ワルダイエル輪
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出典(authority):フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』「2012/07/22 14:52:33」(JST)
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1 舌、2 口蓋扁桃(Tonsil)、3 口蓋垂、4 口蓋。3と4の間が軟口蓋である。
ワルダイエル咽頭輪( - いんとうりん、Waldeyer'sring)とは咽頭にある扁桃の輪状構成のこと。
概要
舌根にある左右の舌扁扁桃、口蓋舌弓と口蓋咽頭弓の間にある左右の口蓋扁桃、耳管開口部の周囲にある左右の耳管扁桃、咽頭円蓋にある咽頭扁桃は口腔と鼻腔の裏門を取り囲むように配列されており、ワルダイエル咽頭輪と呼ばれる[1]。 生体防御の最初の砦とされる[2]。口や鼻からの感染に際して炎症を起こしやすいので臨床上重要である[1]。
脚注
- ^ a b 解剖実習の手びき 南山堂発行 ISBN 978-4-525-10311-8
- ^ カラー図解人体の正常構造と機能 全10巻縮刷版 日本医事新報社発行 ISBN 978-4784931781
関連項目
Japanese Journal
- 小林 吉史,荻野 武,林 達哉,野中 聡,原渕 保明
- 日本耳鼻咽喉科學會會報 103(6), 761-769, 2000-06-20
- NAID 10005594667
- 正常呼吸器および線維化肺におけるランゲルハルス細胞の分布と動態について
- 三宅 弘章,川並 汪一,青木 見佳子,馬杉 洋三
- アレルギー 35(7), 475-480, 1986-07-30
- … これらの細胞のケラチン抗体に反応する上皮細胞との関連性を知る目的で免疫ペルオキシダーゼ法を施行した.LCないしindeterminate cellは鼻, 咽・喉頭, さらに気管, 大型気管支までの粘膜中に散見された.ワルダイエル扁桃輪リンパ組織中のLCを含むdendritic cellとともに抗原伝達機能を担っていると考えられる.これら上位気道領域の基底細胞は表皮基底細胞同様ケラチン蛋白陽性を示した.末梢肺野領域では基底細胞を含め上 …
- NAID 110002414805
Related Links
- のど(咽喉)には、口蓋扁桃、アデノイド、舌扁桃などの扁桃、リンパ組織が咽頭腔を 取り囲む輪のようにあり、ワルダイエル扁桃輪とよばれます(図1)。普段、扁桃腺と 言っているのは口蓋扁桃のことで、アデノイドは咽頭扁桃といいます(図2)。 ...
Related Pictures
★リンクテーブル★
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- 英
- Waldeyer ring, Waldeyer's ring
- 同
- リンパ咽頭輪 咽頭リンパ輪 咽頭リンパ環 lymphoid ring、ワルダイエル咽頭環 ワルダイエルの咽頭輪 ワルダイエル扁桃輪 Waldeyer's tonsillar ring (Z)、咽頭リンパ組織環 pharyngeal lymphatic ring
[show details]
ワルダイエル咽頭輪
ワルダイエルの咽頭輪
ワルダイエル輪
リンパ咽頭輪
ワルダイエル扁桃輪
ワルダイエル咽頭環
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ワルダイエル扁桃輪
[★]
- 英
- tonsil
- ラ
- tonsilla
- 関
- リンパ小節、リンパ器官、リンパ組織
概念
- 口蓋、咽頭、舌にあるリンパ小節の集塊で一部は皮膜で覆われている。咽頭の入口における防御気管で外来の抗原に対して免疫反応を行う。(HIS.254)
リンパ節との違い
扁桃
扁桃
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表面
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深部
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特徴
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咽頭扁桃
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多列線毛上皮 非角化重層扁平上皮
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薄い皮膜で境界
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重層するヒダを有し、基部に混合線が開口
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口蓋扁桃
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非角化重層扁平上皮
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被膜で境界
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上皮が10-12個陥入して陰窩を形成
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舌扁桃
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非角化重層扁平上皮
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被膜で境界
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個々の扁桃は1個の陰窩を有する
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成長と発達
- 口蓋扁桃や咽頭扁桃は5-6歳で生理的に肥大するが、学童期以降消退傾向となり思春期までにはほとんど消退する。
参考
- http://image2.kmu.ac.jp/histologydb/prc/dijest2/04.html
- http://square.umin.ac.jp/atlas/094/index.html
Henry Gray (1825-1861). Anatomy of the Human Body. 1918.