菌性赤痢:三類)
- 腸チフス(三類)
- パラチフス(三類)
- 痘瘡(一類)
- 発疹チフス(四類)
- 猩紅熱(なし)
- ジフテリア(二類)
- 流行性脳脊髄膜炎(五類)
- ペスト(一類)
- 日本脳炎(四類)
伝染病予防法における法定伝染病では、発病・発症すればすぐ関係機関に届け出て、感染者は隔離病棟収容などの手続きが行われていた。
指定伝染病
法定伝染病のほか、厚生大臣により同等の取り扱いを指定された指定伝染病が3種類あった(伝染病予防法1条2項)。
- 急性灰白髄炎(二類)
- ラッサ熱(一類)
- 腸管出血性大腸菌感染症(三類)
その他
なお、保険業界ではかつての法定伝染病に対応する語として、感染症法で定められている一類・二類の感染症を特定感染症と呼ぶが、文脈により内容が異なる。
関連項目
家畜伝染病 |
言葉 |
家畜/家禽 - 牧畜/酪農/養豚/養鶏/養蜂 - 畜産/畜産業
病原体 - 感染 - 感染経路 - 伝染病/感染症 - 海外悪性伝染病 - 人獣共通感染症 - 公衆衛生 - アウトブレイク/パンデミック - ワクチン - 屠殺 - 殺処分 - 検疫
|
組織・施設等 |
国際獣疫事務局(OIE) - 国際連合食糧農業機関(FAO) - 農林水産省/農業・食品産業技術総合研究機構/動物衛生研究所 - 検疫所/家畜防疫官 - 家畜保健衛生所/家畜防疫員/獣医師 - 日本家畜商協会/家畜商 - 屠畜場/化製場 - 保健所 - 農業共済組合/農業災害補償制度
|
協定・法律等 |
SPS協定(世界貿易機関) - OIEコード(国際獣疫事務局) - 家畜伝染病予防法(農水省) - 狂犬病予防法(厚労省) - 口蹄疫対策特別措置法 - Category:畜産関連法規
|
国際獣疫事務局 リスト疾病 |
複数種 |
炭疽症 - オーエスキー病 - ブルータング - ブルセラ症 - クリミア・コンゴ出血熱 - エキノコックス症 - 口蹄疫 - 心水病 - 日本脳炎 - レプトスピラ症 - 新世界ラセンウジバエ - 旧世界ラセンウジバエ - ヨーネ病 - Q熱 - 狂犬病 - リフトバレー熱 - 牛疫 - 旋毛虫症 - 野兎病 - 水胞性口炎 - 西ナイル熱
|
ウシ |
アナプラズマ病 - バベシア症 - 牛疫 - 牛海綿状脳症 - 結核 - 牛ウイルス性下痢 - 牛肺疫 - 牛白血病 - 出血性敗血症 - 牛伝染性鼻気管炎 - 皮膚病 - 悪性カタル熱 - タイレリア症 - トリコモナス病 - ナガナ病
|
ヒツジ、ヤギ |
山羊関節炎・脳脊髄炎 - 伝染性無乳症 - 山羊伝染性胸膜肺炎 - 流行性羊流産 - 羊慢性進行性肺炎 - ナイロビ羊病 - 緬羊ブルセラオビス - 小反芻獣疫 - サルモネラ症 - スクレイピー - 羊痘/山羊痘
|
ウマ |
アフリカ馬疫 - 馬伝染性子宮炎 - 媾疫 - 東部馬脳炎 - 西部馬脳炎 - 馬伝染性貧血 - 馬インフルエンザ - 馬ピロプラズマ病 - 馬鼻肺炎 - 馬ウイルス性動脈炎 - 鼻疽 - スーラ病 - ベネズエラ馬脳脊髄炎
|
ブタ |
アフリカ豚コレラ - 豚コレラ - ニパウイルス感染症 - エキノコックス症 - 豚繁殖・呼吸障害症候群 - 豚水胞病 - 伝染性胃腸炎
|
トリ |
クラミジア - 鶏伝染性気管支炎 - 鶏伝染性喉頭気管炎 - 鶏マイコプラズマ病 - あひる肝炎 - 家禽コレラ - 家禽チフス - 鳥インフルエンザ - 伝染性ファブリキウス囊病 - マレック病 - ニューカッスル病 - ひな白痢 - 七面鳥鼻気管炎
|
ウサギ |
兎粘液腫 - ウサギ出血病
|
ハチ |
アカリンダニ症 - アメリカ腐蛆病 - ヨーロッパ腐蛆病 - スモール・ハイブ・ビートル症 - ミツバチトゲダニ症 - バロア病
|
魚類 |
伝染性造血器壊死症 - 伝染性造血器壊死症 - コイ春ウイルス病 - ウイルス性出血性敗血症 - 伝染性膵臓壊死症 - 伝染性サケ貧血 - 流行性潰瘍症候群 - 細菌性腎臓病 - ギロダクチルス症 - マダイイリドウイルス病
|
軟体動物 |
Bonamia ostreae感染症 - Bonamia exitiosus感染症 - Marteilia refringens感染症 - Mikrocytos roughleyi感染症 - Perkinsus marinus感染症 - Perkinsus olseni感染症 - Xenohaliotis californiensis感染症
|
甲殻類 |
タウラ症候群 - 白点病 - イエローヘッド病 - バキュロウイルス・ペナエイによる感染症 - モノドン型バキュロウイルスによる感染症 - 伝染性皮下造血器壊死症 - ザリガニ病
|
その他 |
ラクダ痘 - リーシュマニア症
|
|
家畜伝染病予防法上の監視伝染病 |
法定伝染病 |
牛疫 - 牛肺疫 - 口蹄疫 - 日本脳炎 - 狂犬病 - 水胞性口炎 - リフトバレー熱 - 炭疽症 - 出血性敗血症 - ブルセラ症 - 結核病 - ヨーネ病 - ピロプラズマ症 - アナプラズマ病 - 牛海綿状脳症 - 鼻疽 - 馬伝染性貧血 - アフリカ馬疫 - 豚コレラ - アフリカ豚コレラ - 豚水胞病 - 家きんコレラ - 高病原性鳥インフルエンザ - ニューカッスル病 - 家きんサルモネラ感染症 - 腐蛆病
