- 英
- materia medica, herbalism, pharmacopenia
- 関
- 本草学
- 治療に用いられる薬物(生薬)とその薬効について論じた学問。
- 中国や日本で発達している。
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2020/09/14 13:36:21」(JST)
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本草学(ほんぞうがく)は、中国および東アジアで発達した医薬に関する学問である。
概要
秦漢以後、六朝にかけて、神仙思想が発達して方術が盛んになると、神仙家の薬と医家の薬とを区分する必要性が生まれた。その頃に、方術の薬を指すものとして、「本草」という用語が生まれたとされる。その意は、「草石の性に本づくもの」であるという。よって、単に薬草のみを指して本草という訳ではない。「本草」の語の文献上の初見は、『漢書』巻25「郊祀志下[1]」であり、紀元前31年に条に「候神方士使者副佐 本草待詔七十餘人皆歸家」とあり、方士ら神仙を説く者たちと共に、本草待詔70余人を免職にしたという記事が見える。但し、『漢書』巻30「芸文志[2]」には、「本草」という名を持つ書名は見られない。
梁の陶弘景(456年-536年)は、『神農本草経』に補注を加えて、730種の薬名を記録し、本草学の基礎を築いた。後、659年になって『新修本草』が勅撰され、陶弘景の書に修改が加えられた。宋代には、974年に『開宝本草』、1060年に『嘉祐補註本草』(掌禹錫)、1061年に『図経本草』(蘇頌)が成立した。また、唐慎微は1082年に、掌氏と蘇氏の2書を合揉して『証類本草』を撰し、処方を加えた。1108年の『大観本草』は唐氏の書に『重広本草』(1092年、陳承)の説を補足した。さらに1116年の『政和本草』では、『大観本草』の図を縮微して利用の便を図った。また同年には、『本草衍義』が成立している。1159年の『紹興本草』は、『本草衍義』と同様、実用性を重視して編纂された。
明代の1596年に李時珍が著わした『本草綱目』は、本草学の集大成であり、1871種の薬種を収録している。日本の本草学(博物学)にも大きな影響を与えた。
日本の本草学
日本の本草学については、博物学#本草学で述べる。
主な本草学者
- 向井元升(1609年 - 1677年)
- 中村惕斎(1629年 - 1702年)
- 貝原益軒(1630年 - 1714年)
- 稲生若水(1655年 - 1715年)
- 松岡恕庵(1668年 - 1746年)
- 阿部将翁(? - 1753年)
- 野呂元丈(1694年 - 1761年)
- 戸田旭山(1696年 - 1769年)
- 田村藍水(1718年 - 1776年)
- 平賀源内(1728年 - 1780年)
- 小野蘭山(1729年 - 1810年)
- 源伴存(畔田翠山)(1792年 -1859年)
- 白井光太郎(1863年 - 1932年)
脚注
- ^ 漢書. 漢書/卷025下. - ウィキソース.
- ^ 漢書. 漢書/卷030. - ウィキソース.
参考文献
- 山田慶児編『東アジアの本草と博物学の世界』上・下(思文閣出版、1995年)
- 森鹿三著『本草學研究』(武田科学振興財団杏雨書屋、1999年)
関連項目
外部リンク
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Japanese Journal
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- ② 薬用のもとになる草。�
- 本草製薬株式会社 〒468-0046 愛知県名古屋市天白区古川町125番地 TEL:052-892-1287(代表) FAX:052-895-4928 会社案内 漢方について 個人様向け商品情報 商品FAQ 法人向け一般用医薬品添付文書情報 医療関係者向け情報 ...
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Japan Pharmaceutical Reference
薬効分類名
販売名
本草桂枝湯エキス顆粒−S
組成
- 本品7.5g中 (3包中)
日局ケイヒ …………4.0g
日局シャクヤク …… 4.0g
日局タイソウ ……… 4.0g
日局ショウキョウ……1.5g
日局カンゾウ ………2.0g
より製した乾燥エキス2.2gを含有する。
添加物
- 乳糖水和物、結晶セルロース、ステアリン酸マグネシウム
効能または効果
- 通常成人1日7.5gを2〜3回に分割し、食前又は食間に経口投与する。
なお、年齢、体重、症状により適宜増減する。
重大な副作用
偽アルドステロン症
- 低カリウム血症、血圧上昇、ナトリウム・体液の貯留、浮腫、体重増加等の偽アルドステロン症があらわれることがあるので、観察 (血清カリウム値の測定等) を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。
ミオパシー
- 低カリウム血症の結果としてミオパシーがあらわれることがあるので、観察を十分に行い、脱力感、四肢痙攣・麻痺等の異常が認められた場合には投与を中止し、カリウム剤の投与等の適切な処置を行うこと。
★リンクテーブル★
[★]
- 同
- 輔仁本草
- 深根輔仁による本草薬名辞典で日本最古の物とされる。918年頃に成立
[★]
- 関
- 貝原益軒、本草学、内海蘭渓
[★]
- 英
- grass、weed、wort
- 関
- イネ科草本、イネ、イネ科、雑草、スズメノテッポウ属、イネ属、麦芽汁、麦汁