|
届出伝染病 |
ブルータング - アカバネ病 - 悪性カタル熱 - チュウザン病 - ランピースキン病 - 牛ウイルス性下痢・粘膜病 - 牛伝染性鼻気管炎 - 牛白血病 - アイノウイルス感染症 - イバラキ病 - 牛丘疹性口炎 - 牛流行熱 - 類鼻疽 - 破傷風 - 気腫疽 - レプトスピラ症 - サルモネラ症 - 牛カンピロバクター症 - トリパノソーマ病 - トリコモナス病 - ネオスポラ症 - 牛バエ幼虫症 - ニパウイルス感染症 - 馬インフルエンザ - 馬ウイルス性動脈炎 - 馬鼻肺炎 - 馬モルビリウイルス肺炎 - 馬痘 - 野兎病 - 馬伝染性子宮炎 - 馬パラチフス - 仮性皮疽 - 小反芻獣疫 - 伝染性膿疱性皮膚炎 - ナイロビ羊病 - 羊痘 - マエディ・ビスナ - 伝染性無乳症 - 流行性羊流産 - トキソプラズマ病 - 疥癬 - 山羊痘 - 山羊関節炎・脳脊髄炎 - 山羊伝染性胸膜肺炎 - オーエスキー病 - 伝染性胃腸炎 - 豚エンテロウイルス性脳脊髄炎 - 豚繁殖・呼吸障害症候群 - 豚水疱疹 - 豚流行性下痢 - 萎縮性鼻炎 - 豚丹毒 - 豚赤痢 - 鳥インフルエンザ - 鶏痘 - マレック病 - 伝染性気管支炎 - 伝染性喉頭気管炎 - 伝染性ファブリキウス嚢病 - 鶏白血病 - 鶏結核病 - 鶏マイコプラズマ病 - ロイコチトゾーン病 - あひる肝炎 - あひるウイルス性腸炎 - 兎ウイルス性出血病 - 兎粘液腫 - バロア病 - チョーク病 - アカリンダニ症 - ノゼマ病
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UpToDate Contents
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Japanese Journal
- 鳥インフルエンザウイルス対策としての養鶏場における消毒
- 鶏病研究会
- 鶏病研究会報 = Journal of the Japanese Society on Poultry Diseases 50(1), 1-8, 2014
- … 高病原性鳥インフルエンザおよび低病原性鳥インフルエンザ(法定伝染病)ならびに鳥インフルエンザ(届出伝染病)の防除対策の基本は,養鶏場に鳥インフルエンザウイルス(AIV)を侵入させないことと,スズメなどのウイルスキャリアーの侵入を防止することである。 …
- NAID 120005768722
- 小児科からみたA群β溶血性レンサ球菌による咽頭扁桃炎
- 菊田 英明
- 日本耳鼻咽喉科學會會報 115(1), 1-7, 2012-01-20
- … ペニシリンのなかった時代には, A群β溶血性レンサ球菌による咽頭扁桃炎は重症な細菌感染症で, 発疹を伴う猩紅熱は法定伝染病であり, 小児科医, 内科医が主に治療を行っていたと推測される. … その後, 1998年の法改正に伴い猩紅熱は法定伝染病でなくなり, 現在に至っている. …
- NAID 10030285714
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- ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 - 法定伝染病の用語解説 - 旧伝染病予防法によって指定された,コレラ,赤痢 (疫痢を含む) ,腸チフス,パラチフス,痘瘡,発疹チフス,猩紅熱,ジフテリア,流行性脳脊髄膜炎,ペスト ...
- 平成27年1月21日から届け出基準及び届出様式の一部が改正されます。詳しくは こちらへ [3,154KB] 平成27年5月21日から届け出基準及び届出様式の一部が改正されます。詳しくは こちらへ [707KB] 平成28年2月15日から届け出基準及び ...
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- infectious diseases obligated to report、notifiable infectious disease
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- infectious diseases obligated to report、legal communicable disease
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- 関
- legal communicable disease、notifiable infectious disease
[★]
- 英
- transmission、infection、contagion、transmit
- 関
- 感染、感染症、感染力、伝える、伝達、透過、接触感染
[★]
- 英
- epidemic、communicable disease
- 関
- 感染症、伝染性、流行、流行性、流行病
[★]
- 英
- disease、sickness
- 関
- 疾病、不調、病害、病気、疾患